ダブルコートにはブラッシングを!犬のお手入れは毛を見ることから!

2021.4.30

ダブルコートにはブラッシングを!犬のお手入れは毛を見ることから!

犬の毛の生え方について、考えてみたことはありますか?また、「ダブルコート」や「シングルコート」という言葉を聞いたことはあるでしょうか?

本コラムでは、犬の毛の生え方「ダブルコート」と「シングルコート」の違い、それぞれの犬種を飼う上での注意点やお手入れの方法などをご紹介します。

これから犬を飼いたいと思っている方も、今まさに犬を飼っている方も必見です!

犬の毛には「ダブルコート」と「シングルコート」がある

伏せするラブラドールレトリーバー

犬の体表を包んでいる毛には、2つの種類があることをご存じですか?

寒い環境で体温を保つために生えている柔らかな「アンダーコート」と、肌を守るために生えている丈夫な「オーバーコート」という、それぞれに役割をもつ毛が存在しているのです。

犬の毛の構造は、アンダーコートとオーバーコートの生え方の違いによって、「ダブルコート」と「シングルコート」に分けられます。

ダブルコートの特徴と犬種

「ダブルコート」とは、アンダーコートとオーバーコートの両方が生えている犬のことです。

アンダーコートの生え変わりによって体温を調節するため、季節によって大量の抜け毛が生じるのが特徴といえます。

代表的な犬種には柴犬やポメラニアン、ラブラドールレトリーバーなどがいます。

シングルコートの特徴と犬種

ダブルコートの犬と異なり「シングルコート」は、アンダーコートによる体温調節をしません

体毛には夏毛や冬毛といった区別がなく、一年を通じて少しずつ生え変わります。

マルチーズ、プードル、ヨークシャーテリアなどの犬種がシングルコートとして有名でしょう。

ダブルコートの犬を飼うときの注意点

ダブルコートの犬を飼う際に気になるのは、やはり定期的に生え変わるアンダーコートでしょう。

抜け毛の放置は健康を損ねることにもつながりますから、しっかりとしたお手入れが欠かせません

ダブルコートは換毛期に大量の毛が抜ける

ダブルコートの犬は、季節によってアンダーコートの量を変化させることで体温を調節します。

寒さに備えるため、秋には多くのアンダーコートが新たに生え、暖かくなり始める春には役目を果たしたアンダーコートが大量に抜け落ちるのです。

これらの生え変わりの時期は「換毛期」と呼ばれます。

ダブルコートのお手入れの方法

放置された大量の抜け毛は毛玉を生じ、皮膚の炎症を引き起こします。定期的にブラッシングをして抜け毛を取り除いてあげましょう。

すでに毛玉が生じている場合には一気に梳いたりせず、少しずつほぐして痛みを与えないことが大切です。

シングルコートの犬を飼うときの注意点

ダブルコートの犬に比べると、シングルコートの犬はお手入れが楽だと思われるかもしれません。

しかし、シングルコートであっても定期的なお手入れは必要です。

シングルコートでも毛が抜けないわけではない

ダブルコートほど多量ではないものの、シングルコートの犬にも抜け毛はあります。

毛玉になることもありますし、そうでなくても生えている毛が絡まることもありますから、やはりブラッシングはマメに行いましょう。

シングルコートのお手入れの方法

抜け毛が少ない分、生えている毛は伸び続けるので、定期的にトリミングを施す必要があります。

季節に応じて、快適な皮膚環境を保てるようにしてあげてください。

トリミングサロンに通うための経済的負担を避けたい方は、自分でのトリミングに挑戦してみるのも良いでしょう。

ブラッシングは犬の健康チェックにもなる

ブラッシングによる健康管理は、ダブルコート・シングルコートのどちらにとっても重要であることに変わりはありません。

毛並みのツヤの維持血行促進皮膚病の早期発見など、ブラッシングのメリットはさまざまです。

また、犬の毛並みには健康状態が反映されているので、ブラッシングをする際には常に気をつけましょう。

ツヤが失われていたり皮膚の健康が損なわれていたりする場合は、タンパク質や脂質が不足している可能性があります。ドッグフードを見直し、新しく適切なものに買い替えましょう。

夏でもダブルコートの毛を剃る必要はない

立っているスピッツ犬

「暑い夏には、分厚いアンダーコートは必要ない」と言われることがあります。

そのためにダブルコートの毛を剃ってしまう人もいるのですが、じつはその必要はありません。むしろ毛を剃ることがデメリットにさえなりかねないのです。

剃っても涼しくならない

暑い季節が近づくと、アンダーコートは柔らかな夏毛に生え変わります。

この毛は日光を遮り、適度な風通しを確保する役割を果たすので犬の身体は程よく涼しい状態に保たれるのです。

夏毛を剃ってしまうことは、むしろ皮膚を暑さにさらすことにつながるので涼しくはならないのです。

剃ると毛の性質が変わることがある

犬の毛を剃ることで、後から生えてくる毛の性質が変わってしまうともいわれています。

皮膚のコンディションの変化から毛の色が変化したり、硬く縮れた毛が生えることもあるので健康的な毛並みを保つためにも、むやみに毛を剃るのは避けるべきでしょう。

剃っても抜け毛が減るわけではない

抜け毛のお手入れを面倒に思い、一気に毛を剃ってしまう方もいるかもしれません。

しかし、毛をそったとしても換毛は変わらず起こります。大量の短い抜け毛を処理する手間を思えば、剃らないという選択のほうが賢明でしょう。

毛は犬の体を守るために生えている

そもそも犬の毛は、暑さや日差しだけでなく、ほかの生物や植物に体を傷つけられないためにも生えています。

換毛期を過ぎてなお生え続ける毛にも役目があるのです。愛犬の安全と健康のためにも、夏毛を剃るのは避けるべきかもしれませんね。

まとめ

犬を飼うときには、毛の生え方の違いを意識しましょう。ダブルコートもシングルコートも、それぞれの方法で環境に適応しています。

ダブルコートには抜け毛のお手入れを、シングルコートには定期的なトリミングをそれぞれ欠かさず、愛犬が“より快適に過ごせるようサポートする”という気持ちで接してあげてください。

また、犬の毛並みには体内の健康状態も表れているので、定期的なブラッシングで愛犬の体調を把握しましょう。

毛並みに異変がある場合にはドッグフードを選び直すことで改善するかもしれません。愛犬にとって望ましい生活環境を整えてあげてください。

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