芝生の目土入れは手入れの基本!あらゆる場面で活用できる目土の基礎

2021.4.30

芝生の目土入れは手入れの基本!あらゆる場面で活用できる目土の基礎

お庭で芝生を育てている人や、これから育てたいと考えている人は、目土入れという言葉を目にしたことがあるでしょう。「芝生の目土入れとは一体どんなものなんだろう」「なんの意味があるんだろう」という疑問をもっている人のために、今回は芝生の目土入れについてご紹介します。

目土入れは、芝生の上に土を撒く作業のことで、芝生を健康に育てていくためには欠かせないお手入れのひとつです。目土入れをする効果と方法、注意点を基礎からわかりやすく解説していきます。芝生のお手入れ方法がよくわからないという人は、芝生管理の入門編としてこのコラムを活用してみてください。

芝生の目土入れの役割

目土とは、芝生を張るときや芝生の手入れをするときに、土や芝生の上に足す土です。目土には、とくにきめが細かく水はけがよい土が使われます。目土入れはなんのためにおこなうのか、目土を入れるタイミングと効果をみてみましょう。

芝生を張るときの目土入れ

芝生の苗を植え付けるときには、もともとある土の上に目土を入れます。植え付け時の目土入れには、どんな効果があるのでしょうか。

●苗の隙間を埋める

芝生の苗を植えるときには、苗と苗の間に少し隙間をあけて植えていくことが多いです。これは、芝生は横に広がって成長する特性がありますので、それを活かして芝生を増やすことを目的としています。そのとき、苗の隙間を目土で埋めることによって、苗と土の高さがそろって芝生が根を伸ばしやすくなります。

●芝生を保護する

土壌にしっかりと根付く前の芝生の苗は不安定で、根が抜けてしまうことがあります。芝生の上にも目土をかけて覆うことで、根付く前の根や茎を保護するのです。

●発芽を促す

芝生は、種から育てる場合もあります。そのときに、もともとの土の上に目土を入れると、種が適度に水分を吸収できるようになって、芽を出しやすくなるのです。

芝生の手入れのための目土入れ

芝を育てていくなかでも、目土は役立ちます。芝生の上に目土をかけた場合の効果をみてみましょう。

●でこぼこを補正する

芝生の上を歩くなどしていると、だんだんと芝生の表面がでこぼこしてくることがあります。このときにへこんだ部分の芝生に目土を足すことで、地面を平らにならすことができるのです。

●剥げた部分を補修する

芝生が部分的に薄くなったり剥げてしまったりした場合の補修としても、目土は役に立ちます。芝生がなくなった部分に目土を入れることで、周りの芝生の根が伸びやすくなり、成長を促して隙間を埋めることができるのです。

●サッチング後の仕上げ

芝生の手入れにはサッチングといって、枯れた茎や芝刈りのときに切った茎の残骸を熊手などで取り除く作業がありますが、このサッチングの後にも目土を入れます。サッチングは地面をひっかくので、芝生の根が飛び出してしまうことがあります。その上から目土をかけることで、根を乾燥から守ることができます。

芝生の目土入れは手入れの基本!あらゆる場面で活用できる目土の基礎

●エアレーション後の仕上げ

エアレーションという手入れの後にも、目土入れをします。エアレーションは、芝生に穴をあけることで通気性をよくする作業です。この穴に目土を入れることで土壌が柔らかくなり、水はけもよくなります。

目土には種類がある

目土は、芝生のお手入れに必要な土であることをご紹介してきました。しかし、じつは「目土」という名前の土があるわけではありません。目土に使われる土には、さまざまな種類がありますので、その一部をいくつかご紹介します。

川砂

川砂は、川底などから採取した砂です。水はけがよく、水中にあった砂なので雑草の種などが混ざっていません。水の流れで角が取れてさらさらしているので、川砂を撒くと土壌が柔らかくなり、根が伸びやすくなります。

山砂

山で採取された砂です。川砂に比べると粒が粗く、ばらつきもあります。川砂よりも保水性が高く、養分も含んでいるため芝生を植え付けるときの土壌改善に使われることがあります。

黒土

黒土は火山灰から採取される土で、畑などでもよく使われています。黒土には枯れた植物の成分が含まれており、栄養が豊富です。土壌に混ぜるとふかふかとして柔らかくなるため、根が伸びやすくなります。

赤玉土

赤玉土も火山灰から採れる土ですが、黒土と違って有機物を含んでいないため菌が繁殖しにくい特徴があります。黒土や赤玉土は保水性が高く水はけが悪いため、ほかの種類の土とブレンドして使われることが多いです。

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富士砂

火山の溶岩が細かく砕けてできた砂です。富士山でよく採れることからこの名前がついています。水はけと通気性がよく、根腐れを防止するのに効果的です。

芝生用目土

上記のようなさまざまな土を、芝生で使うのに最適な分量でブレンドした土が芝生用の目土として販売されていることもあります。どんな種類の土がいいのかわからないという場合には、こちらを選ぶのが無難でしょう。

芝生に目土を入れる時期

サッチングやエアレーションといったお手入れの仕上げとして目土入れをする場合には、それぞれのお手入れに最適な時期に従えば問題ありません。一方、芝生の補修や成長を促す目的で目土入れをする場合には、最適な時期を選んでおこなうのが効果的です。

芝生に目土入れをするのに最適な時期は、芝生の種類によって異なります。高麗芝や野芝など、冬になると茶色くなる暖地型芝の場合、適度に暖かい3月~6月ごろが最適です。冬になっても緑を保っている、バミューダグラスなどをはじめとした寒冷地型芝の場合は、涼しくなりはじめた9月~10月ごろがよいでしょう。

暖地型芝は夏、寒冷地型芝は冬が、それぞれ成長が活発になる時期です。成長期の前に目土を入れることで根が伸びやすくなり、成長を促すことができます。また、成長期の直前は芝生の古い葉と新しい葉が入れ替わる時期のため葉が少なく、地面のでこぼこがわかりやすいので、でこぼこを補正する作業もしやすいのです。

真夏や真冬にあまりたくさんの目土を入れるのは、避けたほうがいいでしょう。暑い真夏に目土入れをすると、地面の温度が上がり過ぎて芝が弱ってしまうことがあります。また、日照時間の短い真冬に目土を入れすぎると葉が埋もれてしまい、十分な光合成ができなくなる場合もあるのです。

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芝生に目土を入れる方法

目土入れは芝生の上に土を撒く作業ですが、ただなんとなく振りかけていればいいというものでもありません。正しい方法でおこなうことで、目土の効果を最大限に発揮し、芝生にとって最適な環境を整えることができるのです。ここからは、目土入れの基本的な方法を解説します。

サッチング

芝生が生えている地面には、枯れた葉や芝刈りのときに出た葉の残骸がサッチとなってたまっています。目土の効果をより発揮させるためには、土を撒く前にこのサッチを取り除くサッチングという作業をおこないましょう。熊手などを使って地面をひっかき、サッチを集めて処分します。

土を撒く

目土はふるいなどを使って均一に撒いていきます。目土の厚みは2mm~3mm程度にします。地面がへこんでいる部分は補正するために厚めに撒きますが、最大でも5mm程度にとどめておきましょう。厚くし過ぎて芝の葉が目土に埋もれてしまうと光合成ができなくなり、芝が枯れる原因になります。

土をならす

芝生全体に目土を散布したら、トンボやデッキブラシなどを使って地面を平らにならしましょう。芝の葉の上に乗ってしまった目土を落としていくイメージで、優しくなでるようにすり込んでいきます。

水を撒く

もともとの土壌の上に目土が乗っかっているだけの状態だと、雨が降ったときなどに流れてしまうことがあります。仕上げに、目土が流れていかない程度に芝生全体に水を撒いて、目土を土壌になじませましょう。

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目土入れに必要な道具

目土入れをするには、それに適した道具が必要です。よい道具をそろえることで、より効率的に作業をおこなうことができます。ここで、芝生に目土入れをするときにあったほうがいい道具をご紹介します。

土を撒く道具

土を撒くだけなら手でもできますが、目土の効果を高めるには芝生全体に均一に撒いていくことが大切です。道具を活用することで、きれいに均一に撒くことができます。

●ふるい

目土に使う土のなかには雑草の種や石などが混入している場合がありますので、ふるいを使うことでこれらを取り除くことができます。また、土を均一に撒いていくためにもふるいを使うのが便利です。土の粒の大きさにあわせて、網目がちょうどよいサイズのものを選びましょう。

●スプレッダー

目土を自動的に均一に散布することができる散布機がスプレッダーです。目土だけでなく、肥料を撒くときなどにも使用できます。湿った土など、土の種類によって使えない場合もあるので、そのときはふるいを使いましょう。

土をならす道具

地面を平らにしたり芝が目土に埋もれてしまったりするのを防ぐために、目土をかけたあとには土をならす必要があります。ここからは、土をならすのに便利な道具をご紹介します。

●トンボ

芝生の土をならすときに使うトンボは、レーキともいわれることがあります。芝生を倒さずに土だけをならすことができるよう、ギザギザや突起がついたものを選ぶとよいでしょう。

●デッキブラシ

芝生の上に撒いた目土をすり込むにときは、デッキブラシが便利です。一般的なお掃除用のものとは違い、芝生を傷つけないように毛が柔らかくなっているものがありますので、それを使うのがよいでしょう。

芝生の目土入れは手入れの基本!あらゆる場面で活用できる目土の基礎

目土を入れるデメリット

芝生の目土入れは欠かせないお手入れですが、一方で目土入れをおこなうことで起こるデメリットもいくつかあります。目土入れにどんなデメリットがあるのか、その対処法とともにご紹介します。

地面が高くなる

目土入れは地面の上に土を足す作業ですので、何度も続けていれば少しずつ地面全体の高さが上がっていくことになります。いずれほかの舗装に比べて芝生が盛り上がったような状態になり、バランスが悪くなってしまうおそれもあるのです。

目土入れの際になるべく薄めに土を撒くようにすることで、地面の上昇を多少は抑えることができます。また、エアレーションという地面に穴をあけるお手入れの際に、土を抜き取って処分するという方法もあります。

入れすぎると枯れてしまうことも

目土を入れすぎて芝の葉を隠してしまうと、光合成を妨げ、芝が枯れてしまうことがあるのです。目土を入れるときの厚さは、最大でも5mmに抑える必要があります。5mmよりも大きなへこみを補正したいときには、一度その部分を剥がしてしまって、目土を入れた上にもう一度芝を植え付けるほうがよいでしょう。

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目土は芝生のトラブル予防にもなる

芝生を育てていると、芝生のなかにコケやキノコなどが生えてくることがあります。コケやキノコは繁殖力が強く、一度発生すると完全に駆除するのが難しくなります。だからといって放っておくと、芝生の成長を阻害し、枯れたり病気にかかったりする原因になることもあるのです。

そこで、日ごろから目土入れをしっかりおこなっておくと、コケやキノコなどの発生を予防することができます。コケやキノコが発生するのは土壌の水はけが悪く、湿気がたまっているからです。目土入れをして土壌の水はけと通気性をよくし、でこぼこをなくして水がたまらないようにすることで、コケやキノコが発生しにくい環境を作ることができます。

芝生の健康を守るために、目土入れは重要なお手入れです。目土入れの時期や方法がわからないという場合には、芝張り業者に相談してみましょう。芝張り業者は、芝生のお手入れにも対応してくれることがあります。

また、芝生には目土入れ以外にも芝刈りやサッチング、エアレーションといったさまざまなお手入れが欠かせません。これらをすべてを完璧にこなすのは、労力や時間がかかるためとても大変でしょう。そんなときには、芝張り業者が頼りになります。定期的に芝生のお手入れをしてくれるサービスを頼めば、もうお手入れに追われることなく、青々とした美しい芝生を満喫することができます。

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芝生の目土入れは手入れの基本!あらゆる場面で活用できる目土の基礎

まとめ

芝生の目土入れは、土壌を改善したり、芝生の成長を促して元気にしたりするためには欠かせないお手入れです。芝生に適した土を選び、最適な時期に目土入れをすることで、よりその効果を発揮させることができます。

目土入れは均一に、厚みに注意しておこなうのがポイントです。厚くし過ぎると葉が埋もれて芝生が弱ってしまいます。また、地面が高くなってしまうことにもなりますので、適切な厚みを保って目土入れをしましょう。

目土入れをはじめとしたさまざまなお手入れに手間がかかって大変だという人は、芝張り業者に任せてしまえば苦労から解放されます。業者を探すのも面倒だという人は、生活110番を使えばその悩みもありません。生活110番と芝張り業者を上手に利用して、快適な芝生ライフを楽しみましょう。


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