ゴルフ場やスポーツ施設、自宅の庭などさまざまな場所で使われる芝生ですが、ときどき小さな円を描くように剥げてしまっている場合があります。いくつか同じような現象が起こっている場合は、タマナヤガのしわざかもしれません。
しかし、このタマナヤガは、適切な時期に薬剤を撒くことで駆除することができるのです。この記事では、タマナヤガの生態と駆除方法についてご紹介します。タマナヤガの駆除方法がわかれば、芝生が剥げてしまうこともなくなるでしょう。
目次
その芝生のはがれはタマナヤガによるものかも…
芝生に被害を及ぼすといわれているタマナヤガは、ガの仲間とされています。幼虫は、茶色い体をしており、大きくなると5cmほどまで成長します。成虫になると約1,000個もの卵を産むようです。以下で、詳しくタマナヤガの被害や発生時期について見ていきましょう。
タマナヤガの被害の特徴
タマナヤガは巣穴の周りの芝生を食べるため、芝生が丸いボールのように剥げるといった被害が起こります。これは、タマナヤガが巣穴から同じ距離にある芝生を食べていく傾向によるものです。卵からかえったばかりは1mmほどの大きさで、芝生の葉を食べて成長していきます。体も小さいため、被害もそれほど大きくありません。
しかし、大きくなるにつれて食べる芝生の量も増していきます。成熟期には芝生のある地面に穴をあけ、日が昇っている間は穴の中に潜んでいます。夜になると、活動的になり芝生の根元から食害するのです。体も5cmほどと大きいため、何本もの芝を食べてしまいます。
タマナヤガの発生時期
タマナヤガは1年に2~4回ほど発生するようです。タマナヤガの幼虫は5~6月、10~11月にとくに多く発生しますが、2~4月に発生することもあります。また、タマナヤガの成虫は、5月の初め、7月の中頃、9月の初めに多く発生しています。
これは成虫がたくさんの卵を産み、その卵がかえることで幼虫が大量発生するという状況なのです。そのため、芝生を食害する幼虫が成虫になる前に駆除しなければなりません。
薬剤を使ってタマナヤガの防除をしよう
タマナヤガは、殺虫剤によって駆除することができます。しかし、適切な時期に撒かなければ、十分な効果を発揮しないのです。効率的にタマナヤガを駆除するために、適切な駆除時期と方法について知っておきましょう。
薬剤を撒く時期
タマナヤガを効率的に駆除するには、幼虫が発生してすぐに殺虫剤を撒くとよいでしょう。タマナヤガの幼虫も大きくなると、殺虫剤の効き目が悪くなるのです。
そのため、幼虫が初期で殺虫剤がよく効く4月の終わりごろと7月の初めごろ、9月の初めごろが適切な時期といえます。また、タマナヤガの発生を防ぐ予防策として、幼虫が発生する前にも撒いておくとより安心です。
タマナヤガの駆除方法
タマナヤガを殺虫剤で駆除するときは、夜の時間帯がよいとされています。夜は、芝生を食べるために地上に這い出してくるので、直接殺虫剤をかけることができます。
タマナヤガがまだ穴の中に潜んでいるときは、巣穴に水を入れてあげましょう。巣穴を水で浸すことによって、巣の外に這い出してくることがあるのです。直接散布できない場合は、巣穴の周りにふきかけておきましょう。殺虫剤は同じものを使うと効果が薄くなってしまうため、交互に違う薬剤を使うのがおすすめです。
タマナヤガに食害を受けた芝生を補修する方法
タマナヤガに食害された芝生は剥げてまだらになってしまっているため、見た目がよくありません。このように剥げてしまった芝生は、2つの方法で補修することができます。
ひとつ目の方法は、苗による補修方法です。まず、剥げてしまった部分を含めて、部分的に芝刈りをおこないます。剥げた部分の芝生の周りを、先端に刃のついたターフカッターなどで囲うように掘り返しましょう。剥げた部分を取り除いたら、デコボコができないように水はけのよい目土などを入れて平らにします。
取り除いた面積に合わせて芝生の苗を切り取り、土の上に置いていきます。芝生がしっかり根付くように上からも目土をかけ転圧してください。最後に肥料や水を与えれば補修は完了です。
もうひとつの方法は、種による補修です。種がある芝生であれば追いまきをして補修することができます。追いまきとは、剥げてしまった芝生の部分をかるく耕し、種を撒くだけの簡単な補修方法です。種を撒いたら、目土をかけ水や肥料を与えれば、あとは根付くのを待つだけです。
どちらの方法もしっかり根付くまでは踏まないように心がけ、芝生に負担を与えないようにしましょう。ある程度伸びたら、芝刈りをして周りと長さを整えればもとどおりになります。
このように自分で芝生を補修することも可能ですが、複数の場所に食害が見られたり被害の範囲が広かったりする場合は、業者に依頼して補修してもらうのがおすすめです。業者に依頼すれば、タマナヤガの対策も施してくれ、きれいに直してくれるでしょう。
生活110番では、芝生の補修も含めさまざまな芝生のトラブルに対応しています。きれいな芝生を取り戻した方は優秀な業者をご紹介いたしますので、お気軽にご相談ください。
タマナヤガ以外で注意が必要な芝生の害虫
タマナヤガ以外にも芝生を脅かす害虫が存在します。芝生の被害がタマナヤガではない場合、以下の害虫の発生も疑ってみましょう。どんな害虫が発生しているかわかれば、対策も取りやすくなります。
スジキリヨトウ
成虫はタマナヤガとよく似ているスジキリヨトウですが、幼虫は3cmほどで緑色をしています。スジキリヨトウの幼虫は、夜になるとタマナヤガと同じように芝生を円形に食害するのです。
そのため、幼虫が発生する5月末、7月末、9月中頃より前に殺虫剤を撒いて防除しましょう。殺虫剤を散布する際は、芝刈りをおこなった上で幼虫が活発になる夜におこなうとより効果的です。
シバツトガ
細長い体が特徴的なシバツトガも、芝生を食べる夜行性の害虫です。シバツトガの幼虫は土の中に苞(つと)とよばれる巣を作り、夜になると芝生を食べに這い出します。初夏から秋にかけて発生するため、その前に農薬などを散布して駆除しておきましょう。昼間は木の下に休んでいるので、芝生だけでなく木の周りも撒くようにしてください。
コガネムシ
コガネムシは芝生の葉や茎だけでなく、根まで食害する厄介な害虫です。コガネムシによって根をかじられれば、栄養分や水分の吸収が悪くなり最悪の場合は枯れてしまいます。また、芝生だけにとどまらず、その周りにある植物や木まで食害してしまうのです。
5~10月に発生するコガネムシは、発生前に薬剤を撒いたり、土壌に駆除成分が入った粒剤を混ぜ込んだりして対策しておきましょう。
ケラ
春から夏と秋の年に2回発生するケラは、バッタの仲間です。大きさは3cmほどで芽生えたばかりの芝生を食害します。ほかの害虫に比べて食害は少なめです。しかし、穴を掘って地中を移動する習性があることから、芝生の根を土から露出させてしまう被害があるようです。
土から離れ、露出してしまった芝生の根は、十分な栄養や水分を取り入れることができないため枯れてしまいます。そのため、ケラが発生する前の4月と9月初めには薬剤を撒き、対策をしておくことをおすすめします。
まとめ
タマナヤガは芝生の地中に潜み、夜になると円形に芝生を食害する害虫です。5~9月にかけて大量発生するので、初期の幼虫のうちや発生前に殺虫剤を散布しましょう。タマナヤガが活動する夜の時間帯を狙って、駆除するようにしてください。
タマナヤガによって食害されてしまった芝生は、苗を植えたり種を撒いたりして補修しなくてはなりません。しかし、被害が複数個所に及ぶ場合は、手間や時間もかかってしまいます。このような場合は業者に依頼して補修してもらうと、早くきれいに補修することができます。自分で直すのは面倒という方はプロの力を借りて補修するとよいでしょう。
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