芝生のさび病からの回復方法と予防のための対策についてご紹介!

2021.4.30

芝生のさび病からの回復方法と予防のための対策についてご紹介!

芝生を育てているとき、葉が変色してしまうと対処法がわからずに焦ってしまうかもしれません。もし、芝葉がさびのように変色していた場合は、さび病であることが考えられます。この病気は芝生の生育を阻害したり、触れると不快にさせたりするため、早めに対処するのがよいでしょう。

このコラムでは芝生がさび病にかかったときの症状や、対処・予防法について紹介しています。さらに、さび病以外で気をつけたい病気についても記載しています。芝生が枯れないようにするには病気対策がかかせませんので、育てるうえで有益な情報となるでしょう。

芝生のさび病とは。その症状の特徴について

芝生のさび病とは。その症状の特徴について
さび病とは、芝の葉に粉っぽい胞子が発生する病気です。この胞子が金属で見られるさびのような色をしているため、さび病と呼ばれています。

症状としては、まず芝の表面に黄色やオレンジ色のさびのようなできものが斑点状に発生します。やがては斑点がふくらんでいき、ふくらみが割れたなかから胞子が飛び出すことで、周囲の芝葉へ感染する仕組みとなっているのです。

芝生にさび病をもたらすのは、プキニア菌という病原菌です。芝葉の表面には、光合成などをおこなうための気孔がたくさんついているのですが、ここからプキニア菌が侵入してきます。気孔にプキニア菌が侵入すると寄生がはじまり、胞子で増えながら芝葉を侵食していくのです。

この病気では、芝生全体が枯れることはあまりないようですが、葉のまわりに付着した胞子が生育を阻害することはあります。それにより、成長を邪魔された芝が枯れることはあるでしょう。また、芝葉の表面に胞子が付着しているため、芝生のうえを歩くと菌が衣服にくっつくなど、人にとっても不快な病気です。

おもにさび病が発生するのは、4~7月や9~11月ごろです。発生期間が長いので、つね日ごろから気にかけておきたい病気といえます。

芝生がさび病にかかってしまったときの対処方法

芝生がさび病にかかってしまったときの対処方法

芝生がさび病にかかったときは、さび病治療ができる殺菌剤を使用してください。さび病の原因であるプキニア菌を駆除することで、症状を抑えることができるのです。

ただし、殺菌剤を使用するときは用量に注意しましょう。殺菌剤を薄めすぎると菌をうまく除去できないことがあり、濃すぎると芝葉の変色や枯れなどの悪影響を引き起こすことがあるからです。

さらに、育てている芝の品種でも殺菌剤の用量が変化します。すべての芝で用量が一定の殺菌剤があれば、日本芝にしかさび病治療が対応していないものもあるのです。商品ごとに治療対象となる芝や、さび病治療における水と殺菌剤の割合が書かれていますので、使用する前に確認しておきましょう。

芝生がさび病になるのを防ぐ対策とは

できることなら、芝生がさび病にかかるのは未然に防ぎたいと思うはずです。さび病の対策方法は、おもに3つあります。

土壌の環境を整える

芝生がさび病になるのを防ぐ対策とは

はじめにおこなっておきたいのが、芝生を植えている土壌の通気性や水はけなどを改善することです。土壌の環境を整えると、地中の微生物が活発になって病原菌を抑制してくれるようになるのです。

土壌の通気性や水はけをよくする手入れとしては、芝のすき間にたまる枯れ葉などを取り除くサッチングや、土壌に穴を開けて水や空気のとおり道を作るエアレーションがおすすめです。これらの手入れを定期的におこなえば、さび病予防だけでなく、芝生がきれいに育ちやすくなるメリットもあります。

窒素系の肥料を適量に

さび病の予防としては、窒素系の肥料を適量にすることも重要となります。さび病は窒素が多いと発病しやすくなることから、その成分を含む肥料を与えすぎるのはよくないのです。

ただ、窒素自体は芝生にとっては大事な栄養成分です。そのため、与える肥料の量を減らすのではなく、用量や頻度を説明書きのとおりに用いることを心がけましょう。

さび病に強い品種を育てる

これから芝生を育てる方や、新しく植え替えを検討している方は、さび病に抵抗力のある品種を植えてもよいでしょう。ブルーグラスやライグラスなどの西洋芝はさび病に弱いものが多いですが、その改良種ではさび病に強いものがあります。さらに、こういった改良種ではほかの病気にも耐性をもつことから、より育てやすくなることでしょう。

さび病以外に注意が必要な芝生の病気

これまで、芝生のさび病についての対処法を記載していました。しかし、芝生がかかる病気はさび病以外にもあるのです。

ラージパッチ

広範囲の芝が枯れてしまう、ラージパッチには注意しておきたいです。芝が円状に枯れていく病気で、褐色に芝生が変色してしまいます。おもに暑さに強いタイプの暖地型芝で発生する病気で、芝を短く刈り込んでいると感染しやすくなる病気です。

かかる時期としては、3~10月の20℃付近の環境での発病が多く見受けられます。ラージパッチはさび病よりも芝生を枯れさせやすい病気なので、こちらも殺菌剤をまくことや水はけの改善といった対策をすることが重要です。

ピシウム病

芝の根が腐って枯れる、ピシウム病にも気をつけてください。こちらも、円状に黄色や褐色で芝が枯れる部分が発生する病気です。ただ、この病気は夜間に活性化するため、芝生の枯れた部分が、あるとき急に大量発生したときはピシウム病の疑いがあります。

ピシウム病は夜間の湿気が多いと発生しやすくなるため、さび病対策と同様に水はけをよくすることが大切です。また、水はけ改善以外にも、夜に湿気が残らないように水やりを早朝におこなうことや、日当たりをよくするなどの対策も推奨されています。

この項目で紹介した2種類以外にも、芝生がかかる病気はいくつもあります。さび病でおこなうような対策を考えると、芝生にかかる病気すべてで対策をおこなうのは自力だと困難でしょう。

もし、さまざまな病気についての対策を考えている場合は、業者を利用することをおすすめします。業者であれば、さまざまな病気の予防や治療を任せることができますので、芝生について困ったときは頼るとよいでしょう。

まとめ

芝が黄色やオレンジ色に変色していた場合は、芝生がさび病にかかっているおそれがあります。さび病が直接芝生を枯れさせることは少ないですが、この病気で生育が阻害されることはあるのです。

さび病の対処法としては、適切な用量で殺菌剤をふきかけてください。そして、事前に予防するには土壌の通気性や水はけの改善、窒素系の肥料を適量にすることが大事です。また、新しく育てる場合にはさび病に強い品種を育てるのもよいでしょう。

ただ、芝生を育てるうえではさび病以外にも、ラージパッチやピシウム病などの病気にも気をつけておきたいです。もし、さまざまな病気の対策が難しいと感じたときは、一度業者に相談してみてはいかがでしょうか。

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