せっかく自宅に張った芝生が、最近でこぼこしているなと気になっている方も少なくないでしょう。しかし、「なんとかしたいけど」と思っても、どうすればよいのかよく分からないものですよね。そもそも、きれいに張ったはずの芝生は、どうしてでこぼこしてきてしまうのでしょうか。
このコラムでは、芝生のでこぼこ補修の方法やその原因、予防法などをご紹介します。いつでも隙間のない、きれいな芝生の状態にするためにも、ぜひこの記事をご活用ください。
目次
最も一般的な芝生のでこぼこ補修方法は【目土】
ご自宅の庭などに芝生を張っていると、いつしかでこぼこになっていることがあるかもしれません。このでこぼこは、芝生の水はけに悪影響を与えてしまいます。芝生のへこんだ場所に雨水などがたまってしまえば、土の中に酸素がいきわたらずに根が腐ってしまう(根腐れ)かもしれないのです。
そこで、芝生のでこぼこ補修で一般的におこなわれる方法が「目土」です。目土とは、土を芝生にかぶせることをいいます。芝生に目土をする理由は、土の温度を一定にすることで芝生の成長を促したり、新芽を保護したりするためです。目土には、このほかにもさまざまな効果があります。
そして芝生のでこぼこは、目土によって補修することができるのです。人が歩くなどして土がへこんだ部分は、芝生の茎が露出して生育にも悪影響を与えてしまいます。芝生にでこぼこができてしまったら、目土で補修しましょう。
目土には、いくつかの種類があります。ひとつは「砂」です。砂は粒が細かく水はけもよいため、軽度のでこぼこを補修するのにおすすめです。もうひとつは「混合土」といって、有機物を含んだ土なので、芝生の生育に効果的です。そして、「粒状」の目土は粒と粒とのあいだに隙間ができるため、水はけがよくなります。
目土による芝生の補修方法は以下の通りです。
【道具】
・ふるい
・レーキ
・トンボ
レーキは枯れ草などをかき集めたり、整地したりするための農具です。トンボは、学校のグラウンドを整地するためにも使用される、熊手のような道具です。どちらもホームセンターなどで購入することができます。
【手順】
・芝生のうえに積もった、草刈り後の葉に部分や枯れ草などのサッチをレーキで除去する
・ふるいを使ってでこぼこしている部分に目土となる砂をまく。
・まいた目土をトンボでならす
・芝生に水をまく
目土の量が多すぎると、芝生を傷めてしまうおそれもあるため、多くても5mmほどの厚さにとどめておきましょう。目土をしたら、たっぷりと水をまいて土をなじませてください。
目土以外で芝生のでこぼこを補修する方法について
芝生のでこぼこ補修には、目土以外にも方法があります。ここでは、ふたつの方法をご紹介します。
ローラーをかけて転圧する
芝生のでこぼこがひどく、草刈り機を使用しづらいなどの状態なら、専用のローラーを使用して平らにならすことができます。芝生が広範囲に敷かれている場合にも、効率的に補修することができるのです。
大きなローラーがついた手押し式の道具で、ローラー部分に水を入れて使用します。水を入れることによって、ローラーを100kgもの重量にすることもできます。このローラーで圧力をかけることで、でこぼこを均していくことができるのです。へこみの大きい部分には、目土を入れてからローラーをかけます。
芝生を張り直す
芝生が枯れてしまった場合など、目土やローラーでは補修できないような状態になってしまったら、芝生を剥がして張り直すことをおすすめします。芝生を剥がした部分にマット状で販売されている切り芝を張り、目土をしてから転圧して補修することができます。
芝生の成長を妨げないために、張り替えた場所には1ヶ月程度立ち入らないようにしましょう。ほかにも、芝生が剥げてしまった部分に種をまいてから目土をするといった方法で、芝生を生やすこともできます。
芝生がでこぼこになってしまう原因とその対策について
芝生を張ってきれいに成長したはずなのに、いつしかでこぼこになってしまう主な原因は、芝生にかかる圧力です。芝生のうえに置かれた重いものや、踏みつけなどによって地面に圧力がかかってしまいます。芝生のうえに車を停めていたり、頻繁に人が歩いたりする場所などでも、でこぼこができやすくなってしまうのです。
また、雨によって地面の土がやわらかい状態のときに、芝生のうえを歩いてしまうことでも、地面に圧力がかかって、でこぼこができてしまいます。芝生にでこぼこができてしまうと、雨が降ればその部分に水がたまってしまうため、通気できずに根が腐ってしまうこともあります。
芝生のでこぼこ補修をしなくてもよい状態を保つためにも、芝生のうえに重いものを置いたり、車を乗り入れたりしないようにしましょう。また、雨が降って地面がぬかるんでいるときには、地面が完全に乾くまでは芝生に立ち入らないことをおすすめします。
でこぼこ以外で芝生の補修が必要になるケース
芝生を張っていると、芝生のでこぼこ補修以外にも補修が必要となるケースがあります。捕手が必要にもかかわらず放置していると、芝生が枯れてしまうおそれもあるのです。補修が必要なケースを知っておき、少しでも早く対処できるようしておきましょう。
部分的に枯れてしまった
芝生が部分的に枯れている場合、転圧によって芝が弱っていたり、その部分の土壌が悪かったりするおそれがあります。もし部分的に芝生が枯れているようなら、しっかりと原因を突き止めて、適した補修をおこなっていきましょう。
芝生が病原菌にかかった
サッチをそのままにしておくと、病原菌が繁殖してしまうこともあります。また、雨などで土壌に水がたまった状態でも、病気にかかる原因となってしまうのです。病原菌が発生してしまったら、薬剤を使用して対処しましょう。
病原菌を繁殖させないためには、土壌の水はけや通気性がよい状態を維持することが大切です。病気のない芝生にするためには、サッチを定期的に取り除いたり、芝生に穴を開けて空気を送り込むエアレーションをおこなったりして土壌の環境を整えましょう。
まとめ
せっかく張った芝生がでこぼこになってしまったら、きっとがっかりしてしまうことでしょう。そんなときには目土をして、平らな状態に補修することをおすすめします。そして、芝生の補修をする必要がないように対策をしましょう。
芝生のうえには重いものを置かず、雨でぬかるんだ芝生には立ち入らないようにするなど、芝生のでこぼこ補修をする必要がないように、日頃から気をつけておきたいですよね。
それでも病害虫などによって芝生が部分的に剥げてしまったり、枯れてしまったりすることはあります。芝生の補修や病害虫対策をおこなう時間がない方は、業者にお任せするという手段もあります。芝生を張ったときのように、青々としてきれいな状態を維持したいものです。
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