寒地型の西洋芝を高麗芝に混ぜると芝生が一年中緑に!その方法を紹介

2021.4.30

寒地型の西洋芝を高麗芝に混ぜると芝生が一年中緑に!その方法を紹介

芝生選びでとくに悩むのが育てやすい日本芝か、冬でも緑色の芝生になる西洋芝のどちらにするかだと思います。日本芝だと冬に変色してしまい、西洋芝は育てるのが難しいものが多いことから、芝生の種類を決めるのは難しいでしょう。じつは、西洋芝と高麗芝のような日本芝を組み合わせることで、お互いの欠点を緩和できる方法があるのです。

そこで、この記事では、日本芝と西洋芝の特徴からはじまり、その2種類の芝を組み合わせて育てるオーバーシードについてご紹介します。西洋芝を高麗芝へ混ぜるときの注意点も載せていますので、これから芝張りを検討している方だけでなく、すでに高麗芝を育てている方にも参考になるでしょう。

日本芝と西洋芝は得意な環境が違う。その特徴について

2種類の芝をうまく活用するためには、それぞれの得意な環境や育てるときの特徴などを、理解することが大事です。そのため、まずは日本芝と西洋芝の特徴について確認していきましょう。

日本芝の特徴

日本芝と西洋芝は得意な環境が違う。その特徴について
日本芝は、名前のとおり日本で生まれた芝で、暑さに強い特徴があります。多湿と乾燥の両方に強く、害虫や病気などにも抵抗力があるため、育てやすい品種が多いです。日本芝には、野芝といった丈夫で葉が粗い品種から、高麗芝や姫高麗芝などの触り心地が柔らかめの芝などがあります。

日本芝は葉の伸びはそれほど早くないものが多く、芝刈りの頻度は控えめとなっています。また、種から育てるのは難しい特徴があり、一般家庭ではマット状の芝苗を張りつける方法が主流となるようです。

西洋芝の特徴

西洋芝は海外で生まれた芝であり、寒さに強い品種が多いです。日本芝よりも葉が細かくて触り心地がよいものが多く、ブルーグラスなどの西洋芝なら、高麗芝よりも柔らかい芝葉となっています。

ただし、西洋芝には暑さや乾燥などに弱い特徴があるのです。また、生育が盛んなものが多いことから芝の成長が早く、自宅の庭でも種から育てることができます。ただ、成長が早いことで日本芝に比べて、芝刈りなどの手入れは多くなるようです。

冬も緑色を保ちたいなら西洋芝がおすすめ

暖かい時期だけでなく、冬でも緑色の芝生が欲しい方は、西洋芝がよいでしょう。理由としては、日本芝は冬枯れして茶色になるものがほとんどですが、西洋芝なら緑色に保つ品種があるからです。
冬も緑色を保ちたいなら西洋芝がおすすめ
西洋芝には寒地型芝という寒さに強い種類があり、気温が5度以下となるようなよほど寒い環境でない限りは、成長することが可能なのです。しかし、寒地型芝は暑さに弱く夏枯れしやすい欠点があるために、うまく管理できないと年中緑色に保つのは難しいでしょう。

また、西洋芝を選ぶときは寒地型芝以外にも暖地型芝という、日本芝と似た性質をもつ品種があることに注意してください。バミューダグラスなどの暖地型西洋芝では、高麗芝のような日本芝と同じで冬枯れが起きてしまうのです。

寒地型西洋芝と日本芝を混ぜていいとこ取りをする方法

冬枯れする日本芝を育てている場合でも、その上から寒地型西洋芝の種をまくことで、緑色の芝生を冬でも楽しむことができます。これはオーバーシードとよばれるもので、寒地型西洋芝と高麗芝を入れ替えて育てる方法です。

秋のオーバーシードのやり方

日本芝から寒地型西洋芝へ入れ替えるまえに、まずは夏の間に育てていた芝生を5mmほどの長さになるまで刈りこみ、与える肥料を少なくします。日本芝を短く、成長を緩やかにしておくと、西洋芝を育てるときに邪魔しにくくなるのです。秋のオーバーシードは9~10月ごろにおこないたいので、8月中から刈高や肥料を少しずつ調整していきましょう。

オーバーシードの準備が終わって9~10月を迎えたら、トンボなどの先端を3mmほど地面に沈みこませて、芝の間に溝を約10mmおきに作っていきます。この作業をおこなうことで、寒地型西洋芝が育つためのスペースができるのです。
寒地型西洋芝と日本芝を混ぜていいとこ取りをする方法
つぎに、1㎡につき40~70gほどを目安にして、溝にまんべんなく寒地型西洋芝の種をまいていきます。種をまき終わったら目土をかぶせて肥料を与えておき、最後に水やりをおこなえば、秋のオーバーシードの準備は終わりです。

種をまいてから1週間程度は、毎日水やりをしながら様子を見るとよいでしょう。発芽までは地表をつねに乾燥させないことが大事なので、水やりは欠かさないように注意してください。

春に日本芝へ戻す方法

オーバーシードをおこなった翌年の春に、もともと育てていた日本芝を生育したいときは、かぶせて育てていた寒地型西洋芝を枯れさせる必要があります。4~5月ごろに、5mmほどの長さまで寒地型西洋芝を刈りこみます。オーバーシードのときとは違い、一度に短く刈り込むことで寒地型西洋芝を、枯れやすくするのです。

そして、芝の間に積もった古い葉を取り除くサッチングや、土壌に穴をあけて通気性と水はけをよくするエアレーションで日本芝の環境を整えましょう。こうすることで、寒地型西洋芝を枯らしながら、日本芝が育ちやすい状況になります。これらの手入れをおこなっていくと、しだいに日本芝だけが育つようになるのです。

紹介したふたつの方法を繰り返すと、緑色の芝生を保ち続けることが可能になります。秋と春に準備は必要ですが、日本芝と寒地型西洋芝をそれぞれ育てやすい季節で生育できますので、夏枯れや冬枯れの心配が少なくなるでしょう。

高麗芝でオーバーシードをするには注意が必要

芝生を緑色に保つために有用なオーバーシードですが、寒地型西洋芝と高麗芝を混ぜる場合は気をつけることがあります。育てる西洋芝の量を変えないと、下に敷いている高麗芝が弱りやすくなるのです。

これは高麗芝よりも、後からまく寒地型西洋芝のほうが盛んに生育することが原因です。生育が盛んだと根を伸ばす力も強くなるため、高麗芝の根が寒地型西洋芝に負けることがあります。

この対策としては、高麗芝の上にまく西洋芝の種の量を減らすことです。高麗芝の上にまく種の量としては、1㎥につき25gほどにしておきましょう。

もし、種の量を変えずにオーバーシードをおこないたい場合は、高麗芝の代わりにティフトンやバミューダグラスのような、生育が盛んな暖地型芝を用いることをおすすめします。また、失敗するのが心配な方は、業者にオーバーシードを任せれば確実でしょう。

まとめ

緑色の芝生の保ち方としては、おもに寒地型西洋芝だけを育てる方法と、西洋芝と日本芝を組み合わせる方法があります。寒地型西洋芝のみでは、うまく育てれば年中芝生を緑色にできますが、夏枯れしやすいために管理が難しいです。暑さに強い日本芝の上に、寒さに強い寒地型西洋芝を植えるオーバーシードでは、それぞれの芝の得意な季節で生育できます。

ただし、寒地型西洋芝と高麗芝を混ぜる場合は気をつけてください。寒地型西洋芝の種を少なくしないと、高麗芝が弱る危険性があるからです。もし、オーバーシードや芝張りなどが難しいと感じましたら、手入れの相談もできる、芝張り業者に依頼することをおすすめします。

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