芝生の害虫シバツトガ!何度も芝生を襲う厄介者の対策を徹底解説!

2021.4.30

芝生の害虫シバツトガ!何度も芝生を襲う厄介者の対策を徹底解説!

シバツトガは、芝生を害する害虫としてよく知られている蛾です。庭に芝生がある方や、芝生を扱っている方なら一度は聞いたことがある名前ではないでしょうか。 

シバツトガの被害に遭った芝生は見栄えが悪くなり、年に1回だけでなく3~4回ほど被害をもたらすので、とても厄介な存在です。この記事ではシバツトガの生態から駆除の方法、被害を最小限に抑える早期発見の方法など、詳しく解説していきます。

シバツトガの生態

シバツトガとはチョウ目メイガ科の夜行性の蛾です。体長は約8~9㎜と小さく、全体的に白っぽい体色をしており、翅(はね)にはっきりとした模様はありません。高温で乾燥した環境を好み、5月~10月の間に3~4回ほど発生します。
シバツトガの生態
シバツトガが活動的になるのは、成虫になって1~2日後の20時以降です。交尾相手を探すため、頻繁に飛び回ります。成虫はエサを食べずに活動し、5~7日ほど生きるそうです。

その間にメスは芝生の地表に産卵します。小さな虫ですが1匹で約150個もの卵を産むといわれいるため、放っておくと大量発生につながってしまいます。

幼虫の体長は、孵化直後は約0.1㎝です。幼虫は卵から5~10日で孵化し、芝を食べて成長します。シバツトガがいるのは浅い地中で、土と芝を糸でつなぎ合わせたツトと呼ばれるつつの中で暮らします。1ヶ月ほどでサナギになり、羽化をするまでに通常7~10日ほどかかるそうです。

しかし、10月以降に生まれた幼虫は例外で越冬をするために、長い間幼虫のままツトの中で過ごします。そして翌年の5月頃になると活動を再開し、その後サナギになるのです。このような経緯から、シバツトガによる芝生の食害被害が出始めるのは6月と言われています。

シバツトガは、このようなサイクルを年に3~4回繰り返すことで、定期的に芝生を食害します。幼虫は成長するほど食欲が旺盛になるので、芝生に残したままにしておくと一気に被害が拡大してしまうので注意が必要です。

シバツトガを駆除する方法

害虫からの被害を定期的に受けてしまっては、芝生は十分に育つことはできず、青々とした芝生を保つことはできません。さらに、芝生が衰弱した状態で被害を受けてしまうと、病気になるおそれもあります。そのため、薬剤を使用してシバツトガを駆除することが大切です。

薬剤を使用する

シバツトガの駆除には一番効果的な薬剤を使用します。シバツトガに効果がある芝生用殺虫剤を選びましょう。多くの芝生用殺虫剤は、複数の害虫に効果があるものが多いので、シバツトガ以外の害虫の予防、駆除の効果も期待できます。

薬剤は定期的に使用するので、複数の薬剤を使用するローテーション散布が効果的です。同じ系統の薬剤を連用しないようにしましょう。違う系統の薬剤をローテーションして使用することで、それぞれの薬剤の効能を発揮することができます。

水に薄めて使用する水和剤や液剤、そのまま散布する粒剤など、薬剤のタイプはさまざまです。薬剤の容量用法に従い、使いやすいものを選びましょう。

薬剤を散布する時間帯

シバツトガは幼虫・成虫ともに夜行性なので、昼間はほとんど姿を現すことがありません。特に幼虫の場合はツトの中に身を隠しているため、見つけ出すことは困難です。また使用する薬剤にもよりますが、昼間に散布をすると日光により成分が分解されてしまい、効果が発揮できなくなることがあります。
シバツトガを駆除する方法
そのため、シバツトガが活動的になる夕方以降に薬剤を使用することをおすすめします。この時、芝生の草丈が長い場合は薬剤を散布する前に芝刈りをおこない、草丈を短くしておきましょう。草丈を短くすることで、地面の近くにいる幼虫に薬剤が行き渡りやすくなります。

適切な駆除のタイミング

シバツトガの駆除を効率よくおこなうためには、駆除をするタイミングが重要です。駆除には薬剤を使う必要があるため、シバツトガの駆除をするタイミングは、薬剤を散布するタイミングでもあります。薬剤は大きく成長した幼虫よりも、孵化直後の幼虫によく効くのでシバツトガが卵から孵化をする頃におこなうのが効果的です。

卵が孵化をする目安は、まずシバツトガを観察し、成虫が交尾や産卵のため頻繁に飛び回っている様子を見つけます。見つけたら、その日から2週間数えましょう。2週間は幼虫が孵化するおおよその期間です。このタイミングに薬剤の散布をおこない、幼虫を駆除していきます。このサイクルが起きるのは3~4回ほどです。
適切な駆除のタイミング
予測ができない場合は、シバツトガが発生しやすい時期に、あらかじめ薬剤を散布しておきましょう。幼虫が孵化をするおおよその時期は、6月中旬、8月上旬、9月下旬~10月上旬のあたりです。この時期を目安にし、芝生の状態と照らし合わせて薬剤の散布をおこなってください。

「越冬した幼虫がいるのではないか」と不安を抱いている方は、4月上旬~中旬にもおこなうことをおすすめします。このように、シバツトガの駆除をおこなうためには年に数回、薬剤を散布することが必要です。

被害を早期発見するコツ

シバツトガのように成長するほど被害が拡大する害虫には、被害の早期発見が必要になります。しかし、小さな虫を芝生の中から見つけ出すことはとても大変な作業です。

このような小さな害虫を早期発見するコツは、日頃からよく芝生を観察することです。被害を最小限に抑えるためには、害虫の被害を受けてしまった芝生の変化をいち早く見つけることが重要になります。わかりやすいものとして、以下の変化があげられます。

芝生の変色を確認する

食べられるなどの被害を受けた芝生には、枯れて変色することがあります。この変色を目安に害虫を探しましょう。ひどくなると、枯れや変色部分が増え始め、芝生がまだら模様になり見栄えが悪くなります。

枯れて変色している芝をそのまま引き抜くと害虫が出てくることがあるので、その害虫を取り除きましょう。付近にもほかの害虫が潜んでいる可能性が高いです。周囲の芝生も探ってみましょう。
被害を早期発見するコツ

芝生に鳥が集まる

シバツトガの幼虫は鳥のエサになります。そのため、芝生に鳥が集まるようになった場合も害虫が発生している可能性があります。鳥が地面をつついたり、何かを探したりしている行動が見られましたらその付近を探してみましょう。害虫が見つかりましたら、すぐに薬剤を散布し、駆除をしてください。

日頃から芝生の観察は必ずおこないましょう。害虫の発見が遅れてしまうと被害が拡大してしまい、芝生に大きなダメージを与えてしまうことになります。

まとめ

芝生をシバツトガから守るためには、日頃から芝生の様子を観察し続けることが大切です。芝生の小さな変化に気づき、シバツトガの発生時期を予測することで被害の早期発見ができます。発生時期にあわせて薬剤を散布するだけなので、シバツトガの対策は難しいことではありません。

地道な作業ですが、シバツトガ以外の害虫や病気の対策にもなり、被害の拡大を抑えることができます。

これらの対策を、ぜひとも芝生を丈夫に育て長く楽しむ方法のひとつとして、活用してください。もしすでに芝生が食害にあってしまった場合は、業者に依頼をして芝生を張り直してもらいましょう。

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