大きくきれいな牡丹の花を咲かせるために…牡丹の剪定はどうすれば

2023.11.20

大きくきれいな牡丹の花を咲かせるために…牡丹の剪定はどうすれば

庭に植えれば一気に華やかに彩る牡丹。鮮やかな色と大輪の花を咲かせる牡丹の原産地は中国とされ一説によれば、奈良時代に薬用植物として渡ってきたのが始まりだといわれています。日本でも着物の柄に使われていたり、色の表現として牡丹の名を使われたりと、多くの人が牡丹の花の存在を知ることでしょう。

そんな牡丹は今でも庭に植える花として人気を博していますが、育てることが難しいことから、植えたいけど、なかなか育てるところまで踏み出せない人もいます。
そんな難しい牡丹の剪定や育て方など牡丹について焦点をあてていきます。

※対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。

牡丹の特徴

牡丹とは鮮やかな暖色と大輪の花を咲かせる美しい植物で、日本でも「立てば芍薬(シャクヤク)座れば牡丹歩く姿は百合(ユリ)の花」という言葉があるほどです。
そんな牡丹に魅了される人もたくさんおり、ガーデニング好きな人や植物を愛でるのが好きな人、牡丹の花が好きな人などは「ぜひ牡丹を植えてみたい」と思われることでしょう。

しかしそんな美しい牡丹も、美しく花を育てたり剪定することは難しいといわれています。なぜ、牡丹は数ある植物のなかでも育てるのが難しいといわれるのでしょうか。

種から育てると、花が咲くのに約10年かかる

牡丹は成長スピードが遅く、種をまきいちから牡丹を育てる場合、花が咲くまでに最長約10年ほどかかります。いくらきれいな花を咲かせるからといっても約10年という年数は、途方もない時間となるでしょう。
ちなみに苗から育てれば約1年ほどで花を咲かせますので、牡丹は苗から育てるのが一般的です。

品種によって咲く季節が違う

花といえば春に咲くイメージがありますが、牡丹の場合品種によって花を咲かせる季節が違いますので、イメージ通りの季節に咲くかといわれれば首を縦に振ることができません。
牡丹には春牡丹・寒牡丹などの種類があり、「春牡丹」は春に咲く牡丹のこと、「寒牡丹」は春と初冬の2季節に咲く牡丹のこと、「冬牡丹」は冬から春にかけて咲くように春牡丹を改良したもののことをいいます。

種類によってはデリケート

また、牡丹はデリケートさを持ち合わせています。たとえば、寒牡丹は自然の状態でも時期がくれば花を咲かせますが、急激な気候の変化によっては元気に育たなくなったり、枯れてしまうことも。
また、冬牡丹の場合、開花時期には元気な姿をみせますが、寿命は1年ほどといわれています。

成長スピードも遅く、単独で成長するとなればかなりの時間を費やさなければいけないので、苗木として販売するときは、牡丹の根に芍薬の根を接ぎ木するほどです。

芍薬ってなに?

芍薬(しゃくやく)とは牡丹の花と姿は似ていますが、似て非なる植物となります。牡丹が樹木に対し、芍薬は草の一種です。牡丹と並ぶほどに庭に植える花として人気で、観賞用としてもさまざまな人に愛されています。
似て非なる植物ですが、牡丹とは近縁種で、接ぎ木としても活躍する木です。

      牡丹の剪定時期

牡丹の剪定時期と仕方

牡丹は育てるにも苦労しますが、非常にデリケートな植物なので、牡丹の剪定をするのにも一苦労します。剪定は苦労してしまうものの、きれいにやり遂げれば次の年も元気に牡丹の花を咲かせることでしょう。

牡丹の剪定時期

牡丹はデリケートな植物なので、適切な剪定時期とその剪定時期に適切な剪定方法で剪定をおこなわなければいけません。
牡丹の剪定時期とその方法は以下の通りです。適切な剪定時期と剪定方法で牡丹をきれいに剪定していきましょう。

①2月と4月は芽かきを中心に

芽かきとは不要な芽を取り除くことをいいます。牡丹の形をととのえるだけではありません。苗から育てる牡丹はシャクナゲの根を使っていることが多いので、当然シャクナゲの花も芽吹く可能性があります。この芽をつまないと牡丹ではなく、シャクナゲが咲いてしまうことがあるのです。シャクナゲの芽も取り除くことできれいな牡丹の花を咲かせていきます。

②5月は花後剪定

春牡丹の開花時期は4月下旬から5月の暖かくなる時期。この時期を過ぎると花びらが散り、最終的には花がない状態になります。花が散った頃合いを見計らい、花と下の葉の間で切り、古い花を取り除きます。

③9~10月は本格的な剪定

牡丹の本格的な剪定をおこなう場合は9~10月の花の休憩時期におこないましょう。
このときにおこなう剪定はいくつかあります。その方法が枝すかし、葉刈りといった剪定です。

枝透かし剪定

枝透かし剪定は枝同士が絡み合ったり、混み合ったりした枝や、枯れ枝などを中心に剪定していきます。このときに枝を剪定しすぎると牡丹が咲かなくなる場合があるので、適切な量の枝を剪定しましょう。
また、枝を透かしたあとは癒合剤を傷口に塗りましょう。

葉刈り剪定

葉刈り剪定は、固まってきた葉の葉柄を残して刈り取ることをいいます。牡丹の樹勢を整える際に必要な剪定となります。

春牡丹を剪定する前提で剪定方法をお伝えしましたが、寒牡丹や冬牡丹は開花時期が違うため、当然剪定時期もことなります。牡丹の種類にあった剪定時期と剪定方法で牡丹の剪定をおこないましょう。

      牡丹の剪定方法

牡丹をうつくしく育てる方法

牡丹の形を美しく整え、次の開花時期に元気な花を咲かせるためにも、牡丹の剪定とともに、育て方にも気を配らなければいけません。
この章では牡丹を美しく育てるための方法やポイントについてご説明します。

地植えをする場合は

庭に地植えをする場合は西日(西側から差す午後の日光)を避け、風通しと水はけがいい場所に植えましょう。

土の配合

牡丹は水はけと水もちがいい土を好みますので、粘土質のような水はけが悪い土を好みません。もし、土を配合する場合は、使い勝手がいい赤玉土や植物にとって栄養豊富な腐葉土などといったものを配合しましょう。さらに水はけがよくなるように川砂などを加えるといいでしょう。

牡丹にあげる水の量

牡丹は成長時期になると冬と比べ、水を欲する量が多くなります。朝の涼しい内に水を与えましょう。しかし、与えすぎには要注意です。土が乾いたら水を与えるように心がけましょう。
地植えの場合は雨が降らない日が続く場合や、気温が高く晴れた日が続く夏の時期以外は、水やりは必要ありません。

過度な植え替えはしてはいけないけど……

牡丹は過度な植え替えを嫌います。しかし、植えた場所が牡丹が育つ場所として最悪だった場合や、元気に育たなくなってしまった場合は別です。
過度な植え替えはしてはいけませんが、やむをえない場合の植え替えはおこなうべきでしょう。この場合は細心の注意を払い植え替えをおこないます。

植え替える場合はまず、根を掘り起こし、傷まないように注意しながら土を落とします。根が黒、または黒っぽく変色している場合は根の長さを調節します。
そのあと、また新しい場所へ植え替えをおこなうのです。

病気や害虫にも要注意

牡丹も植物なので、植物の病気にかかったり、害虫が取りついたりします。
牡丹がおもにかかる病気としては、ボトリチス病やうどんこ病などがあげられます。これらはいうなれば、植物にカビが生えてしまう病気で、最悪の場合、牡丹が枯れてしまったり、ほかの植物へ感染してしまうことも。
この病気の対処法は発症した患部を切り取り処分することです。

また、牡丹にとりつく害虫はアブラムシやカイガラムシ、カミキリムシの幼虫といったものがとりつきやすいです。
枝や幹にとりつくこれらの害虫は牡丹を食害したり、牡丹がため込んでいる栄養を吸い取ったりしてしまいます。
結果、牡丹が弱ってしまう原因になります。
害虫は見つけ次第1匹ずつ駆除するか、植物用の薬剤を散布して害虫を駆除しましょう。初期段階や発生前などであれば牡丹に合う薬剤を散布して、害虫予防をおこないます。

      牡丹の花を大きく美しく育てるには?

牡丹の種類

牡丹と一口に表現しても、牡丹の種類はさまざまあり、品種改良もされカラーバリエーションも豊富。続いて牡丹の種類についてみていきましょう。

ハイ・ヌーン

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春牡丹で、黄色系で上品で高級感溢れる中輪の花を咲かせます。

島錦

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白と紅が入り混じった絞りのような色と柄で、中輪の花を咲かせます。苗木のうちは紅花を咲かせることもありますが、そこも島錦の魅力です。

白王獅子

白色の花弁を咲かせる上品な牡丹です。

鎌田藤 牡丹

花びらが小さく、藤色系の花をさかせる牡丹です。花壇用はもちろん切り花としても人気の品種です。

太陽

牡丹のなかでも上品で気品ある品種です。バラのように華やかなこの牡丹を庭に育てるだけでも一気に華やかになるでしょう。

育てるだけじゃない?牡丹をより楽しむためには

庭をより彩るためにも元気な牡丹を育ててみてください。しかし、たくさんの牡丹を育てていれば眺めるだけではつまらない。そう思われる人もなかにはいらっしゃるでしょう。
この章では育てるだけでなく、より牡丹を楽しむ情報をお伝えしていきます。

①切り花

切り花とは咲いた状態の花やつぼみを枝、または茎から切り取ったものをいいます。切り花はきちんと管理し、花瓶などに生けたりすることで家の中も華やかにすることでしょう。
しかし、いくらきれいだからといっても、切り花をつくるということは、開花時期に牡丹に傷を作ってしまう行為と同じこと。開花した花を摘み過ぎると牡丹の成長にも影響がでてしまいますのでほどほどにしましょう。

②押し花

牡丹の花びらなどを組み合わせて押し花にしてしまうのも牡丹の楽しみ方のひとつです。牡丹の花は大きいので、本のしおり用に作ることは難しいですが、押し花にしたものを額縁などに飾っておくことは可能。
いつでも牡丹の華やかさを楽しめますので、牡丹の花に余裕があればトライしてみてはいかがでしょうか。

ただ、そのまま押し花にしてしまうと枯れてしまいますので、酸化防止剤などをつかって枯れないように対策をおこないましょう。

まとめ

「立てば芍薬、座れば牡丹」という言葉があるほど、牡丹はきれいな大輪の花を咲かせます。牡丹の剪定をはじめ、牡丹は育てることも難しいことから、興味があってもなかなか育てるまでに踏み出せない人もなかにはいらっしゃいます。

また、剪定方法を誤ってしまえば、せっかく咲かせた牡丹の花を無駄にしてしまうことも。もし、剪定することが難しいと感じる人は、さまざまなお宅の牡丹を手入れしてきた経験のある剪定のプロにお願いしてみましょう。

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