松の剪定・手入れの時期は年に2回!基本的な方法やコツをご紹介

2023.11.20

松の剪定・手入れの時期は年に2回!基本的な方法やコツをご紹介

日本庭園や盆栽といえば、美しい樹形の松は欠かせない存在です。でも、松の剪定やお手入れは難しいと思われがちではないでしょうか。じつは、春と秋の年に2回決まった時期に決まった作業をおこなうだけでよいのです。

大まかにいうと、春には新芽を適度に摘み、秋には枝や葉を落として樹形を整える作業をします。樹形を整えることによって、日当たりや風通しが良くなり、病気を防いで健康を維持できるためです。

この記事では、春の「みどり摘み」と秋の「すかし剪定」「もみあげ剪定」の3つの基本的な方法をご説明します。作業のコツを覚えて、お庭の松をきれいにお手入れしましょう。

松をより美しく剪定したいときはご相談ください
  • すぐに剪定して日本庭園にあるような完成度にしたい
  • 切るべき枝の見極めが難しいのでプロの意見を聞きたい
  • 松の背丈が高く全体のバランスを見るのが難しい

こんなときは、プロに相談して早くきれいにしてもらうのも選択肢のひとつです。松を美しく仕上げるには、個々に合わせて美しい樹形のイメージを描くのがコツです。庭木のなかでも、松の剪定は高い技術や経験値とともにセンスのよさが必要とされます。

基本的な剪定は自分でおこなうことが可能ですが、強く剪定しすぎると不格好な枝が生えてくることもあります。最高に美しい仕上がりを目指すなら、まずはプロの剪定を見てみるのもおすすめです。

※対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。

松の剪定時期・剪定にむけての準備

松の剪定は難しく大変な作業ですが、手間や苦労を考慮したうえでなら自分で剪定することも可能でしょう。しかし、ただ松の剪定をすればいいというわけではありません。

ベストな時期で松の剪定をおこない、松の剪定がしやすいように準備をしておくことで、剪定後も元気に松を育てることができるのです。

剪定時期は春と秋の2回

松の剪定は、春(4~5月)と秋(11~12月)におこなうのがよいです。春と秋の剪定は異なる方法でおこないます。

春の剪定は「みどり摘み」や「芽摘み」といい、は生えてきた新芽を摘む作業です。いっぽう、秋の剪定は「もみあげ剪定」といい、古い葉を落としたり、ついでに枝を切り落としたりします。

このように、剪定は季節ごとに違うやり方があるため、誤った方法で剪定してしまうと、松がうまく育たなくなる原因もなってしまいます。ベストなタイミング・方法を見極めて、松の剪定をおこないましょう。

松の剪定で準備する道具・服装

松の剪定で準備する道具は以下の通りです。剪定方法によっては使わないものもありますので、必要なときに必要なものを用意しておこないます。

準備する道具
脚立(高所での作業の場合)
剪定ばさみ
植木ばさみ
剪定のこぎり

剪定をやりやすくするためには、剪定ばさみと植木ばさみを使いわけるとよいです。剪定ばさみは太い枝を、植木ばさみは細い枝を切り落とすのに適しています。そして、剪定ばさみでも切り落とすのが大変な太い枝は、のこぎりを使用しましょう。

また、松の剪定では松脂やとげとげした葉が皮膚や手に当たらないよう、以下の服装を準備してください。

剪定に適した服装
汚れてもいい長袖、長ズボン、靴(サンダルなどはNG)
軍手またはゴム手袋
帽子(高所での作業の場合はヘルメット)

松の葉はとげとげしているため、刺激が気になる方は軍手よりゴム手袋がおすすめです。このように、適切な道具や服装を準備し、万全の状態で剪定にいどみましょう。

【注意】剪定ばさみは容易に使わないように!

剪定に必要なものとして剪定ばさみと植木ばさみをあげましたが、剪定ばさみを使わないほうがよい場面があります。松の芽や葉を除去する作業では、松の枝を切り落とす剪定でない限り、素手で根元からむしりとるのが基本です。細やかな剪定をおこなうことで、松の樹形が崩れることなく、よい形に仕上がるのです。

このように、松の剪定はいくつかのポイントを押さえないと、剪定後の形が理想とは違う形になってしまうという難しさがあります。手間とセンスの見せ所であり、お庭の華を作り出すために欠かせない所作ともいえるでしょう。

春の剪定「みどり摘み(芽摘み)」のやり方

新芽を摘む春の剪定は、その後の樹形をきれいに整えるという目的があります。枝から数個の芽がでてくるので、大きい芽を摘んで、小さい芽は残すようにしてください。なぜなら、大きい芽は成長しやすく、そのままにしておくと枝の樹形が崩れてしまうからです。

下記の方法で、新芽を摘んでいきましょう。

1.枝の中から黄色い新芽を探し、根元から手で折っていきます。
2.芽が1本だけなら、根元から約2~3cm残し芽を折ります。
3.花芽が茶色く粒状のものがあれば、すべて取り除いていきます。

みどり摘みは時間がない方は無理にやる必要はありませんが、春にこの作業をおこなうことで、秋の剪定を効率よくきれいにすることができるのです。

秋の剪定「もみあげ剪定」のやり方

もみあげ剪定は、古い葉を落とすことで木全体に日光が届きやすいようにし、成長をうながす効果があります。さらに、密集した葉につきやすい害虫を寄せ付けにくくする効果もあるのです。

もみあげ剪定では、前作業として「透かし剪定」をやっておくとよいです。その理由とやり方について解説していきます。

先にやっておきたい「透かし剪定」

もみあげ剪定の前に透かし剪定をする理由は、もみあげ剪定の作業をより楽にするためです。のちほど詳しくご紹介してきますが、もみあげ剪定は松の葉を手で落としていく細かい作業だといえます。

松は全体的に葉が多い庭木なので、透かし剪定で枝数を少なくしておくことで、もみあげ剪定の作業量を減らすことができるのです。透かし剪定は以下のように、剪定方向と枝の残し方を意識しながらおこなうようにしてください。

剪定方向は上から下へ

剪定時の枝や葉っぱが落ちてしまうと、引っかかったり、ぶつかったりするおそれもあります。そうすると、せっかく整えた松も乱れてしまうかもしれません。

そのため、剪定は上から下へ作業していきます。手前の枝や葉っぱが手やはさみなどに当たり傷ついてしまうおそれもあるため、奥から手前へ向かって剪定していきます。

松の枝はY字に残す

複数の新芽や枝が生えていると、松は中心部分の枝に養分を集中させようとしてしまいます。そのため放置してしまうと、周りの枝より中心部分の成長が早くなってしまい、ボリューム感がある樹形に仕上げることができません。

枝がたくさんあるのであれば、真ん中にある新芽や枝を切り落とし、Y字型になるように整えます。左右の枝の成長もうながされるので、庭木らしいボリューム感が作れます。

剪定の際の注意点

枝を切り落とす強めの剪定は、松の状態が悪いときにはおこなわないようにしてください。悪い状態として、枝や葉が病気のように枯れていたり、害虫被害にあっていたりするときなどがあげられます。

このような症状がみられるときに強剪定をしてしまうと、松が枯れてしまう原因となることがあります。とくにアカマツやゴヨウマツは、ほかの松に比べると強剪定に弱いといわれているので、注意してください。

もみあげ剪定では古い葉を落とす

透かし剪定ができたら、つぎはもみあげ剪定です。もみあげ剪定は古い葉を落とす作業で、基本的には素手でおこないます。もみあげ剪定のポイントは下記の3点です。

・松の葉をY字に仕上げるイメージ
・芽の下の古い葉はすべて落とす
・先端の葉は7~8対程度残す

もみあげ剪定は細かく大変な作業ではありますが、ていねいにおこなうことで、やわらかい印象の樹形に仕上がります。また、害虫から松を守るためにも大切な作業なので、根気よくおこないましょう。しかし、自分でおこなうのが不安な方は、業者に依頼するのもひとつの手段です。

松の種類ごとの理想的な樹形を再確認しよう

松の木と一口にいっても、さまざまな種類の松の木があります。松によっては見た目も違ってきますので、種類ごとの美しい樹形をイメージしながら剪定をおこなうとよいでしょう。参考として、庭木でよくみられる3種類の松をご紹介していきます。

アカマツ


江戸時代に重宝された木で「江戸五木」にも名を連ねる松です。別名オンナマツと呼ばれ、樹皮は赤茶色で、古くなるとはがれ落ちます。樹皮がはがれるとつやのある樹皮をみせるため、観賞用としても目を楽しませてくれます。

ちなみにアカマツの幹はこんな感じです。

クロマツ


樹皮が灰黒色で、別名オトコマツと呼ばれています。観賞用としても人気が高く、アカマツより太くかたい葉をつけます。

ゴヨウマツ


葉は青みをおびた鮮やかな緑で、アカマツやクロマツと比べると葉の密度がある種類になります。最高で30mも成長する種類です。

松の剪定は初心者には難しい……その理由とは

松の剪定は庭木の中でも、とくに難しいといわれています。なぜ難しいといわれているのか、そのおもな理由として下記の4点があげられます。

1.枝や芽が多い

松は枝や芽が多いため、いざ剪定をするとなると、どこから手をつけたらよいのか分からなくなります。芽や枝が多いため、剪定の際には手数が多くなってしまうのも考えものです。

また、枝が多くあるためどの枝を切り落とせばよいのか、素人の目では見極められないこともあるでしょう。

2.無理に刈り込むと樹形が乱れる

松の剪定をむやみにしてはいけない大きな理由として、刈り込むと樹形が乱れることがあげられます。

邪魔だと思って切った枝からまた新しい枝が生えてきた場合、でこぼことした不格好な枝が生えてきてしまい樹形を乱すこともあるでしょう。また、強く剪定しすぎてしまうと枯れた枝が生えてくることがあるので、注意が必要です。

3.葉がチクチクする

松は葉が細く長い針のような形状も特徴のひとつです。剪定するときに、気をつけないと葉が体に当たったり、手に刺さってしまったりすうこともあります。

4.松脂(マツヤニ)がつく

松脂とは松からとれる樹脂で、とくに黒松から多くとることができます。この松脂は油特有の粘り気と鼻を刺激するツンとした臭いが特徴で、手や皮膚、服などについてしまえば洗って落とすのは大変です。

きれいに仕上げたいならプロの庭師に依頼するのがおすすめ

ここまででご紹介してきたように、松をきれいに剪定するのは慣れていない方にとっては難しい作業だといえます。そのため、きれいに仕上げたい方は、プロである業者に依頼するのがおすすめです。

また、松の大きさによっては多くの時間と体力が必要となるため、時間がとれない方や体力に不安がある方も、業者に依頼するメリットは大いにあるでしょう。

業者に依頼する際の相場料金

業者に依頼するとなると料金が気になる方も多いのではないでしょうか。例として、3m~5m程度の高さの場合、相場料金は1本あたり約6,800円となっています。

この相場料金は弊社が調べた剪定業者9社の平均金額ですが、実際の料金は松の状態、作業内容、枝や葉の処分の有無などによって変動するでしょう。また、業者によっては料金の算出方法が松1本あたりではなく、職人1人あたりの時間単価のところもあるようです。

このように、松の剪定料金はさまざまな要因で変動するため、実際の料金を知るためには、業者に事前見積りをとってもらうのがよいです。その際には、現地調査と見積りに無料で対応してくれる業者だと安心でしょう。

松の剪定は弊社にご相談ください!

弊社は生活の中のさまざまなトラブルの解決にお役に立てるよう、広いジャンルの提携業者からお客様が必要とする業者をご紹介するサービスを展開しています。庭木の剪定にも対応しており、ご相談のお電話をいただいたら、お近くの業者をご紹介いたします。

コールセンターは24時間365日受け付けているので、ご都合のよいときにご連絡いただけます。剪定の依頼をご検討の方は、ぜひ弊社にご相談ください。

まとめ

お庭の松をきれいに維持するためには、春と秋に剪定をおこなうとよいです。春にはみどり摘み(芽摘み)を、秋には透かし剪定ともみあげ剪定をおこないます。

松の剪定は考えなしにおこなってしまうと、手や服に松脂がついてしまったり、葉が刺さってしまったりするため、始める前から苦労する方もいらっしゃるかもしれません。

また、樹形を考えず剪定してしまうと形が崩れ、不格好になってしまいます。時期を誤り強めの剪定をしてしまうと元気に松が成長しなくなってしまうこともあります。そんな事態をさけるためにも、今回ご紹介してきた手順やポイントを参考に、適切な剪定をしましょう。

しかし、なかには手先が不器用で思う通りに剪定ができない人や、そもそも剪定をするための時間をとれない人もいらっしゃいます。そんな人は剪定のプロに依頼し、松の剪定をしてもらうのがおすすめです。

※提示されている価格情報はこの記事が公開された当時のものです。
※掲載料金は消費税を含んでおりません。(2020年8月時点)


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