つるバラは冬に剪定しながら誘引を!一番ベストな時期は?寒さ対策も

2023.11.20

つるバラは冬に剪定しながら誘引を!一番ベストな時期は?寒さ対策も

つるバラの冬剪定は、12月あたりがおすすめです。つるバラの剪定は1月を過ぎてからおこなうと、作業中に翌年の花芽が取れてしまうこともあるため、花芽が大きくない12~1月上旬のうちが適しているのです。

そこで今回は、つるバラの冬剪定の方法をご紹介します。剪定と同時に「誘引」という作業もおこなうと、つるバラをより美しい形に仕立てることができるでしょう。誘引や育て方についてもご説明するので、ぜひお役立てください。

※対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。

つるバラの冬剪定と誘引にベストな時期

つるバラの冬剪定は、12~1月ごろが向いています。なぜなら12月のつるバラはつるが柔らかく、誘引作業がしやすいのです。また翌年の花芽も小さいため、誘引作業中に取れてしまうリスクも少ないでしょう。

誘引とは、植物のつるを柱やフェンスなどに絡ませる仕立て方のことをさします。つるバラを仕立てることで、誘引した植物を美しく見せることができるのです。以下では、剪定・誘引作業の手順についてご説明するので、実践の際は参考にしてみてください。

剪定と誘引に必要な道具

剪定と誘引作業に入る前に、まずは必要な道具を確認しましょう。つるバラの剪定では、以下の道具が必要になります。

・剪定ハサミ
・剪定ノコギリ
・厚手の手袋
・ワイヤー(もしくは麻ひも)

剪定ノコギリは、ハサミでは切れないような太い枝を剪定するのに使用します。そのため、大きく育ったつるバラの株がある場合は、ノコギリを用意しておくとよいでしょう。

つるバラには鋭いとげがあり、作業中にケガをする危険があります。そのため、できるだけ分厚い手袋を使用して、皮膚を守ることが大切です。

また誘引作業では、つるバラがつるを伸ばす道筋を作るため、ワイヤーを使います。ワイヤーのような金属製品を使うことに抵抗がある場合は、柔らかく扱いやすい麻ひもで代用するのもよいでしょう。

つるバラの冬剪定の方法

つるバラの剪定作業は、2つのやり方に分かれます。自身の目的に応じて剪定方法を変えてみましょう。

●自然な景色を楽しむ場合

自然なバラの咲き方を楽しみたい場合は、おもに、古い枝を残しながら剪定をしていきましょう。古い枝とは、「発芽してから2年以上がたった枝」のことをさします。

1.枯れた枝や細すぎる枝を選び、根元から切り落とす。
2.発芽から2年以降の枝を選び、そこから生えた小枝を10センチほどまで短くする。
3.今年に生えた新しい枝のなかでも、とくに大きく長いものは残しておく。
4.古い枝と新しい枝は、なるべく別々になるよう誘引する。

枯れた枝や細い枝は、花をつけないといわれているため根元から切っておきます。枝数が多すぎると、風通しが悪くなって病害虫に寄生される原因にもなるのです。そのため、不要な枝は取り除いておきましょう。

古い枝から出た小枝には小さな花がつくため、残しておくことで自然な咲き方に近づけることができるのです。ただし新しい枝は花つきがよいため、誘引するときは古い枝と重ならないようにするのがよいでしょう。

●たくさん咲かせて豪華に飾りたい場合

花数を増やして咲かせたい場合は古い枝をなるべく減らし、新しい枝を育てていきましょう。新しい枝は成長する力が強く、古い枝よりも花数が多くなりやすいのです。

1.枯れ枝や細すぎる枝を、根元から剪定する。
2.2年目以降の古い枝も根元から切り落とす。
ただし、古い枝から、新しく大きな枝が生えていた場合は、大きな枝の手前まで切り戻す。
3.その年に生えた大きな枝は残しておく。

新しい枝の数が多い場合は、新しい枝を根元近くまで切り戻しましょう。切り戻す際は、枝同士のスペースが少しあく程度にします。剪定後は、古い枝があった位置に新しい枝を誘引し、まんべんなく枝が広がるように仕立てていきましょう。

つるの誘引手順

つるは近くのものにまきついて育つ性質をもっているため、専用のガーデニング用のアイテムを使うと、美しく仕立てることができます。それぞれのアイテムを使った誘引手順をご紹介します。

●アーチ
アーチとは、虹のような形になっているアイテムのことをさします。アーチに誘引するときは、外側につるバラの株を置き、太いつるを優先的にまきつけていきます。

太いつるをアーチに誘引するときは、できるだけS字を作るように意識してみましょう。太いつるをワイヤーで固定したら、細いつるも同じように誘引します。

つるバラは冬に剪定しながら誘引を!一番ベストな時期は?寒さ対策も

●トレリス
トレリスとは、ガーデニング用に作られたフェンスのことをいいます。おもに、つる性の植物を誘引して育てるために使用されるものです。トレリスやフェンスに誘引したいときは、つるを左右の両方に広げて誘引します。

結びつける際は、支柱の横側に広げるよう意識するのがポイントです。横に広げることで、均等に枝が広がるでしょう。広げて誘引したつるは、雨風で取れないようワイヤーでくくって固定します。

●オベリスク
オベリスクとは、鐘のように丸い形で組まれた支柱です。オベリスクの中心に株を置き、太いつるから誘引します。太いつるは、オベリスクを囲むようにまいていき、徐々に上へと誘引していきましょう。

まく方向は決められていないため、左右の両方から誘引していくのもおすすめです。細いつるも誘引したら、ゆるまないよう同様にワイヤーで固定しましょう。

冬のつるバラお手入れ法

つるバラは冬の剪定だけではなく、冬の手入れも大切です。冬こそ気をつけるべきポイントをおさえておくことで、満開のつるバラが期待できるでしょう。つるバラには甘い香りを出すものもあるため、健康的に育てることで香りや見た目を楽しめるのです。そこで、以下ではつるバラの冬の手入れについてご紹介します。

落ち葉はなるべく取り除く

つるバラの葉は11月ごろに枯れ落ちるため、落ち葉はすべて回収しましょう。落ち葉をそのまま残しておくと、その下でつるバラを傷つける害虫が隠れるおそれがあるのです。また枯れ葉を放置しておくと病原菌の発生源にもなるため、集めた落ち葉は可燃ごみとして捨てます。

寒さ対策に囲いを!マルチングのやり方

1月は寒さも強くなるため、つるバラの根元にマルチングをしておきます。マルチングとは、植物の株元にバーク(木材チップ)やワラを敷いて、温度変化による被害を防ぐ方法です。温度が急変すると根がダメージを受けるため、マルチングをすることで根に伝わる寒さを和らげることができるでしょう。

また、マルチングをすることで、病気の感染を防ぐことにもなります。植物に感染する病気には、土から発生し、降雨などの衝撃で株に飛び知って感染するものもあるのです。そのため、土の上にマルチングを施しておくことで、病気になるリスクを減らすことができるでしょう。

水やりと肥料

地植えの場合、水やりは週に1回の頻度で与えるのが目安となります。冬でも、雨や雪の降らないときは土が水切れを起こすため、土の湿り具合を確認したうえで散水しましょう。

鉢植えの場合は、乾燥したら水を与えるようにしましょう。冬でも放っておくと水切れを起こすため、土の状態をこまめにチェックして乾燥していたら水やりをします。

肥料は1月のうちに、つるバラの根元へ有機肥料を与えましょう。有機肥料は土に混ぜることで、じっくりと栄養を作り出す肥料です。そのため、春になって活動し始めたつるバラの根が、栄養を吸収できるのです。有機肥料を与えるときは、周りの土を軽く掘り起こして混ぜておきましょう。

また、手軽に施肥をするなら、化成肥料をまいておくのもよいでしょう。化成肥料は効果の持続性が高く、粒状のため手で散布しやすいのです。そのため、有機肥料を与えるのが大変と感じる場合でも、手軽に施肥ができるといえます。

つるバラは冬に剪定しながら誘引を!一番ベストな時期は?寒さ対策も

つるバラの大苗の育て方

つるバラの大苗は、秋から冬にかけて入手することができます。また、秋と冬はつるバラの植え付けにも適しているため、誘引に向けて育てることができるのです。つるバラの育て方には、鉢植えと地植えの2パターンがあるため、それぞれの育て方にそった方法をご紹介します。

【大苗の植え付けで必要な道具】

・苗
・ジョウロ
・培養土

基本的には、以上の3つが必要になります。培養土とは、植物が育ちやすいように、排水性や保水性のバランスを考えて作られた土です。そのため、植え付けたい場所に培養土を入れることで、植え替えの環境が整うでしょう。

【鉢植えにする場合に必要な道具】

・植木鉢
・鉢底石
・鉢底ネット

鉢植えをおこなうためには、上記のアイテムも用意しておきましょう。鉢底ネットと鉢底石は、土の水はけをよくするために使用するアイテムです。水はけが悪いと土が固くなり、常に湿っている状態になるため、根にとってダメージになるのです。

また、植木鉢は、購入時の株よりも大きめのものを買って、根を伸ばす余裕をもたせましょう。根を伸ばす余裕がないと、鉢植えのなかにびっしりと根が詰まってしまいます。この現象を根詰まりといい、木が弱る原因にもなるのです。そのため、植木鉢のスペースには余裕をもたせておきましょう。

一方、地植えにする場合は、鉢植えとは違うアイテムを使用します。

【地植えにする場合に必要な道具】

・パーライト
・腐葉土および堆肥
・化成肥料

パーライトとは、排水性を改善する役割をもつ資材です。空洞があいており、すき間を作ってくれるため、水や空気の通り道になるのです。パーライトがなければ軽石で代用できるため、ホームセンターで探してみましょう。また、堆肥や腐葉土は保水性を上げ、土中で栄養に変わるので、肥料としても利用できるのです。

化成肥料は、粒状の肥料のことをさします。効き目が長く続くため、手軽に施肥をおこなえるメリットがあるのです。

植え付け手順【鉢植え】

鉢植えに植え付ける場合は、まず、上でご説明したアイテムを用意します。準備ができたら、以下の手順にそって植え付けをおこないましょう。

1.植木鉢の底に鉢底ネットを敷く
2.鉢底ネットの上に鉢底石を敷く
3.鉢底石の上に培養土を入れる。ただし、鉢につるバラの根が入るほどの空間はあけておく
4.つるバラの根を入れる
5.根が見えなくなるまで土を乗せる
6.株の近くに支柱を立てて、まっすぐ誘引しながら育てる

支柱を立てたら、ワイヤーを使って枝と支柱を結びつけておきましょう。また、植え付けるときは、根の周りについている土をほぐしてから植え付けるのがポイントです。

植え付け手順【地植え】

地植えにする際は、あらかじめ植え付けたい場所に穴を掘り、腐葉土や肥料などを準備しておきます。以下では、準備の段階から手順をご説明します。

1.植えたい場所に40センチほどの深さの穴を掘る
2.下からパーライト、堆肥の順で入れていく
3.上から化成肥料を混ぜた土を乗せる
4.上からつるバラの株を入れる
5.根が隠れるまで培養土を入れる

地植えの場合も、鉢植えと同じように根をほぐしてから入れます。もし、株を入れたときに穴からとび出してしまう場合は、根が隠れるまで培養土を乗せ、土が山なりになるように植え付けましょう。

しかし、つるバラを美しく咲かせたり、健康に育てたりできる自信がない、という方もいるかもしれません。つるバラの冬剪定や手入れ、植え付けは、業者にやってもらうのも、ひとつの手段です。剪定技術のある業者に任せることで、つるバラの開花を楽しむことができるでしょう。

つるバラは冬に剪定しながら誘引を!一番ベストな時期は?寒さ対策も

まとめ

つるバラの冬剪定は、12月におこなうことをおすすめします。12月のつるは柔らかいため、手で曲げながら誘引しやすいのです。2月からはつるが丈夫になるため、思うように誘引することが難しくなります。

また2月からは花芽も大きく育つため剪定の際に落ちてしまい、花数が減るおそれもあります。そのため、12月のうちに剪定も誘引も済ませておくことが大切です。

しかし、冬の剪定や手入れが難しく、自信がないと感じる方もいるでしょう。そんなときは、業者に任せることをおすすめします。業者は植物を健康にするための剪定だけでなく、美しく仕立てる方法を知っている場合もあります。そのため、美しく仕上がるように剪定・誘引してもらえるでしょう。

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