ポポーの剪定は落葉期におこなおう!ポポーの実を収穫するコツも紹介

2023.11.20

ポポーの剪定は落葉期におこなおう!ポポーの実を収穫するコツも紹介

実が楽しめる果樹を、庭に植えている人はたくさんいます。ポポーも家庭で育てることができる果樹ですが、スーパーなどにあまり出回らないことから、幻の果実ともいわれています。

おいしいポポーの実を収穫するには、適切なお手入れをすることが大切です。今回のコラムでは、ポポーの剪定方法を中心に、実をたくさん収穫するためのコツについても紹介していきます。ポポーの栽培に慣れてきたら、木を増やしてさらに実を増やすことにもチャレンジしてみませんか。ポポーの剪定や育て方について知りたい人は、ぜひ最後までご覧ください。

※対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。

ポポーの剪定時期と剪定方法

ポポーを元気に育てて実を収穫するには、剪定などのお手入れを適切におこなっていくことが大切です。とくに、ポポーの場合は大きくなると10m近くなることもあり、樹形を整えるためにも剪定する必要があります。剪定を怠ると、不要な枝が本来育つべき枝の生長を妨げたり、風通しが悪くなったりするため、ポポーが元気に育たなくなります。

ポポーの剪定は、葉を落としている12月~2月ごろが適期です。ポポーは冬になると落葉して休眠するため、この時期に剪定をすれば、あまりストレスを与えずにすみます。

剪定するときは、花芽を落とさないように注意することが重要です。ポポーの花芽は、前年に伸びた枝の根元にできるため、枝の先端を切っても花芽を切り落とす心配はさほどないでしょう。コンパクトな樹形にしたいときは、伸びすぎた結果枝(けっかし)を先端から切りつめていきましょう。結果枝(けっかし)とは本年に実をつけた枝のことです。先端から切りつめていけば花芽を切り落とす可能性は低くなります。

ほかにも、枯れた枝や、逆向きに生えている枝、育てている枝に交差している枝など、不要な枝も落としていきます。不要な枝を残していると、育てている枝や実に行き渡らせたい栄養が奪われるため、必要に応じて間引いていきましょう。

ポポーの剪定は落葉期におこなおう!ポポーの実を収穫するコツも紹介

ポポーの特徴と育て方

ポポーは、北米原産のバンレイシ科の植物です。ポポーは温帯原産であたたかい環境との相性がよいですが、耐寒性も高いため、日本国内のどこでも栽培可能です。

ポポーは大きくなると3m~10mほどに生長し、春から夏にかけて、褐色の花を咲かせます。ポポーの実は秋に収穫でき、皮は黄緑色で、果肉はクリーム色をしています。甘みもあり、香りよくおいしいので、栽培のポイントをおさえて育ててみてください。

ポポーの栽培スケジュール

ポポーの栽培ポイントを、年間の流れにそって紹介していきます。お手入れには適した時期があるので、参考にしてください。

ポポーの剪定は落葉期におこなおう!ポポーの実を収穫するコツも紹介

<春~夏>

5月ごろは、ポポーが開花するシーズンです。ポポーの実がたくさんできるようにするために、人工授粉をするのもよいでしょう。人工授粉の具体的な手順は、後半で説明します。

これから種まきをするという場合は、5月~7月ごろの比較的あたたかい時期におこなうのがおすすめです。

<秋~冬>

9月~10月にかけて、ポポーの収穫シーズンになります。やわらかく熟した実を、収穫してください。収穫が終わったら、実をたくさんつけてくれたお礼に肥料を与えるとよいでしょう。

冬になると、ポポーは落葉期に入ります。先にも説明した通り、12月~2月ごろにポポーの剪定をおこないましょう。また、苗を植えつけたり、植え替えたりする場合も、休眠している冬期が適しています。冬の終わりには、寒肥を与えます。寒肥とは春に活動しはじめる植物にとって、大切な肥料です。

ここまでが、1年間のポポーの栽培スケジュールです。次からは、上手に育てるポイントとして、これらのお手入れの具体的な方法を解説します。

上手に育てるポイント

ポポーは、水はけがよい土壌でかつ日当たりのよい場所で育てましょう。風あたりが強いと、せっかくついた実が落ちてしまうこともあるので、注意してください。

庭植えで根がついて生長したあとは、基本的に水やりは不要です。しかし、日差しが強く乾燥しやすい真夏は、様子をみて水やりをしましょう。鉢植えの場合は、土が乾燥したタイミングで鉢全体に水が行きわたるようにたっぷりあげてください。

土づくりに関しては、水もち水はけの質が重要です。腐葉土をまぜた、栄養豊富な粘土質の土を用意しましょう。そして、休眠から覚める前の冬の終わり頃や、実をつけたあとのタイミングで有機肥料を与えましょう。

ポポーの木が実をたくさんつけるためには、2本以上の株を育てることも重要なポイントです。その理由と、具体的な方法については、次の章をご覧ください。

美味しいポポーの実!たくさん実らせるコツ

ポポーは剪定や水やり、土づくりも重要ですが、果実をたくさん実らせるにはさらにコツがあります。秋にたくさんポポーを収穫したい人は、ぜひ実践してみてください。

植え付けは違う品種で2株並べよう

ポポーには、ウェールズや、ペンシルバニアゴールデン、ウィルソンなど、さまざまな品種があります。ポポーをたくさん収穫するコツとして、違う品種のポポーを2株並べて育てるのもおすすめです。同じ株のめしべとおしべを自家受粉させるよりも、違う品種の花粉をつける方が、実がつきやすいとされているためです。

ポポーは、開花時期にめしべが先に成熟し、後からおしべが花粉を出します。めしべの成熟よりも花粉が出るタイミングが遅く、自然に受粉しにくいため、人工授粉でより実をつきやすくさせてみましょう。

ポポーを人工授粉させる手順

ポポーが開花したら、花の中央にゴマのような細かい粒がたくさんできてきます。この粒の中に花粉が入っているので、まだ受粉していないめしべに、ハケなどを使って花粉をつけていきます。

受粉できためしべは、開花したあとも枝に残り、やがてふくらみはじめます。これが、秋になると実になって収穫できるようになるのです。

ポポーの摘果と収穫

開花期に受粉できたポポーは、夏になると実がふくらんできます。受粉が成功すると1つの枝にたくさんの実ができることもあります。

多くの実ができた場合は、生育のよいものを選び、1枝に1~2個程度まで減らしてください。これを摘果といい、おいしい実を作るために必要不可欠な作業です。

せっかくついた実を取るのは忍びないですが、実がたくさんあることで、栄養が分散されてしまいます。そのため、栄養が効率よく行き渡るように、実を間引いておきましょう。

9月から10月になると、いよいよポポーの収穫期です。ポポーが熟して自然に落ちてくるのを待つか、やわらかくなったものを根元から園芸用のハサミで切ってもよいでしょう。ポポーは収穫後、2~3日置いておくと、追熟されてさらに甘みが増すので、ぜひ試してみてください。

ポポーの剪定は落葉期におこなおう!ポポーの実を収穫するコツも紹介

おいしいポポーの実はこんなデザートに!

ポポーの実は甘いクリーム状で「森のカスタードクリーム」と呼ばれることもあります。独特な芳香があり、バナナやマンゴーなどの南国のフルーツに似た味わいです。

半分に割ってスプーンですくって食べてもおいしいですが、シャーベットやアイスクリームとして食べるのも人気があります。煮詰めてジャムにすることもできるので、ポポーがたくさん収穫できたら試してみてください。

ポポーの木を増やす方法

ポポーの剪定や栽培に慣れてきたら、ポポーの木を増やすことにもチャレンジしてみましょう。ここでは、種まき、接ぎ木、根挿しの3パターンの増やしかたを紹介します。

ポポーの種まき

ポポーの実の中にある種をまいて、新たに発芽させることができます。ポポーの種は25℃以上になると発芽するため、気温が上がる5月~7月ごろにかけて種まきをするのがおすすめです。また、発芽させるコツとして、事前に種を寒い環境に置いておくとよいため、湿らせたティッシュなどに包んで冷蔵庫で保管した種を使うとよいでしょう。

種まきをするときは、育苗ポットに小粒の赤玉土などを入れ、種を土に埋めます。1ヵ月前後で発芽するので、それまでは表面が乾かないようにこまめに水やりをおこないましょう。苗が10cm以上に育ってきたら、日当たりがよく水はけがよい土壌に植え替えましょう。

接ぎ木の手順

接ぎ木とは、増やしたい木を別の木に接着して育てる方法です。ポポーの接ぎ木は、春先の3~4月ごろか8月ごろが適しています。まず、土台となる台木(だいぎ)の枝を15cm程度の長さに切り、台木に増やしたい木(穂木)を差し込むための受け口を作ります。台木が用意できたら、台木の受け口に穂木を差し込み、接ぎ木用のテープで固定してください。

台木と穂木が固定できたら、乾燥しないように注意し、穂木から芽が出るのを待ちましょう。接ぎ木は意外と簡単な方法なので、ぜひチャレンジしてみてください。

根挿しの手順

根挿しも、簡単にポポーを増やしたい人におすすめの方法です。根挿しとは、ポポーから根を1本取り、別の場所に植えて増やすことをいいます。根挿しは、小指以上の太さのある根を切り取り、育苗ポットや鉢に植え替えるだけで簡単にできます。

根挿しをするときは、切り取った根の付け根側を1cmくらい地表に出すようにしておき、乾燥に注意してこまめに水やりをしましょう。根挿しも接ぎ木と同様、3~4月ごろが適しています。

ポポーの剪定は落葉期におこなおう!ポポーの実を収穫するコツも紹介

まとめ

ポポーは、北米原産の甘くて香りのある実をつける植物です。あたたかい地域が原産ですが、耐寒性にも優れているので、日本各地で栽培することができます。育てやすく、実もおいしいですが、日持ちしないためあまり出回りません。そのため「幻の果実」とも呼ばれています。

ポポーの剪定は、12月~2月頃の落葉期におこないます。枝の先端を切っても花芽を落とす心配が少ないので、邪魔な枝は思い切ってすっきりさせるとよいでしょう。5月から7月ごろにかけて茶褐色の花が咲き、秋になると実が収穫できるようになります。おいしい実を育てるためには、違う品種のポポーを育てて人工授粉したり、たくさんついた実を摘果したりすることもポイントです。

ポポーは種まきのほか、台木に枝を挿す接ぎ木という方法や、根を切り分けて新たに育てる根挿しという方法でも増やすことができます。ポポーを育てる上で不明なことがあれば、剪定の業者に相談するのもおすすめです。

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