メギは庭木にできる木のなかでも比較的手入れが簡単で、初心者でも上手に育てることができます。剪定などの負担にも耐える生命力をもっているので、好みの樹形を作って楽しむことができるのも大きな魅力です。
そこで今回は、お庭に木を植えたいと考えている人のために、メギの育て方や剪定方法をご紹介します。
メギがどんな木なのか、必要な手入れや育て方のポイントについて紹介していきますので、庭木をなににしようか悩んでいる人はぜひ参考にしてみてください。
目次
メギは一年中鑑賞を楽しめる木
メギは日本では九州や四国など温暖な地域でみられる落葉低木で、高さ1~2mほどに育ちます。
根元から細めの枝が数本生えて広がり、枝分かれが多く密生するのが特徴です。枝葉が密生していると樹形が作りやすいため、生垣によく利用されます。また、成長したメギは枝の節にトゲをつけるため、生垣にすれば防犯や害獣除けにも効果があります。
日本では数が減りつつあり、一部の品種は地域によって絶滅危惧種に指定されているとても希少な植物でもあります。メギは「目木」と書き、かつて目薬の原料として使われていたというのがこの名前の由来です。
春から初夏にかけて小さな黄色い花を多数咲かせ、落葉樹のため秋になると葉が赤く紅葉します。また、秋には赤い実をつけ、この実は冬になっても落ちずに残るので、一年を通してさまざまな姿を楽しむことができる木です。
害虫の被害や病気などは少なく育てやすく、生育が旺盛なため剪定などの手入れもしやすい特徴があります。生垣にすれば好きな樹形を作って楽しむことができるでしょう。
メギを育てるなら庭植えと鉢植えの違いに注意しよう
メギは育てやすくて生垣や庭木にはぴったりですが、育て方にはいくつか注意点があります。メギを健康に育てるために気をつけたいポイントを把握しておきましょう。
育てる場所
日当たりのよい場所に植えるのが好ましいです。生育旺盛な木なので、午前中だけ日が当たる半日蔭などでも育ちますが、十分に日を当てて育てたほうが秋の紅葉がよりきれいに色付きます。鉢植えの場合でも、基本的には屋外に置いて日を当てるのがいいでしょう。過湿を嫌いますので、水はけのいい土に植えるのがいいです。
水のあげ方
メギは過湿が苦手ですが、極端な乾燥も嫌います。過湿や乾燥はメギの根を痛め、枯れてしまう原因になるので、水やりは程よく調節する必要があります。土の様子をみて、乾いていたら水をやるのがいいでしょう。
成長期の夏場に土が乾いていればたっぷりと水をやる必要があります。秋から冬の時期は休眠期に入ってそれほど水を必要としませんので、よほど異常な気象が続かなければ、自然に降る雨だけでも十分でしょう。
肥料のあげ方
メギはもともとよく育つ木ですので、基本的に肥料は必要としません。肥料が必要となるときは、強剪定(太い枝を大幅に切ったりする剪定方法)をする時期です。強剪定をすると、どうしても木にダメージを与えてしまうため多少の栄養が必要となるからです。
生垣などで強剪定をするのであれば、5月ごろに緩効性化成肥料を与えると剪定のダメージを補うことができるでしょう。
植え付けや植え替えのやり方
メギの植え付けや植え替えは、落葉して休眠に入りはじめる10月~11月ごろか、休眠から目覚めて芽を伸ばしはじめる直前の3月~4月ごろにおこなうのが最適です。成長期である夏や寒さが厳しくなる冬に植え付け(植え替え)をおこなうと、木に負担をかけてしまいます。
●庭への植え付け方法
植え付け方法はとても簡単です。地面に、根の倍ほどの深さになるよう穴を掘り、掘り出した土に腐葉土と石灰を混ぜ、半分を戻します。その穴のなかにメギを置き、残りの土で隙間を埋めたら、土の上から水をまいてなじませましょう。これで植え付けは完了です。
●鉢の植え替え方法
植え替えは年に1度ほどが目安で、鉢の底から根が飛び出していたら植え替えの時期です。
植え替えるときは、メギを鉢から引き抜いて根をほぐし、古い土を落とします。ひと回り大きな鉢に底石を入れ、もともと入れていた鉢の土の量を参考に植え替えましょう。
具体的には、「新しい土を少し入れる→その上にメギを置く→残りの土で隙間を埋めていく」といった手順です。最後に水をまいて土をなじませたら、植え替え終了です。
メギは剪定によく耐える!剪定のやり方をチェック
剪定は、伸びた枝のなかで不要なものを適度に切り落とすことで日当たりや風通しを確保し、木の健康を保つ手入れです。また、伸びた枝を刈り込んで形を整えることも剪定のひとつです。
生育旺盛なメギは剪定で枝を切られてもダメージに耐えて成長する力をもっています。そのため、大胆に枝を切って形を作るような強剪定が可能です。ただし、体力がない時期に剪定をすれば、いくら丈夫なメギであっても弱ってしまいます。剪定には、おこなうのに適した時期があるのです。
剪定には太い枝を切って樹形を大きく変える強剪定と、伸びすぎた枝や不要な枝を切るだけの弱剪定があります。枝を大胆に切る強剪定ほど木へのダメージは大きくなります。
メギの場合、強剪定は葉が落ち切って休眠期に入っている1月~2月に、弱剪定は花が咲き終わった5月~6月ごろにするのがいいでしょう。
強剪定のやり方
強剪定は木が大きくなり過ぎないように調整する剪定です。木には上向きの枝がよく伸びる性質があり、放っておくとどんどん背が高くなります。そこで上向きの枝を途中で切ってやることで、高さを調節するのです。上に伸びることができなくなった枝は、今度は横に枝を増やそうとします。そうすることで枝数を増やし、樹形も作りやすくなるのです。
間引き剪定のやり方
間引き剪定は樹形を大きく変えず、枝を減らすだけの弱い剪定です。枝が増えすぎると木の内側には日が当たりにくくなります。風通しも悪くなるので湿気がこもり、虫などもわきやすくなってしまうのです。そこで、枝の数を適度に減らすことで木の奥まで日が届き、風も通り抜けられるようにするのが間引き剪定です。
分岐している枝を、小さなYの字になるように中央の付け根から切っていきます。また、ほかの枝に絡んでいて、枝同士で傷つけ合いそうになっているところや内側に向かって伸びる枝、下向きに伸びる枝などを切るようにしましょう。これらの枝は放っておくと込み合って、順調に育たなくなる原因になりますので、幹の付け根から切ってしまいましょう。
刈り込み
生垣などの表面をきれいに整えるのが刈り込みという剪定です。生垣以外でも、玉仕立てや筒仕立てといったさまざまな仕立て方で樹形を楽しむことができます。
まずは作る形を決め、刈り込みばさみやバリカンを使って、表面の枝葉を切って整えていきましょう。強く刈り込むと実がなりにくくなることがありますので注意が必要です。
メギを自分で増やしてみよう
メギがある程度育ってきたら、今度は株を増やしていくのもいいでしょう。ここでは、メギを増やす方法をご紹介します。
挿し木で増やす
挿し木は株の一部を別の場所に移し、そこで新たに根を出させて増やす方法です。成長期に入る6月~7月ごろにおこなうといいでしょう。
まず、その年に新しく伸びた枝を10cmほどの長さで切ります。間引き剪定で切った不要な枝を使うこともできます。枝の上のほうだけを残して葉を取り除き、1時間ほど水につけます。鉢に赤玉土などを入れて枝を刺し、明るめの日陰においてこまめに水をやり、根が張るのを待ちましょう。
種まきで増やす
メギの実は12月ごろには熟しますので、熟した果実から種を取り出します。種を乾燥させないようすぐに赤玉土を入れた鉢にまき、こまめに水をやりましょう。うまくいけば春ごろには芽を出します。
まとめ
メギは花や紅葉、実を一年中鑑賞できる魅力的な木です。枝葉が茂るので好きな樹形に仕立てることができ、生垣にも利用できます。
メギの健康を保ち、美しい樹形を楽しむには剪定が不可欠です。剪定には時期や方法にコツがあり、間違えると木にダメージを与えるおそれがあります。経験のない人にとっては難しいところもあるでしょう。
もしも剪定を自分でやる自信がないのであれば、業者に依頼する方法もあります。確かな知識と技術をもっている業者は適切に選定をおこない、素人では難しいきれいな樹形を整えることもできるのです。
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