ヒサカキは神事にも使われる植物。育て方と剪定で気をつけたいこと

2023.11.20

ヒサカキは神事にも使われる植物。育て方と剪定で気をつけたいこと

ヒサカキは、観賞だけでなく神事につかわれることがある植物です。分厚く楕円の形をした光沢のある葉が特徴的で、北海道をのぞく日本全国に分布しています。神事には、榊(サカキ)という植物がつかわれることが一般的ですが、いまは「とある理由」でヒサカキが代用されることが多いのです。

そんなヒサカキを育ててみたいと考えている人も、少なからずいるのではないでしょうか。ヒサカキは育てやすいため、ご家庭で育てることができる植物です。しかし、育てやすいといっても、いくつか気をつけておきたいポイントがあります。そこでこの記事では、ヒサカキの育てかたや剪定のコツをご紹介します。

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ヒサカキは榊の代替品として使われることも

ヒサカキは、北海道をのぞいて日本全国で見ることのできる身近な植物です。しかし、身近な植物のわりには普段あまり見かけることがない、という方も多いのではないでしょうか。実はヒサカキは、観賞としての用途より神事に使われることが多いのです。

具体的には、神棚へのお供え物として使われたり、神社の境内を囲む生垣などに使われたりしています。ヒサカキの見た目は、分厚く楕円形をした葉が特徴的です。この分厚く楕円形をした葉は、光沢のある緑色をしていて葉のふちはギザギザと尖っています。

本来この神事には、ヒサカキではなく榊(サカキ)という植物が使われていました。この「榊」という漢字が「木」と「神」に分解できることからも明白ですね。榊の見た目はヒサカキとよく似ていますが、葉のふちがギザギザと尖っていないことと、葉の大きさがヒサカキよりもひと回り大きいことが特徴的です。
ヒサカキは榊の代替品として使われることも
いままでの神事には榊が使われることが一般的だったのに、なぜいまはヒサカキが代替品として使われることがあるのでしょうか。その理由は、ヒサカキの「入手のしやすさ」と「葉の大きさ」にあります。ヒサカキは北海道をのぞく日本全国に分布していて入手しやすいのに対して、榊は四国や九州にしか分布していません。また、ヒサカキの葉は、榊の葉よりもひと回り小さいため扱いやすいのです。

このような理由があり、いまではヒサカキが榊の代替品として神事に使われることがあります。またヒサカキは、ご家庭でも簡単に育てられることもひとつの理由です。

ヒサカキの育て方

ヒサカキは丈夫な植物なので、ご家庭で育てることはむずかしくありません。それでは、ヒサカキを育てるポイントを見ていきましょう。

環境

ヒサカキを育てる場所は、一日のうち半日は日の当たる半日陰がおすすめです。ただし、ヒサカキは耐陰性が高い植物なので、日当たりに関係なくよく育ちます。そのため、日当たりが悪い場所で育てても問題ありません。ただ、できるなら半日程度は日が当たるほうが、育ちはよくなるようです。
ヒサカキの育て方
またヒサカキは、湿った土壌を好みます。もし日当たりがつよいところで育てる場合は、土が乾きやすくなるため、土の保水性を高めるようにしましょう。保水性を高めるには、市販の土をそのまま使うのではなく、赤玉土や腐葉土をまぜるとよいでしょう。

肥料

肥料をあたえる時期は、2月と4月と6月の年3回です。2ケ月おきにあたえます。ヒサカキは栄養がたりなくなると葉が黒くなってしまうため、肥料をあげ忘れないように気をつけてください。肥料は、たい肥や油かすなどの固形の肥料をあたえるようにしましょう。

水やり

土の乾きかたは、夏と冬とでことなります。そのため水のやりかたも、夏と冬とで変えていきましょう。夏は日差しがつよいため、土が乾きやすいです。毎日、たっぷりの水をあたえるようにしましょう。

いっぽう冬は、日差しがあまりつよくないため保水性がよくなります。そのため、夏のように毎日水をあげる必要はなくなり、降雨だけでも十分です。一週間以上雨が降らない場合は、土が乾いていないか確認するようにして、土が乾いていたときにだけ水をあたえるようにしましょう。

ヒサカキは剪定で花の数を調整しよう

ヒサカキの育てかたを確認したところで、次に剪定についてお伝えします。ヒサカキを剪定する時期は、開花時期と重なる3月~4月ごろがおすすめです。また、ヒサカキの生長時期である夏の間と実がなる11月ごろも、選定には適した時期になります。ではなぜ、開花時期と重なったほうがよいかというと、ヒサカキの花の臭いに理由があるのです。

ヒサカキの花の色は白いクリーム色で、花びらの一部がピンクになっています。ヒカサキの花の見た目は可愛らしいのですが、臭いがキツイことが特徴でアンモニアのような刺激臭がするのです。自宅の庭が臭くなってしまったら嫌ですよね。そのため、ヒサカキの開花時期にあわせて剪定をすることで、枝についた花の蕾もいっしょに切り落とすことができるのです。
ヒサカキは剪定で花の数を調整しよう
ヒサカキは自然とまとまりやすい植物ですが、枝の量が多くなると蒸れて病害虫が発生しやすくなるので、しっかりと剪定して形や量を調整するようにしましょう。

また、剪定がおわったら挿し木をしてもいいかもしれません。挿し木とは、植物の一部を切りとってそれを発根させて増やすことです。挿し木することで、お庭のヒサカキを増やしていくこともできます。

ヒサカキの害虫駆除は慎重に!

ヒカサキは、害虫にも気をつけなければなりません。ヒサカキにつきやすい害虫は、ホタルガの幼虫です。このホタルガの幼虫は、黄色と黒の斑点があり毒々しい見た目が特徴的で、榊やヒサカキなどのツバキ科の植物の葉を食べて成長します。

ホタルガの幼虫はヒサカキの葉を食べてしまうので、駆除する必要があるのですが、この虫の分泌液には毒があるため気をつけなければなりません。分泌液が皮膚につくと炎症を起こし痒みがでるため、直接手で触らないようにして駆除するようにしましょう。

もしホタルガの幼虫の数が少ないようであれば、割りばしなどで一匹ずつ捕まえていくのもひとつの方法です。ただし、ホタルガの幼虫の数が多い場合は、一匹ずつ捕まえることは大変なので、殺虫剤などでまとめて駆除するようにしましょう。

まとめ

ヒサカキは、神棚へのお供え物など神事に使われることが多い植物です。そんなヒサカキは、ご自宅でも簡単に育てることができます。日当たりのよさに関係なく育ってくれるところがうれしいですね。

しかし、剪定はしっかりとおこなうように気をつけなければいけません。枝の量が多くなると、蒸れて病害虫が発生しやすくなるためです。ヒサカキの害虫には、ヒサカキの葉を食べて成長するホタルガの幼虫がいます。もしホタルガの幼虫が発生してしまった場合は、有毒な分泌液に直接手で触れないように、割りばしや殺虫剤をつかって駆除するようにしましょう。

また、ヒサカキの葉はアンモニア臭のような刺激臭を発します。こういった匂いを予防するためにも、ヒサカキの葉を選定しておくよいでしょう。ただし、剪定にはある程度の技術が必要になるため、なれていない方にとって簡単な作業ではありません。ヒサカキを剪定するときは、一度プロに相談するとよいかもしれません。

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