ニオイヒバは、個性豊かな形と色鮮やかな緑が特徴的な樹木です。病気にかかりにくく丈夫なため、庭で育てる植物に最適とされています。非常に生長がよく丈夫なため、初心者でも簡単に育てられ、特有のよい香りがすることから大変人気があります。
そんなニオイヒバは、どんな特徴をもっており育てる際にはどんなことに注意したらよいのでしょうか。また、きれいな形に育てるための剪定方法についても詳しくご紹介していきます。
目次
緑が鮮やかなニオイヒバはコニファーの一種!その特徴は
ニオイヒバは、北アメリカ原産の常緑針葉樹です。鮮やかなエメラルドグリーンが特徴でコニファーとして庭に植えるだけでなく、種類によっては高さが低いものもあるため、生垣としても植えられます。
コニファーとは
コニファーは、500品種以上のさまざまな針葉樹をまとめてよぶ名称です。基本的に花が咲くことはなく、丈夫で育ちが早いので生垣として利用されたり、クリスマスツリーとして活用される品種もあります。
あくまでコニファーは総称のため、大きさや育て方はそれぞれ異なります。鮮やかな緑の品種や香り豊かなものなど、種類が豊富なため庭に植えられ楽しまれています。
ニオイヒバの特徴
そんなコニファーの一種のニオイヒバは、手で葉をもむとフィトンチッドという成分を放ち甘い香りがします。このことから、ニオイヒバと名付けられたとされています。種類によって、緑や黄といった葉の色をしており、ボール型やクリスマスツリー型など、さまざまな形に成長するのが特徴です。
また、種類によっては樹高が10~20mになる品種もあります。日本で園芸用に流通している品種は1m未満の小型のものも多いため、気軽に育てやすいです。
ニオイヒバの育て方
きちんと肥料と水をしっかりと与えるように気をつけることで、初心者の方でも簡単にニオイヒバを生育することができます。またニオイヒバは、日当たりと水のはけがよい環境であれば葉がきれいに色づき元気に育ちます。
おもな育て方は、10~11月の秋ごろを目安にきれいな土に種をまき育てていきます。園芸店に売られている、培養土とよばれる肥料があらかじめ混ぜてある土を活用すると手間なく植えることができます。より育ちをよくしたい場合は、赤玉土や腐葉土とよばれる植物用の土を混ぜ合わせることで作ることができます。
また、水やりは夏など水切れしやすい時期に注意し、土が乾いていたらしっかりと水を与えましょう。庭植えの場合のみ、植えて根が張ればその後は基本的に自然降雨のみで問題ありませんが、日照りが続き土が乾燥しているときには水を与えるよう注意してください。
ニオイヒバは、栄養をたくさん必要とするので、2~3月を目安に効果が長続きする肥料を与えてあげるとよいとされています。成長が不足している場合は、10月ごろに同じ肥料を再度与えましょう。
ニオイヒバはミノムシの食害に注意しよう!
ニオイヒバを育てる際に、病気などにかかる心配はほとんどありませんが、ミノムシなどの害虫が発生する場合があります。ミノムシは、植物の葉を食害するため、発生した場合には注意が必要です。
春~夏ごろに、ミノムシの幼虫が生まれ葉を食害します。秋にはミノを作り冬眠し、暖かくなるとやがて成長し飛んでいきます。しかし、ミノムシはミノのなかに卵を産むため、放っておくと増えるおそれがあり、気をつけなければいけません。ミノムシの幼虫や枝にぶらさがるミノを発見したら、植物に影響を及ぼすまえにすぐ駆除をするようにしましょう。
ニオイヒバが食害されないようにするためにも、ミノムシの発生しやすい春~夏の時期にはこまめに植物をチェックするようにして、害虫による被害から守るように心がけてください。
ニオイヒバの剪定は年に1~2回行おう!適した時期や方法をご紹介!
ニオイヒバの剪定は、3月と10月の時期に年に1~2回おこなうとよいとされています。この時期に剪定をする理由とともに、正しい方法について詳しくみていきましょう。
剪定に適した時期
ニオイヒバの剪定は、樹木が大きくなるまで3月と10月ごろに年1~2回刈り込んで形を整えておくことで、育ったときにきれいな形状になります。大きく育ってからの場合は、いつ剪定をおこなってもあまり変わらないので年に1回、形を整える程度に剪定をするとよいです。
剪定方法について
剪定は、枯れ枝や密集した枝を切り除いたうえで、刈り込みとよばれる方法で樹木の形を整えていきます。また、不要な枝を切り除いておくことで、湿気を防ぐことができるため、病気の発生を予防することができます。
まずは、ニオイヒバの内部に密集する枝や枯れ枝を透かすように剪定します。また、樹木に枯れ葉がある場合は、手で軽く触れて取り除いであげるとよいです。そして、刈り込みハサミなどの道具を使って、外周の枝を切り、形を整えるようにします。
しかし、ニオイヒバは1度に刈り込みすぎてしまうと場合によっては枯れてしまうことがあります。そのため、何度かに分けながら刈り込みをおこなうのが最適です。また、より魅力あふれる美しい形に整えたい場合には、プロにおこなってもらうことをおすすめします。
まとめ
ニオイヒバは甘いよい香りを放ち、初めての方でも育てやすいので人気です。大きさや形、葉の色などたくさんの種類があるため、好みの品種を探して育てるのを楽しむこともできます。
最適な環境に植えることとミノムシが発生した場合にすぐに駆除することさえ注意すれば、水やりや手入れなど難しい作業も少ないです。しかし、年に1~2回の剪定を怠ってしまうときれいな樹木の形にするのが難しく、せっかくの見た目が損なってしまいます。
また、生垣として活用する場合にもきれいに仕上げる必要があります。そのため、自分で剪定をするのが不安な場合は、きちんとプロに依頼しておこなってもらうようにしましょう。
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