オガタマノキは、神社や公園でよくみかける大きな樹木です。高さは20mも超える木もあるようで、その威厳のある堂々とした姿とはうらはらに、春になると可愛らしい花が咲きます。
ここではオガタマノキの基礎知識にくわえて、剪定の必要性やお手入れ方法などをわかりやすくご紹介します。また、オガタマノキの特徴をさらにくわしく知ることで、これからの成長がもっと楽しみになっていくでしょう。
目次
剪定はあまり必要ない?
オガタマノキは自然のままでも比較的樹形が整うため、剪定はあまり必要としないといわれています。しかし枝同士がかさなったりすると、風通しが悪くなったり均等に日光があたらなくなったりしてしまうので、害虫の発生や病気になってしまうおそれがあります。
そのため、混みあっている不要な枝を切り落とすことによって、樹木全体の成長を促していきます。もしオガタマノキに剪定が必要な場合は、次のような時期をおすすめします。
剪定は花後~初夏ごろ
オガタマノキの剪定は、花が咲き終わったあとにおこないます。オガタマノキの開花は2月の終わりから4月の初めごろなので、花が咲き終わったあとから5月上旬くらいまでにおこなうとよいでしょう。
剪定をすることで、梅雨や蒸し暑い夏の季節でもオガタマノキの風通しがよくなっていきます。風通しがよくなることで病気や害虫の繁殖を防ぎ、残った枝へ十分な栄養が行き渡るようになっていくでしょう。
オガタマノキ剪定のポイント
オガタマノキの剪定には、いくつかの注意が必要です。必要な枝をうっかり切り落としてしまうことのないようポイントを確認して、気をつけながら始めてみましょう。
基本は枝透かし
オガタマノキの剪定は「枝透かし」から始めてみましょう。枝透かしとは、樹木全体を見渡し風通しがよくなるように剪定する作業です。極端に長くなっている枝や太い枝を切り落とすことで、枝全体の栄養が均等にいきわたるようになっていきます。
しかし、オガタマノキは大きな木なので、外からみただけではその状態を確認することが難しいかもしれません。そんなときは、脚立などの作業台を使ってみることもできますが、高所作業は危険なため、十分に気をつけておこなうようにしましょう。
葉のない枝やふところ枝を切る
枝透かしは、まず枯れて葉が落ちてしまっている枝やふところ枝がないか探してみるところから始めましょう。ふところ枝とは、木の内側へ向かって生えている枝のことです。
ふところ枝が密集していると風通しを悪くしている原因にもなり、そのうち枝が枯れてしまうこともあります。みつけたら適度に切り落とし、樹木の環境をよくしてあげましょう。
枝の付け根から切る
不要な枝を切り落とすときは、その位置にも注意しましょう。まず枝が分かれている場所をみつけ、その付け根の部分から切り落としていきます。
枝の途中で切ってしまったり意味もなく切り落としてしまったりすると、かえって形が悪く育ってしまい、その後のお手入れがますます大変になってしまいます。剪定するときには、その位置に注意しながら切り落としていきましょう。
カイガラムシに注意!
オガタマノキは、ジメジメして日があたらない環境になると、害虫が発生し病気にかかってしまうおそれがあります。オガタマノキの元気がなくなっていると感じたときには、病気や害虫の繁殖がないか気をつけて観察してみましょう。
成長が悪くなり枯れる原因にも
葉に黒い炭のような汚れがついている場合は、「スス病」にかかっているおそれがあります。
スス病とは、カイガラムシなどの害虫が排出した糞がカビになり、黒く汚れた状態になる病気です。
たいていは葉を観察してみるとすぐにわかるようです。葉の表面が黒く汚れていたらスス病のサインでしょう。スス病にかかってしまうと、葉の表面が黒く覆われて日光があたらなくなるので、オガタマノキもだんだんと弱ってきてしまいます。
また、カイガラムシは肉眼でみつけるのが難しいくらい小さな虫なので、スス病にかかってから発生に気がつく場合も多いようです。
駆除する方法
スス病にかかってしまっていたら、まずカイガラムシを退治しましょう。スス病は、細菌が繁殖しやすい春~夏にかけて活発に発生することが多いです。
駆除する方法は、市販の駆除剤を使うことが多いようですが、カイガラムシの成虫は硬い殻で覆われているため、体の中まで薬剤が浸透しないこともあるようです。そのため、まだ殻のできあがっていない幼虫の時期(5~7月)に散布するとよいでしょう。
また、目に見えるほどのカイガラムシなら金たわしや歯ブラシなどで枝を軽く擦って退治してしまうという手段もあります。
擦って土に落としたカイガラムシは、すみやかに掃除をしておきましょう。その後防除のために、薬剤を散布しておくことをおすすめします。
対策は風通しを良くする!
カイガラムシは、世界中に何千種類も存在しその生態もさまざまのようです。またみるみるうちに大量発生してしまうので、駆除したあとはカイガラムシが発生しない環境を作ることを徹底させるようにしましょう。
カイガラムシは、暗くてジメジメした場所を好みます。雨の多い梅雨や夏の暑い時期は湿度が高くなり、繁殖する条件がそろってしまうので注意しましょう。枝がこみあっている場所がないかを定期的に確認し、必要であれば剪定することが大切です。
オガタマノキに似た木
オガタマノキには、よく似ているモクレン科の常緑樹が存在しています。似ているようでもそれぞれに特徴があり、花の色や大きさを知るとその違いがわかります。
カラタネオガタマ
カラタネオガタマは、中国が原産地の常緑樹です。オガタマノキに比べると、低木で育てやすく庭木に向いているといわれています。
花は4月中旬くらいから5月にかけて咲きます。花の色はカスタードクリームのような黄色をしており、完熟したバナナのような甘い香りが春を楽しませてくれます。
タイワンオガタマ
その名のとおり原産地が台湾の常緑樹で、日本では八重山諸島に分布しています。オガタマノキと同じくらい大きな木ですが、花は師走から翌年の2月にかけて咲くようです。花の色はクリーム色で、オガタマノキに比べて花弁が細くなっており、また葉もやや小さめです。
それぞれ名前は似ていますが、どちらも花や香りに特徴があり育ててみたくなるような樹木です。もし街や植木を置いている店でみかけたら、ぜひ観察してみてください。
まとめ
オガタマノキは、剪定をあまり必要としない木ですが、風通しをよくすることが重要です。定期的にオガタマノキを確認し剪定することで、カイガラムシやスス病の発生を防ぐことができるでしょう。
しかし、オガタマノキのような大きな樹木の剪定は、道具をそろえたりする手間や高所の危険も含め、とても大変な作業です。そんなときには、剪定や病害虫の駆除にくわしい業者へ相談してみることをおすすめします。
剪定を業者へお願いすることで、病害虫の不安を解消し、安心しておまかせすることができます。オガタマノキのお手入れ方法や注意点なども、親身にアドバイスしてもらうことができるでしょう。
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