日本各地の雑木林や公園などでみることができるコナラは、ドングリのなる木として私たちの生活になじみのある樹木です。また、その分布の広さと秋になると葉を赤く染めることから、日本の四季をいろどる植物であるといえるでしょう。
高木であるため栽培は大変に思われるかもしれませんが、きちんと手入れをすればコナラは庭木としても育てることができます。この記事で育てるポイントをおさえて、季節によって姿の変わるコナラを楽しみましょう。
目次
コナラは庭木・雑木の代表格
コナラはブナ科の落葉高木で、近縁種であるミズナラよりも小柄であることが特徴です。その特徴からブナ科のなかでも扱いやすく、コナラは庭木として栽培しやすい品種であるといえるでしょう。加えてその栽培のしやすさから、雑木林にも多く採用されています。
また、雑木林に採用されるそのほかの理由に木材としての優秀さもあげられ、ワインの樽や落ち着いた色味の家具などにも使われます。そのため、ナラの木材の総称である「オーク材」は世界中で流通しています。そんなコナラは、秋になると紅葉を楽しむことができるほか、私たちになじみの深いドングリをその木に実らせます。
ドングリはその形を楽しむほか、クッキーなどに使用することもできます。また開花期は4月~5月で、ねこじゃらしのような形状の花を枝から垂らして咲かせます。しかしその色は黄緑で花弁も非常に小さいため、観賞に向くのは開花期よりも紅葉やドングリの印象的な秋だといえるでしょう。
コナラを庭に植えてみよう
コナラの栽培方法には、特別難しいことはありません。ただ、必要最低限守らなければならないことと、高木であるがゆえに注意しなければならないことを知っておきましょう。
苗の植え方
苗を植える場所には、根鉢より2回りほど大きい穴を掘ってください。その土に肥料と市販の腐葉土を混ぜた土壌を作成して、苗と一緒に植えたら作業は終了です。土壌の作成は、庭の土の性質を把握して、水はけと水持ちのよい土壌になるように意識しましょう。
育てる環境
コナラは日光を好むため、日当たりのよい場所を選びましょう。1日に数時間しか日光があたらない、ひなたになったり日陰になったりする場所でも育てることはできますが、発育が遅くなったり実付が悪くなったりするおそれがあるので注意しましょう。
また、病害虫予防のため、風通しのよい場所であることが望ましいです。さらに根が広く深く張る特性があるコナラを庭木として育てる場合は、家屋の土台に影響を及ぼさない、離れた場所に植えることも忘れてはいけません。
コナラの手入れをしよう
コナラを庭木として育てるさいに主に気をつけなければならないのは、水やり・肥料・病気対策の3点です。
水やり
基本的に降雨のみで問題ありませんが、夏の乾燥期には水やりをおこなうことをおすすめします。ただ、植え付けてから根付くまでの間は注意が必要です。根が定着していない状態で乾燥すれば、すぐに枯れてしまう危険性があります。
そのため、地面を湿らせた状態に保つことが理想的です。目安としては、1日2回程度の水やりをこころがけましょう。ただし、冬に地表が湿っていたら無理に2回あたえる必要はありません。
肥料
肥料のあたえ方についてですが、コナラは肥料がなくても育つうえに与えすぎると極端に長い枝が発生するおそれがあります。そのため、緩効性肥料を春と秋の2回まく程度にとどめましょう。
病気
コナラのかかりやすい病気として、ナラ枯れがあげられます。ナラ枯れは、カビによって樹木が枯死する病気です。感染経路はカシノナガキクイムシからのため、害虫対策を施しましょう。また、カシノナガキクイムシは幹に侵入し、食害を引き起こします。そのため、定期的な薬剤の塗布や幹への殺菌剤の注射が効果的です。
コナラの剪定と増やし方について知ろう
通常の手入れのほかにも、コナラへの病害虫の発生防止に有効な剪定やコナラの数を増やしたい場合の実生の作業などがあります。
剪定時期と方法
基本的な剪定は落葉してから2月までにおこなうようにしましょう。剪定の対象は伸びすぎた枝や密集した枝葉がしげる箇所で、主に風通しの改善を目的とします。病気や害虫が発生しにくい環境を作ることを意識して作業しましょう。
コナラは自然に樹形が整う植物ですが、理想とする樹形があるかたはこの時期に枝を切り取ることをおすすめします。また、軽く形を整える程度であれば、株を弱らせるおそれが低いため、上記の期間でなくても剪定をおこなうことができます。
落下したドングリはそのまま新しい芽を生やす可能性があるため、ドングリの処理が面倒なかたは、あらかじめ秋に花を剪定することをおすすめします。また、樹形を維持したいかたは、春に新しく成長する枝を芽摘みすることが有効です。この時期に剪定をおこなうことで、まだ太くない枝を簡単に切り取ることができます。
しかし、いずれにしても高所での作業になるため、剪定ばさみのほかに、はしごや命綱などの道具を用意することをおすすめします。剪定に不安がある場合は、業者に依頼するのも1つの方法ではないでしょうか。
増やし方
コナラを増やすのであれば、秋にドングリを回収しておく必要があります。コナラが家に庭木としてすでにある場合は、いくつか拾って水よりも重いものを選びましょう。もし雑木林からドングリを選ぶのであれば、別の品種のドングリと間違えてしまうおそれがあります。
コナラのドングリは縦に模様が入っていることが特徴なので、参考にしてみてください。種子となるドングリは、寒い冬を避けて春に植え付けます。種子は、作成した土壌から数センチ下に埋めます。苗と同様に、水やりを欠かさないように注意しましょう。
まとめ
紅葉やドングリを楽しむことができるコナラは、ブナ科の高木のなかでは小柄な品種であるため、比較的栽培に向いているといえるでしょう。土壌や水やり、日当たりなどの育成方法に関しても、ほかの植物と大きく異なる点はありません。
ただ、根付くまでの水やりと肥料のあげすぎには注意しましょう。また、根を広く張る特徴があるため、家屋の地盤に影響が出ない場所に植えることを忘れないようにしてください。また、コナラを庭木として育てるのであれば、病害虫から守るための剪定が必要になります。
しかし、高木の剪定は知識と技術が足りなければ怪我につながるおそれのある危険な作業です。そのため、必要な道具や人手を用意するか、業者に依頼するなどして安全を確保することをおすすめします。
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