ハマヒサカキは街路樹として育てられることが多く、きれいな直方体に成形されたその姿を見たことのある人も多いのではないでしょうか。しかし街路樹として選ばれている理由はその美しさだけではなく、ほかの植物より育てやすいという利点があるからなのです。
今記事ではそんなハマヒサカキを家でも楽しみたいあなたのために、その特徴と育て方をご紹介します。
目次
海のそばでも育つ!ハマヒサカキの特徴を知ろう!
ヒサカキ属の常緑小高木であるハマヒサカキはヒサカキの近縁種です。そのためヒサカキと同様に適応能力が強く、日本国内でも関西以南であれば自生している様子を見ることができます。また、ヒサカキと同じように黒い実をつけますが、ヒサカキとの違いはその名の通り浜辺などの乾燥した風が吹く地域にも自生できる樹木であることです。
さらにヒサカキより葉が小さく丸みを帯びているため、ヒサカキよりも上品であると評価されることもあるようです。開花期は地域によって異なりますが、晩秋から初冬にかけて白い小さな花が咲きます。
また、ハマヒサカキは常緑樹であるためクチクラ層が発達しており、年中光沢のある鮮やかな緑の葉を鑑賞することができます。低温にはあまり強くないため、冬に寒さが厳しくなる地域では人の手による対策が必要です。
ハマヒサカキの詳しい育て方
ハマヒサカキの特徴を知ることはできましたが、育成するためにはそれだけでは不十分です。そのためこの章では、基本的な育成方法と特徴に合った環境づくりについてご紹介します。
育てる場所
先述の通り丈夫であるため、ハマヒサカキは潮風に晒されても日陰でも育てることができます。しかし寒すぎたり風通しが悪すぎたりすると、耐えられず病気にかかってしまったり枯れたりしてしまうので、植えつけの場所には注意しましょう。また越冬の際、基本的に関東以南であれば特別な処置は不要です。
ただし植えつけ1年目は根を十分に張れていない危険性があるので、防寒対策のため樹の周りの土に腐葉土を被せる必要があります。また、関東以北になると寒さに耐えられないおそれがあります。どうしても育てたい方は、屋内やビニールシートなど、温度を保つ工夫をするとよいでしょう。
水や肥料のやり方
基本的には降雨のみで十分育ちます。しかし、屋内や干ばつが酷い時期などがあれば定期的に水やりが必要です。肥料については植えつけの際と、毎年立春のころに施してください。この肥料は即効性のある水溶性肥料ではなく、遅延性の緩効性肥料が良いでしょう。
植えつけや植え替えのやり方
植えつけの時期には4月前後、もしくは10月前後が適しています。植えつける周囲の環境は、風通しのよい日のあたる場所が望ましいです。また、植えつける土壌の環境は、水はけがよいことが必須条件になります。
そのため庭植えでも鉢植えでも、用土に腐葉土を混ぜ込むなどの工夫が必要です。鉢植えであればそこに肥料を混ぜ込むと良い土壌が形成されます。植え替えは、鉢植えのハマヒサカキが根詰まりを起こした際に必要になります。庭植えと同様の土壌に植え替えてあげるとよいでしょう。
気をつけた方がいい病気や害虫
観葉植物の中でも比較的丈夫な植物であるハマヒサカキですが、注意しておきたい害虫が主に2種類存在します。ひとつはカイガラムシで、針で葉から栄養を吸収するためしおれてしまう危険性があります。また、カイガラムシの排せつ物が枝に付着することで菌が繁殖し、枝を黒く変色させるすす病に感染するおそれもあります。
もうひとつはホタルガで、成虫ではなく幼虫に注意が必要です。彼らが植物に付着すると食害によって侵されてしまう危険性があるからです。よってこれらの害虫を発見した際には除去することをおすすめします。
ハマヒサカキの剪定について知っておきたいこと
剪定の際に特別気にかける注意点はありません。剪定をしなくても自然な樹形になるため、頻度は育成者のこだわりによるでしょう。しかし枝が密集しすぎると害虫が発生しやすくなるため、年に一回ほど剪定をおこなうことをおすすめします。
基本的な剪定方法として、枝透かし剪定というものがあげられます。これは木全体に養分を行き渡らせるため、密集しすぎていたり成長しすぎていたりする枝を除去するものです。
また、整形に特化した剪定方法として刈り込みもあげられます。理想とする形があるかたはこちらの方法も試してみてはいかがでしょうか。しかしハマヒサカキは成長が早いわけではないため全体のバランスをいろいろな角度から見ながら慎重に剪定していくことをおすすめします。
剪定をする場合の適した時期は春から初夏にかけて、もしくは秋口が望ましいです。込み入った枝を切り取ったり整形をしたりするのが一般的です。また、街中のハマヒサカキのような美しい整形を希望する場合や適切な枝透かし剪定の仕方がわからない方は業者に依頼すると良いでしょう。
ハマヒサカキは増やすことができる
ハマヒサカキは、街路樹にみられるように生け垣の役割を担うことが多い植物です。家庭でも生け垣を作りたいかたや、単純にハマヒサカキの数を増やしたいかたのために、この章ではさし木と種まきの2つの方法についてご紹介します。
さし木で増やす
さし木は晩春から初夏にかけておこなうのが望ましいです。15センチ程度に切り取ったハマヒサカキの枝を栽培用土にさしてください。根を張るまでは日のあたらない風通しのよい場所で育成します。この際、水を定期的に与えることと暗すぎる環境でないことを心がけましょう。
種まきで増やす
作業は4月前後、もしくは10月前後におこなってください。植えつける土壌には、さし木と同様に市販の栽培用土を用意します。他の植物と同様に軽く指で穴をあけたら、ハマヒサカキの果実から種のみを分離して土壌に植えつけましょう。
果実は熟すと黒く変色するので、しっかりと黒くなっているものを選んでください。果実が十分に熟していない場合、正しい手順で種まきをおこなっても目が出ないおそれがあります。また、さし木と同様水やりをかかさないように注意が必要です。
まとめ
ハマヒサカキの育成は植物の育成方法の基礎さえしっかりおさえておけば、それほど難しいものではありません。乾燥や潮風にも強く、肥料を定期的に与えて害虫にさえ気をつければ放任しても十分育ってくれる丈夫な植物です。
しかしハマヒサカキは鑑賞用なので、もし街路樹のような剪定を希望する場合は業者に依頼することをおすすめします。また剪定によって害虫の発生率も変わります。きれいに整えるこだわりがないかたも、一度業者に相談してみてはいかがでしょうか。
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