バラはとても華やかで人気が高い花ですよね。自宅の庭でバラを育てているという方も多いのではないでしょうか。一般的にバラは5月ごろに花が見ごろを迎える品種が多いですが、季節を限定せず花を咲かせる四季咲きのバラも人気があります。
四季咲きのバラは上手に剪定すれば春だけでなく、秋にもきれいな花をつけるものです。年に1回だけ開花するバラとは剪定方法や手入れのコツが異なります。
今回は、自宅でもできる四季咲きのバラの剪定方法を紹介していきます。適切な剪定方法を覚えて、四季咲きのバラをたくさん咲かせられるようになりましょう。
目次
四季咲きバラの剪定①:「冬剪定」と「夏剪定」
四季咲きのバラはおもに冬剪定と夏剪定の2回の時期にわけておこないます。それぞれ剪定の目的や作業の内容が違うので、紹介していきます。
冬剪定
四季咲きのバラも一季咲きのバラと同じく、冬場はあまり活動しなくなります。四季咲きのバラは室内では冬も開花する場合もあるようですが、花が咲くと養分が使われてしまうため、基本的にはバラを春まで休ませます。1月から2月ごろのバラがあまり活動していないうちに、四季咲きのバラの剪定をおこないましょう。
剪定をおこなう1~2週間前には、枝に残っている葉をすべて取っておきます。葉を取ってしまうとバラは休眠するため、剪定のダメージを受けにくくなるのです。そして、水をたっぷりと与えておきましょう。
バラが休眠したら、株の高さが3分の2程度になるように剪定しましょう。ほかにも、枯れたり、病気にかかったりしている枝も切っておきます。また、やわらかい枝にはほとんど花がつかないため、ほかの枝と重ならないように剪定しておきましょう。
枝の切り口から菌が入り、バラが病気になってしまうケースもあります。四季咲きのバラの剪定をした後は、切り口に保護剤などを塗って保護しておくとよいでしょう。
夏剪定
5月~7月はバラの開花時期です。夏の剪定ではバラの花がらを摘み、枝を新芽の上で切りそろえます。花がら摘みについては後ほど解説します。
花が全部咲いた後には、新しい芽を育てるために5枚の葉がついている枝のすぐ上で剪定します。葉は上から3枚葉、5枚葉、7枚葉というように、下にいくほど枚数が増えていきます。5枚葉の近くには新芽が出ている場合が多いので、間違って切り落とさないようにしましょう。
また、日当たりの邪魔になってしまうので、新芽の上に葉を残さないように気をつけてください。目安としては、全体的に枝の長さが3分の2程度になるように剪定します。
葉が十分に成長していない場合は、花がら摘みだけをおこなうなど、状況にあわせて剪定しましょう。重なっている枝や細い枝も取り除いて、しっかり日が当たるようにしておきます。剪定のやり方に不安がある場合は、業者に依頼してもよいかもしれません。
四季咲きバラの剪定②:「枝の更新」と「花がら摘み」
四季咲きのバラは5月ごろに咲く一季咲きのバラとは違い、古い枝には花をつけません。そのため、新しい枝についた芽を育てていく必要があります。また、繰り返し花をつけるため、十分に栄養をいきわたらせることも大切です。
枝の更新
先に述べたように、四季咲きのバラは古い枝に花をつけないという特徴があります。そのため、繰り返し花を楽しむためには、古い枝を新しい枝に更新していかなければなりません。
古い枝を残しておくと、本来育てたい花に栄養が届きにくくなってしまうので、不要になった枝や、細くて花が育たない枝は、思い切って剪定することも必要です。
古い枝を切ってバラに刺激を与えることで、新しい枝が出やすくなることもあります。四季咲きのバラの剪定をおこなうときの参考にしてみてください。
花がら摘み
花がら摘みとは、咲き終えた花を枝から切り落とすことです。バラの花は見ごろを過ぎるとすぐに茶色に変わってきてしまいます。放っておくと見栄えが悪いだけでなく、咲き終えた花にカビが生えることもあるので、バラの中心部が変色してきたら早めに花を切り取るようにします。
また、咲き終えたまま放置してバラが実をつけ始めてしまうと、次に咲く花を育てるための栄養が奪われてしまいます。四季咲きのバラは何度も花を咲かせるために多くの栄養を必要とするので、花がら摘みを欠かさないことが大切です。咲かずに枯れてしまったつぼみや色の悪い葉なども一緒に取っておきましょう。
剪定の際に用意するものをチェックしよう
四季咲きのバラの剪定をする場合、ほかのバラを剪定する場合と用意するものはほぼ同じです。バラはトゲが多い植物なので、ケガをしないように十分注意して剪定するようにしてください。
・剪定はさみ
剪定はさみは必ず必要になります。切れ味が悪いはさみで切ると、切り口がつぶれてバラに雑菌などが入るおそれがありますので、できるだけ切れ味のよい剪定はさみを使いましょう。
・園芸用の手袋
バラはたくさんトゲをもっています。とても強いトゲなので、バラに素手で触れることは危険です。また、バラのトゲは軍手を突き抜けることがあるので、園芸用の厚手の手袋を使うようにしたほうが安全です。やわらかい皮の手袋などでもよいでしょう。
・ゴミ袋
剪定をおこなうと切った枝や葉がたくさん出るので、ゴミ袋を用意しておきましょう。自分が住んでいる地域のルールにしたがって捨ててください。
・刈り込み用のはさみ
根元が太くなってきて剪定はさみでは切りにくい場合に、刈り込みはさみがあると便利です。バラが育ってきて太い枝が増えてきたら用意しておくとよいかもしれません。もちろん、可能ならば剪定はさみだけで剪定しても構いません。
・保護剤
バラは繊細な植物なので、剪定した後に切り口から菌が入って病気になってしまうことがあります。保護剤は必須ではありませんが、病気のリスクを減らすために、枝の切り口に塗っておくと安心です。
より美しい仕上がりにしたいときは業者へ
自分で四季咲きのバラの剪定をすることはもちろん可能ですが、慣れないうちは思ったような形に仕上げるのが難しいこともあります。より美しく四季咲きのバラを咲かせたい方は、業者に剪定を依頼してみることをおすすめします。
業者に剪定を依頼するメリット
まず、業者に依頼する場合、自分で剪定をおこなう手間を省くことができます。バラは剪定のほかにもさまざまな手入れが必要なので、バラを育てたいけれど忙しい……という人はぜひ依頼してみてください。
ほかに業者に依頼するメリットは、ケガをする心配がない点です。バラはトゲがあるので、不慣れな人が触るとケガをするおそれがあります。ほかにも、剪定しているときにはさみで手をケガすることや、ハチなどに刺されることもあります。それらのリスクがなくなるので、安心してバラを楽しむことができるでしょう。
そのほかにも、バラの育ち方にあわせて剪定してもらえるので、自分でやるよりも美しく仕上がるでしょう。もし、バラが病気にかかっているなど調子が悪くても、早めに対処できるかもしれません。きれいな花をたくさん楽しむために業者に仕立ててもらってはいかがでしょうか。
納得のいく業者を選ぶためにすべきこと
家によって、庭の大きさや植えている木は異なるため、剪定料金のモデルケースはほとんどありません。そのため、見積もりをしっかりと取ることが大切です。見積もりの中には剪定の料金のほか、交通費や手数料などが含まれているか確認しておきましょう。
また、地域に根付いている業者を選ぶのもよいそうです。なぜなら、地域によって気温や天候の条件などが違うため、その土地の特徴を把握している業者が対応してくれるからです。また、近くの業者に依頼した場合は、交通費が少なく済むかもしれません。
いずれにせよ、良心的で誠実な対応をしてくれる業者を探すことが大切です。安心して庭の相談ができる業者に依頼することをおすすめします。
まとめ
ここまで四季咲きのバラの剪定方法について紹介してきました。四季咲きのバラの花を一年に何度も楽しむためには、剪定にもコツが必要です。
四季咲きのバラは夏と冬に2度の剪定が必要なうえ、新しい枝を増やしていかないと花の数が少なくなってしまいます。また、バラの剪定はトゲが刺さるおそれがあるので、自分でおこなうときには注意しなければなりません。
忙しくてバラの手入れがなかなかできない方や、安全にバラを育ててみたいという方はぜひ業者に相談してみてはいかがでしょうか。業者を活用して、四季バラをきれいに咲かせる素敵な庭を作ってみてくださいね。
剪定を依頼できる業者や料金
依頼できる業者や料金について、詳しくは「生活110番」の「剪定」をご覧ください。
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