ヤツデの剪定方法・時期|横に広がるのを抑えつつ枯らさない育て方

2023.11.20

ヤツデの剪定方法・時期|横に広がるのを抑えつつ枯らさない育て方

ヤツデは縁起がよい植物とされ、日本のご家庭でも育てている方が非常に多いといわれています。公園や神社などで育てられていることも多く、見かけたことがある方もいるのではないでしょうか。

ヤツデは剪定やお手入れを頻繁におこなう必要がなく、育てやすいことも人気の高い理由です。しかし、放置して大きく育ちすぎてしまうと、樹形が悪いヤツデになってしまいます。だからといって剪定や手入れをし過ぎると、弱って大きく育たないおそれもあるのです。

そのため、ヤツデをバランスよくきれいに育てるためには、正しい剪定とお手入れの知識が必要です。そこでこの記事では、ヤツデの剪定方法から育て方のポイントについてご紹介します。ヤツデを上手に育てるため、ぜひ参考にしてください。

※対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。

ヤツデを剪定しよう!知っておきたい時期と方法

ヤツデは育てるのが比較的簡単といわれている植物です。多くの庭木は毎年、年に2度剪定をする必要があるのに対して、ヤツデの剪定は、3年に1度でよいとされています。逆に毎年剪定をおこなってしまうと、ヤツデの成長が抑えられ、全体的に元気がなくなってしまうのです。

ヤツデは成長するとどんどんと背を伸ばし枝先に葉をつけるため、葉は上部にかたよります。そのまま放っておくと上の部分に葉が多く、下の部分には葉が少なくなり、バランスの悪い見た目にもなってしまいます。そのため、理想通りのヤツデを育てるには、3年に1度程度形を整えるための剪定をおこないましょう。

3年に1度の剪定でよいのなら、育ててみたくなりますよね。ここでは、ヤツデの剪定時期や方法についてご紹介していきます。

ヤツデの剪定に適した時期

ヤツデの剪定時期は、2月から3月の間、もしくは10月から12月の間のどちらかが適しているといわれています。

ほかの庭木のように、毎年1年に2回剪定する必要はなく、3年に1度を目安にどちらかの時期に剪定しましょう。

もし、3年経つ前に高く伸びすぎた場合は、4月~6月ごろに好みの高さに切り詰めるとよいでしょう。

ヤツデの剪定方法

ヤツデの剪定は自分でおこなうことも可能です。ヤツデの剪定方法は、主に3種類あります。剪定する際に必要な道具と合わせてご紹介していきます。

剪定に使用する主な道具
・植木バサミ
・剪定バサミ
・脚立

剪定するときには、植木バサミや剪定バサミを使用します。樹高が高くなったヤツデを剪定する際には脚立を使用します。脚立を使用して剪定する場合は、落下などでケガをしないようくれぐれも注意をしてください。

3つの剪定方法

・間引き剪定
1つ目が、多くの庭木でおこなわれる剪定方法でもある間引き剪定です。透かし剪定とも呼ばれています。これは、枝の数を減らすことが目的の剪定方法です。

ヤツデは、株立ちといってひとつの株から複数の茎が立ち上がったように育ちます。そのなかから新しい茎を3~5本残し、それ以外を短く剪定します。古い幹を間引き剪定することで、新しい幹の成長をうながしやすくなるのです。

・切り戻し
切り戻しとは、伸びすぎた枝や幹を短く切って樹形を整えるための剪定方法です。枝を根元から切ってしまうのではなく、半分から3分の1ほどで切ります。そうすることで、樹幹を保つことができるのです。

ヤツデは伸びた枝の先端に葉をつけて育ちます。そのまま大きくなると上のほうばかりに葉がつき、幹の下の部分には葉がつかずバランスの悪い樹形になってしまいます。そのため高く伸びすぎた枝は切り戻しをおこない、樹形を整えるとよいでしょう。

・葉切り
樹形のバランスをみながら、不要な葉を切り落とすための葉切りもおこなうとよいでしょう。葉が密集している部分や枯れている部分の葉を切り落とします。

葉切りは10月~12月の間におこないます。大きな葉や古い葉を切り、葉を小さくそろえることでコンパクトな樹形にすることができます。

これらの剪定方法をもちいて、3年に1度樹形を整えてあげましょう。1度の剪定では、遠慮せず、切り落としが必要な場所はしっかりと切り落とすことも大切です。そうすることで、ヤツデの長生きにもつながります。

ヤツデのお手入れが簡単な3つの理由

ヤツデは非常に育てやすい植物として知られています。それは剪定が3年に1度だけでいいということだけではなく、お手入れもとても簡単なためです。ここでは、お手入れが簡単な3つの理由について説明をしていきます。

ヤツデのお手入れが簡単な理由
①肥料いらずでも育つ
②水やりは毎日する必要なし
③虫がつきにくい

①肥料いらずでも育つ
ヤツデは非常に丈夫な植物であるため、肥料があまり必要ないという特徴があります。肥料を撒かなくても枯れないのはありがたいポイントですよね。

もし、ヤツデが元気のないときや、ぐんと生長してほしいときには、肥料をあげるのもよいでしょう。肥料をあげる場合は、2月頃に、油粕と骨粉を混ぜたものなど、ゆっくりと栄養を与えてくれるものを撒くようにしてください。

②水やりは毎日する必要なし
水やりも毎日する必要はありません。鉢植えで育てている場合は、土の表面が乾いてきたら水をあげるようにしましょう。

庭木として植えた場合は、保水性のある土に植えれば自然の雨などで十分です。ただし夏場など乾燥している季節は土の様子を確認し、乾いていると思ったらたっぷりとお水をあげるようにします。

③虫がつきにくい
ヤツデは特殊で、虫がつきにくい植物です。その理由として、ヤツデにはヤツデサポニンという毒があるためです。その毒があるおかげで、ほとんどの虫が寄り付かないのです。

ただし、乾燥しすぎには注意が必要です。ヤツデが乾燥しすぎると、カイガラムシが発生してしまいます。

鉢植えでもできる!ヤツデを育てる方法とは

ヤツデは育てやすい植物ですが、うまく育てるためにはポイントを知っておくとよいでしょう。ここからは、ヤツデの特徴や育て方についてご紹介します。

ヤツデの特徴

ヤツデは、先端が7~11枚ほどに分かれている大きな手のひらのような葉っぱが特徴の植物です。ヤツデ自体が燃えにくく、防火樹の一種でもあります。

非常に育てやすいことで知られていますが、金運アップなど縁起のよい植物としても認知度が高いのをご存知でしょうか。ほかにも、魔除けの力があるといわれており、天狗の絵ではヤツデの葉を持ち歩いている姿が描かれています。

ヤツデは、11月~12月ごろに花を咲かせます。丸く球状に白い花を咲かす姿はとてもかわいらしいものです。その後実を付けていき、5月ごろには黒く熟していきます。

ヤツデの育て方

ヤツデを育てるときには、鉢植えでも地植えでも、はじめはセルトレイポットに種まきをします。種をまく時期は3月から4月頃です。

ヤツデを育てるときの土には、赤玉土を6割、腐葉土を4割ほどの割合で混ぜたものを使用するのがおすすめです。基本的にどんな土でも生長しやすい植物ではありますが、毎日の水やりが不要なため、なるべく湿り気を保ちやすい土のほうが育ちやすいでしょう。ただし、しっかりと根を張るまでは、土が乾燥しないよう水やりをしてください。

セルトレイやポットである程度まで育てたら、庭や鉢に植え替えています。庭木として植え替える場合は、植え替えをおこなう2週間ほど前には腐葉土を土に混ぜておくとよいでしょう。

もしはじめから庭で育てときは、株を植える必要があります。苗植えは4月~5月ごろがよいでしょう。

挿し木で増やすことも

ヤツデは挿し木で増やすことができます。挿し木で増やす場合は、7月から8月に若い枝の先を10センチほど切ったものを、セルトレイに差し込みます。保水性の高い赤玉土を使用し、根がしっかりと張るまでは乾かないように水やりをおこないましょう。

根がしっかりと張っているか確認したあと、鉢植えや地植えに植え替えをおこなってください。

ヤツデを育てるときの注意点

ヤツデを育てるときには、いくつか注意する点もあります。注意点さえしっかりと守れば、長く生長してくれるため、知っておきましょう。

・日当たり
ヤツデは日当たりがよすぎる場所を嫌います。庭に植える場合も、鉢に植える場合も、比較的明るい日陰か、半日だけ日に当たる場所に置くようにしましょう。

・乾燥
ヤツデは乾燥に弱い植物です。乾燥させすぎると、カイガラムシの発生にもつながります。そのため、過度な乾燥はしないように、風通しのよい場所は避けるとよいでしょう。

カイガラムシ…植物の樹液を栄養として生息している昆虫です。その植物を枯らすだけでなく、病気の原因にもなります。

・病気
ヤツデはとても強い植物で、病気にもかかりにくいですが、まれに黄色紋羽病黄斑病などがみられます。これは、緑の葉が黄緑色になったり、葉に斑点が出たりする病気です。葉に症状が現れる病気が多いため、比較的早く発見はできるでしょう。

・毒性
ヤツデはヤツデサポニンという毒を持っています。これは、普段育てるうえでは人間やペットに影響はありません。しかし、小さなお子様やペットが誤って食べてしまったりすると、下痢や嘔吐などの症状が出ることがあります。

そのため、ヤツデを育てる際には小さなお子様やペットが近づかないよう気をつける必要があります。触れたりするだけでは影響はありませんので、普通に育てていれば安全です。

まとめ

ヤツデは、魔よけや金運アップなど縁起のよい植物として知られています。お手入れも簡単で、肥料や水やりがそれほど必要ありません。剪定も3年に1度でよく、育てやすいため多くのご家庭でみられる植物のひとつです。

3年に1度の剪定では、紹介した3つの剪定方法を用いて好みの大きさや樹形に整えるとよいでしょう。不必要だと思われる枝や葉を切り落とすことで、次の3年のうちにさらに生長します。縁起のよいとされる植物をご自宅で上手に育てることができたら嬉しいですよね。

もし、どの方法で剪定をしたらよいのかわからないときや、自分で剪定するのに不安がある場合は業者へ相談するとよいでしょう。弊社であれば、状況に合わせて業者の紹介をすることが可能です。お依頼前のご相談も無料で受け付けておりますので、ぜひお気軽にお電話ください。

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