種類別にご紹介!つる草の種類によっては駆除しないという選択肢も

2021.4.30

種類別にご紹介!つる草の種類によっては駆除しないという選択肢も

つる草の種類によっては、駆除するものと駆除せずに活用できるものがあるということをご存じですか? 例えば「クズ」というつる草の種類は、有名な漢方薬である「葛根湯」の原材料になったりしています。

つる草は繁殖力が強く、すぐに増えてしまう種類が多いです。クズのような有効活用できるものならまだいいですが、有効活用できないものは早めに駆除したほうがいいでしょう。そこで今回は、駆除するべきつる草と活用できるつる草を種類別にご紹介します。

つる草の種類【その1】早く駆除すべき!厄介なのは?

つる草がお庭や畑に繁殖していたら非常に厄介です。つる草はほかの植物に巻きつき、枯らしてしまうこともあるため、早めの駆除が必要になります。ここでは雑草として厄介なつる草の種類をご紹介します。

▼ヤブガラシ

ヤブガラシはブドウ科つる性の多年草です。多年草は越冬するという特徴があり、比較的強い雑草といわれています。

ヤブガラシは荒れ地や空き地などに自生し、庭に生えることもあります。公園などではよくフェンスに絡みついています。つるの長さは2~3メートルにまで成長し、ほかの植物に巻きつき覆いかぶさるようにして範囲を広げていきます。

駆除が困難な雑草といわれており、地下茎(ちかけい)で繁殖するため地中を掘り起こして完全に除去する必要があります。

地下茎とは地中にある茎のことで、主な役割として根のように養分を蓄えたり繁殖の元となったりしています。多くは地中から浅い場所にありますが、植物の種類によっては地中深くに広がっていることもあります。

除草剤を使用する際は根まで枯らせることができるタイプを使用すると駆除しやすくなります。

ヤブガラシは5月~9月の間に成長するため、夏前に駆除することが望ましいとされています。7月頃には小さな花がたくさん咲くため、ハチが集まりやすく危険な場合もあります。そのため、お庭にある場合は早めに駆除することをおすすめします。
      つる草の種類【その1】早く駆除すべき!厄介なのは?

▼クズ

クズはマメ科のつる性の植物で、根にでんぷんを含むことからくず粉として昔から利用されてきました。また、漢方薬の原料としても利用されています。最近ではその繁殖力と再生力の強さから雑草として駆除の対象になっていることが多いようです。

クズもヤブガラシと同様に多年草で地下茎によって繁殖します。冬に1度枯れてきますが、根は枯れずに越冬し、暖かくなると再び生えてきます。

クズのつるは非常に成長力が強く、長いものでは数十メートルまで伸びることもあります。花は8~9月の秋ごろに咲き、さまざまな昆虫がついて被害を出すこともあるため早めに駆除するといいかもしれません。

▼ヘクソカズラ

アカネ科ヘクソカズラ属の植物で、葉や茎に悪臭があることからこの名がついています。7月~9月の間に花をつけ、日当たりのよい場所に生えることが多くなっています。ほかの植物につるを巻きつけて成長するつる性の植物で、葉は可愛らしいハート形をしていますが、駆除が厄介な雑草としても知られています。

ヘクソカズラは種子で繁殖する植物です。また根が残っている場合はそこから新しい芽が生えてくることもあるので、駆除する際は種子ができる季節の前に根も合わせて除去する必要があります。

また作業中は悪臭で作業しにくいということもあるでしょう。マスクなどを身に着けて作業することをおすすめします。

▼ガガイモ

ガガイモは広葉の多年性植物です。畑や道端、空き地などいろんなところに生えます。繁殖方法として、地下茎と種子のどちらでも増えるということが厄介な点です。つるでほかの植物に覆いかぶさるようにして範囲を広げていきます。

つるや葉を切ると有毒の白い液が出てくるので、駆除の作業中は触れないように注意が必要です。触れてしまった際は早めに洗い流しましょう。夏には淡い紫色の花を咲かせます。成長すると長さは2メートルくらいになることもあり、北海道から九州地方まで広い範囲に分布しています。
      つる草の種類【その1】早く駆除すべき!厄介なのは?

つる草の種類【その2】残しておいてもいいかも…

つる草は雑草として厄介なものばかりではありません。なかには「残しておいたほうがいいかも…」というつる草の種類もあります。ここではそのようなものの例をご紹介します。

▼アサガオ

夏の風物詩ともいえるアサガオですが、つる性の植物です。小学校のときに育てたことのある人もいるのではないでしょうか。日本人には馴染みのある植物かもしれません。

アサガオはヒルガオ科イポメア属の一年生植物です。原産地は中南米で、奈良時代に中国を経由して日本に入ってきたといわれています。江戸時代に突然変異によって色とりどりの花を咲かせるようになったといわれており、現在でも夏には円錐形のピンクや紫、青などの花を咲かせます。

園芸品種として販売されていることもあり、観賞用植物として植えている方も多いのではないでしょうか。つる性ということで、グリーンカーテンとして活用されることもあり、日当たりのよい場所ではよく育ちます。初心者でも育てやすく、どんな色の花が咲くのか楽しみつつ避暑として活用してもいいでしょう。

▼ノブドウ

ノブドウはブドウ科ノブドウ属のつる性の落葉植物です。藪に多く見られますが、空き地などでも見ることができます。日本では全国的に分布しており、地方によって「イヌブドウ」「カラスブドウ」などといわれることもあるようです。

夏には小さい花がつきます。秋に入ると色とりどりの実をつけて見た目が華やかになりますが、食用ではないので食べてはいけません。低樹のため高さが成長することはないようですが、つるによって範囲を広げていきます。

このようなメリットがあるノブドウですが、「駆除したほうがいいかも…」と思えるデメリットもあります。それは、実にタマバエの幼虫が寄生していることが多いということです。

タマバエは世界で約4600種以上確認されている昆虫で、ノブドウにはノブドウタマバエが寄生します。ほとんどのノブドウの実に寄生しているとされており、幼虫が寄生したものは「虫こぶ」または「虫えい」と呼ばれます。

美味しそうな見た目のノブドウでもその中には、幼虫が寄生していることが多くなっているので、そのまま食べないようにしましょう。

実の中には幼虫室があり、幼虫室の周りには菌糸が生えています。幼虫室に寄生している幼虫がいて、幼虫室の数は1つの実に1~2つです。季節によっては実にまだ虫がついていないということもあるかもしれませんが、食用にする際には中身を確認しましょう。

見た目がきれいということもあり、見栄えをよくするために自宅のフェンスに絡ませるということもあるようですが、その場合はタマバエの発生に注意する必要があります。
      つる草の種類【その2】残しておいてもいいかも…

▼アケビ

アケビはつる性の植物で、食用のものでもあるということが広く知られています。新芽は古くから春の山菜として食されてきました。また、実は生で食べることができ、つるや種子は漢方薬として使用することができます。

アケビはつる植物ですが、駆除せずに栽培すると食用として楽しむことができます。栽培はつる植物ということもあり、平棚が必要となる場合もあります。品質のよいものを育てようというときには、日当たりのよい場所で育てるといいでしょう。最近は盆栽でアケビを育てるということも増えていまので、栽培するのであれば検討してみるのもいいかもしれません。

アケビの花は4~5月に咲きます。駆除する場合は花が咲く前の時期に駆除すると効果的かもしれません。アブラムシがつきやすいため、それが気になる場合は駆除したほうがいいでしょう。

▼クズ

先ほど少しご紹介しましたが、クズの根は葛根湯との原料として使用したり、くず粉にして調理に使用できます。

また、クズは春には若芽、夏はつるの先と花を食べることができます。主な調理方法は揚げ物や煮物、炒め物、また茹でて食べることもできます。

クズは調理に利用できるほか、つるはかごを編む素材として使用することも可能です。また入浴剤としてお風呂に入れることも可能です。

このような利用方法もありますが、クズは繁殖力が強いので庭に生えるとどんどん増えていきます。庭に生えた場合は増える前に対処しましょう。クズを利用したいのであれば、必要に応じて残し、増えないように管理するようにしてください。
      つる草の種類【その2】残しておいてもいいかも…

つる性の雑草駆除で注意したいこと

ここまでご紹介してきたようにつる草は利用価値があるものも存在します。しかし、つる草の種類によっては放置しておくと繁殖力が高いためどんどん成長します。駆除を考えているのであれば早めに解決したいものです。つる草を駆除するのであれば以下のようなことに注意しましょう。

▼根が残らないように

草抜きを行うときの約束事で、「根が残らないようにする」ということをご存じの方も多いでしょう。これは根から再び芽が出てくることを防ぐためで、つる草でも同様のことがいえます。

▼除去後の対策もしっかりと

つる性の植物は再生力が強く、少しでも根が残っているとそこから再生してしまうことがあります。。また、新たに種子が飛んできて生えてしまうので、再度生えてこないように対策することが必要です。その方法には以下のようなことがあります。

・除草シート:植物に必要な光合成を防ぐことで残った根からの新芽の発生を防ぎ、飛来した種子の発芽も防ぎます。
・水で固まる土:専用の土に水を混ぜ込むことで固まる土です。雑草の発芽を防ぐことができ、景観に合わせた色のものを施工することができます。

▼つるが残っていないか確認する

種類によってはつるから芽が生えてくるものもあります。できるだけ刈った後のつるが
残っていないかということも確認しましょう。つるで繁殖するようなタイプの雑草もあるからです。

▼主根に気をつける

クズなどは秋や冬にかけて葉が枯れていくので主根が見つけやすくなります。主根は根では一番太い部分で、根で繁殖する植物では主根で繁殖することが多くなっています。

根を残さないようにするという注意点を踏まえつつ、最低限主根は残らないようにしましょう。主根を直接枯らすための薬剤を使用してもいいかもしれません。
      つる性の雑草駆除で注意したいこと

お庭をきれいに管理するためにできること

お庭をきれいに保つためにはこまめに手入れをすることが大切です。一気に手入れをしようと思うと、手間がかかります。定期的に手入れをすることによってつる草の発生を抑えることにつながります。

また、雑草は根づきたちまち成長すると根が深くまで成長するものもあります。その後種子を生産するようになるため、雑草は早めに抜くことが大切です。

雑草が一気に成長し、数も増えてしまうとお気に入りの樹木や植物を育てにくくなります。つる草は数が増えると駆除が大変になるほか、ほかの植物にもつるを伸ばし影響を与えるので、駆除が必要だと判断したものは早めに駆除しましょう。

また砂利やウッドチップなどを敷き詰めて雑草が生えにくくすることも効果的です。砂利は雑草やつるが成長するための隙間を狭くするという効果があります。、ウッドチップも砂利と同様の効果があるうえ、雑草が生えにくくなるような成分を放出するタイプもあります。

普段忙しくてなかなかお庭の手入れができないというときは、このような方法で対処してもいいでしょう。

また、雑草の駆除や対策が面倒な場合は業者に相談してもいいかもしれません。業者はその場にあった処置をしてくれるでしょう。とくに雑草のなかでもつる草は種類によって駆除が困難なものもあるので、業者に相談することをお勧めします。
      お庭をきれいに管理するためにできること

まとめ

つる草は種類に関係なく、周囲の植物に影響を与えるという点で厄介です。お庭でお気に入りの植物がつる草に覆われていたら、駆除するようにしましょう。放置しておくと、お気に入りの植物はつるに巻きつかれて日光を十分に浴びることができなくなります。

しかし、なかには駆除せずに観賞用や食用として楽しむことができるつる草があります。例えば、アサガオはうまく使えばグリーンカーテンになるので、夏には活用してもいいかもしれません。お庭のつる草の駆除や対策でお困りの場合は業者に依頼してもいいでしょう。

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