【夏に後悔しない】庭に生える雑草の種類と駆除・予防の仕方

2021.4.30

【夏に後悔しない】庭に生える雑草の種類と駆除・予防の仕方

素敵なお庭にするつもりがいつのまにか雑草が生えている…ということはありませんか?雑草は道端や畑だけでなく、種子を飛ばしてお庭に生えることがあります。雑草は繁殖力が強いものが多く、1度根付いてしまうとなかなか駆除するのに手間取ってしまうことがあります。

今回は庭に生える雑草の種類についてご紹介します。

雑草への基礎知識――根の形状や株の増え方、種の落ち方に注意を!

雑草は形状や種類からさまざまな分類方法がありますが、大きく新芽が出る季節の違いから1年草と多年草に分けられます。

▼1年草

1年草は春または秋に新芽がでるタイプの植物です。春に新芽を出したものは冬に枯れ、秋に新芽を出したものは夏に枯れます。秋に新芽を出すタイプの雑草は越冬するため比較的耐性が強いといわれており、除草する際にも少し強力な除草剤を使うことをおすすめします。

またほとんどの1年草は種子で繁殖し、生育期間が短いものが多くなっています。発芽から1か月程度で種子を生産できるものもあり、1株で数十万個の種子を生産できるものもあるため1年草の雑草は非常に生産性が高いとされています。

▼多年草

多年草は1度冬に枯れますが、地下茎が地面のなかに残るため春が来ると再び芽を出します。駆除をする際は地面を掘って根自体を除去する必要があります。

1年草とは違って生産には長い時間がかかるといわれており、生育期間は2年以上とされています。その分生命力もあり、地下茎を除去しない限りは完全に除草することができないようです。

雑草は種子を飛来させて、繁殖範囲を広げるものや動物の体や鳥にくっついて運ばれるものもあります。そのため雑草はその地域にもともと生えていないものでも繁殖範囲を広げるものもあり、その繁殖範囲は広くなっています。

また庭に生える雑草の種類は繁殖方法や芽生えの季節による違いのほかにも葉のかたちによっても分類することができます。

▼イネ科の雑草

稲のように細長い葉をしている雑草で、葉脈が平行になっています。代表的なイネ科の雑草には「エノコログサ」「スズメノカタビラ」「メヒシバ」「オヒシバ」「カモガヤ」「オオアワガエリ」があります。イネ科の雑草は花粉を飛ばすこともあり、最近では5~8月あたりに花粉症の症状が出ることもあります。

▼広葉の雑草

イネ科以外の雑草の多くは広葉となっています。「クローバー」や「タンポポ」、「チドメグサ」などは広葉に分類されます。広葉の雑草は葉脈が網目状になっており、葉自体が広くなっています。
      雑草への基礎知識――根の形状や株の増え方、種の落ち方に注意を!

抜いておきたい!春に生えてくる雑草の種類

庭に生えてくる雑草の種類には季節によって異なります。春に生えてくる雑草は一年草の仲間で冬に枯れることはあってもそこまで放置していたら庭が大変なことになってしまいます。ここでは春に生えてくる雑草の種類と特徴をご紹介します。ぜひ除草の際に参考にしてみてください。

▼スギナ

スギナは「ツクシ」としても知られています。春に食べると季節ならではの変化を楽しむことができ、野草としても人気があります。しかし、そんなツクシが庭に生えていると細長い草が大量に生えてきます。それは雑草であるスギナで、繁殖力が強い一面があることから早めの駆除が必要になってきます。

酸性土壌に耐性があり、全国的には比較的涼しいところに自生します。スギナは繁殖方法が3つあるという点で強力な雑草です。「胞子」「根茎」「塊茎」で繁殖を広げることができ、地上部と地下部にある胞子茎(つくし)と栄養茎を除去しても地下部にある地下茎から分裂して増えていきます。

また地下茎は5~10度の寒い環境でも地中で成長するため、越冬することも可能です。完全に駆除するためには地下茎をはじめとした3つの繁殖方法を断つ必要があります。
      抜いておきたい!春に生えてくる雑草の種類

▼ネズミムギ

ネズミムギはイネ科のドクムギ属イネ科に分類されます。もともとはヨーロッパ原産の植物で牧草としてイタリアンライグラスの名で知られています。

1年草または2年草で、根本で枝分かれするように生えます。背丈は30~100cmで先がとがっており、光沢があるのが特徴です。また北海道では春に芽生えますが、東北以南では秋に芽吹きます。

春に生育が盛んで、種子で繁殖します。実がなる前に除草することが効果的となっており、耕起や除草剤での除草が一般的となっています。

▼カラスノエンドウ

カラスノエンドウは名前を聞いたことがあるという人が多いでしょう。ソラマメ属の越冬する雑草で、ヤハズノエンドウという名前が正式名称となっています。九州地方に繁殖することが多く、ピンク色の可愛らしい花をつけます。

花をつけるのは4~5月の期間で、生育期間は11月~9月となっています。道端や畑などの日当たりのよい場所に発生することが多く、茎は四角柱状で葉の先端は巻きひげのように他の植物にからみつきます。

またカラスノエンドウはアブラムシがつきやすいという特徴があり、そのアブラムシを食べにきたほかの昆虫も集まりやすいということからお庭に生えた際には早めに除去することをおすすめします。
      抜いておきたい!春に生えてくる雑草の種類

夏に生えてくる雑草の種類

庭に生える雑草の種類には夏に生えてくる種類もあります。夏は植物が活発に成長する季節でもあり、生えてきた植物は夏のうちに除去することをおすすめします。

▼セイタカアワダチソウ

セイタカアワダチソウはキク科のアキノキリンソウ属の多年草です。切り花用として「ハギ」の代用品としても使用される黄色い花を咲かせる植物です。

もともとは北アメリカ原産の植物でセイタカアワダチソウは花粉をハチなどの昆虫に媒介させて繁殖します。また地下茎からアレロパシー物質と呼ばれるほかの植物の種子発芽を抑制する分泌液を出すため、空き地などでは群生して生えていることが多くなっています。

お庭でこのセイタカアワダチソウが生えたら困る原因はほかにもあります。それは秋に大きくなるということです。秋にはススキも繁殖を広げて、空き地に生えている様子を見かけたこともあるでしょう。秋にはこのススキとセイタカアワダチソウは繁殖力が強く、背丈も大きくなることから秋には警戒するべき植物とされています。

背丈は最大1~2mに達することもあり、花は10月~11月に咲きます。そんなセイタカアワダチソウは秋に大きくならないうちに駆除しておくことをおすすめします。使用する除草剤は根まで枯らせることができるタイプがいいでしょう。

▼エノコログサ

エノコログサはイネ科のエノコログサ属の植物で1年草に分類されます。ブラシのような長い穂をつけることが特徴的で、そのかたちから「ネコジャラシ」の愛称で知られています。

日当たりのよい場所に生えてくることが多く、背丈は40~70cmほどとなっています。生育期間は5~10月となっており、比較的長い期間生えていることが多くなっています。使用する除草剤は粒上のものや液体タイプでも効果はあるようです。
      夏に生えてくる雑草の種類

▼チガヤ

チガヤは繁殖力、再生力が強いことで知られています。イネ科の多年草で越冬するタイプの植物です。種子のほかにも地下茎で繁殖するため群生して生えていることが多くなっています。

背丈は50~150cmほどにも成長し、5月~6月には白い穂をつけるので開花する時期には簡単に見分けることができます。地下茎で繁殖するチガヤは根まで枯らせることができるタイプの除草剤を使用することをおすすめします。

▼ドクダミ

ドクダミはドクダミ科ドクダミ属の多年草で、野草としても使用されることもある需要の高い植物ですがお庭に生えてきたときには注意が必要です。

ドクダミは地下茎で繁殖することができ、またその地下茎は数十センチにも達していることがあり、駆除するのは難しいようです。

ドクダミは背丈15~30cmほどに成長し、5月下旬ごろから花を咲かせます。可愛らしい白い花で、見分けるのは比較的簡単です。道端や水路などに生えることが多く、日陰になっている場所に生えることが多くなっています。
      夏に生えてくる雑草の種類

放っておくのは危険!夏の庭に生える厄介な雑草

夏の庭に生える雑草は種類によって警戒したほうがいいものもあります。安心して秋を迎えられるように夏の雑草で以下のような種類の雑草はきちんと対処したほうがいいでしょう。

▼スズメノカタビラ

スズメノカタビラはイネ科のイナゴツナギ属の1年草です。小柄な雑草で背丈は大きくても20cmほどとなっています。地下茎はありませんが、株が小さくすぐに花をつけることから駆除が難しいといわれています。

日当たりのよい場所では季節問わずに花をつけるため、種子の落下を防ぐことが難しいようです。とくに2月~夏の間は花をつけるのが盛んで、年中繁殖されることを防ぐためには夏の間に駆除するのがいいでしょう。

▼ヤブガラシ

ヤブガラシはブドウ科ヤブガラシ属の一種で、つる植物でもあります。お庭に椿などの植木がある場合、お庭にヤブガラシが生えてくるとつるが巻きつき樹木一面を覆ってしまうことがあります。ヤブガラシの厄介な点は繁殖力が強いという面よりも、つるによってほかの植物に影響を与えてしまうという点かもしれません。

5月~9月の間は成長力が強く、除去作業にも労力が必要となってきます。とくに7月ごろには小さな花がたくさんつくため蜂も集まりやすくなります。

ヤブガラシには長い地下茎があり、繁殖力も強いので駆除の際には根から枯らせることができるタイプの除草剤を使用することをおすすめします。

▼オヒシバ

オヒシバはイネ科のオヒシバ属の植物で、日当たりのよい場所に生えます。1年草で、道端や住宅周りなどに生えることが多くなっています。

夏草の雑草ではメヒシバと並んで及ぼす害が大きいことで有名です。種子によって繁殖し、背丈は20~50cmほどとなっています。全国的に分布しており、生育期間は4~10月の比較的長い期間発生します。

葉は線形で全体的にやや硬く、踏みつけにも強くなっています。花を8~10月の間につけるため、できるだけ夏の間、または夏が来る前に除去することをおすすめします。
      放っておくのは危険!夏の庭に生える厄介な雑草

▼メヒシバ

メヒシバはオヒシバと並んで厄介な夏の雑草として有名です。イネ科メヒシバ属の植物で細い茎で地を這うように生えてきます。

種子によって繁殖し、広い範囲に広がって生えてきます。全国的に分布しており、畑や道端などに自生します。開花時期は8月~11月となっており、その前に除去することをおすすめします。

雑草駆除を楽にするために知っておきたい駆除の方法

庭に生える雑草は種類によって駆除が難しい場合があります。その種類に合った除草方法で効率的に駆除することが必要です。多年草で地下茎によって繁殖するタイプの雑草は根から枯らすことのできるタイプの除草剤を使用すると効果的です。ここでは除草剤のほかにも駆除する方法をご紹介します。

▼手で抜く・草刈り機を使う

雑草を手っ取り早く除去したいときには効果的です。草抜きの作業をするときには虫さされや草負けしないような服装で作業を行いましょう。また草刈り機を使用するときには防塵ゴーグルや軍手をして作業を行いましょう。

手で抜くというときは、鎌などの道具を使用すると便利です。

▼防草シート

防草シートは植物が成長するために必要な日光などを遮ることで発芽を抑える役割があります。防草シートは水を通すことができるので、雨の日も安心です。

防草シートはホームセンターやネットでも購入でき、費用も比較的安く済ませることができます。しかし種類によっては防草シートを貫通してしまう雑草があるので、できるだけ目が細かいものを選ぶようにしましょう。

また防草シートは見栄えが悪くなってしまうことがあるので、おしゃれなお庭にしたいというときは上から砂利を敷くといいかもしれません。

▼砂利や水で固まる土

砂利は防草シートのように雑草の発生を防ぐことができませんが、雑草が生えるスペースを狭めるというはたらきでは効果的です。防草シートと併用することで雑草の発芽を抑える効果は高まります。

またDIYで施工できる雑草予防として、水で固まる土があります。これはホームセンターなどで販売されているもので、水を混ぜ込むことで土が固まります。コンクリートほど強度はなく、劣化しやすいというデメリットがありますが手軽に施工できるのでちょっとした雑草対策には効果的です。

色のバリエーションもあるので、庭をおしゃれにしたいというときは使用してもいいかもしれません。
      雑草駆除を楽にするために知っておきたい駆除の方法

雑草を防止するためには

庭に生える雑草の種類には繁殖力が高いものや再生力が強いものがあります。そのような雑草の繁殖を防止するためには芽生える季節の前に対処することが必要です。雑草は芽生える季節や発生する季節に違いがあります。

雑草の成長力が高まる時期の前に対処できるといいでしょう。また雑草で地下茎があるものは根から枯らせることができるタイプの除草剤を使用すると、雑草の再発防止につながります。

除草剤は基本的に茎葉処理型、また土壌処理型があります。茎葉処理型は薬剤を茎や葉から吸収させることで枯らせるものです。土壌処理型は発芽した種子が育たないようにすることで雑草が生えてくることを防ぎます。これらの除草剤を使い分けるとより効率的に除草を行うことができます。

また夏に生えてくる雑草は発芽前処理が効果的といわれています。酸性土壌では雑草が生えやすいということもあるので、土壌を改良するのも雑草を防ぐ方法のひとつかもしれません。
      雑草を防止するためには

まとめ

庭に生える雑草の種類はさまざまで、発芽時期や繁殖方法によって適切な駆除方法も違いがあります。種子で繁殖するものは花をつける前に、地下茎で繁殖するものは根から枯らせることのできるような除草剤を使用しましょう。

雑草駆除でお困りの場合は業者に依頼することをおすすめします。

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