主伐とはどのような伐採か?様々な伐採方法を詳しく解説します!

2021.4.30

主伐とはどのような伐採か?様々な伐採方法を詳しく解説します!

伐採は森林の豊かな恵みと自然環境を守るためにとても重要な作業の一つとなっています。しかし伐採は、作業工程と目的により呼び方が変わってきます。なかなか詳しく知っている方は少ないのではないでしょうか。
そこで今回は、主伐・皆伐・間伐・択伐の4つの違いについて詳しく見ていきます。伐採の種類を知ることで、伐採や森林への理解を深めることができるでしょう。

「主伐」の目的は木の収穫

森林を伐採するときに、木材を最後どのようにするかで方法が変わってきます。その中でも「主伐」は木を収穫し、木材としての利用を目的とした伐採のこと言います。主伐の中でもそれぞれ方法があり、目的に合わせて伐採します。

主伐を行った木をよりよい木材にするために、主伐は空気が乾燥した冬場に行うのが一般的となっています。
夏は樹木の成長期でもあるため、木にたっぷりと水分が含まれており、木材としての質がおとってしまうのです。その反面、冬は樹木が休眠期に入るため、水分の吸収が少なくなるのです。そのため冬場に主伐をすると、乾燥している良い木材を収穫することができるのです。

主伐を行った後の山では土地を耕したり、ならしたりします。作物が植え付けられる状態にしていき、春に再び新しい苗を受け入れる土壌を作っていくのです。

「間伐」は密度の調整作業

よく主伐とならんで聞くのが「間伐」です。間伐とは樹木の一部を伐採し、森林の本数密度を調整していく作業のことを言います。

間伐を行うと森林の本数密度が緩和されます。土壌や樹木に日光が十分届き、木はのびのびと成長し、根が丈夫でまっすぐな樹木が育っていくのです。下草の成長も促されるので、台風や大雨などの災害などが発生したときでも表層土壌の流出が防がれるため、二次災害防止にも役立つのです。

他にも、森林の水源涵養機能が維持されるため、雨水が浄化され、おいしい水を生み出すサイクルが生まれる効果があります。

間伐を行わないと、上記のような森林リサイクル循環がうまくいかなくなり、山は荒れ果て、災害などが起こりやすくなってしまうのです。間伐は環境保全の観点からも必要不可欠な作業の一つといえます。

しかし、主伐とは違い木を収穫するための伐採ではないので、間伐を行う際は注意が必要です。

間伐の詳しい内容は過去コラム「間伐とは?森林の状態を健全に保つためには間伐が必要不可欠! 」に記載してあります。あわせてご覧ください。
        「間伐」は密度の調整作業

「皆伐」は樹木をすべて採取する

主伐や間伐の他にも「皆伐」という方法があります。皆伐とは、文字通り伐採するエリアの木を一度に切ってしまう方法のこと言います。全部まとめて伐採してしまうので、伐採した木材を運ぶときにも他の木に邪魔されることはなく、かかり木などの心配も比較的少なくなり、作業効率が高くなります。

昔は日本の林業が盛んだったため、全ての木々をまとめて伐採し、その跡地に新しく苗木を植える『再造林』という考え方があり、皆伐が積極的に進められていました。

しかし当然ですが、皆伐を行うと山林はいったん丸裸になってしまいます。そのため、苗木が育つまでの間に土壌が弱まってしまったり、生物多様性が失われてしまったりすることから、環境破壊につながるのではないかと疑問の声が上がっていました。今では、土壌にダメージを与え森林破壊を招きかねないという観点から、小規模な範囲で皆伐を行うところが増えているようです。
        「皆伐」は樹木をすべて採取する

「択伐」は林内の更新を図る

「択伐」とは人工林内の樹木を数年~数十年の長い期間をかけ、そのときに需要のある用材に向いた木を抜き切りし、後継の木を植林して人工林を更新していく伐採方法のことを言います。択伐することにより、林業経営を持続的に行う事ができ、木の品質が安定し保たれるため、長期にわたり品質のよい木材を収穫することが可能です。

しかし、択伐した木を森から搬出するときには、まだ切られていない木に傷をつけてしまうことがあります。また、木を運ぶための路網が整備されていないなど、計画を立てにくいという不便もあります。

このように主伐と違い、択伐は木の生育状態や市場の需要に合わせ伐採していく方法です。また伐採後には植林して森の更新を図る目的もあります。伐採した木材をどのように活用し、森林をどうしていきたいかで伐採方法を選ぶ必要があるのです。

まとめ

伐採方法は種類もさまざまで、どのように行うかで今後の森林のあり方も変わってきます。また、山の形状やその地域の森林組合などの経営計画なども影響してきてしまうため、素人では判断しにくくなっています。
少しでも不安や疑問がある方は一度業者に相談することをおすすめします。自分の目的にあった森林づくりができるかもしれません。

伐採を依頼できる業者や料金

依頼できる業者や料金について、詳しくは「生活110番」の「伐採」をご覧ください。

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