隣の木の枝を伐採するのはNG!法律で決まっている隣の木の枝の対処法

2021.4.30

隣の木の枝を伐採するのはNG!法律で決まっている隣の木の枝の対処法

隣の家から木の枝が伸びてくると、邪魔になったり、葉が自分の家の敷地内に落ちたりして困ることもあるのではないでしょうか。しかし、とにかく邪魔だからといって、独断で勝手に枝を切ることはできません。なぜなら、隣の木の枝を勝手に切ってはいけないと、法律で定められているからです。

しかし、法律で決まっているとはいえ、自宅の敷地に枝が伸び放題になったままでは困ります。そこで、今回は隣の木の枝を伐採したい場合に覚えておきたい法律のルールや、隣家の枝の対処法について紹介していきます。このコラムを通して法律の知識を身につけ、近所トラブルを回避してください。

隣家の木の枝の伐採に関する法律

まず、最初に隣の木の枝を伐採してはいけない理由について詳しくみていきましょう。結論からいうと、木の枝が家の敷地内に伸びてきた場合でも、持ち主以外の人が勝手に切ってはいけないという法律があるからです。

民法第233条第1項によると、隣の土地にある木の枝が伸びている場合には、木の所有者に境界線を越える箇所を切るように請求することができます。ここで大切なことは、枝を自分で切るのではなく、あくまでも枝を切ってもらうようにお願いするという点です。

またいかなる場合でも、隣人は木を切らなければならないとは限りません。木を切る請求が認められるのは、木の枝によって具体的な被害や迷惑をこうむっている場合で、なおかつ木の所有者が伐採により大きな損失を受けないという場合です。

つまり、木がはみ出してきて困っている人と、木の持ち主のいずれかに偏った損失が出ない場合に、木を切る請求が通りやすくなるということです。例えば、車の出し入れをするときに枝が邪魔であるとか、落ち葉によって雨どいがつまるなどの具体的に困っている内容とあわせて、木の枝を切る請求をする方がよいでしょう。

このように、枝が境界線を越えているときでも、所有者の許可なく隣の木の枝を伐採することは、認められていません。勝手に切ってしまうと、ご近所トラブルに発展するおそれもあるので、絶対に自分の独断で切ることはしないでください。まずは、隣家の人に枝を切ってもらえないかお願いしてみましょう。

隣の木の枝を伐採するのはNG!法律で決まっている隣の木の枝の対処法

まずは隣家の人に対応をお願いしてみましょう

先に紹介したように、法律のルールによって隣家の木を勝手に切ることはできません。解決に向けてまず大切なのが、隣人に木の対応を依頼するということです。

隣の人に木の枝の伐採を請求した場合、すぐに対応してくれることもあります。例えば、伸びた枝を伐採してくれたり、枝を曲げたりして枝が越境しないように工夫するなどの対策をしてくれるかもしれません。

あるいは、隣人から木の枝を自由に切ってもよいという同意が得られる場合もあります。この場合は、口約束で木の枝を切ってトラブルになるのを防ぐため、伐採の同意書を書いてもらうと安心です。

厄介なのが、隣人が話し合いに応じてくれないパターンです。その場合は塀を高くして枝が入らないように対策をするか、さほど邪魔になっていない場合は諦めるということもあるかもしれません。

どうしても木の枝を隣人に対処してほしい場合は、弁護士などの法律の専門家に相談する方法もあります。弁護士に相談することで、民事訴訟で解決するときにも助かるでしょう。また、隣家の人と連絡が取れず、相談する相手がわからないときにも助かります。隣家が空き家になっている場合は、法務局で土地の所有者を調べられるので、弁護士とあわせて活用しましょう。

隣の木の枝を伐採するのはNG!法律で決まっている隣の木の枝の対処法

「木の根っこ」は勝手にとってもOK

ここまで解説してきたとおり、自己判断で隣の木の枝を伐採することはできません。しかし、木の根が敷地内に侵入してきた場合は、自分で根をとることができます。

法律により、はみ出した木の根は、土地の所有者のものになることが定められています。そのため、自分の敷地内に伸びてきた木の根っこを取り除くことができるのです。しかし、根をとることで木が枯れてしまうこともあるので、事前に木の所有者に許可をとっておく方がよいでしょう。近所トラブルを未然に防ぐため、しっかりとコミュニケーションをとることが大切です。

木の根がしっかり張っていると、自力で根を抜くことが難しいかもしれません。その場合は、伐採や抜根をおこなってくれる業者に依頼するのがおすすめです。幹の太い木の根は抜くのが大変なため、業者を活用して安全に抜いてもらいましょう。

隣の木の枝を伐採するのはNG!法律で決まっている隣の木の枝の対処法

自分が隣家に迷惑をかけないためにできること

今回は、自分の家に隣の木の枝があり伐採できるかどうか、という点について紹介してきました。しかし、知らないうちに自宅の庭木が隣家に迷惑をかけてしまうおそれはだれにでもあるものです。そこで、ここでは近所に迷惑をかけないために、トラブル防止に必要なことをまとめました。

①枝の剪定・伐採
隣家との敷地の境界線近くにある植物は、成長とともに隣家にはみ出してしまうかもしれません。木の見た目をよくするだけでなく、近所に迷惑をかけないためにも、こまめに枝を切るようにしましょう。

②落ち葉の掃除
秋は落ち葉が増えるシーズンなので、いつの間にか隣の敷地に落ち葉が舞い込んでしまうことも少なくありません。落ち葉が原因で、排水溝や雨どいをつまらせてしまうことのないように、こまめに掃除をおこないましょう。

③害虫の予防
虫がつきやすい庭木を育てていると、いつの間にか隣家にも迷惑をかけてしまうかもしれません。害虫を寄せ付けないように、殺虫剤などで事前に対策をしておくことも大切です。

庭木を放っておくと、枝が密集して風通しが悪くなります。そうすると、じめじめした環境を好む虫が集まりやすくなるため、害虫予防の観点でも適度な剪定は重要です。

隣の木の枝を伐採するのはNG!法律で決まっている隣の木の枝の対処法

まとめ

隣の家の木が伸びてくると迷惑ですが、法律によって木の所有者以外の人が勝手に切ってはいけないと決められています。隣の木の枝を伐採したいと思ったら、まずは隣家の人に切ってもらうように請求してみましょう。枝を切る許可を得た場合でも、後からトラブルになるのを防ぐために、同意書にサインをもらうと安心でしょう。

隣人がすぐに木の枝を切ってくれればよいですが、なかなか対処してくれない、あるいは話し合いに応じてくれないために難航する場合もあるかもしれません。その場合は、法律の専門家に依頼して、対応をお願いするという方法もあります。

木の枝ではなく、木の根が侵入してきた場合は、対処法が異なります。敷地内に侵入してきた根は土地の所有者のものであるとみなされるため、勝手に抜くこともできるのです。こちらも、木の枝同様、民法によって定められています。しかし、根を抜くと木が枯れてしまうリスクもあるので、事前に木の持ち主に声をかけておくことをおすすめします。

庭木を育てていると、自分も思いがけず隣家に迷惑をかけてしまっているかもしれません。そうならないために、こまめに剪定や掃除をしておくことが大切です。管理しきれない庭木や、敷地の外にはみ出しそうな枝があれば、伐採するのもよいでしょう。伐採は経験豊富な業者にお任せするのをおすすめします。

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