伐倒方向のコントロールにはくさびが大切!安全に木を倒す方法を紹介

2021.4.30

伐倒方向のコントロールにはくさびが大切!安全に木を倒す方法を紹介

大きい木を伐倒するとなると、狙った方向へ切り倒すのは難しいものです。さらに、家が近くにあり伐倒できる範囲が限られている場合、難しいだけでなく事故が起こりえる大変危険な作業となります。

この記事では、伐倒方向をコントロールする方法からその難しさ、危険性まで詳しくご紹介します。ただ、職人じゃなく経験のないかたが伐倒をするのなら、自分の力でコントールできる大きさの木までにしておきましょう。

伐倒方向コントロールの基本は受け口と追い口

木を切り倒す伐採をするときは、正しい手順で作業をしなければ伐倒方向が定まらず大変危険です。伐倒方向をコントールするためには、正しい伐採の仕方を確認しておく必要があります。

受け口を入れる

狙った方向に伐倒するため、まずは「受け口」を作っていきます。受け口は、くの字のような形をした切り込みになり、倒したい方向を決める重要なものです。伐倒したい方向に幹の直径1/3~1/4ほどの深さまで、地面と水平に切り込みを入れていきます。水平の切り込みを入れたら、30~40°くらいの角度をつけて、くの字になるよう斜め上から切り取ってください。

このとき、伐倒方向をコントールするために必要な「ツル」の部分を残しておく必要があります。そのため、あまり深くまで受け口を作らないよう注意しましょう。また、一回の切り込みで受け口を作ってしまうと失敗する可能性があるため、くの字を大きくしていくように少しずつ切り取っていくのがおすすめです。

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追い口を入れる

伐倒したい方向に追い口を作れたら、木を切り倒すための「追い口」を入れていきます。この追い口を入れることで、くの字になっている受け口が口を閉じるようにして伐倒していくということです。まず追い口を入れていく位置は、受け口で水平に入れた切り込みから幹の直径に対して2割ほど上になります。

例を出すと幹の直径が50cmなら、受け口で入れた水平の切り込みから10cm程度上ということです。追い口を入れていく位置が定まったら、少しずつ切り進めてください。そうすることで徐々に木が傾き、受け口を作った方向へとゆっくり倒れていきます。追い口を入れる位置があまり低いと刃の部分が、挟まってしまうおそれがあるので注意しましょう。

追い口と受け口だけではなぜコントロールできない?

木を切り倒すときの伐倒方向をコントールするには、知識や経験が必要不可欠となります。受け口と追い口の知識だけで伐倒するのではなく、木が倒れる方向の原理についても知っておかなければけがをする可能性もあり危険です。

木の重心がズレてしまうため

人の力である程度コントールできる太さ大きさの木であれば、受け口と追い口だけでも狙った方向へと伐倒できるでしょう。また、思わぬ方向へと倒れたとしても自力で支えることもできます。しかし、腕を回しても届かないほど太い幹の木となると、自然にかかる力の作用が倒れる方向を決める大きな要因となってしまうのです。

太い枝が密集していたり、強風が吹いていたりするなどの場合、受け口と追い口が正確だとしても重心がズレて伐倒方向が変わってしまうこともあります。伐倒する木が大きくなればなるほど、少しの重心のズレが事故につながりかねません。

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ツルの残し方が不十分なため

伐倒方向をコントールするためには、どれくらいのツルを残すのかがとても重要になります。ツルは木を倒したい方向と平行になるよう残すため、残し方が不十分になると予期せぬ方向に倒れてしまうことがあるのです。逆にツルの部分を残し過ぎてしまうと木が倒れなかったり、縦に裂けるように割れてしまったりすることもあります。

そのため、ツルを残すときは倒したい方向と平行になるよう、均一の幅で残すようにしましょう。また、木が倒れるスピードをコントールする役割もあり、残すツルの厚さの調整も重要なポイントになります。ただ、残すツルの幅と厚さは伐倒する木の大きさや状態によって違うため、経験のないかたが狙った方向に調整するのは難しいでしょう。

伐倒方向のコントロールにはくさびが重要

伐倒方向をコントールするのに、役立つ道具が「くさび」です。ドアストッパーのような形をしたくさびは、追い口に挿し込むようにして使います。役割としては、予期せぬ方向に木が倒れないよう補助をし、ゆっくり安全に伐倒するためのものです。人の力で動かせないほどの木であれば、伐倒はくさびを使うのがおすすめです。

また、くさびを使うことは安全面の向上にもなります。追い口に挿し込んで使うため、誤って作業者の方に木が倒れてくるのを防ぐことができるのです。ほかにも、切り込みを残しながら作業を進めることができるため、伐倒方向をコントールするための微調整がしやすいでしょう。

使い方は、受け口を作り追い口を入れるところまでは、通常の伐倒と同じ手順で問題ありません。追い口を入れたタイミングで、そこにくさびを挿し込んでいきます。ただ、追い口をあまり深く入れ過ぎると伐倒してしまうため、木が揺れるか揺れないか程度までにしておきましょう。

また、追い口を入れる途中で刃を抜かず、先にくさびを挿し込んでしまうやり方もあるようです。ここまでできたら、くさびをハンマーで打ちつけ少しずつ木を倒していきます。ちなみに、少し重めのハンマーを使えば、比較的簡単にくさびが入っていくので楽ですよ。

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精度100%のコントロールはできない!

伐採する木が大きくなればなるほど、伐倒方向をコントールするのは難しくなります。どんなに熟練の職人であっても、100%の確率で狙った方向へ伐倒することはできないのです。

精度100%で伐倒することはできない

伐倒方法をコントールするためには、正確な受け口、追い口、ツルを作ることが重要なポイントです。また、くさびを使うことでさらに精度は高まることでしょう。しかし、森のなかでの作業には予想外なことがたくさんあり、伐採作業では大きな事故が起きてしまうこともあるのです。

専門的な知識を持った熟練の職人であっても、精度100%で狙った方向に伐倒できるわけではありません。そのため、知識も経験もない状態で大きい木の伐倒をするのは、重大な事故につながるおそれがあります。軽はずみな気持ちで伐倒するのは、やめておきましょう。

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大きすぎる木は業者へ依頼

大きい木の伐倒となると、どんな職人であっても事故が起きる可能性があります。そのような作業を素人がするのは、ケガや事故にもつながり大変危険です。しかし、なかには大きい木であっても伐倒しなければいけない状況もあるでしょう。

そのようなときは、自分で作業をするのではなく、専門的な知識と経験を持つ職人がいる業者に依頼することをおすすめします。業者であれば、100%とはいえなくてもほとんどの確率で狙った方向に伐倒することができるでしょう。また、伐倒だけでなく切り倒した木の処分をしてくれる業者もありますよ。

まとめ

正確な受け口・追い口・ツルを作り、くさびを使うことで伐倒方向をコントールすることできます。しかし、大きい木となると少しの影響で重心がズレてしまい、思わぬ方向に倒れてしまうなど完全なコントールはできません。

知識や経験のない状態で伐倒するのは、重大な事故にもなりかねないため大変危険です。そのため、どうしても伐倒の必要がある場合は、知識と経験のある業者に依頼することをおすすめします。業者であれば、安全に正確な伐倒をしてくれることでしょう。

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