トラックのバッテリー上がり時の充電方法・寿命のときの交換方法
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トラックのエンジンがかからないときは、バッテリー上がりかもしれません。バッテリー上がりを起こしているかどうかは、電気系統を確認しましょう。もしエンジンのかからない原因はバッテリーならば、バッテリーを充電するなどして復活させます。
そこでこのコラムでは、トラックのバッテリーが上がってしまったときの対処方法を詳しくお伝えしていきます。
目次
「バッテリー上がりかな?」と思ったら電気系統を確認しよう
トラックのエンジンがかからないときは、バッテリー上がりのケースが多いです。ですが、まずはエンジンかからない原因が本当にバッテリー上がりなのかどうかをきちんと確認しましょう。
・エンジンキーを回してセルモーターが回ったらバッテリー以外が原因です。セルモーターとは、カーバッテリーの電力を利用するにあたって、自動車のエンジンを始動させるための電気モーターのことです。
・エンジンキーを回してセルモーターが弱々しくしか回らなければ、バッテリー上がりを起こしている可能性が高いです。
トラックのバッテリー上がりを対処するには、電気を供給してもらう必要があります。
「12V」と「24V」!電圧に注意して電気の供給源を用意しよう
トラックのバッテリー上がりを対処する道具を準備する際、電圧に注意する必要があります。一般乗用車のバッテリーの電圧は12Vです。それに対して、トラックのバッテリーは12Vのバッテリーがふたつつながっていて、合計24Vとなっています。
トラックのバッテリーを充電する方法は以下の3つがあります。
救援車とブースターケーブルでつなぐ
ブースターケーブルというバッテリーをつなぐ専用のケーブルと同じ電圧の車をつないで、その車から電圧をもらう方法です。
ジャンプスターターを使用する
ジャンプスターターとは、携帯用のバッテリーのようなもので、トラックのバッテリーにつなげて電気を供給します。ジャンプスターターは24Vに対応しているものでないと、トラックには使用できませんので注意しましょう。
車用充電器を使用する
車用充電器は本来、バッテリーが上がってしまう前に充電をおこなうための道具です。ジャンプスターターはバッテリーを短時間で復活させることができるのに対して、車用の充電器は数時間かけてゆっくりと充電した結果、バッテリーを復活させることができるというものです。
電圧は12V対応と24V対応のどちらも使用可能ではありますが、12Vのものは充電方法が複雑なため、トラックには24Vのものをおすすめします。後ほど12Vと24Vの両方の充電方法をご紹介していきます。
必要なものが用意できないときはロードサービスや業者を頼ろう
上記の方法は、バッテリー上がりをおこしたときに道具を搭載していないとおこなえません。急なバッテリー上がりには、ロードサービスやバッテリー充電をおこなってくれる業者を頼るのがよいでしょう。
トラックの保険にロードサービスが付帯されていれば、無料で呼ぶことができます。保険会社によっては回数制限があることが多いため、確認しておくことおすすめします。しかし会員でない場合は高額な料金がかかります。また、時間や場所によっては長時間待たされてしまうこともあるかもしれません。
トラックのバッテリーを充電する業者を呼ぶという方法もあります。ロードサービスに加入していない方や保険の回数制限に達してしまった方は、ぜひ弊社をご利用ください。
弊社では、バッテリー充電に対応している業者をご紹介しております。お電話での受付を24時間365日承っておりますので、急なバッテリー上がりの際はぜひご利用ください。
ブースターケーブル・ジャンプスターター・車用充電器の使い方
トラックのバッテリー上がりを自分で対処するには、3つの方法あるとお伝えしました。続いては、それぞれの具体的な方法と手順について説明していきます。
ブースターケーブルで電気の供給を受ける手順
ブースターケーブルという、バッテリー同士をつなぐ赤色と黒色の2本のケーブルと同じ電圧(24V)の車を使用します。救援車から故障車に電気を供給して充電をおこなっていきましょう。
2. 赤いケーブルを故障車のプラス側につなぐ
3. もう片方の赤いケーブルを救援車のプラス側につなぐ
4. 黒いケーブルを救援車のマイナス側につなぐ
5. もう片方の黒いケーブルを故障車のバッテリーから遠い金属部分につなぐ(バッテリーにつなぐと既に電流が流れているので火花が散るおそれがあるため)
6. 救援車のエンジンをかける
7. 故障車のエンジンがかかったら、そのまま1時間以上走行させて充電する
8. つなげたときと逆の手順ではずしていく
ジャンプスターターから電気の供給を受ける手順
ジャンプスターターはトラックにつんでおけば、バッテリー上がりを起こしたときにひとりでも解決することができるすぐれものです。
2. バッテリーの赤い部分にジャンプスターターの赤いクリップをつなげる
3. バッテリーの黒い部分にジャンプスターターの黒いクリップをつなげる
4. エンジンをかける
5. エンジンがかかったら、黒から赤の順にはずしていく
救援車とジャンプスターター、どちらから電気の供給を受ける場合もエンジンがかかったらしばらく車を走らせて充電をおこなう必要があります。
車用充電器でバッテリーを充電する手順
車用充電器には、一般乗用車の電圧12V用とトラックや外国車の24V用のものがあります。このふたつは充電の手順が異なりますので、それぞれにご説明していきます。
(連結されている部分の端子は使用しない)
2. もうひとつのバッテリーのマイナス側と充電器のマイナス側をつなぐ
3. 充電器のスイッチを押す
4. 満タンになった表示がでれば完了
(連結されているもののマイナス部分だけ残し、あとの三か所の端子を外す)
2. 左側のバッテリーのみ充電器とつなぐ。バッテリーのプラス側と充電器のプラス側、同じくマイナス側とマイナス側をつなぐ
3. 充電器のスイッチを押して左側のバッテリーのみ充電していく
4. 同様に右側のバッテリーのみ充電していく
5. バッテリー同士をふたたび直列につなぐ
12V用充電器でも以上の方法で充電可能ですが、時間がかかります。また、隣り合わせのバッテリー同士が接触しないように注意して作業する必要があり、ショートしたり爆発したりする危険がともないます。そのため、車用充電器でトラックのバッテリーを充電する際は24V用のものがよいでしょう。
バッテリーが上がる原因は電気を使う量が充電される量を上回ること
バッテリーが上がって、急にエンジンがかからなくなってしまうのは困りますよね。バッテリー上がりを起こさないためには、その原因と対策を知っておきましょう。
そもそも「バッテリーが上がる」というのは、バッテリーの充電がなくなるということです。バッテリーが上がる原因は、電気を使う量が充電される量を上回ることにあります。トラックを走らせることによって、バッテリーは充電されていきます。
トラックを走らせて充電するより、さらに多い電力を電気機器などで使用してしまったり、走行していないのにライトをつけっぱなしにしてしまったりすることで、バッテリーが上がってしまいます。
また、トラックを何日も走らせていないと電気を使用していなくても自然放電によってバッテリーが上がってしまいます。トラックを走らせずに3カ月放置すると、バッテリーが上がってしまうといわれています。
・エアコンは多くの電力を使用するので、使い過ぎに注意する
・ライトのつけっぱなしをやめる
・走行していないときの電力の使い過ぎに注意
・定期的に走らせる
などの対策をおこなって、バッテリー上がりを防ぎましょう。普段通りに使用しているのにバッテリーがあがってしまうという方は、もしかしたらバッテリーの寿命かもしれません。バッテリーの寿命がきたら、交換をする必要があります。次の章ではトラックのバッテリー交換方法をお伝えしてきます。
バッテリーが寿命なら交換を検討しよう
バッテリーの寿命は通常は約3年~5年です。しかし、バッテリーに負担をかける使い方をしているとバッテリーの寿命は短くなります。
・配送車として使用していて、エンジンをつけたり消したりする機会が多い
・電装品をたくさん使用している
・暑さや寒さの中の運転
以上のように電力をたくさん使用しているとバッテリー消費が激しくなるので、その分バッテリーが消耗して寿命が短くなっていきます。
バッテリーの寿命のサインには以下のようなものがあります。
・エンジンのかかりが悪い
・ヘッドライトが暗い
・バッテリー液が減っている
バッテリー液を補充することで、バッテリーの消耗を減らして寿命を延長させることができます。そのためにも、バッテリーの定期的な点検をしてもらうとよいでしょう。
トラックのバッテリー交換手順
トラックのバッテリーが寿命ならば、交換をしましょう。ここでは、自分でトラックのバッテリーを交換する方法をご説明します。トラックは、バッテリーが直列にふたつつながっています。手順を守って取り外しと、装着をおこないましょう。
トラックの内部を触って作業をするので、手が汚れないように軍手をするとよいでしょう。また、怪我防止にもなります。
・ボックスレンチ
バッテリーの取り外しや取りつけの際に必須です。10mmのものを使用するとよいでしょう。
2. 同じ要領でトラック側のプラス端子をはずす
3. 同じ要領でバッテリー同士がつながっているマイナス端子をはずす
4. 同じ要領でバッテリー同士がつながっているプラス端子をはずす
2. もうひとつのバッテリーのマイナス側に短い配線の逆側をつなぐ
3. バッテリーのプラス端子をトラック側のプラスの配線につなぐ
4. バッテリーのマイナス端子をトラック側のマイナスの配線につなぐ
バッテリーの交換は、個人でおこなうのが難しいと感じたらカーショップなどに持ち込んで取りつけてもらうかディーラーに依頼するのもひとつの手です。
まとめ
トラックのエンジンがかからないのは、バッテリーが上がってしまったせいかもしれません。バッテリー上がりを起こしてしまったら、
・ブースターケーブルで救援車から電気をもらう
・ジャンプスターターでエンジンをかける
・車用充電器で充電をする
といういずれかの方法で解決することができます。
また、バッテリーには寿命がありますので、寿命が来たら交換が必要です。少しでもバッテリーの寿命を延ばすには電力の使い過ぎには注意し、定期的なバッテリー点検がおすすめです。
このコラムを読んで、「トラックのバッテリー上がりを自分で解決するのは難しそう」「道具を準備するのが大変」と感じてしまった方は、弊社におまかせください。弊社ではトラックのバッテリー充電をおこなっています。トラックのバッテリーが上がってしまってお困りの方はぜひご連絡ください。