エアコンの室外機が倒れた!台風・地震で故障したら火災保険を確認

2021.4.30

エアコンの室外機が倒れた!台風・地震で故障したら火災保険を確認

台風や地震でエアコンの室外機が倒れたら、すぐに業者やメーカーに相談してください。異常がないように見えても、室外機の内部が破損しているおそれがあり自分でもとに戻そうとしたときにケガをするおそれがあるのです。

この記事では、室外機が倒れたときの対処法や修理に適用される火災保険の内容、転倒防止対策についてご紹介します。倒れてしまった室外機は自分では触らずに、プロに依頼して安全に確認や修理をしてもらいましょう。

室外機が倒れたら触ってはいけない!やるべきことは?

最近では、大型台風による甚大な被害が各地で起きています。また、日本は地震大国ともよばれるほど頻繁に地震が発生していて、自然災害による被害はいつ自分の身に起きても不思議ではないのです。

台風や地震が起きると、窓ガラスが割れたり屋根瓦が落ちたりといった被害が見受けられますが、室外機の転倒も珍しくありません。2016年4月に発生した熊本地震では、被災した家で室外機が倒れていることが多く確認されたようです。

室外機が倒れてしまったらもとに戻そうと考えるのが自然ですが、その状態で触るのは危険です。エアコンと室外機をつないでいるパイプには、空間の熱を運ぶための「冷媒」とよばれるガスが循環しています。冷媒が熱を室内や室外に送り出すことで、部屋の温度を調節しているのです。

エアコンの室外機が倒れたときや、もとに戻そうと動かしたときに、配管が切れたりねじれたりすることがあります。そこから冷媒ガスが噴き出してしまうと、気づかずに触れたときに凍傷を負うなどケガをするおそれがあるのです。

業者・メーカーに相談する

室外機が壊れたまま運転を再開してしまうと、圧縮機などの部品を壊してしまい状態を悪化させてしまうこともあります。そうなると、修理費用が数十万円かかってしまうケースもあるようです。一見して異常がないように見えても、室外機の内部が破損しているおそれもあるので、自分で判断しないようにしましょう。

とくに台風シーズンは湿度が高く蒸し暑い時期で、エアコンが使えないとなれば日常生活に支障をきたすでしょう。すぐにエアコンを運転させたい状況でも、室外機を起こす必要がある場合や、破損しているときには決して自分では触らないでください。まずは設置業者やメーカーに連絡して、どのように対処するべきか相談しましょう。

電源プラグを抜く

もうひとつ気をつけなければいけないのが漏電です。室外機が転倒して雨にさらされていると、内部に水が入ることで漏電やショートを引き起こす危険があります。火災につながるおそれもあるため、すぐにエアコンのコンセントを外すかブレーカーを切ってください。

業者やメーカーに室外機を点検してもらった結果、故障していて修理が必要になるかもしれません。じつは、台風や地震が原因で室外機が壊れてしまった場合、修理費用に保険が適用できることがあるのです。

室外機の修理には火災保険が適用されるかも

火災保険は火災だけでなく、台風や地震などの自然災害で住宅や家財などに生じた損害を補償するものです。補償の対象となるものは加入時に設定されています。災害によって室外機が故障して修理が必要になったとき、火災保険に加入している方は契約内容を確認してみてください。

台風の補償内容には以下のケースがあります。

・風災
・水災
・落雷

台風による強風や豪雨、落雷が原因で室外機が破損してしまった場合、火災保険に上記の内容が含まれていれば、補償を受けることができるのです。火災保険は建物または建物と家財の両方にかけることができます。

地震保険の基礎知識

地震保険は、火災保険の補償外となる地震や噴火、津波が原因となって発生した火災や損壊などを補償するものです。地震保険のみ加入するのではなく、火災保険とセットで加入することになります。

補償される保険金は、損害内容の区分に応じで支払われるものです。区分は「全損」「大半損」「小半損」「一部損」の4種類に分けられており、損害がどれくらいの大きさであるかによって決まります。

また、同じ区分でも建物と家財ではその補償基準が違います。保険会社によって詳細が異なるため、加入している火災保険の契約内容を確認してみてください。
 

【全損】の場合

▼建物→主要構造部(基礎部分・柱・壁・屋根など)の損害額が、建物の時価の50%以上、または、焼失・流出した床面積が建物の延べ床面積の70%以上

▼家財→損害額が家財の時価の80%以上

 

【大半損】の場合

▼建物→主要構造部の損害の額が、建物の時価の40%以上50%未満、または焼失・流出した床面積が建物の延べ床面積の50%以上70%未満

▼家財→損害額が、家財の時価の60%以上80%未満

 

【小半損】の場合

▼建物→主要構造部の損害の額が、建物の時価の20%以上40%未満、または焼失・流出した床面積が建物の延べ床面積の20%以上50%未満

▼家財→損害額が、家財の時価の30%以上60%未満

 

【一部損】の場合

▼建物→主要構造部の損害の額が、建物の時価の3%以上20%未満、または建物の床上浸水または地盤面から45cmを超える浸水を受け損害が生じた場合、その損害額が全損・半損に至らない場合

▼家財→損害額が、家財の時価の10%以上30%未満

 
基本的に地震が発生して10日が経過した後に発生した損害などについては補償されないため注意してください。地震で室外機が倒れた際も、損害の程度によっては補償されないこともあるので確認が必要です。

地震保険の査定方法について

地震で室外機が倒れたとき、保険でどのように査定されるのでしょうか。ここでは地震保険の査定方法についてご紹介します。

建物と家財で保険金額が違ったように、査定方法も建物と家財で異なります。たとえば地震保険では家財は「食器」「家具」のように種類別に細かく分類され、それにどれだけ被害があったか、1つずつポイント(構成割合)をつけて査定します。

構成割合は家財の種類ごとに定められており、テレビやパソコンなどの電気器具類は2.5%、家具は4%、食器類は1%です。

たとえば、テレビとパソコンの2つの家電が壊れてしまった場合は、2.5%×2=5%となります。これを積算していき、10%以上30%未満となれば、家財は一部損とみなされます。そして保険金額の5%が保険金として支払われるということになるのです。

エアコンの室外機は建物?家財?

地震が原因で故障した室外機は「建物」に分類されます。建物に直に取り付けられているものは、建物の一部として扱われるのです。ソーラーパネルやテレビのアンテナ、畳やふすまなども建物に該当します。しかし、賃貸住宅であとから取り付けられたエアコンに関しては、家財として扱われます。

また、家具や衣服、自動車など、建物自体に取り付けられていないものは「家財」とみなされます。

地震や台風が原因で室外機が故障したら、保険内容から受けられる補償について確認してください。

室外機を固定して転倒防止!

室外機には重量があるため簡単には転倒しないものですが、地震の強い揺れや台風による突風が吹きつけるなどすれば話は別です。台風や地震などの災害はいつ発生するかわかりません。もし室外機が固定されていないと、落下したり倒れたりしてしまう危険性は十分にあります。

ケガや漏電のおそれだけでなく、エアコンが使えなくなるような事態にしないためにも、エアコン室外機を固定して転倒防止の対策をしておきましょう。室外機を固定するのには主に以下の3つの方法があります。

取り付け台を設置

室外機を安定して設置するためのもので、取り付け台は市販されています。一般的にはプラスチック製の軽い取り付け台がついていることが多いです。

風の影響を受けやすい場所に室外機を設置している場合などは、重さのあるコンクリート製の取り付け台を設置すると安心でしょう。さらに取り付け台の下にゴム製の防振パッドを敷いておくと室外機が安定性を高めてくれるようです。

金具で固定する

熊本地震の際、室外機が倒れた家のほとんどが、金具で固定されていなかったといいます。地面や台の上に置いただけだと倒れてしまうおそれがあるため、壁に転倒防止金具を取り付けて室外機を固定します。また、屋根置きされている室外機には、屋根専用の固定金具が使用されています。

ワイヤーを使う

屋上に設置されている室外機はワイヤーで固定されるのが一般的です。床のコンクリートにボルトを設置して、ワイヤーを通して室外機を固定する方法です。

また、マンションなどではベランダの天井に室外機を吊り下げていることもあります。室外機は普段あまり気にとめないものかもしれませんが、一度しっかり固定されているか確認しておくとよいでしょう。不具合があれば、業者に点検や修理を依頼することをおすすめします。

まとめ

台風や地震でエアコンの室外機が倒れたときは、ガスが噴き出してケガをしたり内部が破損して漏電したりするおそれがあります。一見して異常がないと思っても、室外機を触らずにメーカーやエアコン修理の業者に依頼して見てもらいましょう。

また、修理が必要になったときは加入している火災保険の補償内容を確認してみてください。もし室外機を固定していない場合は、すぐに対策をすることをおすすめします。

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