エアコンが暖まらない理由を徹底追及!原因別に解決策を紹介します!

2021.9.15

エアコンが暖まらない理由を徹底追及!原因別に解決策を紹介します!

エアコンの不具合は死活問題です!

部屋の温度を快適に保ってくれる素晴らしい文明の利器、エアコン。夏場の冷房はもちろんのこと、冬場の暖房もエアコンに頼りきりというご家庭も少なくありません。

大変便利なエアコンですが、デリケートな機械なためか急に不具合を起こすこともあるのが困りもの。寒い部屋で待てど暮らせど一向に部屋が暖まらない経験のある方も多いことでしょう。

国土交通省補助事業であるスマートウェルネス住宅推進調査委員会は、室温が18度未満の住宅と18度以上の住宅を比較したところ、18度未満の住宅では住人のコレステロール値などの値が悪かったという調査結果を発表しています。

近年は寒暖の差が激しく、暖房器具の不具合は体調を崩すことにもつながります。健康管理のためにも、暖房器具の不具合は早めに修理しましょう。

エアコンが暖まらないのは、一体何が原因なのでしょうか。本コラムでは、暖房の仕組みから不具合の原因まで、幅広く解説いたします。

エアコンの暖房の仕組みについて

エアコンの暖房の仕組みについて

部屋がエアコンで暖まらない原因を考えるにあたって、まずは予備知識を確認することからはじめましょう。エアコンがどうやって部屋を暖めているかを理解すれば、原因を突き止める手助けになるはずです。

エアコンで部屋が暖まる仕組み

暖房器具というと、内部で点火したり電熱線を使ったりして空気を暖めるストーブや石油ファンヒーターが代表的です。しかし、エアコンはこれらの暖房器具とはまったく別の仕組みで部屋を暖めています。

冷房にも暖房にも使えるエアコンは、「冷気」を自在に移動させることで部屋を暖めたり冷やしたりする装置なのです。外気は冷たいのに熱をどのように取り入れるのでしょうか。イメージが付きにくいですが、それを可能にしているのが、エアコンに充填されている冷媒です。

株式会社エコ・プランのホームページを参考に冷媒の原理を簡単に説明すると、以下のようになります。

  1. 部屋の冷たい空気をエアコンが吸い込む
  2. エアコン内部の「熱交換器」を使って空気から冷たさを奪う(=暖める)
  3. 部屋の中に暖めた空気を吐き戻す
  4. 奪った冷気を部屋の外に排出し、1.に戻る

この①から④までの手順を何度も繰り返すことで、だんだんと部屋の中の空気が冷たいものから暖かいものへと置き換わっていき、部屋が暖まるというわけですね。

冷媒が止まると温度が調節できません

もう少し踏み込んで解説をすると、エアコンの本体である熱交換器には冷気を伝達する「冷媒」と呼ばれるガスが循環しています。冷媒はいわばエアコンの血液です。

栄養や酸素が血流に乗って体中に行き届き、老廃物や二酸化炭素が血流に乗って排出されるように、冷気は冷媒の流れに乗って配管を通り、部屋の中と外とを行き来します。ダイキン工業のホームページにも冷媒を外に出さずに熱交換する仕組みが説明されています。

冷房時には室内から熱を奪って室内に冷気を吐き出し、暖房時には室内から冷気を奪って室外に吐き出すことで、部屋の温度を自在にコントロールしているのです。

詳しくはのちほど触れますが、エアコンが暖まらないトラブルのほとんどは、上で挙げた①から④までの手順のどこかが上手くいかなくなることで発生します。どこに異常が起こっているのかを確認して、エアコンが暖まらない原因を突き止めましょう。

エアコンが暖まらない原因はおもに4つ!

エアコンが暖まらない理由としてまず挙げられるのは、以下の4つの要因です。

  • エアコンの設定の問題
  • エアコンに溜まったゴミやホコリ
  • 部屋の広さに対するエアコンの能力不足
  • 室外機のトラブル

いずれの原因もエアコンの不調に直結しているため、不具合を解決するには原因を取り除かなければなりません。それぞれの原因ごとの対処法を、次項から確認していきましょう。

設定が原因の場合の対処法

エアコンが暖まらないからといって、必ずしも故障が原因とは限りません。うっかりミスが原因で温まらないことも意外と多いものです。まずは、エアコンが暖まらない原因としてやってしまいがちな、うっかりミスを2つと、そのときの対処法をご紹介していきます。

設定温度の見直し

そもそも現在の室温と設定温度が近すぎる場合、エアコン側がこれ以上部屋を暖める必要はないと判断し、暖房運転をしない可能性があります。設定温度をいつもより高くしてみましょう。

運転モードの確認

運転モードの確認

エアコンの運転モードが「暖房」ではなく「送風」や「除湿」、あるいは「冷房」になっている場合も、温風は出てきません。意外と盲点だったりすることもあるので、運転モードがちゃんと暖房になっているかどうか確認しておきましょう。

また、エアコンを暖房運転で使い続けていると、冷気を外に吐き出す「室外機」のファンに霜が降りてしまうことがあります。そのため、一般的なエアコンは定期的に室外機の霜を取る「霜取り運転」をおこないます。

霜取り運転の最中は暖房機能が使えなくなることが多いため、暖房モードなのに温風が出てこないときは霜取り運転をおこなっているのかもしれません。通常は10分から20分ほどで霜取り運転は終わるので、しばらくエアコンを付けたまま待ってみましょう。

エアコン本体に原因があるときの対処法

エアコンが暖まらない原因がうっかりミスによるものでなくとも、まだ故障と判断することはできません。もしかしたら、エアコン内部の汚れや、機能的な部分に問題がある可能性もあるのです。

ここまでに説明した内容が原因である場合は、まだ自分で対処することもできます。余計な費用をかけないためにも、考えられる原因を確認して対処していきましょう。

エアコン本体が汚れる原因

部屋の空気を「吸って」「吐き出す」サイクルをもつエアコンは、とりわけ空気の汚れに影響を受けやすい家電です。空気中に漂うホコリやカビの胞子、料理の際に飛び散った油分や人の体から出る水分などは、エアコンの中にどんどんたまっていくと考えてよいでしょう。

空気の汚れはエアコン内部のフィルターを詰まらせる原因となります。Panasonicのホームページでもエアコンから吐き出される風はすべてフィルターを通過しているため、フィルターが目詰まりしていると単純に温風の量が少なくなってしまうことが紹介されています。

なかなかエアコンが暖まらない場合、エアコンから出る温風の量が減っているのかもしれません。エアコンがフル回転しているのに弱い風しか出てこないときは、フィルターの汚れを疑ってみましょう。

エアフィルターの状態を確認してお手入れをするようにエアフィルターを取り外し、汚れがひどい場合は、薄めた中性洗剤でつけ置き洗いし、柔らかい布で水分を取って陰干しでしっかり乾燥させてから取り付けてください。

エアコン本体の掃除方法

エアコン本体の掃除方法

フィルター

一般的なエアコンの多くは、前面のカバーを外すことで直接フィルターに触れられるようになっています。フィルターも取り外し可能なので、春や秋といったシーズンオフの機会にフィルター掃除をしておくのがおすすめです。

フィルター掃除は掃除機でほこりを吸い取るほかに、汚れがひどい場合はまるごと洗う方法もあります。ガンコな汚れがなかなか落とせないときは、いっそのことフィルターを買い替えてしまうのもひとつの手段です。

送風口やファン

エアコン内部にはフィルター以外にも汚れの溜まりやすい部位があります。たとえば温風や冷風の吹き出す「送風口」や、風を送り出すファンなどにもホコリやカビが付着しているかもしれません。

送風口やファンの汚れを落とすには、ブラシと洗浄スプレーが便利です。半年に一回程度のペースでエアコンの前面カバーを取り外し、内部の汚れの状態チェックと掃除をおこなっておくと、エアコンの効率を長く維持することができます。

エアコン掃除を自分でするのが難しい方や時間がないという方は、掃除のプロである業者の利用もおすすめです。費用はかかってしまいますが、その分時間を有効に使うことができて、自分で掃除をするよりもきれいな状態に仕上げることができるでしょう。

生活110番では、エアコン掃除を依頼できる業者の紹介もおこなっています。24時間365日いつでも相談可能になっているので、業者を探している時間もないという方には利用しやすいサービスです。いつでもご相談ください。

⇒今すぐ電話で相談する

部屋の広さにエアコンが合ってない?

エアコンのトラブルとは少し異なりますが、そもそもエアコンの能力が部屋の広さに適してしない可能性もあります。エアコンは、モデルによって効率よく暖めたり冷やしたりできる広さが異なるのです。

例えば「6畳用」のエアコンを10畳間の部屋で使えば、空調能力が足りずになかなか部屋が暖まらないことがあります。能力に合わない広さで無理に設定温度まで暖めようとすれば、エアコンが長時間フル稼働し続けることとなり、消費電力もかさんでしまいがちです。

エアコンを購入する際は、部屋が何畳分の広さかを事前に確認しておき、広さに適したモデルのエアコンを選ぶようにしましょう。エアコンの大きさと対応する畳数の目安については、ヨドバシ.com「エアコンの選び方 お部屋にあわせて選ぶ」より「エアコンの畳数目安から選ぶ」をご参照ください。

また、部屋が適性の広さなのにエアコンが暖まらない場合は、部屋の温度にムラがあるか、暖かい熱が逃げているおそれがあります。部屋の空気を循環させる、厚手のカーテンなどで熱を逃がさないようにするなどの対策をとると部屋が暖かくなりますよ。

室外機に原因があるときの対処法

エアコン本体には問題がないにも関わらず、なかなかエアコンが暖まらない場合、原因は「外」にあるのかもしれません。

エアコンは部屋の中に取り付ける「室内機」と、部屋の外で冷気や熱を排出する「室外機」のふたつの装置にわかれています。室外機のほうに異常が発生していて、冷気の排出がうまくいかずに暖房効率が下がっていることもあるのです。

室外機の周辺に障害物がある

室内機の熱交換器が部屋の空気から奪った冷気は、冷媒に乗って配管を通じて室外機へと運ばれ、室外機の排気口から放出されます。冷気をしっかり吐き出すには、室外機の周囲に十分なスペースが確保されていなければなりません。

メーカーや機種により違いはありますが、三菱電機のエアコンを例に挙げると、必要なスペースの目安は背面100mm以上、正面200mm以上、左面100mm以上、右面350mm以上です。メーカーによって異なるので、必ず取り扱い説明書をご覧ください。

室外機の吸気口や排気口が詰まっている

室外機の吸気口や排気口が詰まっている

室内機と同じく、室外機も「吸って」「吐き出す」サイクルで動いています。そのため、吸気口や排気口にゴミやホコリが詰まっていると冷気の排出がうまくいかず、暖房の効きが悪くなってしまう可能性があるのです。

とくに室外機は屋外に露出しているため、さまざまなものが詰まりの原因となります。空気中のホコリのほかに詰まるものとして挙げられるのは、落ち葉や虫、小動物の死骸などです。

エアコンが暖まらない場合、室外機の裏側にある吸気口やカバー下の排気口に詰まりが生じていないか確認してみましょう。

その他の原因の対処法

ここまでご紹介してきたのは、エアコンが暖まらない原因の中でもとりわけ代表的なものです。暖房の効きが悪い理由に上記のいずれにも当てはまらない場合のために、そのほかの原因もまとめて確認しておきましょう。

配管の破損

室内機と室外機をつなぐ配管が破損し、冷媒ガスが漏れ出てしまうと、冷気をうまく外へ運ぶことができずにエアコンの効率が下がります。配管の破損は自力で修復することもできますが、抜けてしまった冷媒を補充する必要があるため、エアコン修理のプロに依頼するのが無難です。

冷媒ガスの消耗

配管が破損する以外にも、冷媒ガスが抜けてしまうケースはあります。冷媒ガスは密閉されたパイプの中を循環しています。そのため基本的にエアコンを使い続けても減ることはありませんが、エアコン自体の老朽化やパイプのひび割れによって少しずつ漏れ出てしまう可能性があるのです。

配管の破損と同じように、冷媒ガスが減っている場合も補充が必要です。ガスの補充には真空ポンプなどの機材を使わなければならないため、個人での対処は難しいとされています。

制御基板の故障

エアコンの室内機と室外機には、ファンや熱交換器の動作を制御する電子基板が組み込まれています。基板が水に濡れたり振動で部品がはがれたりすると正常に動作できなくなってしまうため、基板交換による修理が必要になります。

ファンモーターの異常

室内機や室外機が空気を吸って吐き出すサイクルには、送風ファンが使用されています。ファンを駆動させるモーターに異常が発生しているとやはり吸排気がうまくいかなくなるので、この場合もモーター修理が必要です。

コンプレッサーの不具合

冷媒ガスは圧縮されると液体に代わり、その際に周囲から冷気を奪う(=熱を発生させる)性質をもった物質です。逆に液体の冷媒から圧力を抜いて気体に戻すと周囲に冷気を解き放ちます。

エアコンはこの性質を利用して、コンプレッサー(圧縮機)を使って冷媒を圧縮することで冷媒に冷気を溜め、配管を通じて移動させています。

したがって、コンプレッサーに不具合が生じると、冷気を奪ったり解き放ったりするサイクルに支障が出て、いつまで経ってもエアコンが暖まらないトラブルが起こるわけですね。

コンプレッサーに不具合が生じている場合も、やはり個人での対処は難しく、専門家による修理が必要となります。

ここで解説してきた症状は外から判断することが困難であり、また自力での対処がしづらいトラブルです。室内機にも室外機にも見て取れる詰まりや不具合がない場合は、エアコン修理のプロに診断してもらうのが確実かもしれません。

エアコン内部にはさまざまな精密な機械や配線があり、無理に修理しようとすると、直らないだけでなく別の故障原因にもなりかねません。エアコン修理業者を呼ぶ際には、ぜひ生活110番までご相談ください。

生活110番は全国に加盟店があり、24時間365日無料で相談を受け付けていますので、いつでもどこでも迅速に対応させていただきます。

⇒今すぐ電話で相談する

その他の原因の対処法

エアコンクリーニングで故障を防ぐ

エアコンが暖まらない原因の中でもとくに多いのは、ゴミやホコリがエアコン内部に溜まっていることによる目詰まりです。詰まりによるトラブルに対しては、エアコンを定期的に掃除して、清潔な状態を保つことが一番の予防策となります。

エアコンの掃除は少なくとも半年に1回はしよう

エアコンの性能を維持するためにも、少なくとも半年に1回、できれば3カ月に1回のペースでエアコンの前面カバーを取り外し、内部の掃除をおこなっておくようにしましょう。

エアコンの機種によってはエアコン側で内部を掃除してくれるクリーニング運転機能をそなえたものもあります。リモコンで操作するだけと非常にお手軽なので、1カ月に1回程度の頻度でクリーニング運転をおこなっておくとよいでしょう。

また、エアコン修理の専門業者の中には、エアコンクリーニングを請け負ってくれるところがあります。専門業者であれば、個人で除去するのが難しいガンコな汚れも高圧洗浄機などの機材できれいにしてくれるので、業者に定期的なメンテナンスを依頼するのもひとつの手段といえます。

エアコンの掃除は少なくとも半年に1回はしよう

まとめ

エアコンが暖まらない原因を突き止めるには、まずエアコンの構造とどのようにして部屋を暖めているのかを知るところからはじめましょう。

エアコンは室内機、室外機、配管パイプとおおまかに分けても3つの部位があり、そのうちどこに異常があってもエアコン全体の調子が悪くなってしまいます。どこに異常が起きているかを知ることで、適切な対処が可能となるはずです。

エアコンは内部に汚れが溜まりやすく、溜まった汚れは詰まりなどの不具合の原因となります。エアコンの性能を維持するためには、定期的にカバーを開けて内部を掃除するようにしましょう。

【記載内容はコンテンツ作成時の情報です】

この記事もよく読まれています


エアコン修理はプロに相談

【生活110番】は国内最大級の暮らしの「困った」を解決する業者情報検索サイトです。 140ジャンルを超える生活トラブルを解決するプロたちを掲載しています。

『生活110番』では、
お住いの地域で人気のプロを探せます

生活のお困りごとは、なんでもご相談ください。

エアコン修理 8,800円~
エアコン修理のおすすめ業者を見る

関連記事カテゴリ一覧

エアコン修理の記事アクセスランキング

エアコン修理の最新記事

カテゴリ別記事⼀覧