エアコンは故障で止まる?症状から原因を診断する方法や修理について

2021.4.30

エアコンは故障で止まる?症状から原因を診断する方法や修理について

エアコンは猛暑や極寒の季節には欠かすことのできない電気機器のひとつです。なにかと便利なエアコンですが、今すぐ暑さ寒さをやわらげようと電源を入れたのになぜか止まってしまった……という経験はありませんか。止まってしまうと焦ってしまい、すぐに故障したと判断して「今すぐ修理しなきゃ!」と考えるかたが多いのではないでしょうか。

しかし、症状によっては故障ではないこともあります。そこで今回はエアコンが止まる原因と対処方法について詳しくご紹介していきます。エアコンが故障したかも?とお考えのかたはぜひ参考にしてみてくださいね。

エアコンが止まる原因は故障とは限らない

エアコンは、わたしたちの部屋をボタン1つで快適空間にしてくれる優れもの。当たり前に身近にあるものだからこそ、止まってしまうと 焦ったりイライラしたりしてしまいます。しかし、止まったからといってエアコンが故障したとは限りません。

エアコンは、部屋の中の温度をみつつ 自動的に運転を制御するしくみになっています。そのため設定温度と室温が近いと、冷暖房ではなく送風やほとんど止まった状態になることがあるのです。

エアコンのメーカーによっては、こうした設定温度と室温が近い状態のときにはリモコンに「送風」または「微弱運転」などと表示されるものがあります。しかし、このように表示されないエアコンもあるので止まっていると勘違いしてしまうこともあるでしょう。

        エアコンが止まるのは故障とは限らない

エアコンが止まるタイミングを確認して故障を診断!

エアコンを起動させてからどれくらいで止まるかによってとるべき対処も変わってきます。そのためエアコンが止まるまでの時間を計っておき、それをエアコンの状態を知る手がかりにするといいでしょう。

スイッチを入れてすぐに止まる

【原因】
エアコンの制御装置であるマイコンの誤作動により、スイッチを入れてすぐや3秒ぐらいで止まってしまうことがあります。

【解決法】
このような場合は一度エアコンのコンセントを抜き、3分後に再度コンセントを入れて確認すると正常に作動することがあります。それでも瞬時に止まってしまうときは、マイコンの室内基板不良などが考えられます。

3分程度で止まる

【原因】
コンプレッサーやコンプレッサーを制御しているICやプリント基板の異常が考えられます。

【解決法】
一度コンセントを抜き、3分ほど放置したあと、再度コンセントを入れて確認してみましょう。起動してから3分ぐらいで止まったときは、まずエアコンのスイッチを入れ、室外機を観察してみてください。室外機のファンが正常に回っていても、コンプレッサーが回り始めると瞬時に止まってしまうことがあります。ちなみにファンは室内機と室外機それぞれに内蔵されている送風のための機器で、コンプレッサーは室内から送られてきた空気を圧縮し、室外に放出する役割をもった機器のことです。

5分~10分程度で止まる

【原因】
室外機のファンモーターやプリント基板の故障が考えられます。

【解決法】
冷房運転している場合は、エアコンのスイッチを入れて上記と同様に室外機を観察してください。通常は室外機のファンが回ってしばらくするとコンプレッサーが動き出しますが、正常にコンプレッサーが動いていても室外機のファンが回らないときは、上記の故障が考えられます。

この症状を放置してしまうと、5分~10分程度で室外機が高温になってしまい、保護装置が作動しエアコンが停止してしまいます。そのためコンセントを抜いても室外機の温度が下がるまではすぐに止まってしまうことがあるのです。

30分以上してから止まる

【原因】
正常にファンがまわり、コンプレッサーが動き、冷風も出て冷たくなっているのにしばらく使っていると止まってしまうことがあります。こういった場合は室外機の放熱不良が考えられます。放熱不良は室外機の前に障害物があったり、室外機の後ろにゴミなどがあったりすると起こる現象です。このように放熱不良でエアコンが止まってしまったときは、室外機の温度が下がるまで半日ほど送風運転しかできないこともあります。

【解決法】
室外機周辺の環境を整え、風通しをよくすることが大切です。とくに室外機周辺はガーデニング用品や不要品などを置きがちな場所でもあるので、小さなホコリもたまりやすくなっています。もし上記のように室外機周辺に障害物やゴミなどがない場合は、センサーの異常やプリント基板 の故障が考えられます。

ここでご紹介したような症状がみられた場合は、エアコン修理業者に依頼してエアコンの状態をみてもらい、それぞれの症状にあった修理をしてもらうのをおすすめします。

            エアコンがいつ止まるかでも対処法は変わる

エアコンの冷房や暖房が効かない原因

エアコンが止まる原因についてご紹介してきましたが、一方でエアコンが正常に起動しているにもかかわらずなかなか効かないことがあります。その原因を以下でご紹介します。

冷媒ガスが不足している

エアコンの中で重要な役割をもつ「冷媒ガス」が不足している可能性があります。冷媒ガスとは、 エアコンから放出される空気を冷やしたり温めたりするものです。配管に亀裂があったり施工不良があったりすると、こういった冷媒ガスの不足が考えられます。

自分で冷媒に支障があるかどうかを突き止めるのは難しいため、業者にエアコン内部を調査してもらう必要があるでしょう。

ほこりや汚れが溜まっている

エアコン内部のフィルターにほこりが詰まっている場合、送風口がふさがれてしまい正常の送風ができなくなることがあります。また、冷暖房の効率を高めるために内蔵されているフィンにほこりが詰まっている場合も同じことがいえます。

このように汚れを放置するとエアコンそのものの性能が落ちてしまい、効きが悪くなるうえに通常より電気代がかかることになるのです。そういった事態にならないために、エアコン内部のフィルターやフィンは定期的に掃除する必要があります。もしも長期間フィルター汚れを放置し続けていると、交換が必要になる場合もあります。

室外機やその周辺に問題がある

室外機の前に掃除道具やガーデニング道具などの障害物が置いてあったり、室外機の後ろにゴミやホコリが溜まっていたりする場合はエアコンの不調につながります。また室外機自体が汚れている場合も同様に不調を招く原因になります。

エアコンは室内機だけでなく、室外機やその周辺の環境を整えることも大切です。もし室外機に直射日光が当たっているのなら、日陰に移動させたりすだれや高い植木などを使って日陰を作ったりする必要があります。

故障しているおそれのある症状

ここまでは、エアコンが止まったり効かなかったりする原因についてお話してきました。ここからは、エアコンの故障を疑ったほうがよさそうな症状についてご紹介していきます。

電源が入らない

エアコンの電源が入らない場合は故障のサインである可能性が大きいです。またエアコンの電源プラグが入っているかどうかや、ブレーカーが落ちていないかどうかを確認してみるのもいいでしょう。

エアコンではなくリモコンの電源がつかない場合は、リモコンの故障や電池切れ・センサーの故障なども考えられます。

暖房がつかない

暖房がつかない原因はおもに2つあります。1つ目は、エアコンのフィルターや室外機の裏側にほこりなどが詰まっている場合。暖房では暖かくて軽い空気を放出するため、部屋の上のほうに窓がある場合は窓が暖かい空気を吸い込んでしまい、部屋が十分に暖まらないことがあります。

2つ目は、霜取り運転をしている場合です。寒い時期に暖房をつけていると、室外機に霜が付着することがあります。霜がついていると暖房効率が悪くなってしまうため、エアコンが自動的に霜取り運転をおこないます。そのあいだ、エアコンの暖房は止まってしまうのです。メーカーによっては霜取り運転中も暖房を継続しているエアコンもあります。

冷房がつかない

冷房がつかない原因は、暖房の場合と同じくフィルターや室外機の汚れもしくはエアコンと部屋の大きさが合っていない場合が考えられます。エアコンには部屋の大きさに合ったタイプがあり、それが合っていない場合は冷房が効かないこともあるのです。

水漏れしている

水漏れの原因は、エアコン内部の水を排出する役割をもつドレンホースに支障があることが挙げられます。

冷房で室内の空気を冷やすとき、空気中に含まれる水分が結露し、水滴となってドレンパンという受け皿にたまります。そして、それを外へ排出するためにドレンホースが必要になります。

このドレンホースが経年劣化や何らかの理由によって割れてしまうことで、水漏れが起こってしまいます。また、ドレンホースにホコリや水垢などが詰まってしまい、水の流れが滞ることで水漏れにつながることも。

こうした場合、ドレンホースの交換や詰まり解消を業者に依頼する必要があるでしょう。

異臭がする

エアコンから異臭がする場合は、エアコン内部にカビが生えている可能性があります。エアコン内部は高湿度かつホコリなどの汚れがたまる場所でもあるため、カビや雑菌が発生しやすいのです。またドレンパンやドレンホースには水分が付着しているため、カビや雑菌の温床ともいえるでしょう。

こういった場合は業者に相談してエアコン内部をまるごと洗浄したほうがよさそうです。経年劣化も見られる場合は、新しいエアコンに交換するのもいいでしょう。

            エアコンが効かないときの対処法

エアコン故障時の修理にかかる費用や時間について

故障によってエアコンが止まる、冷房・暖房が効かなくなった場合は修理が必要になります。基本的に業者に修理を依頼することになるのですが、その費用や時間は修理箇所によって大きく変わるのです。

エアコンの修理費用は高額になることも

エアコンの修理費用は、リモコンなどの簡単なものであれば5,000円ほどで済むこともあります。しかし、修理する場所によってはとても高額になってしまうのです。たとえば、コンプレッサーを修理した場合、その費用は10万円を超えてしまうことも……。

修理が高額になる場合、エアコンを交換したほうが安くなることもあります。そのため、まずは業者に見積りをとり、本当に修理すべきか、交換すべきか判断するようにしましょう。

エアコンの修理は最大で2時間ほどかかる

エアコンの修理にかかる時間も、修理する場所によって変わってきます。簡単なものであれば30分くらいで、一番大変なものでも2時間くらいのことが多いでしょう。もし詳しく知りたい場合は、見積りの際に業者に確認してください。

まとめ

エアコンは室内環境を快適にしてくれる電気機器のひとつです。生活には欠かせないものですが、突然止まったり冷暖房が効かなかったりと、困った問題を引き起こすこともあります。問題の原因はさまざまですが、室外機・室内機それぞれの掃除や設置環境の整備など、自分たちにできるメンテナンスをしっかりおこなうようにすれば、そういった問題を減らすことにつながるでしょう。

エアコンは決して安い買い物ではありません。エアコンの異常を感じたかたは、一度業者に相談してみてはいかがでしょうか。

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