換気扇の異音がカラカラとうるさい!換気扇の構造とメンテナンス手順

2021.4.30

換気扇の異音がカラカラとうるさい!換気扇の構造とメンテナンス手順

日ごろから換気のために、家の換気扇をつけっぱなしにしているという方は、意外と多いのではないでしょうか?しかし換気扇も長年使用しているうちに劣化していきますので、換気扇から異音がカラカラと聞こえてくるようになったら要注意です。

そこで今回は換気扇に焦点をあてて、換気扇の構造や換気扇の異音がカラカラと鳴る場合のメンテナンス手順について、分かりやすくご紹介していきます。「最近換気扇から異音が聞こえる」とか「換気扇のメンテナンスについて知りたい」いう方は、ぜひ参考にしてみてください。

知っておきたい換気扇の構造

私たちが暮らす一般家庭において、主に用いられている換気扇にはいくつかの種類があります。それらは長年の使用によって換気扇の異音がカラカラと鳴る可能性があるのですが、まずはそれぞれの種類ごとに換気扇の構造をみていきましょう。

【昔ながらのプロペラ式換気扇】

1:連動式(排気専用タイプ・給排気タイプの2種類)
連動式のプロペラ式換気扇は、スイッチヒモを手で引っ張ることによって、屋外に取り付けられたシャッターが開くと同時に、換気扇のスイッチが入る構造となっています。

2:電気式
電気式のプロペラ式換気扇の場合、本体にスイッチヒモは付いていません。そのため電源を入れることによって、モーターが動いてプロペラが回転し、シャッターが開く構造となっています。また電源を切ると、シャッターは閉じられます。

3:風圧式
風圧式のプロペラ式換気扇は、プロペラが回転することで起こる風圧を利用してシャッターが開かれる構造となっています。単純な構造であるため、風が強い日などは風にあおられてシャッターがバタバタと動き、音が出ることがあります。

【レンジフードファン】

主にキッチンコンロの上に取り付けられる「レンジフードファン」は、フードで囲った換気扇から効率的に煙などを吸い込み「捕集レダクト」で遠くへ排気することができる構造となっており「浅型タイプ」と「深型タイプ」の2つの種類があります。

【ダクトファン】

浴室を換気したり、衣類乾燥運転に用いることができる「浴室換気乾燥機」は、ダクトファンタイプの換気扇です。室内煙などを吸い込み「ダクト」をつたって、屋外に排気する構造となっています。

【熱交換型換気扇】

熱交換型換気扇は、熱交換素子という特殊な紙によって作られた熱交換器が内蔵されています。この熱交換素子で作った板に「すき間」をつくりながら、縦向きと横向きになるよう交互に重ねた構造となっています。

この隙間に「温かい空気」と「冷たい空気」が交差するように、排気と給気を行なうことによって、元の温度と湿度を室内に戻す「全熱交換」を行なうという仕組みです。
      知っておきたい換気扇の構造

換気扇を自分でメンテナンスする手順

つづいて換気扇の異音がカラカラと鳴る場合「プロペラ式換気扇」と「レンジフードファン」の2つを自分でメンテナンスする手順について、ご説明します。

【プロペラ式換気扇のメンテナンス手順】

1:換気扇の外枠を手で外します

2:プロペラの枠の右上と左上に付いているネジを、手でクルクルと回してゆるめます

3:プロペラごと換気扇を枠から取り外します

4:新しいプロペラ式換気扇を取り出します

5:そして新しい換気扇本体の「下面に付いている取り外し可能な枠」を取り外します

6:換気扇の裏側からみて「プロペラ本体」と「表側の枠」を外します

7:そしてプロペラの枠の右上と左上に付いているネジを、手でクルクルと回してゆるめます

8:既設の換気扇取り付け位置に、プロペラを枠ごとはめ込みます

9:プロペラの枠の右上と左上に付いているネジを、手でクルクルと回して閉め固定します

10:手順6でプロペラ本体と外した「表側の枠」を、プロペラ本体にはめ込みます
(このとき、カチっという音がするはずですので、しっかりとはめ込みましょう)

11:手順5で外した「下面に付いている取り外し可能な枠」をカチッとはめ込みます

12:換気扇の電気コードを保護していたビニール袋を取り外します

13:換気扇の電気プラグを差し込み口に差し込みます

14:換気扇のスイッチヒモを引っ張って、プロペラがしっかりと回るのを確認したら完了です

以上の手順で交換すれば、換気扇の異音がカラカラと鳴る症状は解消されると思います。
      換気扇を自分でメンテナンスする手順

【レンジフードファンのメンテナンス手順】

1:まず既設のレンジフードの全幅・奥行き・全高を測定し、紙に記入します

2:コンロからレンジフードの下端までは、どれだけの距離があるか「離隔距離」を測定します
(このとき、レンジフードの下端~コンロの天板までの距離は80㎝以上必要となります)

3:天井から吊戸棚の下端までの距離と、奥行き、流し台の奥行を測定します

4:レンジフードファンの電源プラグを抜いて、プラグの形状を確認しましょう

5:プロペラの換気扇枠の高さ・プロペラの中心~レンジフード下端までの距離を測ります

6:既設のプロペラを固定しているネジなどを外し、枠ごと取り外します

7:「木枠被覆用不燃材」という板をプロペラはめ込み枠にあてて、上下左右の四つの面に一枚ずつネジで固定します
(このとき「木枠被覆用不燃材」1枚に対し、ネジは2個用いてしっかりと固定しましょう)

8:そしてプロペラはめ込み枠の奥に「防鳥用の網」をはめ込み、ドライバーを使ってネジを取り付け、固定します
(このとき外壁から5~10mm程度前に突出するような状態で固定します)

9:次にプロペラはめ込み枠の上から「換気扇穴ふさぎ板」をあて、電動ドライバーを使ってネジを固定していきます
(このときレンジフードと排気口の位置が近いと、ダクトを接続するのが難しくなってしまうため、なるべく離して固定します)

10:次にレンジフードを取り付ける位置を測って確認します
(このとき、吊戸棚の下端か、もしくはコンロ天板から測って800mmの位置に「取付ベース引掛桟」を合わせておきます)

11:続いて座付ネジ2本を使って「取付ベース引掛桟」を取り付けていきます
(このとき「取付ベース引掛桟」の中心点から450mm以上離した位置に、左右の座付ネジを固定しましょう)

12:「取付ベース引掛桟」が水平に取り付けられているか確認します

13:「取付ベース引掛桟」の両端部分を、手で折り曲げて切り離していきます

14:そして取付ベースに付いている角穴を「取付ベース引掛桟」のツメに引っかけて取り付けます

15:つづいて取付ベースの上側に2本の座付ネジを用いて、電動ドリルで固定していきます
(このとき左右の座付ネジはそれぞれ450mm以上離した位置に固定しましょう)

16:取付ベースの上部に、取り付けネジ2本をドライバーでねじ込んでいきます
(このときネジの頭が、土台からみて5mm以上の隙間が空くようにしましょう)

17:排気口取付板を、本体に取り付けます
(このとき、フードの排気口取り付け部分についている引掛金具のツメに「排気口取付板」を引っかけて、ドライバーを用いて低頭ネジで固定していきます)

18:その上から排気口を引っかけるようにして取り付け、蝶ナットとワッシャーを用いて仮止めを行ないましょう
(このとき、シャッターの開く向きに注意して取り付けます)

19:次に引掛けネジ2本に、レンジフード本体のダルマ穴を引っかけ、電動ドリルを使ってネジで固定していきます)

20:左右のダルマ穴下側に付いている、丸穴に対し2本のネジをねじ込んで、固定します

21:フレキシブルダクト(回転式)を手で回転させながらダクトの向きを合わせるようにして、本体と躯体側に取り付けます
(このとき、隙間と左右かぶせ部分はそれぞれ25mmずつ(合計で50mm)の直管ダクトの長さが必要となります)

22:直管ダクトは、必要となる隙間を確認したうえで切り出し、回転式フレキシブルダクトに取り付けていきます

23:手順18で、排気口に仮止めしていた蝶ナットのうち、手前側だけを手でクルクルと回し、固定していきます

24:ダクト回転部分にある4本の取り付けネジを、赤色のラインが見えなくなるところまで締め付けていきます

25:ダクトのつなぎ目から風が漏れるのを防ぐため、つなぎ目にアルミテープを2重にして巻いていきます
(このとき、素手でダクトを触ってみて風が漏れていないか確認しましょう)

26:つづいて「段付ネジ」(フードの左右の取り付け部分)を調整目隠し板下の下の部分にある切欠きを差し込んで前後にスライドさせることで、位置を正確に合わせていきます

27:吊戸棚と調整目隠し板下とを木ネジを用いて固定していきましょう

28:次にスライド前幕板のほぼシートを剥がし、取り付けていきます

29:スライド前幕板の左右と中心を調整し、平行にしていきましょう
(このとき「フード本体上面から天井までの高さ-3mm=前幕板の高さ」となるように、設定します)

30:そして前幕板の高さを調節したら、取付ネジで補強金具を固定しましょう

31:つづいてアルミテープを前幕板スライド部分の下端に貼って固定していきます

32:調整したスライド前幕板のツメを、本体に引っかけて取り付けます

33:そしてドライバーを用いて取付ネジで、スライド前幕板と本体を固定したら完成です

以上の手順で交換すれば、換気扇の異音がカラカラと鳴る症状は解消されると思います。
      換気扇を自分でメンテナンスする手順

部品の交換でなおる場合とは

それでは換気扇の異音がカラカラと鳴るなど調子が悪いときでも、部品を交換するだけで直る可能性があるといわれているケースをみていきましょう。

【部品交換でなおる可能性があるケース】

換気扇の異音がカラカラと鳴る原因が、モーターのベアリングの異常である場合は、換気扇を丸ごと交換しなくても、ベアリングだけを交換することで、異音が出なくなる可能性があるといわれています。

なお、ベアリングはネット通販などで簡単に入手することができますので、換気扇の異音がカラカラと鳴る場合には、試してみる価値はあると思います。なお、部品交換の手順などはインターネットで検索すると解説しているモノがあると思いますので、そちらを参考になさってください。

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この場合のDIY修理は難しいかも

換気扇の異音がカラカラと鳴るなど調子が悪いとき、自分でDIY修理をするのは難しいケースがありますので、一例をご紹介しておきます。

DIY修理が難しい例

モーターの軸がずれたり、外れてしまったことによって換気扇の異音がカラカラと鳴るとか「カカカ」といった異音がするような場合は、自分で修理するのが難しいといわれていますので、すぐに業者に修理を依頼しましょう。

まとめ

ここまで換気扇に焦点をあてて、換気扇の構造や換気扇の異音がカラカラと鳴る場合のメンテナンス手順についてご紹介してきました。今まで換気扇の交換をしたことが無い方でも「意外と簡単にできそうだな」と感じられた方は多いのではないでしょうか?

換気扇の交換は、今ではインターネットの動画サイトなどで詳しく解説されていますし、いくつかのポイントを押さえておけば難しくはないと思います。もし換気扇の異音がカラカラと鳴るなどの不調を感じておられる場合は、これを機に換気扇のメンテナンスを検討して見られてはいかがでしょうか?

一方で換気扇交換などのDIYは、失敗するとかえって高くついてしまうということも考えられます。さらに換気扇交換にかかる時間や手間を考えると「プロの業者に頼みたいな」と思われる方も多いと思います。そんなときはまず、信頼できる業者に見積りをとることからはじめてみてはいかがでしょうか?

換気扇・レンジフード工事を依頼できる業者や料金

依頼できる業者や料金について、詳しくは「生活110番」の「換気扇・レンジフード工事」をご覧ください。

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