日常的に使うキッチン。多くの方はこの場所で料理を作ると思いますが、その料理を作るときにでる煙などを外に追い出してくれる役割を持つのが“レンジフード”です。これがなければ家の中は嫌な臭いで充満することでしょう。
そんな便利な機器は頻繁に使うことから、壊れてしまえばいつもこの機能にお世話になっている私たちは困ってしまいますし、修理・交換をする必要があるでしょう。このコラムでは、そんなレンジフードの交換や修理費用についてご紹介していきます。
目次
レンジフードと換気扇の違い
レンジフードとは、IHコンロやガスコンロの上についているステンレス製に囲まれた換気扇を指します。対して換気扇は室内全体の空気の排出または、排煙などを目的としています。
レンジフードにはさまざまな種類があり、形や得意としている機能はさまざまなのです。
レンジフードの種類
レンジフードの種類はさまざまですが、「ファン」と「形状」のふたつの要素で種類を分けられます。では、レンジフードにはどういった種類があるのか見ていきましょう。 まずはファンからです。
プロペラファン
多くの人が見たことがある換気扇の形状です。扇風機のような形状が特徴で、外壁と接している場所に取りつけられるものとなります。レンジフードの中でも安価で購入でき、屋外に直接排気できるため、戸建住宅などによく採用されています。
外の風の影響を受けやすいため、高層階のマンションや、排気に長いダクトを必要とする場所には不向きのタイプです。
シロッコファン
静圧(空気を送り出す力のこと)の低い場所での風量はプロペラファンに負けますが、静圧の高い環境でも安定して排気ができるのがシロッコファンのメリットです。プロペラファンとは対照的な場所、風が強く、ダクトも長くなりやすい高層階のマンションなどに使われています。
各キッチンメーカーでオプションとして選べるレンジフードはシロッコファンがほとんどです。
ターボファン
プロペラファン、シロッコファンの中間の形状をしています。静圧が低めで、大きな風量が必要とされる場所や、風量や効率を求められる場合などに使われることが多いです。
よく、浅型レンジフードやダクトファンなどに用いられ、音も静かでプロペラファンよりも掃除しやすいことがメリットとして挙げられます。
レンジフードの形状
レンジフードは種類だけではなく、形状にもさまざまなものがあります。レンジフードのおもな形状については、以下のとおりです。
ブーツ型(深型)
スタンダートな形状のレンジフードです。レンジフードの中でも一般的に普及しているタイプで、プロペラファンにフードをつけるときは大体この形状のレンジフードを取りつけることが多いでしょう。
スリム型
最近、主流になりつつあるタイプのレンジフードです。すっきりとしたデザインであり、掃除をしやすいことがこの形のメリットだといえます。
ファルコン型
IHクッキングヒーターと相性がよく、カーブを描いたフードの形状が特徴です。拭き掃除が気軽にできるのもファルコン型のメリットでしょう。
フラット型
別名「浅型」とも呼ばれるタイプのレンジフードとなります。レンジフードの中でもコンパクトな形をしていますので、天井が低い場所でも設置できるのは、嬉しいポイントです。
システムキッチンにおすすめの換気扇
さまざまな種類の換気扇がある中で、システムキッチンにおすすめの換気扇がいくつか存在しています。この項目では、以下にシステムキッチンにおすすめの換気扇を、2つご紹介します。
オイルスマッシャー搭載型
オイルスマッシャー搭載型の換気扇は、吸い込む油汚れの90%を捕集し本体内部への侵入を防ぐため、油を通さず、つまり汚れを軽減させることが可能です。着脱はワンタッチで簡単におこなうことができます。
親水系コートが塗装されているため、油汚れを水で洗い流すことができます。親水系コートとはディスクに水で油を浮き上がらせるコートです。この機能があるので手間がかからず簡単にお手入れができます。また、安心して使える機能もあります。
自動洗浄型
給湯トレイにお湯を入れ、ボタンを押すだけで自動洗浄をおこなうことが可能です。汚れはポケットに溜まるので、最後に捨てます。排水トレイに汚れを溜めるので、排水トレイの排水の処理も必要になります。
上記の2点がおすすめのシステムキッチンの換気扇です。費用は高くなってしまいますが、ずっと使い続けることを考えれば、メリットのほうが多いかもしれません。機能面や見た目にこだわりがある方には、とくに高機能な換気扇がおすすめです。
業者に交換工事を依頼したときにかかる費用相場
さて、レンジフードの種類を知ったところで今度は費用について見ていきましょう。この項目では、レンジフードの種類や状態によって、業者に交換工事を依頼したときにかかる費用相場についてご紹介します。
レンジフードの種類によって費用が変わる
レンジフードの種類はさまざまです。また、本体のみを購入するのか、交換作業まで含めての費用なのかでも費用は変わってきます。本体のみ、交換を含めての費用については、以下のとおりです。
レンジフードのみの値段
レンジフードの本体のみの価格は、プロペラファンのようなシンプルなタイプのファンのみで、安価なものでも約1万円からあります。また、通常のレンジフードでもファンとセットで約3万円~8万円ほどを、予算として見ておけば納得できるレンジフードを購入することができます。
より高性能なレンジフードがいいとされる人は、この費用より高めに見ておくといいレンジフードに巡り合いやすいです。
レンジフード修理 | |
項目 | 料金 |
スイッチ交換 | 1万2千円~1万7千円 |
モーター交換 | 1万6千円~2万円 |
本体交換 | 4万円~8万円 |
レンジフードの交換
レンジフードの交換工事の費用は、安価なところでも約3万円から請け負ってくれる業者もありますが、相場としては最低でも約4万円からと見ておくとよいでしょう。もちろん、本体を含まない値段ですので、ここに本体価格が加わることは念頭に置いておきましょう。
状態によっては修理するのもおすすめ!修理費用は?
レンジフードの壊れ具合によっては交換するより、修理してしまった方が早くトラブルを解決できる場合もあるのです。この項目では、レンジフードの修理箇所ごとにかかる費用相場についてご紹介します。
レンジフードの修理箇所と費用相場
レンジフードの修理箇所と費用相場については、以下のとおりです。
スイッチの破損
レンジフードのスイッチが押せなくなってしまえば、好きなタイミングで換気扇をつけることもできません。もし、スイッチがうまく作動しない場合は、スイッチの部品を交換しなければいけませんよね。スイッチの交換費用は部品本体込みで約1万2千円からが相場となっています
モーターの交換
モーターからの異音が聞こえてきてしまう場合は壊れていないか心配になってしまいます。また、回転数が少ないと換気扇の役割も果たしてくれなくなってきます。この場合、早めにモーターを交換しましょう。モーターの費用相場は本体込みで約1万6千円からとなっています。
業者に依頼するときは見積りを取ろう!
レンジフードを交換するときはまず、複数社に見積もりを依頼しましょう。レンジフードは種類の組み合わせ、交換にかかる手間次第で価格が変動してきます。
正確な費用を知るためにもまずは、見積もりをしてレンジフードを交換するにあたり必要なことをきちんと知っておきましょう。
レンジフードが故障したら交換と修理どちらがいい?
レンジフードが壊れてしまった場合、壊れ具合によっては修理すれば治る場合もありますが、修理内容によっては交換費用より高くついてしまう場合もあります。もし、古いレンジフードが壊れてしまって、修理しなければ直らない場合は思い切ってレンジフードを交換してみてはいかがでしょうか。
レンジフードを交換する時期
レンジフードの耐用年数は約10年です。使い方によっては10年より長く持ったり、早く壊れてしまったりしてしまいますが、目安の交換時期として10年とみておくといいでしょう。
とくに、10年以上たっているレンジフードは修理して直ったとしても、経年劣化ですぐに壊れてしまうことがあります。
こういったことを考慮すると長い間使っているレンジフードは修理するというよりは、交換してしまった方が長い目でみれば費用も安く済むかもしれません。
まとめ
レンジフードの性能が落ちてしまうと、臭いの問題だけではなく、壁のシミや汚れの原因となってしまいます。さらに悪化してしまうと、劣化した油のせいで火災になる危険性も否定はできません。新しいレンジフードに交換し、快適で安全な生活を守りましょう。
レンジフードを交換する費用を抑えるためには、さまざまな業者を見比べ、費用だけでなくサービス内容やアフターサービスなどもしっかり確認してから、納得できる業者を探すようにしてみてくださいね。
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