私たちの生活に電気製品はかかせません。エアコン、照明、冷蔵庫など、さまざまな電気製品に囲まれて暮らしています。
そんな多くの電気製品には、適したコンセントがあることを知っていましたか?電気製品によっては、配線に負担をかけないために「専用コンセント」を必要というものを必要としているのです。
目次
『専用コンセント』とは?
専用コンセントは『専用回路』とも呼ばれます。専用コンセントは、分電盤の子ブレーカーが対象のコンセント1つのみに接続されているコンセントのことです。電気製品1台専用のコンセントということです。
一般コンセントとの違い
一般コンセントは専用コンセントと違い、分電盤の子ブレーカーの後に複数のコンセントが接続されているものを指します。通常、専用コンセント以外のものはこれにあたります。
1つのコンセントで使用できる消費電力は1,500W(15A)までとなっています。複数のコンセントの場合は、合計2,000W(20A)まで使用できます。
一般コンセントから、クッキングヒーターやドライヤーなど大きな電力を使う電気製品の電源を取ると、消費電力が2,000Wを超えてブレーカーが落ちる場合があるので、並行して使う電気製品によっては専用コンセントを設けることをおすすめします。
専用コンセントは何に使われる?
専用コンセントは、主にエアコンや電子レンジ、アイロン、ホットプレートなど、消費電力の多い器具に使われます。
消費電力が1,000Wに満たない電気製品でも、冷蔵庫や洗濯機などの置き場が決まっているものの場合は、専用コンセントがあったほうが便利です。洗濯機専用コンセントは水がかかりにくい高い位置に、冷蔵庫専用コンセントはプラグが抜けてもすぐ気がつくよう目につく位置にしましょう。
専用コンセントをつけておくと安心の場所
専用コンセントをつけたい電気製品によって、専用コンセントをつける場所も変わってきます。
・キッチン・ダイニング
料理を保温するときなどに使うクッキングヒーターや、ホットプレートなどの電力の大きな電気製品を使うことが多くあります。
・洗面所
ドライヤーやヘアアイロンなどを同時に一般コンセントで使うと、ブレーカーが落ちる可能性が高いです。家族の多い家庭の場合は、とくに洗面所に専用コンセントが必要になります。
・リビング
電気カーペットや電気ストーブなどの、稼働時間が長く、大きな電力を使う電気製品が多くあります。
・トイレ
ウォシュレット機能や便座保温機能の付いたトイレを使っている場合、トイレの中にも専用コンセントが必要です。
人によって、上記以外の場所に専用コンセントを必要とすることがあるかもしれません。専用コンセントの増設を考える際は、自身や家族のライフスタイルなどを考えることも重要になってきます。
消費電力が多い家電にはなるべく専用コンセントを
エアコンや電子レンジのスイッチを入れた途端ブレーカーが落ちてしまったということはよくあります。最近の家電は発達し、クッキングヒーターや食器洗浄機などの消費電力が1,000Wを超える家電製品が増えてきました。そのため、配線も今まで通りというわけにはいかなくなっているのです。
消費電力の大きい電気製品を同時にいくつも使うと、分電盤の安全ブレーカーが作動しやすくなります。
いちいちブレーカーが落ちていては面倒だとかそういった軽い問題ではなく、危険もひそんでいます。消費電力の大きな家電を複数使うことで配線は熱くなり、そこから発火して火災が起きてしまう可能性もあるのです。
安全のためにも、一般コンセントを無理やり使わずに、専用コンセントを設けるようにしましょう。
家に専用コンセントがなかったら…
エアコンや冷蔵庫などには、とくに専用コンセントが必要です。エアコンや冷蔵庫などの大型家電は、稼働中に多くの電力が必要になります。そのため、通常コンセントを使用した場合では電力不足を起こしてしまうのです。
前述したようにドライヤーや電子レンジなども多くの電力を消費しますが、この使用時間は比較的短時間です。エアコンや冷蔵庫は長時間大きな電力を使うので、稼働中は配線が常に熱を持つことになります。この状態が続くと、発火してしまうおそれがあり危険です。
また、電力に余裕を持っている電源でないと、電気製品の性能をフル活用できません。電力供給が不安定なままでは、電気製品の寿命にも影響をもたらすことがあるのです。
エアコンや冷蔵庫など、多くの電力を長時間使用する電気製品は、専用コンセントを使用しましょう。
専用コンセントがない場合、業者に増設工事を依頼してください。このとき、くれぐれもご自身で増設や電気の分配をしないでください。電気工事には資格が必要です。電気工事に詳しくない者が触ると、感電のおそれがあります。
また、電気製品を100Vのものから200Vのものに交換する場合、100V契約のままでは使用できません。そのときは200Vの配線工事もしてもらいましょう。
まとめ
専用コンセントとは何か、そして専用コンセントの必要性などについてまとめていきました。
専用コンセントがないために、一般コンセントで適していない家電を無理やり使うのは危険です。発火などが起きた場合、その場ですぐに気が付かず、家を留守にした後などに起きたら取り返しのつかないことになる可能性があります。
一度家の中の配線や使用頻度の高い家電をチェックし、正しくコンセントが使われているか考えてみましょう。
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