普段コンセントを使用しているなかで、ショートするということはめったにないでしょう。しかし、日常のささいなことがショートの原因になり、突然ブレーカーが落ちてびっくりしたり、火花が散って感電しかけたり、ということはいつでも起こりえます。
コンセントがショートする原因のひとつは、コンセントとプラグの間に異物が侵入して大量の電気が放電されることです。異物とは、ほこりをはじめ電気の流れやすい髪の毛やホッチキスの針などで、そのほかの原因についても日常でありがちな習慣だったりします。
ショートしたコンセントは内部で焦げ、漏電や電化製品の故障、火災などを引き起こします。
この記事では、コンセントがショートする原因から、事故を防ぐための対処や便利グッズ、正しい修理についての情報をご紹介します。
目次
コンセントがショートしてしまう原因
ショートとは、別の言い方で短絡(たんらく)ともいいます。ある原因によって電気抵抗が少なくなることで大きな電流が一気に流れ、火花を飛ばしたり、発火したりといった現象を起こすのがショートの特徴です。
コンセントがショートしてしまう原因として、下記の5つのようなことがあげられます。
コンセントに絡む髪の毛が原因
コンセント付近に髪の毛のような電気を通しやすいものが付着していると、髪の毛に電気が流れてショートすることがあります。
瞬間的に大きな電流がその物質に流れるため、場合によってはブレーカーも落ちてしまいます。この場合、ショートした際に火花が飛び、コンセントが焦げたような状態になります。
コンセントに溜まっているほこりが原因
よく「コンセントにほこりが溜まっていると危ない」と聞くことがあるかと思いますが、それはショート発生による大きな被害を避けるための注意喚起です。
次章でも詳しく説明しますが、ほこりは結露など室内の水分を含むと電気が流れやすくなり、熱を持ちます。この状態が続くと高温となり発火するおそれもあるため、コンセント付近にはほこりを溜めないようこまめな掃除が大切です。
また、湿度の高い場所のコンセントは、寒い時期に結露が原因となってほこりに水分が溜まりやすくなるため、十分に注意しましょう。
過電流とトラッキング現象
コンセントにほこりがたまって水分を含むと「トラッキング現象」が発生します。前述したように、ほこりに水分がたまると通電性を持つため、電源プラグの先にある2本の差し刃間で電気が流れます。
このプラグの中にできた電気が流れるスペースのことを「トラック」といいます。トラックの中でほこりが熱せられて焦げる過程でショートが発生するのです。
このコンセントのほこりと水分で発生するショートは、トラッキング火災を引き起こします。トラッキング火災の怖いところは、家電の電源が切ってあっても発生するという点でしょう。
ほこりと湿気があれば、留守の間でも就寝中でも発火する可能性があるため、どんな家でもトラッキング火災の危険と隣り合わせであるといえるのです。
電源を入れっぱなしで抜き差し
電気機器の電源を入れたままで抜き差しすると、火花が散ることがあります。コンセントやプラグの破損、火傷といった危険があるため、絶対にしないように気をつけましょう。
とくに消費電力の高い電子レンジやドライヤーなどを通電状態のまま抜き差しすると、大きな電流がプラグとコンセント間の空気を伝って放電され、激しい火花が発生することがあります。
このような使い方はコンセントだけでなく家電の故障原因にもなりますので、かならず電源を切った状態で電源プラグを抜き差ししましょう。
たこ足配線
たこ足配線とは、例えばコンセントに分岐タップを接続し、そこにもう一つ分岐タップを重ねて接続するといった状態のことを指します。
差し込みが5つある分岐タップ全部にプラグを差し込んだ状態をたこ足配線とはいいませんが、そこに一つでも三角タップなどを併用してしまうとたこ足配線になります。
また、分岐のない単純な延長コードと分岐タップの併用はたこ足配線とはなりません。しかし、接続部分が増える分だけ、髪の毛やほこりによるトラッキング現象が起こりやすくなるので、注意が必要です。
たこ足配線がショートする原因は、電流オーバーによるものです。基本的に一カ所のコンセントに引かれている電気の定格は15Aであるのに対し、たこ足配線をしてしまうことで定格以上の電流で大きな負荷をかけてしまう可能性があります。
この過電流となった状態では、発熱量が数倍となりケーブル類の耐熱温度を超えてしまうことで、炭化や発火を伴うショートに至るのです。こうなっては非常に危険ですので、たこ足配線はしないようにしましょう。
なぜショートすると危険?
コンセントでショートすると、なぜこのような危険な現象が起こるのでしょうか。
ショートするということは、電流の抵抗がほぼ0になるということです。抵抗がなくなることで、大きく放出される電気のパワーを制御できなくなってしまいます。
中学の科学で習った『オームの法則』は覚えていますか?うろ覚えの方が多いかもしれませんが、オームの法則とは電流と抵抗の関係をあらわす式です。その式は以下のようになります。
R=抵抗
I=電流
電流を求める式:I=V/R
抵抗がなくなったとすると、I=V/Rで分母がほぼ0になるため、電流は無限に流れることになります。実際は抵抗が完全に0になることはないのですが、それでも多大な電流が一気に流れ出てしまうのです。
電圧が大きければ大きいほど電流も当然大きくなるため、乾電池などと比べて電圧の大きいコンセントの扱いにはくれぐれも注意が必要です。ショートして大きな電流が流れることで火花が飛び散る、発火するなどの危険があるほか、電化製品も被害を受けてしまう可能性があります。
ショートの発生・被害を防ぐ対策
コンセントのショートはいつ起きるかわかりません。事前に気を付けて対処できていればショートを防ぐことも可能ですが、対策をおこたると重大な被害につながってしまいます。
トラッキング火災のような大変な事故を防ぐために、日ごろからコンセントのショートが起こらないよう対策しておくことが大切です。
三角タップなどを複数使った「たこ足配線をしない」「電気のコードを家具などの下敷きにしない」といったことのほか、事前にできるコンセントのショート対策として、以下のようなものがあります。
コンセントのお手入れをこまめにする
コンセントにほこりが溜まるとショートの原因となることはお伝えしました。これを防止するためには、コンセントを使用するついでに、ほこりがたまっていないかチェックする習慣をつけるとよいでしょう。
しかし、テレビや冷蔵庫、洗濯機など固定して使用する電化製品は、長期間プラグを差しっぱなしということが多いため、ときどき上のほこりだけでも取り除くとショートする危険は低くなります。
電源プラグをこまめに引き抜いて掃除をするよう心掛けるか、次で紹介するようなグッズを使うのがおすすめです。
ショート防止のグッズを使う
基本的には掃除をこまめにすることが予防方法として有効ですが、家具の後ろなど掃除しにくい場所のコンセントには、どうしてもほこりが溜まってしまうものです。そのような場所では、以下のようなグッズを使用して対策するとよいでしょう。
- プラグ用のキャップ、カバー
- コンセント用のキャップ
- コンセントガード
- トラッキング防止機能のある電源タップ
- コード収納ボックス
使っていないコンセントの口はキャップで塞ぎ、使用中のプラグには安全カバーを付けてほこりが付くのを防ぎます。上下2つのコンセントとプラグを丸ごと覆うタイプの、箱型のコンセントガードなども便利です。
三角タップなどを複数使ったたこ足配線や古い分岐タップの使用は控えて、トラッキング防止機能を備えた電源タップを購入するのもよいでしょう。また、タップとケーブルをまとめておしゃれなコードボックスに収納してしまうのもよい手段です。
コンセント周りのグッズは便利でデザイン性の高いものがたくさんありますので、いろいろ探してみると楽しめるかもしれません。
ブレーカーを正常に機能させる
ブレーカーとは、コンセントへ大量に電流が流れないように制御しているもので、各家庭に備えられています。規定以上の電流が流れた際や漏電した際、自動的に電気の供給を停止することで大きなショートによる事故を防ぐ役目を持っています。
ブレーカーは定期点検を受けていれば安心ですが、長いあいだ点検をしていない場合は、故障しているケースもあります。もし心配な場合は、電力会社や電機工事業者に相談してみるとよいでしょう。
ショートしたコンセントはどう対処すればよい?
コンセントがショートしてしまったあとは、内部で焦げた状態になっている可能性が高いです。使用できる形を保っていることもありますが、一度でもショートしたコンセントは、仮に使用できそうに見えてもそのまま使い続けてはいけません。
焦げてしまったことで、そのコンセントはより熱を発生しやすい状態となっていますので、使用を続けると発火する可能性もあり大変危険です。安全を守る対処として、ショートしたコンセントは必ず新しいものに交換しましょう。
とはいえ、コンセントの交換方法が分からない方も多いかと思います。実はコンセントの交換には専門の資格が必要です。古いコンセントを取り外して交換する際、配線工事をおこないますが、この工事は「電気工事士」の資格をもった人しかできないのです。
これは法律で定められており、たとえプロであっても無資格では作業をすることはできません。なにより、ショートしたコンセントの交換作業では漏電や感電のおそれがあるため、正しい知識と技術がなければ大変危険な作業です。
小さな失敗から漏電による火災を引き起こしたり、感電による火傷や死亡事故に繋がったりする可能性などがあることから、法律によって規制がされているのです。
大事故の危険や法律違反による罰則といったリスクを避けるためにも、コンセントの交換は電気工事の専門業者に依頼するようにしましょう。
コンセント修理・交換の業者依頼ポイント
「業者利用はなんとなく抵抗がある」「依頼したことがないので戸惑う……」という方は、無料相談をしている業者でまずは「お試し」してみてはいかがでしょう。
無料相談といっても色々ありますが、例えば電話が苦手であればネットのお問合せフォームを、話が早い方がよいなら24時間対応しているフリーダイヤルの利用がおすすめです。
そもそも「相談する業者を選ぶ段階で迷う……」という場合は、そういった方にもご好評いただいている弊社の無料「現地調査」をお試しください。
ご相談いただければ、現地にてくわしい状況をスタッフが調査し、必要な工事内容と具体的な料金をお伝えいたします。
見積り金額がご希望に沿わなければキャンセル可能で、見積り確定後の追加料金もありませんので、「分かりやすい」「利用しやすい」とのお声をいただいています。
キャンセル料や追加料金などのような、「よく分からない費用が発生するのが不安……」という方にも安心してご利用いただけます。受付は24時間可能ですので、いつでもお好きなタイミングでご相談ください。
まとめ
コンセントのショートは、家庭でも起こりうることです。対策次第では防ぐことができますが、ショートが起こってしまうと火災などに発展する可能性があります。
結露が発生しやすいこの時期はとくにコンセントに溜まったほこりに注意しましょう。もしショートしてしまったら、そのまま使い続けると内部の焦げ付きや発火にいたるおそれがあるため、新しいコンセントへの交換といった正しい対処が必要です。
また、コンセントの交換には資格が必要な配線工事が関わってきますので、事故や法律違反といった心配なく安全に工事をしてもらえる業者依頼がおすすめです。
依頼の流れは、例えば弊社のフリーダイヤルでは、必要な情報をかんたんにご質問させていただき、「現地調査→見積り内容のご検討→作業日のご相談」のように進んでいきます。
コンセントの交換や増設といった電気まわりのご要望はいつでもお気軽にご相談ください。
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