みなさんは、1つのコンセントには使用できるワット数の上限があるということをご存知でしょうか?電気関係の仕事についていたり、電気について詳しい方でない限り分かる人は少ないのではないでしょうか。
世の中に無数にあるコンセントは、あるのが当たり前でプラグを指せば使えますがそれだけを知っていたら充分というわけではありません。コンセントを安全に使用していくには、ワット数の上限について知る必要があります。
ここでは、生活するうえで知っておいた方がいいといえる「コンセントのワット数」についてご説明していきます。
電力に関する基本的な知識
1つのコンセントのワット数を知るには、まずは電気の基礎知識が必要になります。安全にコンセントを使用するには必要不可欠な知識なので、ぜひ確認してみてください。
電気関係の話でよく耳にする言葉とは「電流」「電圧」「電力」ではないでしょうか。しかし、詳しく知っているかたは少ないかと思います。「電流」「電圧」「電力」には単位が決まっており、それぞれの役割も異なります。
・電流……単位:A(アンペア) 電気の流れる量を表すもの
・電圧……単位:V(ボルト) 電気を押し出す力を表すもの
・電力……単位:W(ワット) 消費する電気エネルギーをあらわすもの
この「電流」「電圧」「電力」の役割や単位を確認しておくことで、コンセントのワット数に対しての理解が深まります。
1つのコンセントのワット数を知るためには、ある計算式に当てはめることでワット数を求めることができます。その計算式が「ワット(W)=ボルト(V)×アンペア(A)」というものです。
日本の一般家庭の電圧は100Vです。そのため、日本の一般家庭の電圧で計算する場合は「W=100×A」という計算式になります。例えば、「100V」という力で「2A」という量の電気を流していると「200W」の電気エネルギーを消費していることになります。
一見ややこしく思えて嫌になるかもしれませんが、この計算式を知ってもらうことで1つのコンセントのワット数の上限を求めることができるのです。
コンセントのワット数には上限がある
前述でもある通り、一般家庭の電圧は「100V」であるため、「W=100×A」となりますが、「A」が分からないことには「W」が出ません。「A」には「15」という数字が入るのですが、なぜ「15」なのかについてご説明します。
結論からいうと、コンセントの定格電流が1ヵ所で15Aとなっているからなのですが、このことについてもご説明します。
定格電流とは、入力・出力ともに、設定されている電流値以下であれば問題なく運転できるという設定値です。1つのコンセントの定格電流が15Aに設定されているということは、1つのコンセントで15Aまでなら安全に流せるということです。
日本の一般家庭の電圧が100Vであり、1ヵ所のコンセントは15Aまで流せるということは、ワット数を求める計算式は「W=100×15」となります。この計算式から、1つのコンセントのワット数は「1500W」が上限であるということがいえます。
しかし、すべてのコンセントが1ヵ所1500Wまでしか使えないというわけではありません。冷蔵庫やエアコンのように、多くの電力が必要となるコンセントは、2000Wまで使えるような仕組みになっています。
たこ足配線は火災の原因になることも
1つのコンセントのワット数は1500Wまでなら安全に使用できるのですが、コンセントを使うにあたって注意しなければならないことがあります。
みなさんは「たこ足配線」という言葉をご存知でしょうか?「たこ足配線」とは、1つのコンセントからタップを複数使用している状態のことをいいます。1ヵ所のコンセントは1口か2口のものが多いですが、それでは足りない場合にタップを使用することで口数を増やすことができます。
タップを1つだけ使用するのならば特に問題はありませんが、タップにさらにタップを付けて口数を増やすという方法は注意しなければなりません。たこ足配線をして複数の電化製品を使用することで、1つのコンセントにかかる負荷が大きくなります。多くの電化製品を使用し、安全域である1500Wを超えた状態で使用することで、熱が発生しコードやプラグ、タップなどから発火するおそれがあるのです。
タップを用いて複数の電化製品を使用する場合は、使用する電化製品のワット数の合計が1500W以内であるかを確認する必要があります。超えそうな場合は、別のコンセントで使用することを徹底しましょう。
コンセントの数が足りてないときは増設工事がおすすめ
コンセントの数を増やす方法は、タップを使用する以外にもあります。たこ足配線をせず必要な数のコンセントを確保するためには、コンセントの増設工事することをおすすめします。工事をしてコンセントの数を増やすことで、1つのコンセントのワット数を超えて使用するということをなくせます。
ただし、増設工事をおこなうには「電気工事士」という資格が必要になります。無資格者が電気工事をおこなうことは法律で禁止されているので、絶対にしないようにしてください。ご自身での工事ができない場合は、専門業者にコンセント増設工事を依頼する必要があります。
工事の種類にはさまざまなものがあります。一般家庭向けの電気工事の一部と、工事に伴うおおよその費用と時間をまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。
・差し込み口の増設
プラグを差し込む穴の数を増やす工事です。工事時間はおよそ30分で、料金は5,000円~になります。新しく配線を引くこととなる工事は、費用が高くなる場合があります。
・コンセントの電圧を変更
最近の分電盤であれば、工事は不要となることが多いです。しかし、古い分電盤の場合は工事が必要となり、工事時間およそ30分、料金は2,000円~6,000円ほどです。
・新しくコンセントを増設
新しく配線を引く場合と、もともとあるコンセントから配線を引く場合とがあります。工事時間は1時間以上かかることが多いです。費用は10,000円~かかります。
コンセント増設の意図やどのような使用目的なのかを業者に伝え、相談しながら工事内容を決めていくことをおすすめします。
まとめ
コンセントを安全に使用するためには、コンセントのワット数の上限を知ることが必要です。上限を上回らないように家電製品を使用していくことが大切であり、その原因となるたこ足配線は、絶対にしないようにしてください。
コンセントの数が足りないという方は、コンセントの増設工事をすることによってたこ足配線による発火を回避することができます。しかし、コンセントの増設工事をおこなうには電気工事士という資格が必要になるため、資格の持たない人は専門業者に依頼する必要があります。
生活の基盤となる電気は、なくてはならない存在です。注意点をしっかりと押さえ、安全にコンセントを使用していきましょう。
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