地デジ放送をテレビで見る。地デジアンテナの種類や設置方法を解説
「アンテナを設置して地デジ放送を見たい」という方は、アンテナの種類を把握しましょう。これは地デジアンテナにはいくつかの種類があり、それぞれ長所/短所/設置コストなどが異なるためです。
このコラムでは、地デジアンテナの種類や地デジ放送を見るために必要なものなどについてご紹介していきます。テレビで地デジ放送を見たいという方は参考にしてみてください。
アンテナの種類について
地デジアンテナにはいくつかの種類があり、それぞれ見た目や設置する場所、電波の受信感度などが異なります。ここでは三種類の地デジアンテナをご紹介するので、目的に合わせて適切なものを選べるようにしましょう。
八木式アンテナ
一般的に「魚の骨のような見た目をしている」といわれている、屋根の上で見かけることの多いアンテナです。電波の受信感度が高く、弱電界でも利用できます。弱電界とは、電波の弱い地域のことです。
受信感度が高い反面、デザイン面での評価があまりよくなく、人によっては「ダサイ」「住宅の景観を損ねる」と感じるかもしれません。また、屋根上に設置することがほとんどな関係上、台風や強風の影響をモロに受けやすいという短所があります。
基本的には屋根上に設置するタイプのアンテナですが、電波の強度次第では屋根裏に設置できるケースもあるようです。屋根裏への設置であれば「見た目が悪い」「風の影響を受けやすい」などの問題点を程度解消できます。
しかし「十分な電波強度がないと設置できない」「屋根上に設置するよりもコストが高くなる」という短所もあるため、屋根裏への設置を希望する場合は注意しましょう。
【地デジ放送を見るならUHFアンテナ】
八木式アンテナには「VHFアンテナ」と「UHFアンテナ」の二種類があります。どちらも見た目に大きな違いはありませんが、VHFアンテナは2011年に終了したアナログ放送を見るためのアンテナです。そのため、地デジ放送を見るためには必ずUHFアンテナを設置してください。
デザインアンテナ(フラットアンテナ)
無骨な見た目の八木式アンテナと異なり、長方形の容器のようなコンパクトな見た目のアンテナです。別名「フラットアンテナ」とも呼ばれています。
八木式アンテナと比較するとデザイン性に優れているため、設置しても住宅の景観を損ねにくいという点が魅力的です。また、壁面やベランダなどの台風や強風の影響が少ない場所に設置できる点も強みといえます。
デザイン性に優れている反面、八木式アンテナに比べると電波の受信感度がよくなく、弱電界ではうまく機能しないことが多いです。また、八木式アンテナよりもアンテナ自体の価格が高い傾向にあるため、設置費用が高くなりがちです。
室内アンテナ
名前のとおり、室内に設置できる小型のアンテナです。アンテナといっても見た目や大きさはインターネット用のルーターに近く、違和感なく室内におくことができます。室内アンテナの強みは「設置コストがとても安い」「設置の手間がほとんどかからない」点です
家電量販店や通販などで室内アンテナを購入し、あとは説明書に従ってケーブルの接続や各種設定をするだけで地デジ放送が見られるようになります。このお手軽さがとても魅力的な室内アンテナですが、致命的な弱点をひとつ抱えています。
それは、電波の受信感度があまりよくないとされているデザインアンテナよりも、さらに感度が低い点です。そのため、設置できる場所はかなり限定されてしまいます。
基本的には強電界でないと、支障なく地上デジタル放送を視聴するのは難しいと考えたほうがよいかもしれません。強電界とは、テレビ塔からの電波が強い地域のことを指します。
この地域には明確な指標や基準はありませんが「テレビ塔がしっかり目視できる場所」は強電界である可能性が高いです。一方で「テレビ塔が一切目視できない場所」「テレビ塔が辛うじて目視できる場所」は弱~中電界である可能性が高いです。
しかし、強電界であっても住宅の立地や周辺の電波状況によっては室内アンテナが使用できないケースもあるため、設置を検討している方は注意が必要です。逆に、弱~中電界であっても「弱電界/中電界対応室内アンテナ」を設置すれば地デジ放送を視聴できる可能性があります。
各種アンテナの受信感度と設置コスト
「八木式アンテナ」「デザインアンテナ(フラットアンテナ)」「室内アンテナ」の受信感度と設置コストは以下の図のとおりになります。設置するアンテナの種類を選ぶ際の参考にしてみてください。
地デジ放送はアンテナだけでは視聴できない
地デジ放送を視聴するためには、地デジアンテナ以外にもいくつか用意しなければならないものがあります。ここでは、地デジアンテナ以外の必要なものをご紹介します。
地デジ放送を見るために必要なもの
地デジ放送を見るために「必須なもの」と「場合によっては必要なもの」は以下のとおりです。
【必須なもの】
・テレビ
アンテナで受信した電波を、映像として見られるようにするために必要なものです。テレビには「地デジチューナーが内蔵されているタイプ」と「別途チューナーを用意する必要があるタイプ」の二種類があります。近年発売されているテレビは、前者であることがほとんどです。
・B-CASカード
地デジ放送をテレビで視聴できるようにするためのIDカードのようなものです。地デジ放送の電波は暗号化されているため、このカードがないと電波を受信しても放送が見ることができないようになっています。
基本的にテレビを購入した際に付属しているものですが、中古で購入したテレビ付属していないケースがあります。そのような場合は、カードを購入しましょう。
・アンテナケーブル
アンテナで受信した地上波の電波を、テレビまで送信するために必要なものです。
【場合によっては必要なもの】
・地デジチューナー
ご利用するテレビが、地デジチューナー内蔵型でない場合は必須の周辺機器です。
・増幅器(ブースター)
周辺の電波状況によっては必要になります。電波の受信感度を強化してくれる周辺機器です。
・分配器
二台以上のテレビで地デジ放送を見たい場合に必要なものです。アンテナケーブルを伝って流れてきた地上波の電波を複数台のテレビに分配し、それぞれのテレビで地デジ放送を見られるようにする周辺機器です。
八木式アンテナ/デザインアンテナの設置は自分でもできる?
八木式アンテナやデザインアンテナなどの地デジアンテナの設置にはそれなりの費用が発生します。そこで「自分で地デジアンテナを設置して、設置費用を少しでも抑えられないか」と考える方もいるのではないでしょうか。ここでは、地デジアンテナを自分で設置できるかどうかについて解説していきます。
DIYでの設置は可能だがおすすめできない
結論からいうと、地デジアンテナの設置や配線には特別な資格などは必要ないため、自分でやることができます。
しかし、電源確保のためにコンセントを増設する必要がある場合は「電気工事士」という国家資格が必須です。このほかにも工事の内容によっては、資格が求められるケースがあります。このように、素人の地デジアンテナ設置はどうしてもやれることが制限されやすいため、あまりおすすめできません。また、仮に特別な工事が一切不要の場合であっても、次のようなリスクがあります。
・高所からの転落
・屋根上での作業時に屋根材を傷つけて雨漏りが発生
・アンテナケーブルをとおすために空けた穴から雨漏り
・電波強度が足りなくてノイズが混じる/テレビが映らない
・アンテナの設置方法やケーブルの配線が間違っていてテレビが映らない
・アンテナの固定が甘くて強風で倒れて故障する
これらのことから、地デジアンテナの設置はなるべく業者に任せることをおすすめします。地デジアンテナを設置できる業者をお探しの際は、弊社の無料相談窓口にお電話ください。お客様のご要望に併せて業者をご紹介させていただきます。
地デジアンテナを設置しないで地デジ放送を見る方法
実は、地デジ放送は地デジアンテナを設置していなくても視聴できる方法がいくつかあります。ここでは「光テレビ」と「ケーブルテレビ」についてご紹介していきます。
地デジアンテナなしで地デジ放送を見る二種類の方法
それぞれの方法にはメリットとデメリットがあるため、自分の状況に合わせたものを選びましょう。
【光テレビ】
光インターネットを提供している業者が、インターネットサービスの提供に併せて提供していることがあるサービスのひとつです。光回線が自宅に引いてあれば、その回線を利用することによってアンテナを設置せずに地デジ放送を視聴することができます。また、業者によっては専用の有料チャンネルを視聴することも可能です。
インターネット回線と光テレビの利用料が毎月発生する関係上、長期的な目で見ると地デジアンテナを設置するよりもコストが高くつきやすいです。
【ケーブルテレビ】
専用チャンネルの視聴に加えて、インターネットを利用できるサービス形態です。ケーブルテレビでしか視聴できない番組も多く、さまざまな番組を楽しみたいという方におすすめです。
その一方で、インターネットはおまけの位置づけに近いです。ケーブルテレビのインターネットは配線の構造上通信品質があまりよくなく、住んでいる地域によってはインターネットの通信速度が遅くてストレスを感じるかもしれません。また、光テレビに比べると月額料金が高めの傾向にあります。
コストを抑えて地デジ放送を見たい | 地デジアンテナ |
専用チャンネルも見たい | 光テレビ OR ケーブルテレビ |
インターネットも利用したい | 光テレビ OR ケーブルテレビ |
速度の速いインターネットも利用したい | 光テレビ |
地デジアンテナを設置すれば初期費用を支払うだけで、毎月無料で地デジ放送を視聴できます。そのため「トータルコストをなるべく抑えて地デジ放送を見たい」という方は地デジアンテナを設置しましょう。
地デジアンテナの設置をご希望の際は弊社にご相談ください。弊社では現地調査/お見積りが無料の業者をご紹介しているので安心してご利用頂けます。地デジアンテナを設置して、お得に地デジ放送を楽しみましょう。
※対応エリアや加盟店によって変わります