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好みでアンテナを選んでもテレビは映らない!現場でわかった正しいアンテナの設置方法

投稿日:2019-12-10 更新日:2019-12-25

この記事を読むのに必要な時間は約 6 分です。

一度設置したらあまり気にすることのないテレビアンテナ。だからこそ、数少ない設置の機会にはきちんと工事をしてもらいたいものです。

今回はアンテナ設置工事の現場にお邪魔し、作業の流れを取材してきました。

工事前に電波状況の確認と打ち合わせ

今回取材させていただいた現場は名古屋市某所。名古屋駅からも近い「下町」といった立地のエリアです。今回は新築物件を購入後、地デジアンテナと4K8K対応のBS/CSアンテナを両方設置したいという依頼でした。

編集右向き1
編集部

新築でも、アンテナの設置工事は別に依頼する必要があるんですね

いくつかの場所にのぼって受信レベルのチェック

取材現場に着くと、工事業者の方がすでにハシゴをかけ、アンテナレベルのチェック中でした。今回設置希望のデザインアンテナ、そして一般的な「魚の骨」の形をした八木式アンテナそれぞれを持ってあがり、受信レベルを計測する専用の機械をつなげ調べています。

電波状況のチェック

十分な受信レベルが取れない!?

しかし受信レベルを測ってみると問題発生。必要なだけの受信レベルが確保できないおそれがあるということなのです。

編集右向き1
編集部

一体どういうことでしょうか?

業者左向き1
アンテナ工事施工業者様

一応テレビの映像が映るだけの受信レベルはあるのですが……。電波の強さは刻々と変化するので、弱いときに受信できなくなるおそれがあります。

名古屋市内で地デジの電波を受信する場合、基本的には東隣・瀬戸市にある放送所の方向へアンテナを調整する必要があります。しかし今回の現場ではその方向に名古屋の市街地があり、高低差もあるため電波が弱くなってしまうそうです。このエリアの受信対策として設けられた中継局もNHKと県域民放1局しかなく、残りの民放4局は遠くからの弱い電波を受信しなければなりません。
(参考:各放送局の放送エリアめやす【外部ページ】

予定通りにアンテナを設置するのが難しい事態となり、急きょ業者さんとお客様の間で話し合いが始まります。

業者右向き1
アンテナ工事施工業者様

できればデザインアンテナではなく八木式アンテナのほうがよいかと思いますが、八木式アンテナでも安定した受信が難しい状況で…

お父さん左向き1
お客様

太陽光発電を設置する予定があるので、屋根の上はできれば…

せっかくの新築住宅ということで、その後も色々工事予定がありそうな雰囲気。妥協点を見つけるのはなかなか難しいようです。

地デジアンテナの種類

八木式アンテナ
現在地デジ受信用に使われるアンテナは「八木式UHFアンテナ」「デザインアンテナ」の2種類です。

八木式アンテナは特定の方向からの電波を受信しやすい(指向性が高い)ことが特徴で、現在でも広く利用されています。一方デザインアンテナは近年登場してきた場所を取りにくいアンテナで、内部の金属板を使って電波を受信します。八木式アンテナよりも指向性はやや低いぶん、電波が弱いと受信しづらくなります。

また八木式アンテナの横の部分、魚の骨に例えると「背骨以外の細かな骨」に当たる部分は「素子」といい、この数が増えると指向性がさらに高くなるぶん、弱い電波でも受信しやすくなります。

デザインアンテナ+BS/CSアンテナの取り付けに

お客様との話し合いの結果、見た目重視でもともとのご要望通り「デザインアンテナ+BS/CSアンテナ」を壁面に設置する方向で話がまとまりました。

【今回設置することになったアンテナ】

設置予定のデザインアンテナとBS/CSアンテナ

業者左向き1
アンテナ工事施工業者様

地デジのアンテナ取り付けは場所と種類選びが大切になります。

屋外でのアンテナ取り付け

最終的な工事方針が決まり、いよいよ設置作業開始です。

デザインアンテナの取り付け

まずは電波状況が厳しいといわれた地デジの「デザインアンテナ」から取り付け作業が始まりました。

【固定器具の取り付け】

固定金具の設置(デザインアンテナ)

アンテナを壁面に固定するため、専用の金具を壁に取り付けます。不安定なはしごの上でおこなう、なかなか難易度の高そうな作業です。

固定金具の防水処置

金具取り付けは壁に穴を開けての作業となるため、取り付け後はシーリング材を使って雨水の浸入を防ぐ処置をおこないます。もし自分で作業するとしたら見落としがちな点をしっかり作業してくれるのも、プロだからこそですね。

【アンテナの固定・調整】

アンテナの仮設置

一度アンテナを取り付けた後、計測器を使って細かな位置を合わせます。アンテナはわずかなズレでも受信レベルが大きく落ちてしまうため、安定できる最大の受信レベルにどう調整するかが難しい点といわれているのです。

方向を合わせたらしっかりとアンテナを固定し、動かないようにします。

【完成】

ここまでの設置で、およそ1時間の作業。家の裏側から見てもきれいに収まりました。

デザインアンテナ完成写真

BS/CSアンテナの取り付け

地デジアンテナの設置が終わった後は引き続き、BS/CSアンテナの設置作業に移りました。

【固定器具設置】

固定器具設置(BS/CSアンテナ)

地デジと同様、BS/CS用のアンテナを固定するための金具を取り付け、防水処理をおこないます。設置は2階窓の横と、地デジアンテナに比べると低い位置です。

【方向・角度の調整】

方向・角度の調整

午後2時に太陽が位置する南南西の方角に向けて、円盤状のパラボラアンテナを取り付けます。放送衛星は東経110度の赤道上空36,000kmに位置しており、名古屋の場合40.1度を目安に角度を合わせると衛星からの電波が受けやすくなります。

【完成】

アンテナ完成写真(BS/CSアンテナ)

こちらもしっかりと固定され、アンテナの取り付けは完了です。

屋内への配線取り込み

引込線工事
(丸印の部分にアンテナの引き込み口あり)

住宅にはアンテナ配線ができるよう、設置前の段階で引き込み口が設置されていました。そこにアンテナからのケーブルを通し、屋内へと取り込みます。その後はケーブルを壁面に直接固定し、目立たないようにします。

テレビの配線

屋外での工事が終わり、今度は屋内の配線を接続する作業。その工事は「意外」に思われる場所で行われました。

ユニットバスの点検口から混合器・ブースターを接続

業者さんが向かったのは2階ではなく、1階にある浴室です。

近年の住宅の浴室は壁と設備が一体となった構造になっています。そして天井には点検口が設けられており、工事がしやすいようこの位置に機器が置かれることが多いのです。この住宅でもアンテナの配線がここに接続できるよう、あらかじめ準備がおこなわれていました。

【点検口の上にあらかじめ設置されている分配器】

点検口内部の写真

この空間に、地デジアンテナとBS/CSアンテナの電波を混ぜ合わせる「混合器」と「ブースター」を設置し、あらかじめ柱の部分に固定されていた「分配器」と接続します。

点検口での作業風景

脚立に乗って小さな点検口から体を入れ、配線接続や混合器の固定をおこないました。新築時にテレビを視聴する前提の場合、こうしたケーブルをあらかじめ設置しておくことで、アンテナ工事の費用も安くなるそうです。

テレビの配線

テレビの配線作業

お客様からの「テレビの設定・配線をおこなってほしい」との要望があり、配線についても作業をおこなってもらいました。まずは壁のアンテナ端子からの信号強度を確かめた後、テレビのアンテナ端子につなげる作業に。ただしここでも問題が発生。

業者左向き1
アンテナ工事施工業者様

テレビ側に分波器がないので、後日家電量販店などで購入し、つなげてもらえれば…

テレビのアンテナ入力端子は「VHF/UHF入力」と「BS/CS入力」の2つに分かれています。一度アンテナ側で混ぜ合わせた2つの信号は、テレビに出力する際ふたたび2つに分けなければ使えないのです。

ちなみに、分波器とはこのようなもの。

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引越し直後ということもあり、つなげるケーブルの本数もどうやら足りない模様……。とりあえず入力端子をつなぎかえ、それぞれチャンネル設定をおこなって作業完了です。

テレビのチャンネル設定

アンテナの気になる疑問を業者に直撃!

設置作業の取材と同時に、気になる疑問も業者さんに聞いてみました。

アンテナが倒れるってことはある?

業者左向き1
アンテナ工事施工業者様

現在使われている地デジのUHFアンテナは小型ということもあり、あまり倒れるようなことはないですね。ただし古いアンテナについては注意が必要です。

かつて地上「アナログ」放送の時代は「VHF」という、今とは異なる種類の電波が使われていました。このVHFを受信するアンテナは現在のUHFアンテナと比べて大型で、かつ「くの字」の反射器がないことが特徴です。そのため重心が高いこともあり、傾いたりすることがあったようですが、現在のUHFアンテナは小型のためそういったトラブルは少ないとの話でした。

なおアンテナは10~15年ほどで一度メンテナンスが必要ですが、そのことを忘れて「ずっと使える」と思っている方が多いそう。地デジ移行をきっかけにアンテナを設置した方も、そろそろ点検の時期ですね。使っていないアンテナは撤去するとともに、定期的にメンテナンスを心がけましょう。

アンテナの向きが台風で変わることって?

業者左向き1
アンテナ工事施工業者様

しっかりと設置・メンテナンスが行われていれば、こちらも考えにくいです。

山型の屋根に設置するときはその頂上、棟部分に「屋根馬」という固定部品を使ってしっかり支えるようにします。また簡単には動かないよう固定するので、強風で動くようなことも考えにくいそうです。

ただしメンテナンス不足で固定がゆるみ、強風の影響を受けるという状況は十分に考えられるとのこと。やはり定期的にメンテナンスをおこなってもらうことが大切のようです。

相見積りを取る人って多いの?

業者左向き1
アンテナ工事施工業者様

かなり多いですね。家電量販店などの見積りを聞くと、結構高いことが……。

できるだけ安く、納得した施工をしてもらうために相見積りをしている方は多いとのこと。業者さん側も理解しているため、「見積りだけしてもらって、結果施工してもらわないのは気が引ける……」という心配はいらないようです。

最安値で工事できる条件って?

業者左向き1
アンテナ工事施工業者様

新築で配線が整っているなど、ほぼアンテナ設置だけの作業で済む状況になります。

テレビの配線が古い場合、ノイズなどの影響を小さくするため新たに配線を敷き直さなければならないことがあります。テレビを設置する予定がなく、壁の中に配線がない場合も同じ。作業してもらう前に家の状況を確認してもらい、正確な見積りをお願いすることが大切ですね。

デザインアンテナって最近人気?

業者左向き1
アンテナ工事施工業者様

設置依頼は多いですね。ただ電波状況が悪く、そのうち6~7割は八木式アンテナになってしまうということが……。

やはり見た目がコンパクトに収まるデザインアンテナは人気のようです。ただし電波をキャッチできる精度は八木式アンテナが上。周囲の住宅にアンテナが立っているからといって、同じようにデザインアンテナで受信することは難しいようです。

また電波状況は家の敷地内でも大きく変わるため、思うように設置できないことも少なくありません。

自分で買ってきたアンテナは付けてもらえる?

業者左向き1
アンテナ工事施工業者様

設置のみにも対応していますが、意外と電波の強さが足りないことも多く…。

今回の設置工事事例からもわかるように、電波の強さは場所によって大きく変わります。そのため買ってきたアンテナをいざ付けてみたら、感度が弱すぎて設置できないということも意外と多いそう。

アンテナの新規設置工事はアンテナ本体の費用込みで、プロの目による適切なアンテナ選びをおこなってくれる点がメリットです、万が一を考えれば、一括してお任せするのが賢い選択かもしれません。

まとめ

屋根の上に乗せるだけ、と思いがちなテレビアンテナ。しかし実際に工事の様子を撮影していると細かな調整や不安定な場所での作業が中心で、すべての作業が終わるころには取材開始から2時間以上が過ぎていました。「アンテナ設置ができないかも」となったときには、果たしてこの取材、そのまま続けられるかという不安も……。しかしアンテナ工事のプロだからこそ、最適な場所の選択やその場所での作業が可能だということも感じさせられたのでしょう。

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この記事を書いた人
編集者:かなで
専門用語を使わず、分かりやすく解説することをモットーとしている。日々SNSなどを駆使して情報を収集し、旬な情報を集めるのを得意としている。

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2019-12-25 17:21:15
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一度設置したらあまり気にすることのないテレビアンテナ。だからこそ、数少ない設置の機会にはきちんと工事をしてもらいたいものです。今回はアンテナ設置工事の現場にお邪魔し、作業の流れを取材してきました。
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