必要なアンテナはどれ?パラボラ・八木式・平面アンテナの違い
更新日:2019-12-11
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アンテナごとの特徴
八木式アンテナ
魚の骨のような形をしたアンテナで、地デジ受信に使うものです。特定の方向からの電波をキャッチしやすく、細かな横の骨(素子)の数を増やすことで弱い電波でも受信できます。
なお受信する中継局によっては90度傾けて設置する必要があるため、周辺のアンテナ状況も確認しておいてください。
パラボラアンテナ
まるいお皿のような形をしたアンテナで、BS/CS放送の受信に使われます。こちらも特定の方向からの電波を受信しやすく、円を描くように飛んでくる電波に適したアンテナです。
なお4K放送の一部や8K放送を受信したい場合、パラボラアンテナを交換する必要があるため注意しておいてください。
平面アンテナ(デザインアンテナ)
四角いプラスチックのケースに収められた地デジ用のアンテナで、内部の金属板で受信します。多少電波の方向がずれていても受信できるものの、電波の強さが弱いと受信できないことがあるため注意が必要です。
なお過去にはBS放送用の平面アンテナもありましたが、現在では使われることが少なくなっています。
アンテナを選ぶ基準
- 新たに見たい放送は地デジ・BS/CSのどちらですか?
- (地デジの場合)近くの放送所/中継局からの距離はどのくらいですか?
- 家のどこにアンテナを設置する予定ですか?
新たに見たい放送は地デジ・BS/CSのどちらですか?
地デジとBS/CS放送では放送に使用している電波の性質が異なることから、それぞれ別にアンテナを設置する必要があります。
新たに地デジを受信したい場合
八木式アンテナ、もしくは平面アンテナの設置が必要です。現在BS/CSを受信している場合は「UHF/BS混合器」の設置も検討しましょう。
新たにBS/CSを受信したい場合
パラボラアンテナの設置が必要です。現在地デジを受信している場合は「UHF/BS混合器」の設置も検討しましょう。
両方とも新たに受信したい場合
八木式アンテナとパラボラアンテナ、または平面アンテナとパラボラアンテナの設置が必要です。
新たに地デジを受信したい場合
八木式アンテナ、もしくは平面アンテナの設置が必要です。現在BS/CSを受信している場合は「UHF/BS混合器」の設置も検討しましょう。
新たにBS/CSを受信したい場合
パラボラアンテナの設置が必要です。現在地デジを受信している場合は「UHF/BS混合器」の設置も検討しましょう。
両方新たに受信したい場合
八木式アンテナとパラボラアンテナ、または平面アンテナとパラボラアンテナの設置が必要です。
(地デジの場合)近くの放送所/中継局からの距離はどのくらいですか?
BS/CS放送は東経110度付近の赤道上空に浮かぶ人工衛星から送信されるため、アンテナを一定の角度に向けることでおおむね日本全国で受信できます(北海道など高緯度では大型アンテナが必要になる場合あり)。一方地デジでは山の頂上付近や高さ数百メートルの電波塔から電波が送信されることから、放送所や中継局から電波が届きにくい地域ではアンテナ選びにも注意が必要です。
アンテナの方向や選び方については、一般社団法人・放送サービス高度化推進協会(A-PAB)の「放送エリアのめやす」を参考にしつつ、以下のような基準で決めていきましょう。
最寄りの放送所や中継局が直接見える
「強電界地域」と考えられ、室内型など小型アンテナでも受信できる地域です。八木式アンテナ・平面アンテナどちらを設置しても基本的には問題ありません。
放送所・中継局の放送エリアに含まれている
「中電界地域」と考えられます。八木式アンテナ・平面アンテナどちらでも受信できますが、アンテナはやや大型になります。またビルなどの影響を受け、電波が弱い場合もあるため注意してください。
放送所・中継局の放送エリアに含まれていない
「弱電界地域」と考えられるため、アンテナで受信する場合は「素子数の大きい」八木式アンテナを選ぶ必要があります。また最寄りの放送所・中継局が山の陰にあるなど、アンテナ受信ができないこともあるので注意しましょう。
最寄りの放送所や中継局が直接見える
「強電界地域」と考えられ、室内型など小型アンテナでも受信できる地域です。八木式アンテナ・平面アンテナどちらを設置しても基本的には問題ありません。
放送エリアに含まれている
「中電界地域」と考えられます。八木式アンテナ・平面アンテナどちらでも受信できますが、アンテナはやや大型になります。
放送エリアに含まれていない
「弱電界地域」と考えられるため、アンテナで受信する場合は「素子数の大きい」八木式アンテナを選ぶ必要があります。また最寄りの放送所・中継局が山の陰にあるなど、アンテナ受信ができないこともあるので注意しましょう。
家のどこにアンテナを設置する予定ですか?
放送所・中継局のある方向によってはアンテナの設置場所が限られる場合があります。一般的には次のような場所に設置することが多いため、一度点検してみましょう。
屋根の上
八木式アンテナを設置する方が多く、BS/CS用のパラボラアンテナと一緒にすることもできます。電波の弱い地域でも対応可能です。
ベランダ
南向きのベランダの場合、BS/CS用にパラボラアンテナを設置する方が多いです。また地デジに変わったことでノイズの影響を受けにくくなったため、強電界地域・中電界地域では八木式アンテナ・平面アンテナを設置する方も増えています。
家の壁面
太陽電池や外観上などの関係で屋根にアンテナが設置できず、適した方向にベランダがない場合などに向いています。平面アンテナやパラボラアンテナの設置が可能です。とくに平面アンテナの場合、壁のデザインに合わせて設置できる点がメリットでしょう。
屋根裏
風の影響を受けにくい屋根裏にアンテナを設置することも近年では増えてきました。ただし電波の状況や屋根の材質によってはうまく受信できないこともあります。受信できる電波も屋外に比べて弱くなるため、素子数の大きいアンテナを利用しましょう。
屋根の上
八木式アンテナを設置する方が多く、BS/CS用のパラボラアンテナと一緒にすることもできます。電波の弱い地域でも対応可能です。
ベランダ
南向きのベランダの場合、BS/CS用にパラボラアンテナを設置する方が多いです。また地デジに変わったことでノイズの影響を受けにくくなったため、強電界地域・中電界地域では八木式アンテナ・平面アンテナを設置する方も増えています。
家の壁面
太陽電池や外観上などの関係で屋根にアンテナが設置できず、適した方向にベランダがない場合などに向いています。平面アンテナやパラボラアンテナの設置が可能です。とくに平面アンテナの場合、壁のデザインに合わせて設置できる点がメリットでしょう。
屋根裏
風の影響を受けにくい屋根裏にアンテナを設置することも近年では増えてきました。ただし電波の状況や屋根の材質によってはうまく受信できないこともあります。受信できる電波も屋外に比べて弱くなるため、素子数の大きいアンテナを利用しましょう。