テレビを見るときには、アンテナが必要となります。アンテナの種類はさまざまなものがありますが、それらはどれでもいいというわけではありません。
間違えてアンテナを設置すると、テレビが見れない可能性もあります。そのため、自分の地域にはどんなアンテナがあうのか知っておく必要があるのです。
ほかにもアンテナを選ぶときに考慮する項目に、動作利得があります。動作利得とは受信レベルのことで、これを詳しく知っておかないと、アンテナを正しく設置することができないかもしれません。そこで今回は、アンテナ選びに関連する項目やアンテナの設置方法などについてご紹介します。アンテナ選びを正しく行い、テレビを快適に視聴しましょう。
動作利得とはアンテナの受信感度のこと
アンテナを選ぶときには、形やタイプなどさまざまな要素を考えて選ぶと思います。また、アンテナ選びで重要なもののひとつに動作利得というものがあり、デシベル(dB)で表されます。動作利得というのは、受信アンテナの前方向に対する受信感度のことをいい、地デジアンテナの場合は60dB以上が必要とされています。
この数値が大きいほど、アンテナの受信感度が高い、つまり高性能のアンテナということになるのです。動作利得が低いと、快適に視聴できないなどのトラブルが発生することがあります。
動作利得は、「素子数」や「電界強度」によって数値が変わります。動作利得を大きくして受信しやすくするには、適したアンテナを設置する必要があるのです。
素子数が多くなれば動作利得は高くなる
テレビアンテナの受信感度、つまり動作利得を高くするには素子数を多くする必要があります。素子数というのはアンテナに設置されている棒の数を指します。
アンテナの種類のなかで、よく街中でも見られるのが八木式アンテナです。この八木式アンテナは、中心の棒にいくつか横棒が設置されています。アンテナの中心に立っている棒のことを「素子」といい、中心の棒に対して直角に立っている棒の数のことを「素子数」といいます。この素子数が多くなるほど動作利得は高くなります。
素子数が14以下→動作利得は5以下
素子数が14~20→動作利得は5~10
素子数が20~30→動作利得は7~14
素子数が30以上→動作利得は10~18
素子数が増えるほど、アンテナの電波の受信感度が高くなり、周辺からのノイズの影響も受けにくくなります。
自分の住んでいる地域に適したアンテナを知ろう
アンテナを購入、設置するときには「電界強度」というものにも注意しなければなりません。電界強度とは、テレビ電波の強さのことです。また、電界の強さによってエリア別に分けたものを「電界地域」といいます。電波は電波塔から発信されますが、電波塔から発信される電波は建物や距離などによって、届く強さが異なります。
電界地域は「強電界地域」「中電界地域」「弱電界地域」に分けられます。
電波を80dB以上で受信できる地域を「強電界地域」、電波を70dBほどで受信できる地域を「中電界地域」といいます。また比較的電波を受信しにくく、60dBほどで受信する地域を「弱電界地域」といいます。テレビアンテナを選ぶときには動作利得、素子数、屋外用や屋内用のものなどさまざまなものを考える必要がありますが、電界地域によって適したテレビアンテナも異なります。
・八木式アンテナ
八木式アンテナは魚の骨のような形をしたアンテナです。屋内と屋外、どちらにも設置可能で、電波の強弱によって適したタイプを選ぶことができます。一般家庭でも多く使用されていますが、デザイン性に欠けるため建物の景観を損なうといったデメリットもあります。こちらは強電界地域、中電界地域、弱電界地域のいずれでも使用することができます。
・平面アンテナ
こちらのアンテナはデザイン性に優れている場合が多く、別名「フラットアンテナ」とも呼ばれます。八木式アンテナを設置するには屋根馬といわれるアンテナの土台を設置する必要があります。しかし、平面アンテナの場合は屋根馬が不要なので、屋根馬を設置できない片流れ屋根の建物にも設置することができます。平面アンテナも強電界地域、中電界地域、弱電界地域で使用することができます。
・室内アンテナ
都会などでは、物件にあらかじめ室内アンテナが設置されていることもあるようです。屋内配線さえ完了したら視聴することができるので、屋外に設置するアンテナのように、工事が必要ないというのが魅力のひとつとなっています。価格も数千円から1万円程度になっていることがほとんどなので、費用を安く抑えることが可能です。室内アンテナは、強電界地域でのみ使用することができます。中電界地域や弱電界地域で受信できる電波の強さでは、屋内で正常に電波を受信するのが難しいようです。
アンテナの設置は自分でもできる
動作利得など、アンテナ選びに必要な要素についてご紹介してきましたが、テレビを視聴するにはアンテナを正しく設置する必要があります。難しそうに思えるアンテナ設置ですが、じつはDIYで設置することも可能です。ここでは設置手順と注意点などについてご紹介します。
大きく分けて、サイドベースを使用する方法と屋根馬を使用する方法がありますが、ここではサイドベースを使用した方法についてご紹介します。
サイドベースというのは、アンテナを固定するための金具です。通常アンテナは屋根の上に設置します。屋根の形状などで設置できない場合にサイドベースを使用して、壁面などにアンテナを取りつけるのです。
屋根馬というのは屋根の上にアンテナを設置するときに使う台座のことで、アンテナを平行に設置し固定するための金具です。
①取り付け位置を決める
取り付け位置は電波を受信しやすい場所にします。電波塔や中継局などに向かって、建物などの障害のない方向にするとよいでしょう。
②サイドベースを固定する
母家の位置を割り出し、さびにくいビスを選びます。屋根は雨の影響を受けやすいので、ビスがさびてしまっては固定ができなくなり危険です。またしっかり固定できるように、母家まで届くように長めのビスを選びましょう。
③アンテナをサイドベースに仮止めする
サイドベースにポールを設置し、アンテナをそのポールに仮止めします。
④アンテナの方向を決める
受信する場所で、アンテナの受信度を測る測定器を使い、受信レベルが一番高い方向にアンテナの向きをあわせます。調整したらその位置でアンテナをしっかりと固定していきます。
⑤ケーブルをつなぐ
受信部にケーブルをつなぎます。ケーブルやアンテナに付属している防水キャップを必ず使用しましょう。水は電気を非常に通しやすいという性質をもっています。防水キャップを使用しないと、電気が水に流れて漏電などの電気トラブルの元になるかもしれません。
⑥部屋にケーブルを配線する
アンテナ用の穴に入線カバーなどを使用して、ケーブルを引っ張ってきます。水切りをするためのカーブをつけて、接合部に固定しましょう。
高所での作業になるので、安全を確保して作業を行うようにしましょう。設置したアンテナがしっかりと固定できていないと、強度不足で倒壊する危険性があります。周囲に被害を与えないためにもアンテナはきちんと固定し、正しく設置することが大切です。自分で施工することが難しい場合は、業者に依頼することをおすすめします。
まとめ
アンテナを選ぶときには、動作利得を考える必要があります。動作利得は、アンテナの受信感度を表すもので、受信感度は電界地域やアンテナの種類によって異なります。ほかにもアンテナ選びのときには「素子数」によって、受信のしやすさが変わってきます。アンテナは、設置する場所にあった素子数のアンテナを選ぶようにしましょう。
アンテナ設置は自分で行うことも可能ですが、正しく設置する必要があります。設置する際にはアンテナの正しい向きや設置場所、またケーブルの配線など不慣れな作業も多いかもしれません。お困りの場合は業者に設置を依頼してもよいでしょう。
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