テレビの電波が悪いなら試すべき!受信感度を一瞬で復活させる原因別対処法

2023.11.17

テレビの電波が悪いなら試すべき!受信感度を一瞬で復活させる原因別対処法

急にテレビの映像が乱れたり、特定のチャンネルが映らなかったりと、テレビの映りが悪いことでお困りではありませんか。テレビは電波状況が悪いと、きれいに映りません。原因はテレビ本体にあることもあれば、アンテナやケーブル、ブースターや分配器の場合もあります。

この記事では、テレビの電波が悪いときに考えられる原因を順にチェックしていきます。原因を特定して、テレビの映りが悪い状況を改善しましょう。

テレビの映りが悪い原因は電波受信状況が悪い場合が多い

テレビの映りが悪い原因はさまざまです。

  • テレビ本体の故障
  • 各種ケーブルの接続不良
  • 分配器、分波器の故障

などがあります。テレビは電波を受信して映し出されるため、電波受信状況が悪いときれいに映りません。原因を特定する手がかりや対処方法を順に紹介していきます。

電波不調のときに表示されるエラーコード

電波が悪いことが原因でテレビが映らないときに表示されるエラーコードは以下のものがあります。

E201 電波レベルが低下している
アンテナが受信している電波レベルが低下していることを表すエラーコードです。天候の影響で一時的に電波受信状況が悪くなっている場合もあれば、アンテナの接続や配線に問題がある場合もあります。

エラーコードE201が表示されたときの対処方法は「テレビに「e201」と表示されて映らない!対処方法などを解説します」で紹介しています。ぜひご覧ください。

E202 信号が受信できていない
アンテナから電波が受信できず、テレビが映らないときに表示されるエラーコードです。チャンネル設定や配線の不具合、アンテナの向きの不具合などが考えられます。

電波がうまく受信できていないことが判明したら、次の章でご紹介する方法でアンテナレベルをチェックしてみましょう。

テレビの本体設定から受信レベルを確認する方法

テレビの本体設定の中には“アンテナ設定”や“設置設定”のような項目があり、ここでアンテナの受信レベル(アンテナレベル・受信強度など)を確認することが可能です。

主要メーカーのアンテナの受信レベルが確認できる項目、受信レベルの表現をまとめてみました。

メーカー名 受信レベルの表示方法(一例) 受信レベルの見方(一例)
パナソニック 確認したい放送に切り替え、サブメニュー(便利機能)→視聴オプション→アンテナレベル アンテナレベルが最低でも44以上
50以上で安定視聴が可能
ソニー ホームボタン→設定→放送受信設定→アンテナ設定→アンテナレベル
(各放送別)
緑:受信状態がよい
黄:受信状態が不安定
赤:受信状態が悪く、映らないことも
シャープ 確認したい放送に切り替え、メニュー→本体設定→アンテナ設定→電源・受信強度表示 受信強度が60以上で安定視聴が可能
東芝 クイックメニュー→その他の操作→アンテナレベル表示 推奨値が画面に表示
30~65程度を推奨
日立 設定メニュー→受信設定→放送を選択→CH合わせ(地域名)→受信レベル BS60以上、地デジ70以上
三菱 確認したい放送を選び、メニュー→設定→初期設定→放送設置設定→受信設定 22以上が目安
LG 設定→初期設定→チャンネル→チャンネルスキャン→アンテナ設定→確認したい放送のレベル 最大になるように

受信レベルは天候によっても変化する

テレビの映りが悪い原因は電波受信状況が悪い場合が多い

「今はきれいにテレビが映っているけど、別の日になるとなぜか見られない……」

そのような“日によってテレビの映りが変わる”というときの原因として考えられるのは、天候による受信レベルの変化です。電波の受信レベルは、雨や雪などが降っていると下がってしまうこともあります。

なかでも、BSなどの衛星放送の電波は雨や雪に影響されやすいといわれていて、大雨などの日は受信レベル低下が顕著です。BSの衛星に放送電波を送るアンテナ(アップリンク)は悪天候に備えて「東京都渋谷区(主局)」「埼玉県久喜市(副局)」「千葉県君津市(緊急局)」の計3か所に設置されているほどです。

そのため「少し低くても大丈夫」と思うのではなく、余裕をもった受信レベルに設定して、アンテナレベルを維持することが大切です。

テレビの映りが悪い原因はテレビ側にあることも

アンテナレベルが低くなかったのにテレビの映りが悪い場合は、テレビ側に問題がないか確認してみてください。

B-CASカードを確認

テレビが映らないというときにはB-CASカードが正しく挿入されているか確認してみましょう。B-CASカードとは有料放送の契約状況を管理するために作られた、ICチップが搭載されたカードです。

B-CASカードが挿し込まれていなかったり、挿入方向が間違っていたりするとテレビは映りません。また、正しく挿入されている場合でも、一度抜いてからもう一度挿入してみると解決することもあります。

ただし、BS4K8K放送に対応したテレビにはB-CASカードがついていません。これは同じ機能を果たすACASチップが内部に内蔵されたことによるもの。2018年10月以降に最新のテレビを買ったという方はB-CASカードを確認する必要がありません。

なお、ACASチップが搭載されていれば地デジや従来のBS放送でもB-CASカードは不要です。

チャンネル設定の確認

地デジには「1~12」のチャンネル番号が割り振られています。しかし同じ「1」だからといって同じ周波数の電波を受信しているとは限りません。またデジタル放送では放送局に対して3桁数字からなる「論理チャンネル」を割り振っていますが、これも電波の周波数帯(物理チャンネル)とは無関係なのです。

特に引っ越しなどでテレビを移動した際はこの「論理チャンネル」と「物理チャンネル」の関係が崩れてしまうため、正常に受信できなくなることも少なくありません。そんなときはチャンネルの再設定をおこなってみるとよいです。

入力切り替えの確認

テレビの映りが悪いという方はDVDやブルーレイディスクを見るために、プレイヤーへ切り替えたりはしませんでしたか。またBSのアンテナ線をつないでいないのにもかかわらず、入力設定がBS放送や110度CS放送になっている場合もテレビがうまく映りません。

テレビの設定が見たい放送の入力になっているかどうか確認してみましょう。リモコンについている“地デジ”・“BS”・“CS”などのボタンを切り替えてみてください。

アンテナ配線や周辺機器が原因のときの対処方法

テレビの映りが悪いとき、テレビ側の設定などに問題がなかった場合やアンテナレベルが低かった場合は電波の受信状況が悪いということです。電波が悪い原因をつきとめるために、まずは電波をテレビまで送り届ける配線や周辺機器に問題がないか確認してみましょう。

ブースター(増幅器)の電源や設定を確認する

テレビはアンテナからの十分な信号がなければ、映像を映すことができません。電波が弱くてテレビが映らないときに役立つのが、“ブースター(増幅器)”です。

“ブースター(増幅器)”とは、電波の信号を強め、視聴に十分な強度まで電波を増幅してくれる機器です。屋内用と屋外用があり、屋内用の場合は自分でも取り付け・点検などしやすいですが、その分増幅性能がやや劣ることが多いです。ブースターを使用していない場合は、設置を検討してみるとよいでしょう。

もしもブースターがあるのにテレビの電波が悪いと感じたときは、ブースターの電源が入っているか、確認してみてください。また、増幅の設定が適切か確認することも、忘れないようにしましょう。

分配器・分岐器を確認する

テレビをいくつかの部屋に設置しようと考えたとき、テレビごとにアンテナを立てる必要はありません。なぜなら、テレビの電波は“分岐器“ や“分配器“を使っていくつもの配線へと分けることができるからです。

テレビの映りが悪いとき、これらの機器の配線が正しくされているか、取り扱い説明書などを見ながら確認してみましょう。

しかし、分岐器や分配器を使用すると、分けた電波はどうしても弱くなってしまいます。そのため、正しく配線されていてもテレビの電波が悪くなる場合もあるのです。この場合も前述したブースターを取り付けてみると、改善することがあります。

アンテナの角度や方向を確認してみよう

アンテナの角度や方向を確認してみよう

アンテナが適切な向きや角度でないと、テレビの電波が悪い状態になってしまいます。ご覧になっているテレビの電波はどこから来ているか、確認してみましょう。

地デジの場合

地デジの場合、電波を受信しやすいかどうかは電波を発信する場所とお住まいの距離や方角にに大きく左右されます。

地デジは放送局からの電波を発信する「放送所」に加え、放送所の電波を受信して再発信する「中継局」も利用して日本全国に放送を届けています。電波の届く距離には限界があります。日本は地形が複雑なため、うまく電波が届かない地域も少なくないのです。

地デジの場合の対処方法

前述の事情から、地デジの場合は「どこから電波が届いていのるかわかりにくい」だけでなく、「じつは弱い電波をなんとか受信している」、ということも考えられます。まずは、以下の点に目を向けてみましょう。

放送所や中継局の方角へ正しく向ける
できるだけ効率よく電波を受信したいのであれば、電波を発信している方角に正しく向けましょう。強風や経年劣化によってアンテナの向きがズレてしまっている可能性もあるので、まずはその点をチェックすることが大切です。

放送所や中継局が受信できる地域の目安はA-PAB(放送サービス高度化推進協会)が公開しているので、確認してみましょう。

BS/CSの場合

BSの放送衛星は、日本の空を見上げると見えやすい「東経110度の赤道上」に位置を定めています。CS放送の場合は「東経110度・124度・128度の赤道上」です。この衛星に向かってアンテナの向き・角度を合わせるとよいです。

日本は東西南北に広がる国のため、地域によって合わせる向き・角度に微妙な違いがあります。お住まいの場所に合わせてアンテナの調整が必要なのです。

BS/CSの場合の対処方法

現在では、アプリをインストールして、より正確に角度を合わせていくことも可能です。自分でも比較的簡単に調整することができます。

詳しくは「BSアンテナの向き、どう合わせればいいの?向き調整のコツをご紹介!」でご紹介しているので、こちらも一度ご覧ください。

しかし、アンテナの調整は高所作業の場合も多く、危険がともないます。慣れない方は決して無理にはおこなわず、困ったときはアンテナの業者に相談して、まずは点検してもらいましょう。

また、アンテナの故障によってテレビの映りが悪い状態になっているおそれもあります。そのような場合もアンテナ業者に修理を依頼することで解決することが可能です。

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アンテナにまつわるお悩みがある方は、まずは一度、ぜひご相談ください!

要注意!BS4K8Kと700MHz帯に関する電波障害

アンテナ配線の問題を探るときに、知っておきたいのが「BS4K8K放送開始」と「700MHz帯利用」にともなう電波障害についてです。

BS4K8Kの電波漏洩問題

一部の4K放送と8K放送を受信するためには4K8K対応アンテナへの交換が必要です。

2018年12月から始まったBS4K8K放送では今まで使用されていた右旋偏波(右回りの電波)に加え、左旋偏波(左回りの電波)も活用されます。

方向を変えることで周波数帯を重ね合わせることができたのですが、アンテナ線で送るときにはあくまで1本の線です。「左旋偏波を受信するため」「これまでより高い周波数でアンテナ線を通すため」に一部の4K放送と8K放送を受信するために4K8K対応アンテナへの交換が必要になるのです。

しかし、この左旋偏波の変換先となる周波数帯には「2.4GHz帯」なども含まれています。通常電波を出すためには国が発行する免許が必要ですが、2.4GHz帯は機器の認可があれば免許が不要な帯域です。電子レンジをはじめ、無線LAN(Wi-Fi)やBluetooth機器など身近な機器に多く利用されています。

そのため、アンテナ線へ別の電波が混ざらないよう、分配器の空き端子には終端抵抗(ダミー抵抗)を付けるなどの対策が必要です。

また古いブースター(増幅器)ではこの帯域をノイズとしてカットしてしまい、テレビまで信号が届かないおそれも出てきます。特にBS4K8K放送の魅力を存分に楽しみたいという方はアンテナ線についても問題ないかどうかをアンテナ工事のプロに確認してもらうとよいです。

700MHz帯の携帯電話利用における問題

もうひとつ、古いブースター(増幅器)を利用している方が気にしておきたい問題として「800MHz帯の電波障害」 があります。簡単にいえば「かつてテレビで使っていた周波数を携帯電話が使うようになった」ことにより、テレビの電波環境が悪化するかもしれないということです。

かつてのアナログ放送では電波同士が干渉しやすく、チャンネル同士の周波数を離すことが必要でした。しかし、地デジはこうしたノイズに強いため、効率的に電波を利用可能になったのです。これによって削ることのできたテレビ用の周波数の一部を携帯電話会社が利用することになりました。

しかしブースターは「用途」ではなく、「どの周波数か」によって増幅する信号を決めます。
そのため、古いブースターだと、携帯の電波をテレビの電波のように増幅してしまうおそれがあります。

携帯電話の基地局付近はもともとの電波が強く、テレビの電波にも影響を与えやすいです。対策としては、新しいブースターに交換したり、特定の周波数を拾わないようにしてくれうる帯域カットフィルターを使用したりする方法があります。

なおこの700MHz帯使用は「電波使用者(=携帯電話会社)の負担で対策を実施」と定められているため、対応に費用はかかりません。対策が必要な地域ではチラシが配られているため、該当する場合は一度確認してみましょう。

地デジ化で電波が悪くなったって本当?

地デジ化で電波が悪くなったって本当?

「地デジ化したことで電波が悪くなった」という声をときどき聞くことがあります。それは本当なのでしょうか。

地デジ化ではノイズに強くなった

デジタル放送は映像を「データとして圧縮」して発信され、テレビ本体で「圧縮したデータを元に戻す」ことで高画質・高音質を実現しています。この圧縮に「誤り訂正」という仕組みが組み込まれているため、ノイズが映像に直接反映されたアナログ放送と比べ、ノイズに強くなりました。

そのため、これまできれいな映像が受信できなかった地域でも、地デジになったことできれいな映像で視聴可能になりました。そういった意味では「電波はよくなった」といえるのです。

一方で、デジタル放送では一定のデータ量を受信しなければ映像にすることができません。アナログ放送のように「映像の一部だけでも映す」ということが難しくなったため、電波が悪くなったと感じる方もいるのでしょう。

これまでより出力を落としている・中継局を減らしていることも

地デジ化により電波がよくなったということは、これまでの体制を縮小しても十分な放送が提供できる、と考えられます。実際に、アナログ放送時代よりも発信する電波の強さを落としたり、維持費がかかる中継局を廃止したりする動きも見られるのです。

そのため、地域によっては「電波が悪くなった」と感じることもあるといえるでしょう。

【スピルオーバーとデジタル放送】

テレビやラジオの放送では「放送する区域」が定められており、民放は原則として

  • 関東圏(東京・神奈川・千葉・埼玉・群馬・茨城・栃木)
  • 近畿圏(大阪・京都・奈良・和歌山・兵庫)
  • 中京圏(愛知・岐阜・三重)

の広域局に分かれています。

また、ひとつの都道府県(岡山・香川、島根・鳥取は1カウント)のみを対象とする県域局という分類でも分かれています。放送所の出力や中継局の配置もこの範囲に合わせて決められているのです。

しかし、アナログ放送ではノイズが入らないようある程度余裕をもって発信することも多く、隣の県のテレビ局が受信できることも少なくありませんでした。例として──

  • 徳島で近畿広域局を見ることができる
  • 静岡で愛知の県域局を見ることができる
  • 東京で神奈川や千葉・埼玉の県域局を見ることができる

といったようなことができたのです。これを「スピルオーバー」といい、特にケーブルテレビでは高性能アンテナで受信したきれいな映像を、その地域の契約者へ配信する例も多くありました。

しかしノイズに強い地デジになったことで、放送の出力を抑えることができます。また「特定の方向だけ電波を弱くする」ことも可能になってきました。一方で同じ民放系列の受信は、県域局の営業戦略にも影響が出てしまいます。そのため「スピルオーバー」は地デジ化により規制されるようになってきたのです。

まとめ

テレビの電波が悪い原因はさまざまです。まずは一度、テレビの受信レベル機能を使って電波を測定してみましょう。電波がしっかりと来ているか来ていないかを確認することで、次のチェックポイントは決まってきます。

また、テレビ本体側の設定やB-CASカードに問題がないかもチェックしてみましょう。他にもブースターや分配器・分岐器が原因となってアンテナから受信した電波を正しく受信できていないおそれもあります。それらすべてに問題がないのにテレビの映りが悪い場合はアンテナ自体に問題がある可能性が高いです。

しかし、アンテナの設置や角度調整は難易度が高く、特に屋根上に設置されたものでは大きな危険をともないます。自分が転落する危険だけでなく、屋根の破損やアンテナの破損・落下につながってしまうかもしれません。

また、場合によってはアンテナそのものが故障していることも。原因がわからない状態で、無理に作業するのはリスクが大きいでしょう。アンテナやブースターなどに問題があるかもしれないときはアンテナ工事のプロに相談し、安全に解決することも大切です。

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