エアコン取り付けはDIYできる?業者に依頼したほうがよい場合とは
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エアコンを新しく設置するとき、設置費用はなるべく安くしたいですよね。エアコンの取り付けを自分ですることができるのであれば、やってみようと考えられる方もいるかもしれません。エアコンを自分で設置することは可能です。しかし作業が難しく、リスクがともなうおそれがあるようです。
この記事では、エアコンの取り付けをDIYするときに必要な道具や手順についてご紹介します。自分でおこなうことによって起こるおそれのあるリスクや、どのような作業が自分でおこなうことが難しいのかなどもご紹介します。
自分でできるかの判断をしていただき、難しいと思われたときには業者に依頼するという選択肢もあります。業者に依頼したときの費用相場や費用を抑えるコツについてもまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。
エアコンの取り付けはDIYできる……しかし難易度は高い!
エアコンの取り付けをDIYでおこなうことは可能です。しかし、実際に作業自体は難しい内容も多く、意外と大変でしょう。
ここでは、DIYにチャレンジしてみたいという方に向けて必要な道具や作業手順についてご紹介します。ご自分でできそうかを確認してみましょう。
取り付けに必要な道具や部品
・真空ポンプ、ゲージ
・ガス漏れの検知器
・ドリル類(電気ドリル・コアドリルなど)
・フレアツール
・パイプカッター
・リーマー
・レンチ類(トルクレンチ・モンキーレンチ・六角レンチ・両口スパナなど)
・ドライバー
・ペンチ・ニッパー
・パイプベンダ
エアコンを取り付けるにはこれだけの道具や部品が必要となり、道具の中には高価なものもあります。ある程度の道具をすでに持っている方であればよいですが、あらたにそろえるのであれば、業者に依頼したほうが安くすむことが多いです。費用に関しては無料で見積りを出してくれる業者もあるため、見積りにて金額を比較してみるとよいでしょう。
取り付けのおおまかな手順
エアコンの取り付けをするときの流れについて簡単にご説明します。
部屋の養生
エアコンの取り付け作業を始める前に、設置する場所が汚れないようビニールシートやテープを使って部屋の中を養生します。
エアコンを取り付ける場所を決め、据付板を設置する
据付板とはエアコンを設置するための板です。壁にドリルで穴を開け、据付板を設置していきます。壁の材質に合わせて使用するドリルなどを選びましょう。
室内機を設置する
電線・ドレンホースを配線し、設置した据付板に引っかけて室内機を設置します。据付板がうまく固定されていないと室内機が落下するおそれがあるため注意が必要です。
配管をフレア加工し、室外機へ接続
配管からガス漏れをしないように、フレア加工という配管の中にある銅管の端を広げる加工をします。その後配管のルートを決め、ガス漏れをしないようにしっかり室外機へ接続しましょう。
真空ポンプを使って真空引きをする
真空引きとは、配管の中の空気や水分を抜いて真空にさせる作業です。真空引きには真空ポンプを使用します。うまく真空にすることができないと故障の原因になるため、エアコンの取り付け作業の中でもっとも重要な作業となります。
壁の穴を埋める
壁に開けた穴から虫などが入らないよう、パテなどを使用して穴を埋めます。
点検する
すべての設置が終わったら、エアコンをつけて正しく作動するか確認しましょう。
真空引き失敗・冷媒ガス漏れなど……DIYのリスク
エアコンの取り付け作業の中でも難しいのが真空引きです。真空引きをしていないとエアコンがうまく作動しないことや、故障の原因になることがあります。
また、真空引きがうまくできていないと冷媒ガスが漏れてしまうおそれがあります。冷媒ガスとはエアコンを使って室内を冷やすために必要なガスです。このガス漏れを起こしてしまうと、業者に依頼してガスを詰め直さなければなりません。
そのほかにも据付板がうまく固定されておらずエアコンが落下してしまったり、取り付けをするときに配管が折れてしまったりといった事故なども、よくある失敗例としてあげられます。少しでも作業が難しいと思ったときは業者に依頼したほうがよいでしょう。
こんな場合は業者に取り付けを依頼したほうがよい
取り付け手順をみて自分でできそうだと感じた方でも、自分では作業がおこなえない場合があります。業者に依頼したほうがよい場合はどのようなときかみていきましょう。
電源の増設・電圧変更が必要な場合
コンセントの電源を増設するときや、コンセントの電圧とエアコンの電圧が違っているときには電圧を変更する必要があります。このような作業は電気工事士の資格が必要な工事なので、業者に依頼しましょう。誤った作業をしてしまうと、漏電や感電のおそれがあります。
高所作業が発生する場合
室外機を屋上に設置するなど、高所での作業が必要となる場合は業者に依頼したほうがよいでしょう。これは、高所での作業中に起こる事故やケガなどを防ぐためです。
壁に穴を開ける必要がある場合
壁に穴を開ける必要がある場合にも、業者に依頼したほうがよいでしょう。壁の穴開けを失敗すると大切な家に傷をつけてしまうだけではなく、家の強度に影響するおそれもあります。
建物には耐震性を強くするため、筋交いといって柱の間などに斜めに交差して取り付けられた部分があります。壁に穴を空けたときにこの筋交いを切ってしまうと、耐震性が低下してしまうおそれがあるのです。
また、穴を開けるときに誤って配線などを傷つけてしまうと、業者に依頼して修理をしてもらわなくてはなりません。
隠蔽配管の場合
隠蔽配管とは、エアコンの配管などを壁の中に隠して、外からはみえないようにしたものです。壁の中に配管を設置させるため、DIYでの作業はかなり難しいといえるでしょう。
エアコンの取り付けを業者に依頼する場合
エアコンの取り付けを業者に依頼するとき、気になるのは費用ではないでしょうか。ここでは業者に依頼したときの費用相場や、費用を抑えるコツなどをご紹介します。
取り付け費用の相場
業者にエアコンの取り付けを依頼したときの費用は10,000円~15,000円ほどが相場となります。エアコンの冷房能力でもあるkwが大きければ、金額も高くなる場合が多いようです。
業者にエアコンの取り付けを依頼すると設置にかかる費用以外に、電源の切り替えや電圧の変換、劣化している配管の交換など、追加の作業で費用も多くかかることがあります。また、エアコンの取り外しはあるかどうかという点や、設置するエアコンの台数、室外機を設置する場所によっても金額が異なります。
取り付け費用を抑えるコツ
業者にエアコンの取り付けを依頼するのであれば、できる限り費用は抑えたいですよね。費用をなるべく抑えるためには、いくつかのコツがありますのでご紹介します。
追加で費用がかかる作業は依頼しない
設置をするためだけではなく、エアコンを長持ちさせるための作業やきれいにするためのメンテナンス作業など、設置に直接関係のない作業も一緒にすすめられる場合があります。作業内容を確認し、必要ではないと思うものであれば断るようにしましょう。
相見積りをとる
いくつかの業者に見積りを依頼して、作業内容や費用を比較して決めることも大切です。業者によって基本料金には差がある場合もあります。
作業内容と費用の内訳を確認し、見積り以外に費用が発生することがないかどうかもしっかり確認しておくとよいでしょう。
業者に依頼するメリット
業者に依頼すれば、壁に穴を空けたりや電圧を変換したりするなどの専門作業であっても、知識や資格のある担当者がしっかりとおこなってくれるでしょう。安全かつ、しっかり取り付けをおこなってもらえば、失敗のリスクも大幅に減ります。
費用を抑えるためにDIYをしたとしても、失敗してしまうと結局業者へ修理をしてもらわなければならないことがあります。修理するための費用がかかってしまえば、DIYをする意味がありません。
確実に作業をしてもらえることや、道具や部品をそろえなくてもよいことを考えると、業者に依頼するメリットは高いといえるのではないでしょうか。
業者の選びかた
依頼する業者を決めるときには、いくつかの業者から見積りをとり、作業内容や見積り金額の内訳を確認しましょう。もし施工後にエアコンが故障した、などの不具合がおきた場合に備えて、工事後の保証がある業者を選ぶこともおすすめです。
また費用だけでなく、担当者の対応が誠実かどうかや、日時など希望する条件で作業をしてくれる業者を選ぶこともポイントです。いくつかの業者をしっかり比較し、納得できる業者に依頼するとよいでしょう。
まとめ
エアコンの取り付けをDIYすることは可能ですが、専門的な知識が必要です。必要なものをそろえて正しい手順で作業をおこなわなければ、エアコンの故障につながり、設置費用以上に修理費用がかかることもあるのです。
エアコンを取り付けるには専用の道具や部品を準備しなければなりません。必要なものを準備することや正しい手順での作業をすることが難しいと思った感じたときには、業者に依頼するとよいでしょう。業者であれば知識や実績があり、しっかりと設置してもらうことができます。
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