朝起きたら息が白くなる季節になってきました。そんなときに、心強い味方であるはずのエアコンの暖房が止まる……ということはないでしょうか?これでは困ってしまいますが、どうしてエアコンの暖房が止まるという現象が起きるのでしょうか。
その原因と、止まらないようにどうすればよいのかという対策を立てねばなりません。
目次
正常な運転ストップ?エアコン暖房の【霜取り運転】とは
エアコンの暖房が止まると、「もしかしてこれは故障なのかもしれない」と思いがちですが、寒い日であったのならば故障ではなく、正常な運転機能である【霜取り運転】かもしれません。
あまり馴染みのない機能ですが、とても寒い日や、大雪が降った日などに起こりやすい機能です。簡単に言えば、エアコンが凍結による故障を起こさないように結露を溶かして詰まらないようにするための自己防衛の機能です。
ただいま【霜取り運転】中?室外機をチェックしよう
どんなふうにエアコンが止まると、霜取り運転なのか故障してしまったのか判断できるのでしょうか。
暖房が止まってしまった場合、まず室外機をチェックしましょう。
エアコンの暖房が止まると室外機も停止します。室外機の周りに雪が積もっている、冷たくなりやすい陶器(植木鉢など)が置いてあるなんてことありませんか?そんなときに霜取り運転が機能しているかもしれません。
・エアコンで暖房が突然停止してしまい、その後運転を再開する。
・「ぷしゅー」などと異音がする。
・タイマーボタンが点滅している。
このような現象が起こっている場合は霜取り運転でしょう。
しかし、たくさんのメーカーから多種多様な機種が発売されているため、必ずこのようになるとはいい切れないのでご注意ください。
エアコン暖房が止まるのを阻止!対策方法とやってはいけないこと
必要な機能ということが分かりましたが、エアコンの暖房が止まると寒くて困ってしまいます。
それでは、どのような対策を立てておけば霜取り運転が機能しなくても済むのでしょうか?すぐにできる対策を本格的な冬の到来の前に立てておきましょう。
室外機の周りにものを置かない。
例えば、植木鉢・ジョウロ・スコップなど、冷えやすいものを近くに置いておいてはいけません。冷えているものの温度を室外機が感じ取り、気温と勘違いしてしまい霜取り運転が起動してしまうこともあるようです。
空気の取り込み口の邪魔になって本来の機能が損なわれるかもしれないので、冬だけでなく、いつでも余計なものを置かない方がよいでしょう。
防雪フードや防雪ネットの取り付け
ホームセンターなどで販売している後付けの防雪グッズが有効です。室外機の吸い込み口に雪などが侵入してしまい、霜取り機能が作動してしまうことを予防してくれる道具です。
雪があまり降らない地域は防雪ネットなど簡易的なものでもよいのですが、毎年必ず雪が降る地域の場合は防雪フードの導入を検討した方がよいでしょう。雪が5㎝以上積もることが多いという地域の場合ならば、高置台を設置した方が良いようです。
もしも霜取り機能が起動したら
では、実際に霜取り機能が起動してしまった場合はどうすればよいのでしょうか?
雪が外に積もっている場合は、まず室外機の周りの雪をどかしましょう。周囲約30cmずつどかせば十分といえます。室外機自体が温まろうとしているのに周りに雪があったら一向に温まらず、エアコンがいつまでたっても作動しません。室外機の周りの雪をどかすと、比較的早く動き出すことが多いようです。
よくやってしまうのがお湯を室外機にかけてあっためるという行為ですが、あまりおすすめできません。
理由として、室外機の取り込み口より水が侵入してしまい中のアルミを傷めて故障につながることや、カビを発生させる原因になることがあるからです。また、かけたお湯が周りで凍り、本末転倒になってしまうこともあるようです。
寒冷地エアコンはどうなのか?
では、寒冷地のエアコンはどうでしょう。「普通のエアコンよりも止まることが少なく、すぐ温かくなるのでは?」と思ったことはありませんか?
たしかに、寒冷地のエアコンの暖房は、止まることが少なく、部屋を素早く暖める機能が格段に普通のエアコンに比べ優れています。一方で冷房機能には弱く、1年を通して比較すれば必ずしも優れているとは言い切れません。
しかし、最低気温が-10度を下回るほど寒い地域では欠かせない存在でしょう。通常のエアコンにはない機能として室外機の底にヒーターが内蔵されており、霜取り運転からの復帰が早く運転再開します。これにより、寒いけどエアコンが動かないということを減らしているのです。
まとめ
寒いときにエアコンの暖房が止まると参ってしまいますが、霜取り運転という機能は更なる故障を招かないために必要な機能ということがわかりました。
必要なときに止まってしまっては困るので、寒さが深まる前に防雪対策を早めに立てておくのがよいでしょう。エアコンが止まる頻度が下がり、冬も気持ちよく過ごすことができます。
室外機は繊細な機械になるので高置台のとりつけや、防雪フードなどは個人でやるよりも、業者に依頼したほうが良いようです。
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