水分厳禁!デリケートな畳のお掃除にはちょっとした工夫が必要です

2021.4.30

水分厳禁!デリケートな畳のお掃除にはちょっとした工夫が必要です

和風建築の代名詞ともいえる『畳』。肌触りの良い畳は床材として未だ根強い人気を持ち、寝室や客間は畳敷きにしているというご家庭も多いのではないでしょうか。畳は保温性や柔軟性に優れ、とくに高温多湿の日本ではお部屋の湿度を調節して空気を清浄に保つ機能の高さが支持されています。

反面、フローリングや絨毯に比べてお掃除に手間がかかるのが畳の難点です。繊維の間にダニやノミが住み着きやすく、埃が溜まるため定期的にお掃除したいところですが、デリケートな畳は掃除がしにくいと感じる方も少なくないと言われています。

本コラムでは、そんな畳にまつわるお悩みを解決するべく、さまざまなお掃除の方法やコツをご紹介いたします!

畳掃除で注意すること

畳掃除で注意したいのは、『い草』という草の繊維を編んで作られている畳は、表面が傷みやすいという点です。繊維の目に沿って掃除を行わないと、畳はすぐに傷んでしまいます。とくに掃除機は畳を傷めやすいとされています。畳の表面が傷むと繊維が折れて毛羽立ってしまったり、尖ったささくれが発生して肌を傷つけることもあります。

また乾燥した草でできているため、畳に水分は厳禁です。濡れた畳は繊維が弱くなってさらに傷みやすくなり、カビが生えてしまったりひどい場合には腐ってしまうこともあります。畳を拭き掃除するときは、水拭きは避けるようにしましょう。
畳掃除で注意すること

畳を掃除する頻度

畳が床材として優秀とされるポイントの一つに、お部屋の空気を清浄に保つ効果があります。これは畳が束ねた繊維の集合体であることが関係していて、この繊維の隙間に埃を吸着して舞い上がらないようにしてくれるのです。そのため板敷の床に比べて空気中に埃が舞いづらく、次第に空気がきれいになっていきます。
同様に臭いや湿気も吸着してくれるので、畳敷きの部屋は快適性が高いといわれています。活性炭が湿気を吸着してくれるのと同じメカニズムです。

しかしこの特徴は、裏を返せば畳の繊維には埃や空気中の汚れがたくさん詰まっているということを意味しています。畳は汚れやすいということです。そのため、畳は頻繁に掃除を行う必要があります。

畳の掃除頻度はそのお部屋の使用頻度に直結しています。例えば毎日使う居間や寝室の畳であれば、毎日掃除を行うのが理想です。使用頻度の低い客間の畳でも、埃は積もっていくものなので一週間に一度は掃除することをオススメします。

ただし、掃除はどうしても表面のい草をこすることになるため、あまり頻繁に掃除すると傷みやすくなります。お部屋の使用頻度に合わせて適切な頻度で掃除をするようにしましょう。
畳を掃除する頻度

お手軽な畳掃除の方法

掃除機をかける

お手軽に畳を掃除するのであれば、掃除機が活躍します。畳の表面を吸うのに適した畳用ノズルを備えた掃除機であれば、なお良しです。畳に掃除機をかける際のポイントは、繊維の目に逆らわず、ゆっくりと優しくかけていくことです。

『掃除機をゆっくりかける』というのは畳を傷みにくくするだけでなく、内部に潜んでいるダニやノミを退治するうえでも重要になります。ダニやノミは、畳の繊維と繊維の間にしがみつくように生息しているため、ゆっくり掃除機をかけることで吸引の時間を増やし、吸い取りやすくすることができます。ダニやノミがバテるまでしっかり掃除機をかけましょう。

フロアモップをかける

フローリング用のフロアモップも有効です。繊維に沿って往復させることで、モップの繊維がい草の繊維と噛みあい、汚れを掻き出すことができます。ウェットシートタイプのモップは畳と相性が良くないので、不織布のドライシートタイプを使いましょう。
お手軽な畳掃除の方法

しっかりとした畳掃除の方法

畳をしっかりと掃除したい場合は雑巾がけを行います。畳は水に弱いので乾いた雑巾を使い、掃除機と同様畳の目に沿ってやさしく拭いていきます。

どうしても乾拭きでは落ちないしつこい汚れがあり、やむなく水拭きで畳掃除をするといった場合には、雑巾を固くしぼってなるべく畳に触れる水分の量を減らすようにします。水拭きしたあとは必ず乾拭きをして水分を取り、お部屋を換気して畳が乾きやすいようにケアを心がけましょう。
しっかりとした畳掃除の方法

ひどい汚れの畳を掃除する方法

水拭きでも取れないひどい汚れを除去するには、『塩』が有効な場合があります。塩には水分や汚れを吸着する効果があるため、畳に塩を撒いてブラシ掛けをすることで、塩ごと汚れを取り去ることができます。

皮脂汚れなどがこびりついているときは、化学的に汚れを分解して剥がしてしまいましょう。市販の畳掃除用洗剤は弱アルカリの性質を持っているため、酸性の皮脂汚れを中和して落とすことができます。水拭きのときと同じように、洗剤を含ませた雑巾を固く絞って素早く拭き掃除をして、水拭きで洗剤を拭い去り、さらに乾拭きして水分も取ります。換気はお忘れなく。
ひどい汚れの畳を掃除する方法

畳を大掃除のときに掃除する場合

年末の大掃除の際には、思い切って畳を床から外し、天日干しをするのがオススメです。日光に当てることでダニや雑菌を殺し、水分を飛ばすことができます。畳は重量があるので取り外しは二人以上で行うのがベストです。大掃除の機会に徹底的に畳も掃除してしまいましょう。
畳を大掃除のときに掃除する場合

畳にカビが生えた場合

畳は吸湿性が高いため、湿度の高い日が続くとカビが生えてしまうことがあります。カビが生えてしまった場所を見つけたら、もはや乾拭きなんて言っている場合じゃありません。どうしても畳を濡らす必要が出てきます。

アルコールを使う

そんな時に役立つのが、『無水エタノール』です。無水エタノールは水分を含まないアルコールで、非常に蒸発しやすい性質があるため、電子基板など水にぬらせない場所の掃除に使われています。同様に濡らしたくない畳の掃除にも使えます。

カビの生えている箇所に無水エタノールをスプレーして、古い歯ブラシなどでカビをこすり落としていきましょう。無水エタノールに20%ほど水を加えると、いわゆる消毒用のアルコールになります。カビを落としたあとに消毒用アルコールをスプレーし、乾拭きすると効果的です。

漂白剤を使う

これだけでは落とせないガンコなクロカビには、漂白剤で対処する必要があります。漂白剤を使う場合にもなるべく他の畳を濡らしたくないので、ちょっとした工夫をこらしましょう。

片栗粉や重曹と漂白剤を同量混ぜて水を加えると、漂白能力を持ったペーストができ上がります。これをガンコなクロカビの生えた場所に塗布し、10分ほど放置してから拭い取ることでカビを除去できます。

いずれの場合も、やむなく畳を濡らした場合はなるべく素早く乾拭きして水分を除去することが大切です。
畳にカビが生えた場合

まとめ

畳はさまざまな利点を備えている反面、扱いがデリケートで掃除がしづらい建材です。とくに水拭きが厳禁というのは、畳をお掃除するうえでかなりの制約になってしまいます。しかし、工夫次第で濡らさずに畳を綺麗にすることは可能です。本コラムでご紹介した方法を使って、ピカピカの畳を復活させましょう。

また非常に繊細な畳は自分だけで掃除しようとするとかえって劣化の原因をつくってしまうことがあります。畳掃除が困難と感じたら、専門業者の力を借りることも一つの手段です。ハウスクリーニングのプロへのお掃除依頼も、ぜひご検討ください。

ハウスクリーニングを依頼できる業者や料金

依頼できる業者や料金について、詳しくは「生活110番」の「ハウスクリーニング」をご覧ください。

短時間で家中キレイ!

お電話1本でプロが対応!

※対応エリアや加盟店によって変わります

家中丸ごとキレイにする丸ごとお願いするプランから、キッチンやエアコンなどお掃除箇所を選んで頼むことも可能です。一度、ご相談ください。

『生活110番』では、
お住いの地域で人気のプロを探せます

室外機、玄関、ベランダのクリーニングにも対応しています。

ハウスクリーニング パッケージプラン 17,400円~
ハウスクリーニングのおすすめ業者を見る

関連記事カテゴリ一覧

ハウスクリーニングの記事アクセスランキング

ハウスクリーニングの最新記事

カテゴリ別記事⼀覧