カビにはアルコールが効く!その効果や利用法を詳しく解説します

2023.9.22

カビにはアルコールが効く!その効果や利用法を詳しく解説します

湿気が多い時期や場所などによく発生するカビ。カビは長年蓄積すると、健康被害につながってしまうおそれもあるため、見つけた場合は早急な対策が必要です。

しかしカビはなかなかしぶとく、掃除するにも一苦労。そこでおすすめしたい対策方法が「アルコール消毒」です。カビ退治にアルコールは有用で、安くお手軽に対策できます。

この記事では、アルコールを使ったカビ対策について解説していきます。アルコール消毒の正しいやり方や注意点、おすすめグッズまでご紹介していくので、ぜひ参考にしてください。

カビの生態を知って発生させない対策をしよう

カビは家中のさまざまな場所に発生し、放置しているとどんどん増えていきます。まずはそんなカビの生態を知って、対策するべき要項をつかみましょう。

カビの種類

カビの種類は約20万種ともいわれています。なかでも家の中に発生するカビで、かつ対策しなければいけないものは以下の種類です。

・黒カビ
・青カビ
・すすカビ

黒カビは乾燥や低温にも強く、非常に厄介なカビです。またカビは生命力が強いため、根強い対策が必要となるでしょう。

カビの好む場所

カビは家中のさまざまな場所に発生しますが、なかでも発生しやすい場所があります。カビの発生しやすい場所をつかんで、対策に役立てましょう。

・浴室内や洗面所の壁などの湿気がこもりやすい場所
・露が発生し、くさった場所
・台所の流しなど、水を頻繁に使う場所
・古本、古紙
・古い食べもの

基本的には湿気の多い場所やくさったものなどにカビはよく繁殖します。食べ物をくさらせないことはもちろん、結露などの対策をしておくことも大切でしょう。

カビが成長しやすい条件

カビを退治する前に、カビが成長する条件を知って対策しましょう。そうしなければ、退治しても退治してもカビはどんどん増えていってしまいます。

・温度が高い(20度以上、28度を超えるとさらに危険)
・湿度が高い(60%以上、80%を超えるとさらに危険)
・ほこりや汚れが多い(カビはほこりや汚れを栄養源とする)
・塗料や接着剤のある場所(上記同様、カビは塗料や接着剤も栄養にする)

以上のような環境がつづくと非常に危険です。極力、このような環境にしないようにしておきましょう。

しかしどれだけ対策をしていても、カビは発生してしまうことがあります。そうなってしまった場合は、カビの駆除をしなければなりません。カビの駆除方法としておすすめの方法が「アルコール消毒」です。

ところで、カビにはアルコールがなぜ有効なのでしょうか。次章以降、詳しく解説していきます。

カビの正体や種類

アルコールで効果的にカビ退治!そのメリットとは

アルコールと一口にいっても、その種類にはさまざまなものがあります。そのアルコールのなかでもっともカビ退治に効果的とされているのが、「エタノール」です。このエタノールは一般的に消毒剤として利用されているため、聞きなじみのある方も多いのではないでしょうか。

このエタノール、単純な消毒剤としての役割のみではなく、殺菌などの効果もあわせもっています。この殺菌、もちろんカビも例外ではありません。エタノールの殺菌剤にはスプレータイプのものも多く、これを使えばだれでも簡単にカビの対策ができるのです。

カビ退治にアルコール(エタノール)を使うメリット

カビを退治する方法にはさまざまなやり方がありますが、なかでもアルコールでの対策をおすすめするには理由があります。ここでは、カビ対策にアルコールがおすすめである理由について、詳しく解説していきます。

〇カビの殺菌効果が高い

エタノールにはカビの細胞膜を破壊する効果があります。破壊された細胞膜からタンパク質が溶け出たり変化したりすることで、殺菌効果があらわれます。
※参考:文部科学省|カビ対策マニュアル 基礎編

単純にカビを退治し、死滅させる効果の高さにおいてはこのエタノールが上位といえるでしょう。

〇さまざまな場面で使いやすい

カビは、家中のいたるところに発生します。ときには漂白剤などを利用しにくい部分に発生してしまうことも… …。

そんなときでも、アルコールなら大丈夫です。アルコールは液体から気体に変わるスピードが速く、吹きかけた場所を痛めたり劣化させたりするおそれが漂白剤より低いです。そのため、多くの場面でカビへの対処がとりやすいのです。

〇手間が少ない

前述の「液体から気体に変わるスピードが速い」という特徴は、掃除の手間を減らすというメリットにもつながります。シュッっと霧吹きやスプレーで吹きかけてもすぐに気化してくれるため、面倒なふき取りや掃除などの作業がほとんどなくなるでしょう。

カビ退治なら「消毒用エタノール」を利用しよう

カビにはアルコールが効く、というのは前章で説明した通りですが、カビを退治する用のアルコール、つまりエタノールには大きく分けてふたつの種類があります。

「無水エタノール」と「消毒用エタノール」の違い

エタノールには、「無水エタノール」と「消毒用エタノール」のふたつがあります。このふたつは、いったいどのような差があるのでしょうか。

〇無水エタノールとは?

無水エタノールとは、ほとんど水で薄めていないエタノール成分ほぼ100%のものを指します。水で薄めていないぶん、エタノールの濃度が高いことが特徴です。

イメージ的には非常に効果の高そうなこの無水エタノールですが、実際のところはそうでもありません。実は、カビ退治にもっとも効果的なエタノールの濃度は、70~80%なのです。
※参考:文部科学省|カビ対策マニュアル 基礎編

また、アルコール濃度が高いと瞬時に蒸発してしまうため、無水エタノールは消毒には向いていないともいわれています。
※参考:健栄製薬|無水エタノールと消毒用エタノール、どこが違うの?~それぞれの特徴を知ろう~

〇消毒用エタノールとは?

消毒用エタノールとは、エタノールの濃度が約70~80%のものを指します。この程度の濃度のエタノールがもっともカビに効くとされているため、名前もその通り「消毒用」となっています。

無水のエタノールも一般的には水を混ぜて利用されます。自分で消毒用に作りかえることもできますが、慣れていない方は消毒用のものを買っておいた方が無難でしょう。

カビが成長する条件

アルコール消毒の正しいやり方は?

アルコール消毒には正しいやり方があります。間違えてしまうと逆効果になってしまうこともあるため、しっかりおぼえておきましょう。

アルコール消毒の手順

①ティッシュやかわいた布などに消毒用アルコールをなじませ、カビのある部分を拭きましょう
②ある程度きれいになったら、カビのある部分に直接スプレーを吹きかけてください

手順は以上です。わかりやすく非常に簡単な手順ですが、ここで注意してもらいたいことがひとつあります。それは、いきなりカビに対してスプレーしてはいけない、ということです。

なぜならカビがまだいる状態でいきなりスプレーしてしまうと、四方に散ってしまう可能性があるためです。ある程度拭いた状態でスプレーするのであれば大丈夫なので、しっかり順序は守るようにしておきましょう。

カビはアルコールの一種『無水エタノール』が効果的

カビ退治用アルコール消毒グッズを3つご紹介!

ここでは、対カビ用のアルコール消毒グッズをご紹介していきます。どの商品も非常に有用なものとなっているので、ぜひ参考にしてください。

純閃堂 防カビ侍 アルコールタイプ 噴霧型

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この商品はカビをアルコールで除去するだけではなく、除去した場所をコーティングしてカビの胞子が近寄れないようにするというものです。お風呂場・キッチン・湿気の多い押入れなどのほか、靴やバッグなど日々使うもののカビ防止も行うことができます。

ドーバー パストリーゼ77 スプレーヘッド付 500ml

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この商品はアルコール77%の非常に強力な除菌力が持ち味のスプレーです。その高い純度のアルコールでしっかりとカビ予防ができるほか、手の消毒にも非常に役立ちます。

防カビ工房PRO スプレータイプ 撥水・防汚コーティング

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この商品は、スプレーするだけでカビや汚れを防いでくれるアルコール成分配合の防カビスプレーです。水まわりのほかに窓ガラスや外壁などにも使用でき、幅広いシーンで活躍してくれるでしょう。

無水エタノールの使用方法

火の危険も!アルコール消毒の注意点

カビに効くアルコールは非常に便利なものですが、その危険性についても知っておかなければ思わぬ事態につながってしまいます。使用上の注意点も把握しておくことで、安全かつ便利にアルコールを利用していけるようになるのです。

引火の危険性

エタノールはアルコールの一種のため、引火性が高いという特徴があります。基本的に火のある場所での使用は避けるようにしましょう。

換気が必要

アルコール、とくにエタノールは気化するスピードが速く、場合によっては気分が悪くなってしまうこともあります。利用する際はしっかり換気をしておくようにしましょう。

漂白はできない

アルコールを用いての消毒では、カビ退治こそできますが漂白まではできません。ついてしまった汚れの漂白までしようと思うのであれば、漂白剤などを利用しましょう。

アルコール以外でカビを退治する方法

熱湯も効く!アルコール以外のカビ退治方法

カビはアルコールで退治する以外にも、以下のような方法があります。自分に合った方法を見つけて、効果的に使い分けていきましょう。

熱湯をかける

60度ほどの熱湯で数十分間熱すると、カビは死滅するといわれています。コストもかからずお手軽にできる方法のため、手軽にできるカビ対策として非常におすすめの方法です。

この熱湯消毒はさまざまなシーンで利用でき、壁や食器、タオルなどお手軽に殺菌消毒をすることができます。しかし水をかける作業となるため、衣類や電化製品などにはあまり向いていないでしょう。

また、まれに70度以上の熱湯でも死滅しない、熱に強いカビというものも発生することがあります。熱湯で死滅しないカビが発生した場合は、また別の方法を試す必要がありますね。

酢と重曹で退治する

酸性である酢は、雑菌が増えるのを防ぐと同時にものを溶かしてはがす力があり、一方で重曹は汚れを中和して分解する力があります。

この退治方法はいたって簡単で、酢スプレー(酢1:水2)と重曹を用意するだけです。それを以下の手順でカビ取りします。

(1)カビに酢スプレーをかけます
(2)次にその上から重曹をかけ、さらに酢スプレーをかけて1時間放置してください
(3)1時間経過したらスポンジで優しくこすりましょう
(4)最後に布でふき取り、酢スプレーを仕上げに吹き付けて終了です

天井などの手が届きにくい場所は、酢スプレーをクイックルワイパーなどの便利グッズに吹き付けて使用しましょう。ゴムパッキンは重曹と酢スプレーをキッチンペーパーで密封し、2時間ほど置いてはがすというパック方式をおすすめします。

片栗粉と塩素系漂白剤を使う

塩素系漂白剤はカビに大きな効果がありますが、スプレータイプのため壁で使うと垂れ落ちて効果が半減してしまいます。そんなデメリットを補った方法が、片栗粉と塩素系漂白剤を使ったカビ退治方法です。

,用意するもの
・手袋
・洗面器
・片栗粉
・塩素系漂白剤

手順
(1)片栗粉と塩素系漂白剤を混ぜて、ペースト状になるまで練りましょう
手袋をして洗面器などに片栗粉と塩素系漂白剤を1:1で入れ、手でペースト状になるまで混ぜます。

(2)カビ部分に塗ります
片栗粉と漂白剤のペーストをカビ部分に塗りつけてください。

(3)5分間放置しましょう
ペーストがカビ汚れに付着するのを5分間待ちます。この際、ペーストをつけたまま長く放置するとゴム部分がいたむため、あまり長い間放置をしないようにしましょう。

(4)熱いシャワーで洗い流して完了です
ペーストがしっかりと落ちるよう、50度以上の熱いシャワーで洗い流したら作業完了です。

しっかり対策するなら業者への依頼も

カビはアルコールで退治する以外にも、以下のようなものがあります。

カビには、アルコールや熱湯、重曹などさまざまなものが有効です。しかし、どうしても個人の対策だけでは限界があることも事実です。より質の高いカビ対策・駆除をしたいのであれば、業者に依頼をしてみましょう。

業者であれば、プロの目で原因の診断・調査がしてくれます。また、個人レベルではできないような作業や器具でカビ対策してくれるため、高い効果が期待できるのです。

カビの除去のみでなく、今後カビが生えないような防カビ対策をしてくれる業者もいます。そのため、業者への依頼はしっかりカビ予防もしたいという方にもとてもおすすめの方法といえますね。

支払う金額はサービスや部屋のサイズ、作業内容ごとに大きく変動します。興味のある方は一度、見積りをとってみてはいかがでしょうか。

カビを予防する方法について

まとめ

さまざまな場所に発生し、増殖するカビ。そんな厄介なカビにはアルコール消毒が効果的です。スプレータイプなら手軽に使えてかつ殺菌効果が高いため、さまざまなケースに対応できるでしょう。

そんな便利なアルコール消毒にも注意点はあります。火気厳禁、換気徹底を忘れないようにして、注意して扱うようにしてください。

また、個人の力ではどうにもならないほどカビの繁殖がすすんでいる、という方はハウスクリーニングの業者に依頼してみましょう。業者であればカビの原因を突き止め、適切な対処をしてくれるでしょう。

カビは健康被害にもつながりかねない、おそろしいものです。適切な対策を取って、安心安全な生活を守りましょう。

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