エアコンの嫌な臭いはカビが原因!除去方法やクリーニング業者を解説
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久しぶりにエアコンをつけてみたらすっぱいにおいがする!というような経験をした方もいるのではないでしょうか。
しかし、やがて鼻が慣れてきてにおいが気にならなくなり、そのまま使い続けてしまうこともあるでしょう。ただそれは大変なことになります。身体に及ぼす影響や健康被害が起こるとともに電気代も高くなってしまい、よくないことばかりが起きてしまうのです。
では、その解決方法はあるのでしょうか。今回はエアコンのにおいがすっぱい原因や解消方法などを詳しくご紹介していきます。
目次
エアコン運転時に出るすっぱい臭いの原因は?
エアコンは1年中使い続けない方も多いのではないでしょうか。梅雨の時期が終わった夏の暑い時期に冷房を使い、寒い時期には暖房を使うでしょう。そして、この変わり目にエアコンをつけるとすっぱいにおいが発生した経験があると思います。エアコンのにおいの原因には、さまざまなものがありますが、おもな原因は次の通りです。
・キッチンから出る、油分を含んだ水蒸気
・食品のにおい
・タバコのにおい
・汗のにおい
エアコンのにおいがすっぱい原因は、エアコンの内部のカビ、タバコ、人間の汗やペットのにおい、キッチンの食べ物や油のにおいなどです。
エアコンは部屋の中の空気を吸い込んで吐き出すというしくみで動いています。そのため、空気を吸い込むときににおいの原因と考えられるカビやタバコの煙、人間やペットのにおいを一緒に吸い込むことになるのです。このような汚れがエアコンの本体内に蓄積されてしまうと空気を吐き出すときに嫌なにおいが出るようになります。
また、ジメジメした梅雨の時期は、冷房機能やドライ機能を使って除湿し、水分の多く含んだ空気を吸い込んでエアコン内に水分が発生します。その水分が汚れと結びついてカビが大量に発生するおそれがあるのです。そのため、タバコを吸わないという方でエアコンのにおいがすっぱい原因はカビの場合も多いでしょう。
エアコンから臭いが発生しやすい場所
すっぱいにおいの発生源は、基本的に汚れやほこり、カビが蓄積された場所が中心となります。汚れなどが蓄積されやすく、掃除がしにくい場所はおもにエアコンの内部になるので、日々のメンテナンスは欠かせません。
エアコンは室内の空気を循環させて温度を調整しているため、内部にホコリやゴミが溜まりやすいのです。冷房運転中のエアコンの内部には湿気が多く発生し、ハウスダストをエサとするカビも繁殖してしまいます。
フィン部分(熱交換部分)
カビは温度が0℃~45℃、湿度70%以上で発生するといわれています。エアコンの心臓部といえる部分ですが、室内の空気を冷却する際付着する結露水のためカビが発生しやすく環境です。
ファンや吹き出し口
運転停止時にはこれらの部分にも結露した水がつきやすく、カビや菌類が繁殖しやすい部分です。エアコンの羽に黒い点のようなものを、見かけたことはありませんか。もしかするとそれはカビかもしれません。
ドレンホース
エアコン内の結露水を屋外へ排出する役割を持つドレンホースですが、その役割のためカビも発生しやすい空間です。また屋外へと直接つながっているため、虫や雑菌がとくに侵入しやすい空間といえるでしょう。
カビなどが発生すればそれはにおいとなって表れます。エアコンのにおいがすっぱいと気になったときにはこれらの場所を確認し、掃除をおこなう必要があるといえます。
エアコンはフィルターだけでなくあらゆる場所に汚れがついてしまいます。そのためににおいの発生箇所もフィルターだけでなく、複数にわたります。
汚れを放置するとさまざまなデメリットが……
エアコンの汚れをそのまま放置しておくと、次のようなデメリットにもつながります。
エアコンの機能が低下する
エアコンの効きが悪くなってしまい、風量の弱風や強風にムラが出てしまうなどトラブルが起こってしまいます。またこのムラが原因で負荷が高くなる、温度が極端に変化するなどエアコンの効率が落ちてしまい、電気代にも響いてくることになるでしょう。
エアコンの水漏れ
エアコンの中から水が出てきてしまい、部屋を汚してしまいます。しかもきれいな水ではなく、汚れが溶け込んだドロドロの水が垂れてくるのです。すると掃除をするのも大変で、何よりエアコンの排水不調はエアコン自体の故障要因につながりかねません。
アレルギーの原因
エアコンの内部にカビが発生したまま使い続けると、肺炎やアレルギーを引き起こす原因になり体内の健康へ影響を及ぼす恐れもあります。
ブラシや洗浄スプレーでフィルターと吹き出し口を掃除しよう
エアコンのにおいがすっぱい、悪臭がする場合は、早めに解決するようにしましょう。気づいた段階で対処をおこなえば被害がこれ以上広がる心配もありませんし、悪臭に頭を悩ませてしまう機会も少なくなります。まずは自分で解決できる範囲で、悪臭の対策をしてみてください。
なお、感電や漏電の危険があるので、作業を始める前にエアコンのコンセントは抜いておきましょう。
吹き出し口の掃除のやり方
まずは吹き出し口の掃除方法を紹介します。
必要な掃除道具
・中性洗剤
・古布
エアコンの吹き出し口で動いている板のようなものを、ルーバーといいます。ここに汚れが溜まると機能だけでなく見た目も悪くなってしまうので、きれいに掃除していきましょう。手順は以下のとおりです。
- 薄めた中性洗剤を古布などにしみこませて、汚れをていねいに拭き取ってください。届かない場合は、定規など何か長くて折れにくいものに布を巻きつけてやってみるとよいでしょう。
- 固くしぼった布やぞうきんなどで洗剤を拭き取りましょう。
- 終わったらエアコンを送風運転にし、しばらく乾かして完了です。
また、掃除だけでなく冷房を切ったあとは日ごろから1、2時間ほど送風運転をしましょう。そうすることによりエアコン内部が乾燥するので、におい予防とカビ発生の防止につながります。エアコンを使っていない期間でも、1か月に1回は送風運転でしばらく湿気を飛ばすと、カビの予防になるのでおすすめです。
フィルターを掃除する
次にフィルター掃除の方法です。エアコンの内部の中でも素人でも掃除をしやすいのがフィルターです。フィルターは取り外しができるため本格的な水洗いも試してみてはどうでしょうか。
必要な掃除道具
・掃除機
・タオル
・古い歯ブラシ
- エアコンの全面カバーをはずし、フィルターを取り外す
- 外したフィルターは新聞紙などの上に、表側を上向きにしておく
- 掃除機で汚れを吸い取る
- ほこりを吸い取ったら、ブラシなどを使い、水洗いをする。汚れが落ちない場合は中性洗剤を使う
- 汚れが落ちたら水を切り、陰干しで水分を取る
※水が付着した状態でエアコンのフィルターを取り付けると故障の原因につながる可能性が高いです。
これらの手順を参考に掃除をおこなってみてください。悪臭を抑えられるだけでなく、エアコンの機能低下を防ぐことも可能です。
洗浄スプレーを使う
市販の洗浄スプレーでエアコンのにおいのすっぱい原因を解消することもできます。
洗浄スプレーはフィンの部分に使うことで、カビやホコリなどの汚れを落としてくれるので電力の節約や消臭効果も期待できます。しかし、フィンの部分だけ洗浄してもエアコン内部にあるファンや吹き出し口にもカビや汚れが付着しているため、完璧な消臭はできないことは念頭においておきましょう。
洗浄スプレーには、ハーブやミントなどの匂い付のものもあります。しかし、根本的なファンの部分をきれいにしなければ、一瞬においをごまかすことができても、においが再び発生してしまうのです。
洗浄液の取り扱いには気をつけよう
さらに洗浄スプレーを使ったときに洗浄液がエアコンの内部に残ってしまい、カビや菌類を余計に発生させてしまうことがあります。そのため洗浄スプレーによる対策は完璧とはいえないでしょう。
エアコンの電装部分に洗浄スプレーを吹きかけてしまうと故障の原因になりかねないので、使用する前は必ずスプレーの出具合をチェックしてからおこなうことやビニールで電装部分を覆ってみるなどの工夫をしてみてください。
徹底的なにおい除去はクリーニング業者に依頼
フィルターなど自分で取り外して掃除ができるものだけでも、悪臭を減らすことはできるでしょう。しかし、これらの掃除でにおいの軽減はできても、根本的な悪臭の解決にはなりません。
内部に残るカビや汚れなどの悪臭の原因を取り除かないと、においを消すことはできないからです。内部の掃除は素人では難しく、無理にしようとすればエアコンの故障を招くこともあります。
エアコンからひどい悪臭がする場合はエアコンクリーニング業者に依頼するのがベストです。依頼することで、使用する際の嫌なにおいをなくすことができます。その他にもエアコンのにおいの原因であるカビの繁殖を抑え、カビによる健康被害をなくすことができます。
自分で分解して掃除するのはNG
エアコンの掃除や修理の技術の素人がむやみにエアコンの内部をいじってしまうと、深刻な故障を招くこともあります。また基本的にエアコンを分解しての掃除はメーカー保証の対象外であり、修理代金が高額になる場合や修理不能と判断されるおそれもあるでしょう。
無理に自分で分解して掃除するよりはエアコンクリーニングのプロに依頼した方が、故障のリスクと比較すれば安く済む可能性は高いです。まずは業者に問い合わせて、依頼したいエアコンが対応可能か確認してみてください。
業者依頼の費用
エアコンクリーニングをおこなっておけば、汚れや水滴が原因でエアコンが故障するリスクを減らすことができるほか、悪臭で悩む機会を少なくすることができます。
そのほかにもさまざまなエアコントラブルを回避できる可能性も高まりますので、費用はかかりますが業者にエアコンクリーニングを依頼した方が安心といえるでしょう。
エアコンクリーニングの相場は次の通りです。
【エアコンクリーニングの料金相場】 | |
壁掛けタイプ | 8,000円~ |
天井埋め込みタイプ | 16,000円~ |
エアコンを快適に、長く使っていくための必要な料金と考え、においが気になるようなときは一度見積りを取ってみてください。
エアコンのにおいを防ぐ対策も!
エアコンのにおいは、カビやホコリが原因です。ここでは、そのカビやホコリが溜まるのを防ぎ、嫌なにおいを防ぐ方法を4つご紹介します。
・エアコン内部は汚れが溜まりやすいため、フィルター掃除を月に1度おこない、清潔に保つ。
・こまめに換気をおこない、エアコン自体に部屋のにおいを吸い込ませないようにする。
・エアコンを使用しない季節であっても、月に1度を目安に1時間ほど送風機能を使う。
これらの方法で、エアコンのにおいを予防することができます。エアコンのにおいにお困りの場合は、ぜひ参考にしてみてください。ご自身で解決できない場合は、専門の業者に依頼を検討しましょう。
まとめ
エアコンのにおいのすっぱい原因は内部に溜まった汚れです。フィルターは簡単に取り外すことができるので日頃からホコリを取り除き掃除することができます。しかし、エアコンのカバーを開いて目では確認できない奥の部分ににおいの原因が隠れています。
エアコンを常にきれいな状態を保っていれば、健康にも節約にもつながりますので年に1度は専門の業者に依頼してみるのもいいかもしれません。
※対応エリアや加盟店によって変わります