家にねずみが侵入した場合、衛生的に問題があるだけでなく、いろいろなものがかじられて被害につながることをご存知ですか?じつは、ねずみは餌でなくても固いものをかじってしまう習性があるのです。
ねずみに家の中のものをかじられると買い直したり、修理したりする必要が出てきます。しかし、それだけでなく配線やコードをかじられると火災など、もっと大きな被害につながる可能性もあります。
このような被害を食い止めるためにも、ねずみのかじることに関する習性や対策方法を知っておきましょう。
目次
ねずみはかじって歯を削る!
ねずみがいろいろなものをかじる理由は、歯が伸びすぎないように削るためだといわれています。ねずみの前歯は一生伸び続けるため、常に固いものをかじって前歯をすり減らすという習性があるのです。前歯が伸びすぎると餌も食べられなくなり、最悪の場合は死に至ることもあります。
ねずみがかじるもの
ねずみは歯を削るためにさまざまなものをかじります。ねずみの住み家になっている場所のまわりにあるものは、とくに被害を受けやすいでしょう。以下はねずみがかじるものの一例です。
・プラスチック
・電気コード
ねずみがかじるものとしてまず頭に浮かぶのが、家の木材や家具ではないでしょうか。もちろんこれらもかじりますが、プラスチックの容器や電気の配線、電話のコードなども好んでかじります。
コード類はねずみにとって、ちょうどよい太さと長さのようです。コード類をかじられるとその部分がショートして、漏電や火災など家全体の被害に拡大することもあります。大きな被害に発展するまえに、ねずみのコード対策をとる必要があるでしょう。
防鼠効果のあるグッズで対策
ねずみがコードをかじるのを防ぐためのグッズがいくつか存在します。代表的なものを見ていきましょう。
防鼠テープ
防鼠テープは、電線や配線などのコード類を保護してかじられることを防ぐための対策グッズです。ねずみはトウガラシやハッカやワサビなどピリッとしたニオイが嫌いです。
ねずみがものをかじるときにはまず試し噛みをして、嫌なものであったらもう噛まないという習性があります。ねずみが嫌いなトウガラシエキスの入ったテープをコードに巻くことで、かじられる被害を防ぐことができるのです。また、テープを二重にして貼るとより効果的です。
防鼠ビニールテープ
ビニールテープ(ねずみ避け)
防鼠チューブ
防鼠チューブにもトウガラシの成分が含有されています。チューブのなかに配線を収納することで、ねずみにかじられるのを防ぐことができ、チューブ自体をかじると忌避効果を発揮します。
パソコンなど配線が複数ある場合、ひとつのチューブにまとめて収納することができるため、オフィスや倉庫など配線が多い場所での利用もおすすめです。
防鼠コルゲート管
防鼠性スリットチューブ 1m
防鼠ケーブル
トウガラシの成分を使用した忌避剤を、マイクロカプセルにしてコードの材料に使用したLANケーブルです。防鼠テープや防鼠チューブとは違って、ケーブルそのものが防鼠加工されていますが、一般的なLANケーブルと同様に使用することができます。
防鼠パテ
トウガラシの辛み成分を含んだパテです。ねずみが侵入しそうな穴や隙間を埋めておくことで忌避効果による侵入防止が期待できます。また、配管の端など隙間ができやすい部分に詰めて、かじるのを防ぐこともできます。
かじり対策のあとはねずみを駆除しよう
防鼠グッズでコードを保護したら、今度はねずみの駆除をしましょう。ここからは、ねずみ駆除の方法について解説します。
駆除方法【1】ねずみの居場所を特定する
確実に駆除するためには、最初にねずみの居場所を見つける必要があります。天井裏や壁から走る音や何かをかじる音が聞こえていても、ねずみの居場所の特定が難しい場合があるでしょう。
その場合はラットサインを見つけましょう。ラットサインはねずみの糞尿や足跡、通り道のことを指し、これはねずみがいることの証拠になります。
ねずみは何度も同じ場所を通ることが多いため、通り道は汚れや油で黒光りします。このラットサインを見つけることで侵入口や居場所を特定し、効果的に駆除することができます。
駆除方法【2】殺鼠剤を使用
ねずみ駆除には、忌避剤を使って家から追い出す方法や、粘着シートで捕まえる方法などがあります。ここでは、ねずみを直接駆除する方法を紹介していきます。直接駆除するには毒餌などの殺鼠剤が有効です。
この方法だとねずみの死骸を探して処分しければいけないという手間がかかりますが、追い出す場合と違って駆除したねずみが戻ってくるようなことはありません。
ねずみは非常に警戒心が強い動物なので、まず餌付けから始めましょう。ねずみを毒餌におびき寄せるため、殺鼠剤の入っていない餌を食べさせます。ねずみは人間が好きなものであれば大抵食べますが、ねずみをおびき寄せる匂いがして、かつ放置しても大丈夫な乾燥した物がおすすめです。
置いた餌を食べた痕跡が見つかった場合、餌に殺鼠剤を混ぜましょう。毒餌が無くなっていれば、ねずみの死骸がみつからなくても大丈夫です。ねずみは食料を貯蓄する習性があるので、毒餌を巣に持ち帰っているだけでまだ食べていない可能性があるからです。1週間~10日ほどは様子を見ましょう。
ねずみの餌も毒餌も無くならなくなったら、ねずみが死んだということなので死骸を探しましょう。死骸を放置しておくと、異臭や病原菌が漂う原因となるので早めに処分してください。
ねずみを直接駆除するのに抵抗があるという方は、忌避剤を使用するなどねずみ駆除の簡単な方法を試してみてください。
駆除方法【3】ねずみの侵入を防ぐ
ねずみの駆除をしたら、ほかのねずみがふたたび家に入って来られないように侵入口を塞ぎましょう。ねずみはほんのわずかな隙間からも家の中に侵入します。ねずみが入り込むことのできる穴の大きさは、子どものねずみで1.5cm程度、大人のねずみで2.5~3cm程度といわれています。
ねずみの侵入経路となりやすい通気口や排水口など、あらかじめ侵入を防ぐ対策をしておくと安心でしょう。ねずみの侵入を防ぐには防鼠金網や忌避剤が有効です。
防鼠金網はねずみが侵入してくる穴や隙間を塞ぐための金網です。実際は穴をふさぐことができれば何でもよいのですが、板状のものだと通気や水を遮断してしまいます。また、金属製のものでないとねずみにかじられてしまうため、穴や隙間を塞ぐ場合は金網がおすすめです。
忌避剤はねずみが嫌う成分の薬剤でねずみを遠ざけるためのものです。スプレー式や燻煙剤、設置式などのタイプがあります。金網と忌避剤を組み合わせて使うとより効果的でしょう。
完全に駆除するならプロにまかせよう
ご紹介したように、ねずみはほんの小さな隙間があれば家に侵入することができます。ふたたびねずみの被害にあわないためには、侵入口を完全になくす必要があるのです。
「自分で駆除したけどまたねずみが出た!」「ねずみの死骸を処理するのは抵抗がある……」という方は、プロにまかせて確実にねずみ駆除をすることをおすすめします。
ねずみ駆除のプロなら、被害状況を把握してねずみの捕獲や処理はもちろん、侵入口の特定も確実におこなってくれることでしょう。再発防止対策もまかせられるので安心です。
弊社では、全国にある加盟店のなかから迅速に対応できるねずみ駆除業者をご紹介します。また、ご紹介する業者が現地調査や見積りを無料でおこないますので、ねずみ被害にお困りの方はお気軽にご相談ください。
放置は危険!ねずみによる被害はほかにもある
家にねずみが発生してしまうと、心配なのはかじり被害だけではありません。ねずみは放置すると深刻な被害をもたらすのです。
食害
ねずみは電気コードや家具、プラスチックをかじるとお伝えしましたが、それだけでなくエサとして人の食料を食べてしまいます。ねずみの種類によって食性は多少異なりますが、穀物や果実、肉や魚など人が食べるもののほとんどを食害するのです。
ねずみは小さな体でエネルギーを消費しているため、3~4日エサを食べなければ死んでしまいます。食害が続いているということは、完全にねずみ駆除ができていないという証拠になるでしょう。
ねずみは病原菌を持っている
ねずみはさまざまな病原菌を持っています。噛まれて感染するものや、ねずみに触らなくても、フン・尿から感染する病気もあるのです。病原菌に触れてしまうと食中毒やアレルギー症状を引き起こしてしまう危険があります。
また、ねずみに寄生しているダニやノミが人に移って被害にあうというケースもあります。家にねずみがいると、さまざまなリスクをともなうのです。ねずみによる被害を最小限にとどめるためにも、早急に駆除する必要があるでしょう。
まとめ
ねずみは生きている限りかじることをやめられません。家に侵入された場合、家財やコード類をかじられることで甚大な被害をもたらすおそれもあります。ねずみのコード対策をしたら駆除をして、侵入を防ぐなどの対策を早めに施しましょう。
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