アブラコウモリを飼育するのは犯罪!?餌や保護したときの連絡先は?

2021.4.30

アブラコウモリを飼育するのは犯罪!?餌や保護したときの連絡先は?

コウモリは世界中に約900種類以上が存在していると言われており、日本に生息しているコウモリだけでも30種類を超えると言われています。そして空を飛ぶことができる唯一の哺乳類です。空を飛ぶことのできる唯一の哺乳類というところに注目して、飼育してみたいと考える方も少なからずいるようです。

日本で最も見かけることが多いのがアブラコウモリですが、もし捕まえたら飼育することはできるのでしょうか?アブラコウモリの生態と赤ちゃんの食べるもの、注意点についてご紹介します。

アブラコウモリの生態とは

アブラコウモリとは体長が約4~6cmくらいで、体重は約5~10gくらいの大きさです。町中を中心として生息し、平野部などにも広く生息している動物で、都心部などにも夕方になれば目にする機会が多いコウモリです。

夜行性なので日没あたりから夜間に飛びまわるのが特徴です。そのため昼間は暗い住かで休んでいます。
住かにする場所は家屋が多く、都心部などは道路や鉄道などの高架や橋の下などに住み着く場合もあります。昔は家屋に住みつくと縁起が良いとされてきました。しかい最近は、気味が悪いという印象が強い傾向があります。

アブラコウモリは、平均して15~20年ほど生きます。気に入った場所に集団で集まり、11月ごろから冬眠しますが、3月~4月にかけ活動を再開し始めます。しかし、活動するのに困らない気温であれば冬場においても空を飛び回ります。近年は地球温暖化の影響もあり、冬眠中でも暖かい日があれば起きて活動を始めてしまう事例が増えているようです。

アブラコウモリの赤ちゃんを飼うのは犯罪?もし保護した時の対処法

アブラコウモリの捕獲・飼育はできるの?

小さくて可愛いコウモリですが、コウモリは安易に飼うことはできません。コウモリは「鳥獣保護管理法」という法律によって保護対象とされている野生鳥獣です。

鳥獣保護管理法とは

この法律の正しい名前は以下のようなものです。

▼鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律
この鳥獣保護管理法の目的は、「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化を図り、もって生物の多様性の確保、生活環境の保全及び農林水産業の健全な発展に寄与することを通じて、自然環境の恵沢を享受できる国民生活の確保及び地域社会の健全な発展に資すること」とされています。

この目的を達成するため、鳥獣保護管理法には、鳥獣の保護及び管理を図るための事業の実施や、猟具の使用に係る危険の予防に関する規定などが定められています。

▼鳥獣保護管理法においては、鳥獣の保護及び管理を図るための事業の実施、猟具の使用に係る危険の予防により、生物多様性の確保、生活環境の保全及び農林水産業の健全な発展に寄与することを目的として、鳥獣の捕獲等の規制、鳥獣捕獲等事業の認定、狩猟制度等に関する事項を規定されています。
(参照「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律の概要」)。

簡単にいうと、ニホンアシカ・アザラシ5種・ジュゴン以外の海棲哺乳類、いえねずみ類3種以外の野生動物は、勝手に狩猟・保護してはいけませんということです。勝手に指定されている野生動物を捕獲し、飼育すると生態系が乱れて、絶滅したります。そうすると、私たちの生活や健康などに影響がでる可能性があるので、法律で守られているのです。

法律で守られている以上は無断で捕獲したり、飼育したりすると罰則や罰金が科せられます。

▼鳥獣保護法においては,鳥獣を狩猟鳥獣とそれ以外の鳥獣(以下保護鳥獣)とに区分し,後者については,その捕獲(殺傷を含む.以下も同様)を原則として禁止し,これに違反. する者は 1年以下の懲役または 5 0 万円以下の罰金に処することとしている

野生だからと言って捕まえると法律違反になるので気をつけましょう。

傷ついたアブラコウモリを見つけたときの対処法

上記に記載したとおり、勝手に飼育してはなりません。しかし、コウモリが巣から落ちていたり、羽が折れていて飛べなかったりした場合は一時的に保護することは許されています。それは法律において下記のように記述されているのでご紹介しておきましょう。

2) 傷病鳥獣の保護
•ア 許可対象者
国又は地方公共団体の鳥獣行政事務担当職員(出先の機関の職員を含む。)、鳥獣保護員その他特に必要と認められる者。

やはり、このようにあくまで一時的な保護に限られているという事です。一般人が許可なくそのままコウモリを飼育することは許されることではないのですね。保護した時は、近くの市役所や区役所にコウモリを保護したことを連絡しましょう。もし近くに環境管理事務所がある場合はそちらでも構いません。

素手で触るのは絶対にダメ!コウモリが持つ寄生虫について

コウモリを保護する際には必ずゴム手袋を着用しましょう。コウモリをつかむ際に手を噛みつかれてけがをする恐れがあるため、ゴム手袋の上から軍手を着用するとより安心です。コウモリはシラミやダニなどの寄生虫が生息している可能性が高く、素手では触るのはとても危険です。
コウモリに住みついている害虫はカメムシのように強烈な臭いを放つコウモリトコジラミや人間の目でもわかる大きさのコウモリマルヒメダニです。コウモリトコジラミに噛まれると噛まれた部位が腫れ、痒みが襲ってきます。コウモリマルヒメダニも噛まれると皮膚に痒みが起こります。

また体内には、カビ菌などといった有害微生物なども存在しています。そのため、糞などは様々な感染症の原因となる微生物が含まれています。コウモリは哺乳類のため、人や獣など共通の感染症を引き起こすウイルスを持っている可能性が高くなります。

コウモリを保護する際のねぐらですが、ぶら下がるスタイルが好きなので天井や側面が網や足が引掛けられる木の材質の籠を用意しましょう。中にタオルなどを敷き、暗くて静かな場所に置きましょう。

https://www.seikatsu110.jp/garden/gd_prune/135715/

アブラコウモリを保護した時に与える食べ物について

保護したからには、責任もって最後まで面倒を見る必要があります。しかし保護する目的はあくまでも再び野生に帰すことであるのを忘れてはいけません。保護されることが多いのは巣から赤ちゃんが落ちている場合が多いようです。赤ちゃんコウモリを受け取った保護担当職員は動物病院や動物園などと連携してコウモリの赤ちゃんの体力回復に勤めます。
そこでアブラコウモリの赤ちゃんを見つけ、保護する時餌として何を与えればよいかご紹介します。

アブラコウモリの主食は昆虫です。小型昆虫類はもちろん甲虫なども食べます。同じく赤ちゃんも生きている虫を食べます。虫といっても捕まえてくるのではなく、釣具店などで手に入るミルワームで大丈夫です。ミルワームを赤ちゃんの口に持っていくとすぐに食べてくれますが、食べてくれないときは小さく切り刻む必要があります。また水や牛乳を与える時は、スポイトを使うかガーゼなどに染み込ませて吸わせる方法がよいでしょう。

まとめ

コウモリは鳥獣保護法によって傷つけたり、殺したりすることは禁じられています。だからと言って、無断で飼うことはできない動物です。野生に返すための一時的な保護は認められますが、安易に保護すると住み着いてしまう可能性があります。また、コウモリから被る可能性のある健康被害には注意が必要な危険なものです。
家の周囲で巣から落ちているアブラコウモリの赤ちゃんを発見した場合には、保護すると同時に大人コウモリが住み着いていないかを確認した方がいいでしょう。家に住み着かれている場合にはそのままにせず、専門業者へ依頼して、駆除をお願いしてください。
駆除の詳しい方法などは過去コラム「コウモリが家の中に!?考えられる被害と駆除・予防対策の方法とは 」に記載してあります。あわせてご覧ください。

コウモリ駆除を依頼できる業者や料金

依頼できる業者や料金について、詳しくは「生活110番」の「コウモリ駆除」をご覧ください。



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