「やけど虫」と呼ばれる虫の正体は「ハネカクシ」です。
なぜ、やけど虫という名前がついているかというと、体液が皮膚に付着してしまっただけで炎症を起こしてしまうから。見つけたら、潰してはいけません。
また、正式名称を「アオバアリガタハネカクシ」といい、一見大きめのアリによく似た姿をしています。人によってはハサミムシに似ていると感じるようです。とはいえ、虫の見分けは素人にはつきにくいものですから、生態と特徴を知ることで、接触するのを防止しましょう!
ハネカクシは日本全国に生息している害虫です。近くに田んぼがあったりして湿気が多いと被害が出やすい虫といえます。
「うちの庭にいるのはもしかしてハネカクシ……?」と心配な方に、ハネカクシの駆除の仕方と対策方法をお届けします。
目次
ハネカクシ(やけど虫)の正体。オレンジと黒の“しま“に注意を!
ハネカクシは、体長は6ミリメートルから7ミリメートルと細く小さく、黒とオレンジが交互に配色されていて“しま模様”になっているのが特徴です。
ちょっと大きめのアリのような姿ですが、黒とオレンジという2色が目立ち、いかにも触ると危険、といった印象を受けるかと思われます。毒々しい感じなので、一度写真を見ればすぐに見分けがつくようになることでしょう。
このハネカクシに触ってしまうと、ハネカクシは防衛本能から毒のある体液を分泌するため、やけどをしたかのような炎症を引き起こす原因となります。ハネカクシが厄介なのは、触れたすぐ後に症状が出るのではなく、時間差でただれてくることです。だいたい2時間後~半日後であることが多いといえます。
あまりにもハネカクシが多いようなら、駆除をしたほうがいい害虫の1種です。
アオバアリガタハネカクシの生態や特徴
年に1回から3回発生し、メスのみ冬を越します。卵は3日から19日かけて孵化し、幼虫が10日から50日かけてサナギになった後、3日から12日後に成虫になります。
やけどのような症状を引き起こすので厄介ですが、農業害虫であるウンカやヨコバイを好んで捕食し、駆除するため、農業では益虫とされます。
他にはダニや腐敗した植物も食べます。
アオバアリガタハネカクシの発生場所
アオバアリガタハネカクシは、湿気を好む虫です。そのため日本全土の水田周りや畑、池、沼などの湿気のある場所に多く生息しています。日本だけではなく、ベトナムでは通年で発生しているため、旅行の際は注意が必要です。日本では梅雨から夏にかけて最も増え、ベトナムでは気候上、秋に被害が最も多く報告されているそうです。
一見して羽根がないように見える外見ですが「ハネカクシ」の名の通り、いつもは隠している羽根を広げて飛び、光に集まる習性があります。そのため家やコンビニの灯り、街灯のまわりに夏場は多く見受けられます。7月ごろがピークのようです。
また、昼間は草むらにいるため、うっかり踏んでしまうことのないよう注意が必要です。
夏に窓を開けたままにしていて、アオバアリガタハネカクシの体液で皮膚の炎症を起こしたというケースもあります。
昔は、そういった寝ている 間にアオバアリガタハネカクシによる皮膚炎が起きた場合、ヤモリが寝ている間に皮膚に尿をかけたことによる炎症だと考えられ「ヤモリのしょんべん」と呼ばれたそうです。
アオバアリガタハネカクシに天敵はいるのか?
アオバアリガタハネカクシは毒を持っているため明確な天敵はいないとされています。
窓にはりついている虫を捕食するヤモリも、アオバアリガタハネカクシの駆除はしないと言われています。
アオバアリガタハネカクシの被害
アオバアリガタハネカクシを潰すと、体液中の「ぺデリン」という物質が皮膚に糸のように付着し、約10時間後に皮膚炎が生じます。そのため、皮膚にアオバアリガタハネカクシがとまっても絶対に潰さないことが大切です。
潰すだけでなく、アオバアリガタハネカクシが分泌する体液にも毒性があるため、触れただけで症状が出る場合もあります。
もし皮膚に止まった場合は、叩いて駆除をしないようにしましょう。
線状皮膚炎になることも
ハネカクシによって線状皮膚炎になった被害も報告されています。
皮膚に線のような炎症のすじが入る症状です。
もしこのようなすじが見られたら、医療機関に行って診断してもらうことをおすすめします。
アオバアリガタハネカクシの駆除と対策法
まずは、家の中で見つけたら外に出すか、殺虫剤で触らずに駆除するようにします。もしも、身体に止まったら叩かずに払い落しましょう。
息をふきかければ飛んでいくほど小さいので、まずは身体から遠ざけるために息を吹きかけるのもよいでしょう。
アオバアリガタハネカクシを窓や灯に寄せ付けないようにする忌避殺虫剤や、殺虫剤も市販されているので、それらを使用して駆除するのも有効です。
できるだけ殺虫剤を使用したくない方は、アオバアリガタハネカクシが家の中に入ってこないように対策するようにしてください。
光で引き寄せるのを防ぐため、虫の寄り付かないライトを使う、夜間は窓を閉めるなど、アオバアリガタハネカクシが侵入しない環境を作るのも大切です。
紫外線を遮断する遮光フィルムを貼ると、アオバアリガタハネカクシが光に引き寄せられにくくなります。
もし夜間にアオバアリガタハネカクシが部屋に侵入し、体液が付着した場合は清潔な水で炎症した箇所を洗い流し、すぐに医療機関で受診する必要があります。患部を洗い流すときは、傷に触れることで炎症が拡大しないようにゴム手袋などをして洗い流すと安全です。
とくに体液が目に入った場合、粘膜に重篤な炎症を起こし、最悪失明するおそれもあります。アオバアリガタハネカクシを触った手で目には触れないよう、注意をし、医療機関を受診してください。
まとめ
アオバアリガタハネカクシは益虫としての側面もあるため、完全に害虫とはいえない虫ですが、皮膚炎を起こす恐ろしい虫です。
必ず無理な駆除は避けるようにしましょう。
特に夏期の肌を多く露出する時期に、川などの水が多い場所へのレジャーや、プロ野球の観戦など光の多い場所に行く場合は、十分に注意してください 。
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