SSDは故障しやすい?HDDとの違いを知って大切なデータを守れ!

2021.4.30

SSDは故障しやすい?HDDとの違いを知って大切なデータを守れ!

一昔前までは『高い』というイメージのあったSSDも近年ではお手頃価格で入手できるようになり、パソコンの記録媒体としてかなり普及するようになりました。年を経るごとに記録容量も増え、HDDとSSDの併用が当たり前だった時代も今は昔、SSDのみを搭載したパソコンも珍しくはありません。

高速かつ高寿命が魅力のSSDですが、しかしHDDとはまた異なる故障のリスクも存在します。本コラムでは、SSDとHDDの違いをもう一度おさらいし、SSDの故障の原因や、故障を防ぐ使い方など実践に役立つ知識をご紹介いたします。

SSDとHDDとの違い

SSDの故障防止についてご紹介する前に、そもそもSSDとHDDの違いとは何なのか?という基本的なところからおさらいしておきましょう。

SSD(ソリッドステートドライブ)とは記憶媒体の一種であり、パソコンにデータを保管するための非常に重要な部品です。一昔前はパソコンの記録媒体といえばHDD(ハードディスクドライブ)を使うのが一般的でしたが、近年はSSDの記録容量や価格面での難点が解消されつつあり、次世代型の記録装置として台頭しつつあります。ここでは簡単に、SSDとHDDそれぞれの特徴とメリットデメリットをまとめておきます。

SSD(ソリッドステートドライブ)

半導体素子を使ってデータの読み書きを行う記録媒体です。

メリット
・書込みや読み込みがHDDに比べると高速で、音も発生しない
・回転部分や稼働部分が存在しないため摩耗することがなく、寿命が長い
・構造的に弱い部分がないため物理的な衝撃にも強い
・同容量のHDDと比べると小さく軽くすることができる
・電力の消費量もHDDより少ないため、バッテリー持ちが良くなる

デメリット
・記憶容量あたりの価格がHDDに比べると高め
・熱や電気的な劣化に弱いため、使用する環境次第ではHDDより寿命が短い
・故障した際にデータの復旧が困難
・SSD全体としての書き換え回数に制限がある

HDD(ハードディスクドライブ)

磁気ディスクにデータを書き込み、読み込みを行う記録媒体です。

メリット
・大容量の記録装置を比較的安価に入手することができる
・磁気ディスクに直接データが書き込まれているため、故障の理由によってはデータの復旧がしやすい

デメリット
・データの復旧がしやすいため、廃棄品から機密データを盗み取られる可能性がある
・SSDに比べると低速で、ジーという独特の駆動音がする。
・磁気ディスクを高速回転させるので、物理衝撃で歪むと故障する可能性が高い

こうした特徴から、SSDはOSのような頻繁に読み書きの行われるプログラムを保存するのに適した記録媒体とされていました。HDDにOSを入れている場合と比較すると、電源スイッチを入れてからOSの立ち上りまでにかかる時間が半分から5分の1程度で済むといわれています。

またSSDはHDDよりも薄く軽く設計することができるため、モバイルノートやタブレットPCなどの持ち運びに特化したパソコンにも多く用いられています。一見するといいことづくめのようにも見えるSSDですが、HDDでは起こり辛い故障が起きる場合もあります。

      SSDとHDDとの違い

SSDの故障原因

SSDの故障原因として最も事例が多いのが、『熱』によるものです。

SSDの素材として使われているシリコンは100℃近い温度にも耐えられる耐熱素材ですが、SSDを制御する電子回路の部品はそこまでの熱には耐えられないとされています。

基本的に、制御回路は処理するデータの量が多ければ多いほど熱を発生させます。前述のとおりSSDは非常に高速でデータの処理が可能なので、一度に大量のデータを処理することとなり、制御回路が過熱しやすいという特徴があります。

発生した熱を発散させる放熱がうまくいっていればあまり問題にはなりませんが、放熱ファンの搭載されていないファンレスタイプのパソコンや、放熱を妨げるような環境での使用は内部に熱をこもらせることとなり、熱による故障の原因となり得ます。

SSDが故障したときの症状

SSDが故障したかどうかは、パソコンに起きる不具合を見ることで確認できます。下記に、SSDの故障で発生する症状をまとめておきます。

パソコンの起動後、しばらく経つとフリーズする

パソコンの動作が突然止まり、何の操作も受け付けなくなってしまう現象を『フリーズ』といいます。HDDの場合は極端に動作が遅くてフリーズのように見えることがありますが、SSDの故障の場合一度フリーズしたらどれだけ待っても全く動かないことが多いです。

フリーズの原因は記録媒体だけにあるわけではないので、フリーズしたからSSDの故障!と一概にいえるわけではありませんが、あまりにも頻繁にフリーズが発生するようであればSSDの故障を疑いましょう。

「ブートデバイスが見つかりません」というエラーが発生する

パソコンを起動する際に「ブートデバイスが見つかりません」という表示や、「Boot Device Not Found」という表示が出て動作が止まってしまった場合、SSDの故障が起きている可能性があります。

「ブートデバイス」とはパソコンを起動させるための装置のことです。一般的な家庭用パソコンの場合、ブートデバイスはOSの入っている記録媒体のことを指します。つまり、SSDにOSを入れて使っているパソコンの場合、ブートデバイスが見つからないとは「SSDにアクセスできない」ということでもあります。

そのため、SSDにアクセスできない=SSDに何らかの故障が発生していると解釈することができるわけです。

      SSDが故障したときの症状

SSDの寿命を延ばす方法

SSDの故障を防ぎ、寿命を延ばす方法として一番大切なのは、パソコンを使う環境に気を付けることです。放熱ファンの排気口の傍に物を置いていると、うまく排熱ができなくなって故障の原因となることがあります。

同様に、内部に埃が詰まっているとファンの風が妨げられることとなるため、定期的に内部を掃除して風の逃げる経路を確保しておくことが理想になります。屋外に持ち出す場合、使用する環境も重要です。極端に気温や室温の高い場所、湿気の多い場所、埃の多い場所では当然パソコンの故障率も上がってしまいます。

またパソコンの基本的な機能の一つに『デフラグ』があります。これは記録媒体の中のデータを再配置して読み込みを早くする機能ですが、デフラグはHDDに使われるようプログラムされています。SSD搭載のパソコンでデフラグを行うと寿命を縮める原因となるため、デフラグは使わないようにしましょう。Windows7以降のパソコンはデフラグを定期的に自動で行う機能が搭載されているので、SSDを使っている場合は自動デフラグをオフにしておくことも大切です。

      SSDの寿命を延ばす方法

まとめ

記録媒体としてのSSDの特徴と、故障の原因についてここまでご紹介してきました。一昔前は『SSDは故障しやすい』といった風潮もありましたが、性質を理解して使用すればHDDよりずっと長く使い続けることができます。

高速、静穏、高寿命と非常に魅力的な要素をもったSSDを100%活用するためにも、適切な環境で正しく扱うようにしましょう。

パソコン修理を依頼できる業者や料金

依頼できる業者や料金について、詳しくは「生活110番」の「パソコン修理」をご覧ください。

パソコントラブルを解決

パソコン修理のプロが迅速対応

※対応エリアや加盟店によって変わります

パソコンが動かない!ウイルスに感染したかも?インターネットにつながらない!そんなパソコントラブルお任せください!Windows・Macどちらも対応いたします!

『生活110番』では、
お住いの地域で人気のプロを探せます

古いパソコンもお任せください!あらゆる修理を承ります。

パソコン修理 8,800円~
パソコン修理のおすすめ業者を見る

関連記事カテゴリ一覧

パソコン修理の記事アクセスランキング

パソコン修理の最新記事

カテゴリ別記事⼀覧