ケシのようなオレンジ色の花を咲かせるナガミヒナゲシという雑草をご存知でしょうか。このナガミヒナゲシは、一見通常の雑草のように見えますが、極めて高い繁殖力をもつため、1度生えると非常に厄介です。さらには、周囲の植物を枯らすとてもおそろしい特性をもっています。
今回は、そんなナガミヒナゲシについて特性や正しい駆除方法についてみていきましょう。また、雨風によって意図せずナガミヒナゲシが根付いてしまわないための予防方法についてもご紹介します。
目次
ナガミヒナゲシの特徴について。繁殖力の強さに要注意!
ナガミヒナゲシは、日本では1961年に発見された外来種の植物になります。同属のケシによく似たオレンジ色の花を咲かせ、もともとは観賞用の植物として楽しまれていました。そして、道端の植え込みや街路樹、道路のガードレールなどに生えていることが多いため、目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
しかし、現代では観賞用とされていたナガミヒナゲシは雑草として扱われており、とてつもない繁殖力によって、いたるところに自生しています。また、ナガミヒナゲシの最大の特徴として、種子数が多いという点があげられます。
実った種1個のなかに、およそ種子が1000粒以上はいっており、ナガミヒナゲシ1つで15万粒もの数をもっているため非常に繁殖力が高いとされています。このとんでもない数の種子が雨や風によって人や車などに付着することで、さまざまな場所に拡散されいたる場所で花を咲かせます。
アレロパシーとは
このナガミヒナゲシは繁殖力が非常に高いだけでなく、アレロパシーと呼ばれる、周囲の植物を弱らせて枯らし、自分の活性を高めて増殖するといった特性をもっています。そのため、ナガミヒナゲシの周囲には雑草が生えていることが少なく、新たに生えたとしても生長を妨害され枯れてしまうことが多くあります。
しかし、このアレロパシーは植物の生育を妨げるおそろしい特性がある反面、化学物質を含んだ農薬や除草剤の使用を抑えた、環境にやさしい雑草の除去に活用されている場合があります。とはいえ、住宅の敷地にナガミヒナゲシが生えてくると、雑草だけでなく生育している大切な植物にも影響を及ぼす危険があります。次の章にて、駆除の方法をみてみましょう。
ナガミヒナゲシを駆除する方法
ナガミヒナゲシは雑草の一種であるため、除草剤を活用することで駆除することが可能です。除草剤の散布時期は、ナガミヒナゲシが開花する前のロゼットと呼ばれる地面に葉を張り付けた状態である冬におこなうのが最適です。
また、ナガミヒナゲシ生育の過程としては、秋ごろに発芽し翌年の春過ぎに花を咲かせます。そして、冬の休眠を終え、春に成長が活発となり種を実らせます。そのため、ロゼットの状態が見分けにくい場合は、目視で発見がしやすい、ナガミヒナゲシが実をつけた春~夏に除草剤を散布して駆除するのがおすすめです。
ナガミヒナゲシを駆除するときに注意すること
ナガミヒナゲシは雑草などと同様に、除草剤を活用することで、駆除することができます。しかし、種が実った時期に駆除をおこなう場合、15万粒もの種子を飛ばして増殖させてしまわないように気をつけなければいけません。また、ナガミヒナゲシは毒素をもっています。そのため、安全に駆除をするためにも、駆除するときに注意することをみていきましょう。
種を飛ばさない
5月に開花して、その後実をつける時期にナガミヒナゲシを駆除する場合、種を誤って飛ばさないように注意が必要になります。15万粒もの種が散らばってしまうと、あっという間にナガミヒナゲシが増殖してしまいます。そのため、できるだけ作業の際に散らばるおそれのある草刈り機や鎌などの使用は避け、除草剤で駆除するようにしましょう。
また、ナガミヒナゲシの数が少なく、除草剤を使うまでもない状況であっても種をまき散らさないために道具の使用はやめて、手作業で慎重に抜くようにしてください。さらに、ナガミヒナゲシの実がまだ青く熟していない場合であっても、その後発芽する種子へと成長するため、できるだけ早めの駆除が大切です。
そして、ナガミヒナゲシを種ごと駆除した場合は処分にも注意が必要です。種を誤ってまき散らさないためにも、きちんと袋などに入れ密閉し、各自治体のルールに従い燃えるゴミとして処分するようにしてください。
かぶれに注意
ナガミヒナゲシを手作業で除去する場合、葉や茎に含まれるアルカロイド性の毒素が肌につかないように気をつける必要があります。この毒素は、茎や葉を切った際に出てくる黄色の液体で、肌に触れると炎症やかぶれをおこすおそれがあります。
そのため、安全のためにも手作業で駆除をおこなう場合は、必ずゴム手袋や軍手などを身につけ保護し、素手での作業はおこなわないようにしてください。また、手袋以外にも、誤って毒素が肌に付着しないためにも、できるだけ露出を避けた服装で作業することをおすすめします。
飛んできたナガミヒナゲシの種を根付かせないために
ナガミヒナゲシは、種子の数が非常に多いうえに自生できるほどの高い生命力をもっているため、1度生えると次々に繁殖する危険性があります。また、ナガミヒナゲシの種は雨や風だけでなく車や人に付着することで意図しなくても発生してしまう可能性があります。
そのため、雨風などによって意図せず飛んできたナガミヒナゲシの種を住宅の庭や敷地内に根付かせないためには、あらかじめ予防対策が必要です。このような場合には、雑草の発芽を抑える効果をもつ防草シートを活用して予防することをおすすめします。
防草シートは、土のうえに敷いておくことで日光を遮断し、雑草が発芽するのを抑止することができます。また、敷いておくだけでいいため環境にもやさしく、シートの大きさによって予防できる範囲を調整できるのも利点です。しかし、安価なものだと破れやすいほか、敷き方が悪いと隙間からナガミヒナゲシや雑草が生えることがあるため注意が必要です。
まとめ
ナガミヒナゲシは、近年さまざまな場所で増殖している外来種の植物です。周囲の植物を枯らすアレロパシーという特性をもっているうえ、種1個に種子が15万粒もあるため繁殖力が非常に高く、1度生えると厄介な雑草です。
そんなナガミヒナゲシは、雑草などと同じように除草剤で駆除することができます。しかし、開花して実をつけた時期には、誤って種をまき散らさないように慎重に駆除をおこなう必要があります。
また、安易におこなうと種がすぐに散らばり、あっという間に増殖するおそれがあるほか、かぶれなどを発症させる毒素を含むため、素人の駆除は難しいです。そのような場合は、速やかに業者に駆除を依頼することをおすすめします。
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