たぬきの『ためふん』は危険な習性!動物のふんの特徴や対策法を紹介

2021.4.30

たぬきの『ためふん』は危険な習性!動物のふんの特徴や対策法を紹介

猫やネズミ、たぬき、ハクビシンなど、住宅街に姿を見せる野生生物はたくさんいます。目にするだけならかわいい動物もいますが、ふんをされるのは困りますよね。

家の敷地内にふんをされたくない方は、動物たちの苦手とする臭いや道具を使って侵入を阻止する対策が必要です。

玄関先や庭に動物のふんがある場合は、ご自宅がエサ場や居心地のいい場所として認識されている証拠です。エサをなくして苦手なもののある居心地の悪い場所にすれば、自然に別の場所へと離れていく可能性があります。

本記事では、自分でできる対策や対策に使えるグッズ、ふん害にあってしまった場合の対処法をまとめてご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

動物たちはどこからやってくる?

ペットとして飼われている動物と違って、野生生物はあらゆる場所を自由に行き来します。もともと住宅街を住みかとしている動物もいれば、おもな生息環境は森林などの人里離れた場所だった動物もいるのです。

・猫

猫はおもな生息地域が決まっていません。個体によって住みかはさまざまですが、野良猫を見かける機会が多い場所があるように、住宅街に住みつくことも珍しくはない動物です。

・たぬき

おもに森林で暮らしていますが、エサが減ると住宅地に姿をあらわすことがあります。警戒心が強く臆病な性格で、驚くだけで気を失うこともあるほどです。なお、気絶して天敵をやり過ごす様子がもととなって「たぬき寝入り」という言葉ができました。

・ネズミ

生態は種類によってさまざまですが、猫同様住宅地に住みつくことが珍しくない動物です。下水道を移動する種類や垂直移動してビルの高層階にも侵入する種類がいるため、どのような家に住んでいたとしても住みつかれるリスクはあります。

・コウモリ

洞窟などに住んでいる印象がある方もいるかもしれませんが、家の屋根裏や橋の下など、住宅地を中心に生息している種類も存在します。

・イタチ

もともと山などに住んでいましたが、エサを求めて住宅に侵入し、住みかとしてしまうことが増えました。見た目はかわいらしいですが、獰猛(どうもう)な性格をしているので、ペットが襲われるなどの被害にあうおそれもあります。

・ハクビシン

山間部から市街地までと、生息環境はとても幅広いです。木登りと高いところが得意なので、雨どいや電柱、庭木などを登って家屋に浸入するおそれがあります。ただし、臆病な性格をしているので、積極的に攻撃してくることはほとんどありません。

・アライグマ

ペットとして飼うために北アメリカから輸入されたアライグマが、逃げたり捨てられたりして野生化し、生息地はさまざまです。木登りや泳ぎが得意で、学習能力が高いという特徴があります。

動物たちが庭にふんをする理由

人の住む家には、ほとんどの場合食料品がどこかに保存されています。番犬や毒のある生き物を飼っているなど特殊な事情がない限り、外敵に襲われる心配もないので、野生生物にとってはとても安心して暮らせる場所なのです。

動物のふんには、縄張りを示す意味がある場合もあるので、エサに困らず安全に暮らせる場所を自分の縄張りだと主張するためにふんをします。

なお、人の出入りの少ない場所があれば、人に追い払われる可能性も低いので、より快適な場所として認識されてしまいます。放置している庭などがある場合は、ふん害にあうリスクが高いので注意しましょう。

ポイントは、エサとなるものがあるかどうかと、外敵から身を守ることができる安全な環境かどうかです。かわいらしい見た目につられて餌付けしていると、住みつかれる可能性は高くなります。エサがもらえることを学習して、仲間を連れてきてしまうおそれもあります。

お腹を空かした様子を見るとかわいそうに思えるかもしれませんが、エサは与えないようにしましょう。

犬や猫の飼い主はふんの始末を忘れずに!

庭に残る動物のふんは、野生生物のものとは限りません。外部の人が出入りできる状態になっている場合は、散歩中のペットがふんをしてしまうケースもあります。

しかし、ペットのお世話は、散歩中の排せつ物の処理も含めて飼い主が責任をもっておこなうべきものです。他人の家の敷地はもちろん、公園などにもふんを残さないようにしましょう。

意図的にふんの始末をしないなどの悪質な飼い主に対しては、注意指導をおこなう自治体もあります。ペットを飼っている方は、指導を受けなくてもいいように日頃から注意して行動しましょう。

犬や猫の飼い主はふんの始末を忘れずに!

いろいろな動物のふんの特徴

住宅に住みついてしまう動物は複数いるため、姿をはっきりと見ていないとどんな動物がいるのかわからないこともあります。ただし、ふんの大きさや形状から動物を見分けることができる場合があるので、適切な対策をおこなうためにも、以下を参考に動物の特定をおこないましょう。

・猫

猫のふんは人間と同じような形状をしていますが、サイズは個体によってさまざまです。食べているエサによって臭いも違います。

・たぬき

たぬきのふんは黒くて丸っこい形をしており、大きさは約2~3センチメートルです。ただし、同じ場所に何度もふんをするため、ふん同士が混ざって約5センチメートルにまでなっている場合もあります。食べた虫のかけらや果実の種が混ざっている場合があり、臭いも非常に強烈です。

・ネズミ

ネズミのふんは、小さくてポロポロと乾燥しているのが全体的な特徴です。ネズミはその種類によってふんの形状やサイズも変わってくるため、種類ごとに特徴もご紹介します。

・クマネズミ:1センチメートル前後の細長いふん
・ドブネズミ:約1センチメートル以上の丸くて太いふん
・ハツカネズミ:0.5センチメートル前後の小さい、先のとがったふん

・コウモリ

コウモリのふんは約0.5~1センチメートルの細長い形をしており、ネズミのふんとよく似ています。コウモリは昆虫を主食としますので、ふんに昆虫の足や胴体などが入っています。ネズミのふんと見分ける際には、昆虫のかけらが混入しているかどうかがポイントです。

・イタチ

イタチのふんの大きさは個体差がありバラバラです。ただし、両端の先は細長くてねじれており、独特な強烈な臭いを発するのが大きな特徴です。イタチもたぬき同様、同じ場所にふんをする習性があるとされています。

・ハクビシン

ハクビシンのふんは丸くて長い形状で、サイズは約5~15センチメートルです。果物が主食のため、果物の種子が多く含まれている特徴があります。たぬきやイタチと同様に、同じ場所に何度もふんをする習性がありますが、ハクビシンのふんの臭いは、イタチのものと違って甘く生臭いです。

・アライグマ

アライグマのふんは、約5~18センチメートルと比較的大きめです。アライグマは雑食性なので、食べているもので色や形が変わります。アライグマはあまり咀嚼(そしゃく)をしないので、動物の骨や昆虫の足などが残っていることが特徴です。

たぬきの糞の習性「ため糞」とは?

たぬきやハクビシンなどが残す「ためふん」とは

前章でご紹介した動物たちのうち、たぬきとイタチ、ハクビシンのふんには共通点があります。同じ場所に何度もふんをするということです。

決まった場所に何度もふんを残すことを「ためふん」といいます。「ためくそ」といわれることもあります。

ためふんは、仲間に自分の健康状態やエサ場などの情報を伝える手段なのです。また、エサを巡って争う別の動物に自分の存在を知らしめるマーキング行為でもあります。

たぬきやイタチ、ハクビシンにとっては重要な行為ですが、人間にとっては迷惑以外の何ものでもないのです。大量のふんはひどい悪臭を放ちますし、屋根裏にふんをされれば、最悪の場合天井が腐食して崩れる危険性があります。

家の外であっても悪臭がすることは変わりません。ためふんを見つけたら一刻も早く取り除いて消臭・消毒をおこないましょう。

たぬきやハクビシンなどが残す「ためふん」とは

動物たちがもたらす3つの被害

野生生物が引き起こす被害は、ふん害だけではありません。食べ物や住みかを探して住宅地に侵入するのですから、以下のような害をおよぼすこともあるのです。

食害

たぬきやイタチ、ハクビシン、アライグマなどは森林伐採などによってエサが減少し、住宅地にあらわれるケースも多いです。

4種類とも雑食性の動物なので、野菜や果物、魚、鳥、昆虫などあらゆるものがエサになります。一般家庭のゴミ袋に入った残飯などが食い荒らされるだけでなく、畑の作物が食い荒らされることもあるので、農家の方は特に注意が必要です。

また、学校などに侵入して、飼育されている鯉やニワトリを食べてしまったという例もあります。ためふんが残されていたら仲間たちまで集まってしまうおそれがあるので、より多くの食害が発生するかもしれません。

騒音被害

天井裏などの屋内はもちろんのこと、庭先であっても住みつかれてしまうと騒音被害に悩まされるおそれがあります。ご紹介した動物たちの多くは夜行性です。人間が寝静まったあとにバタバタと足音がしたり縄張り争いをする鳴き声がしたりすることがあるので、睡眠の弊害となります。

病気にかかるリスクも

野生生物には、ダニやノミなどが寄生している場合があります。そして、ダニやノミは感染症を引き起こす菌を媒介するおそれがあるのです。有名な病気を2種類ご紹介します。

・疥癬(かいせん)

たぬきに寄生する「ヒゼンダニ」が、人間に寄生した場合に引き起こす皮膚病です。ひどいときは、寄生したヒゼンダニが数百万にまで増殖し、皮膚をボロボロにしてしまうこともあります。

・ペスト

ネズミなどの体についているノミから感染するペスト菌による細菌感染症です。薬があるので、早期に治療をおこなえば回復します。ただし、治療ができない場合は、肺炎などを引き起して最悪の場合命を落とすおそれのある危険な病気です。

上記の2種類の病気以外にも、人が感染するおそれのある病気はあります。しかし、素手で動物に触れたり噛まれたりすることがなければ、比較的感染リスクは低いです。姿を見つけて追い払いたいと思っても、素手で触れることがないように注意してください。

ふん害を防ぐためにできる対策

野生生物のふん害を防ぐためには、動物たちにとって住みやすい環境をつくらないことが大切です。物理的に侵入できないようにする対策と、比較的簡単に導入できる間接的な対策をご紹介しますので、以下を参考に実践してみてください。

直接的な対策

物理的に侵入を阻止するためのグッズはあまりたくさんありません。防獣ネットや金網、柵などを設置するだけです。敷地外とつながる場所や、庭から屋内への侵入口となる小さな穴などをふさぎましょう。

先述したようにゴミ袋が食い荒らされることもあるので、ゴミ捨て場に防獣ネットを張っておくのも対策として有効です。

また、網や柵で景観を崩したくない場合は、とげのある植物を栽培して少しでも危険な場所だと思わせるのも方法のひとつです。バラやサボテンなどを庭に置いてみましょう。

間接的な対策

人間に比べて嗅覚の発達した動物はたくさんいます。「危機感を抱く臭い」や「不快感を覚える臭い」を使って動物たちを寄せ付けないようにする方法もおすすめです。

野生生物にとっての天敵であるオオカミの尿の臭いや強い香りのするミントなどのハーブ、刺激臭のする木酢液や忌避剤などをまいたり置いたりしてみましょう。

また、害獣のなかには強い光や超音波を嫌う動物もいます。見かけたときに強い光をあててみたり、侵入口になりそうな場所に動物撃退用の超音波発生器を設置したりするのも対策のひとつになるので、お試しください。

ただし、長く同じ仕かけを使用していると、動物たちが慣れてしまうかもしれません。個体によっては刺激に強く、上記のような対策が効かないこともあります。個人での対処が難しいと判断した場合は、すぐに害獣駆除業者に相談しましょう。

たぬきのふん害を防ぐためにできる対策

ふん害にあってしまった場合の処理方法

ご紹介したような対策をおこなっても、どこかに対策できていない場所があったり、設置した対策グッズの効果が切れたりしたら野生生物はあらわれます。ふん害にあってしまった場合の対処法についても覚えておきましょう。

●処理に必要なもの(使い捨てにできるものがいい)
雑巾や布
ゴム手袋
マスク
ゴーグル
ほうき
ちりとり
ゴミ袋
消毒液

●処理方法
(1)ゴム手袋、マスク、ゴーグルを着用する
(2)ほうきとちりとりでふんを集めてゴミ袋に入れる
(3)消毒液で消毒して雑巾や布できれいに拭き取る

動物に危害は加えないで!害獣も法律で守られています

野生生物によるふん害や食害、騒音被害はとても厄介な問題です。しかし、どんなに迷惑な存在であっても、動物たちは動物愛護管理法や鳥獣保護管理法によって守られています。

2つの法律は、生物の多様性や人間と動物の共存などの観点から定められたものです。野生生物を勝手に捕えたりペットも含め動物たちに危害を加えたりすることを禁じていて、違反すれば懲役または罰金が科せられます。

ただし、害獣とされる動物については、自治体にあらかじめ申請を通していれば、動物を傷つけないという条件で捕獲することができる場合があります。害獣駆除業者などに依頼して被害にあっている動物に適した方法で駆除してもらいましょう。

まとめ

野生生物のふんによる被害は、どこでも起こる可能性があるトラブルです。ためふんのように同じ場所に何度もふんをして、悪臭や衛生面で大きな被害を受けることもあります。

また、食料品への食害や健康被害など、衛生面以外でもさまざまな被害を受ける危険性があるため、早めに対策して動物を近づかせないことが大切です。

しかし、すでに被害が出ている場合や動物が何度も姿を見せている場合などは、個人で徹底的な対策は難しいことが多いです。業者に依頼して、動物たちを傷つけることなく追い払い、安心して生活できる環境にしましょう。

対策にかかる費用は、被害状況や駆除の難易度などに応じて違いがあります。費用面が気になる方はまず見積りを取ることが大切です。弊社では、相見積りも歓迎していますし、すぐに契約を求めることもありません。じっくり検討して信頼できる業者に依頼するためにも、まずは一度ご相談ください。

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